織斑一夏は男の娘   作:フリスタ

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第09話「お嫁さんは男の娘?」

 やってまいりました学年別トーナメント。僕は只今、控室にて着替えながらモニターを眺めております。

 

「凄いな~。偉そうな人がたくさん来てるね~」

 

「偉そうって……。3年にはスカウト、2年には1年間の成果の確認に、それぞれ人が来てるからね」

 

「ふーん。でも今日で何試合ぐらい進むのかね~」

『第1回戦は今日中に終わらせる予定みたいですね。各アリーナで2年生3年生もやっているみたいですよ』

 

 ほほ~う。スカウトしてどーすんだろーね?

 あ、のほほんから貰ったチョコ美味しぃ。後でどこで買ったか聞かなきゃ。

 

「一夏に注目してる企業とか国は多いと思うよ。というか、ほとんどがそうなんじゃないかな?」

 

「ふぇ? 何で?」

『忘れたんですか? マスターは男性で唯一のIS操縦者なんですよ?』

 

 だってシャルルも……はうぁ!! 忘れてた!!

 

「シャルルのえっち!!」

 

「はいぃ!? い、いきなり何を……あ、抽選の組み合わせも出たみたいだね」

 

「そう言えば箒は誰と組むんだろ? 抽選かな? ……うそぉ」

『これはこれは……ラウラさんとのコンビでしかも初戦で当たるとは』

 

 これは抽選だったのだろうか? それとも自ら「組もう」とラウラさんに進言したのか? 前者なら凄い確率だけど、後者なら僕に対する嫌がらせに他ならないだろう。まだデザートを取った事を怒っているのだろうか? くれるって言ったの箒なのに。心の小さい事だ。……誰が小さいって!!?

 

「ど、どうかしたの一夏?」

 

「ちっちゃくないよ!!」

『誰も何も言ってませんマスター』

 

「さ、行こうか一夏」

 

「お~! 僕の友達に酷い事する人には負けないよ~! ……鈴、セシリア、見守っててね。僕、きっと勝つから」

 

 僕は2人がいるであろうと予測される方向に向けて手を合わせた。

 

「死んでない死んでない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【第3アリーナ】

 

「1戦目で当たるとはな、待つ手間が省けたというものだ」

 

「に、逃がすなら今のうちだよ!!」

『さっきまでの勢いはどこに行ったんですか!』

 

 だって、ほら、ねぇ?

 さっきのチョコパワーも切れちゃったし……やっぱり怖いし。

 

「一夏、練習通りのアレで行くの?」

 

 アレ、そうアレです。え、なに? アレを知らないだって? 何を見てきたんだ君は!! あんなに僕達練習してたって言うのに!! 見せてないけどね!! 秘密特訓の成果をみせるよ!!

 

<5…4…3…2…1…>

 

「ふ~やっぱり怖いけど……」

 

「絶対勝つ!!」

「叩き潰す!!」

 

ビーッ!!

 

 戦闘は始まった。僕は普段は最後まで使用しない雪片弐型を使い、一気にブーストしてラウラさんを袈裟切りにしようと刀を振り下ろす。が、ラウラさんのAICの前に身動きが取れなくなる。止められたならここで雪片弐型は解除。エネルギーを喰ってしょうがないからね。これで終われば楽なんだけど、そうも行く筈が無いか。

 

「開幕直後の先制攻撃か、分かりやすいな」

 

「流石にこれで決まるわけ無いよね~。さぁ大空を見るがいい!! シャルルゥッ!!」

 

「何っ!?」

「了解!」

 

 シャルルが僕の頭上を超える様に飛び出し、アサルトライフルでラウラさんの頭上から撃ち放つ。

 

「くっ! 小賢しい!」

 

 距離を取ろうとするラウラさんだが、シャルルは左腕装備を展開し、撃つ。高速切替(ラピッド・スイッチ)だ。僕が接近して隙を作り、シャルルが撃つ。その間に僕は離れる。僕がヒット・アンド・アウェイしてる時にシャルルはアウェイ・アンド・ヒットを繰り返す。こうしてお互いをカバーし合うのです! これが僕らの練習してきたスタイル。名付けて『B-クイック』だ!

 

「おぉ~中々行けそうだね~B-クイック」

 

「動きで何とかするしかないからね。 っ! 一夏!!」

 

 ビュオンッ!! と下げた頭の上をISのブレードが振るわれる。

 

「危なっ! ほ、箒か!」

 

 箒は量産型ISの『打鉄(うちがね)』にてブレードを振るう。

 

「私を忘れてもらっては困る」

 

「一夏お願い!!」

 

「あいあいさ~!」

 

 接近戦なら僕の出番!

 

 

「箒! 自分からラウラさんと組んだ? それとも抽選?」

 

「試合中に何を言っている!」

 

「デザート取った事怒ってるんじゃないよね?」

 

「デザートはあげると言っただろう!!」

 

「それなら良かった。また嫌がらせかと思ったよ」

 

「いつ私が一夏に嫌がらせをした!!」

 

 剣戟を交わす中、誤解は解けて行く。なるほどね~信じてたよ~本当だよ~あ、でもデザートは今後ともお願いしますよ~えへへへへ~。

 と、そこに飛んできたのは箒の後ろから飛んでくるワイヤーブレードだ。ラウラさんの武装であるそれは、僕では無く、箒の足を絡め取り、一気に引っ張り位置を奪い取った。

 

「な、何をする!!」

 

「ふんっ」

 

ギンギンッ! ガキィンッ!!

