圏内事件の容疑者にされてしまい……
あれから半年。
現在、56層。攻略会議。
俺たち『隣人部』は攻略組から煙たがられている。
メンバー全員がベータテスター(嘘)と言う理由もあり前線ででしゃばることもそうそうできず、ボス戦にだけ顔を出すギルドとして会議に参加していた。
会議参加するのは俺だけ。ナイトやセナはさらに溝を深める。シグマは調べたいことがあり、最近はこの世界について何やら方程式のようなものをひたすら書き出していた。
そしてこの会議ではあのアスナが先頭にたって会議を行っていた。アスナはあれからトップギルドの『血盟騎士団』の副団長にまでなり『閃光』の二つ名で知られる有名人となった。
そしてこの会議にはキリトも出席しているが、キリトはあれからソロで最前線を戦っていた。キリトはシグマと同じくベータテスターだったらしく、ギルドにはあまり馴染めないらしい。いや、一度俺らと同じような少数ギルドに入ったこともあるらしいが、詳しくは知らない。それでも『黒の剣士』と言われトップクラスの実力派プレイヤーと呼ばれている。
この二人は会議では昔と違い、意見が会わず言い合いになることが多い。俺はナイトとセナの喧嘩をリアルで中立させてきた賜物か、二人の言い合いをいつも中立させる立場にある。
会議が終わり、ホームに戻るかみんなを呼んで迷宮に行くか考えていると、キリトとアスナが草原で寝ていた。
すやすやと気持ち良さそうに。こうして見るとただの学生だなと思う。キリトもアスナも俺らと同じ高校生くらいだろうか? しかし、リアルの詮索はマナー違反なので聞けない。
もうどこかにいこうとするが、俺は思い出したことがあった。
……睡眠PKだ。圏内(町中)では基本的にプレイヤーのHPは減らないが決闘(デュエル)は別だ。しかも寝ている相手のメインをいじって決闘させるなんて方法でPKをしたやつもいた。ならほっとくと危ないかもしれない。
俺はその場にしばらく残ることにした。
数時間後、キリトが目を覚ました。
「ん? あれ? ホークじゃないか。なにしてんだ?」
「ん? お前らが睡眠PKとかに合わないように見張っていた」
「そっか。サンキュー」
するとアスナも目を覚ます。するとアスナは不覚と思ったのか、真っ赤になり俺らに言う。
「御飯一回! それでチャラ‼」
俺とキリトはアスナに飯を奢られることとなったのだった。
57層。
アスナに飯を奢られ、帰ろうとした時、悲鳴が聞こえた。
「な、なんだ?」
「あっちよ!」
そうアスナの声で俺らは悲鳴の方へ向かう。
するとそこには槍に刺された鎧男が砕けて散ったシーンを俺らは目撃した。圏内で人が死んだ? そんなバカな!?
「デュエルのウィナー表示を探せ!」
まず、疑うのはデュエルだ。ウィナー表示を探しても見つからない。
「なら、あの塔の中が怪しいわ‼ 犯人がまだいるかも!」
そうアスナに言われ俺ら三人は塔の中へ向かう。すると中にいたのは……
「ホーク! やっと見つけたわ!」
セナだった。まさか!?
圏内事件編です。
容疑者にされてしまったセナ。
はたして運命はいかに!?