 

「パートナーにそれは酷くない?」

 

「あんなモノ 邪魔なだけだ、死ね織斑一夏!」

 

 むっ 聞き捨てならないよ それは。って、死ねって何さ!! もうっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side シャルル】

 

 ラウラさんのAIC。停止結界は本当に厄介だ。僕の射撃が100%防がれてしまう。最初の奇襲作戦みたいに一夏が突っ込んで 上、または左右からだったら怯んだから、やっぱり篠ノ之さんを先に倒さないと『B-クイック』は難しいな。

 投げられた篠ノ之さんは態勢を立て直して、再び突っ込んでくる。僕はここを抑えて出来るだけ早く一夏のサポートに回らないと。

 

 ダンダンダンッ!!

 ダダダダダダダダダダダッ!!

 両手のマシンガンとライフルで弾膜を張って、シールドエネルギーを削らないと。

 

「相手が一夏じゃなくてごめんねぇっ」

 

「なっ! 馬鹿にするな!」

 

 う~ん馬鹿にしてはいないんだけどな~。でも篠ノ之さんは接近戦が好きみたいだから、この距離間のままエネルギー切れにさせてもらうよ。

 

【Side out】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side 管制室】

 

「先に篠ノ之さんを倒す作戦でしょうか?」

 

「懸命だな。ボーデヴィッヒは、自分側が複数の状態を想定していない。パートナーの事は、端から数に入れていない」

 

「それに比べて、織斑君とデュノア君の連携は素晴らしいの一言ですね」

 

「……このぐらいは出来て当然だ」

 

 そして、しばらくして篠ノ之のISが戦闘続行不可能となる。

 

「これで、織斑達のコンビネーションが再始動するな」

 

「これは、いきなり来ましたね! あっ惜しい!」

 

「山田君、どちらかの生徒に肩入れしては問題だぞ」

 

「あ、すみません……」

 

【Side out】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャルルが戻るまで多少は無理しないと。白式!」

『―――ブルーティアーズ射撃開始します』

 

 ブレードがスロットから解除され、インスタント射撃に登録されているセシリアさんから借りてる射撃兵装ブルーティアーズがファンネルの様に空を舞う。

 

「射撃武装だとっ!? ちっ、舐めた真似を!!」

 

 目に見えてエネルギーが減っていく。あぁやばいかなぁ、間に合うかなぁ。

 

「っとぉ!」

「しぶといな!」

 

 プラズマ手刀をブレードで受け止める。いつも以上にエネルギーが足りない気がする。やっぱりお姉ちゃんの教え子ってだけあって強い。軍人さんなんだよね? それに、ISの操縦時間だって桁違いだろうし、すごく強い。……強いのに何で。

 

「何であんなことしたのさっ!!」

「ぐっ!!」

 

 白式の操作するブルーティアーズの攻勢で出来た隙に、ワイヤーブレードを叩き落として横薙ぎにブレードを振るうけどラウラさんの大型カノン砲に掠るだけだった。

 

 そして、箒を片付けたシャルルはこっちの援護に戻って来た。

 

 『B-クイック』が復活して、何度か繰り返すコンビネーション。基本的には同じ事の繰り返し。突っ込んで止められたら、もう一人が別の角度から攻める。その際に気をつける事は、とにかく急ぐ事。白式が言うにはラウラさんの停止結界には止める対象に集中しないといけないと言う弱点があるとの事。止められたと言う事は、もう一人が違う位置から攻撃すれば止められないと言う事だ。急いで決めないと回避されるだけで無駄弾、無駄エネルギーを消費する事になるので、とにかく有効打を当てるためにはクイックというわけだ。

 

「もう一回! シャルル! B-クイック!!」

 

「何度でも行けるよ!」

 

「くぅっ!」

 

 出来た隙に僕とシャルルの同時攻撃が入った。シャルルのイグニッションブーストからのシールドピアスと、僕の雪片弐型ver.2だ。僕の攻撃はラウラさんの右肩にある大型のレールカノンを破壊し、ワイヤーブレードを切り裂いた。シャルルのシールドピアスは第2世代とは言え最高クラスの破壊力を持ち、ラウラさんのがら空きになったシールドエネルギーを根こそぎ搾取した。決まったでしょコレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side ラウラ】

 

 織斑一夏に右肩のカノンを破壊され、ワイヤーブレードも斬りおとされた。バランスを崩したところにイグニッションブーストで接近してきたリヴァイブの隠し武器。シールドピアスが私のシールドエネルギーを一気に奪った。コイツがイグニッションブーストだと……? そんなデータは、この試合で初めて使ったと言うのか!? ピアスは止まらない。リボルバー式の弾装が回転し、私を追い詰める。

 

 私は…負けられない! 負ける訳には行かない!

 

 

 

 ―――私はただ戦いのためだけに造られ、生まれ、育てられ、鍛えられた。

 

 私は優秀だった。最高レベルを維持し続けた。

 

 しかし、それは世界最強の兵器。ISの出現までだった。直ちに私にも適合性向上のため肉眼へのナノマシン移植手術が施された。しかし、私の身体は適応しきれず、その結果、出来損ないの烙印を押された。そんな時、彼女に出会った。

 

 彼女は極めて有能な教官だった。私はIS専門となった部隊の中で再び最強の座に君臨した。

 

「どうしてそこまで強いのですか? どうすれば強くなれますか?」

 

「私には弟がいる―――――と、まぁ目に入れても痛くもない様な弟だ。聞いているのか? 自分から聞いたんだろうが。おい、ラウラ! 小娘が……午後は地獄の様な訓練にしてくれる」

 

 ―――――違う。どうしてそんなに優しい顔をするのですか? 私が憧れる貴方は強く、凛々しく、堂々としているのに。だから許せない。教官をあんな風に変える男。認めない。って、え? あれ、教官? 訓練メニューが……教官? 何故私にはそんなに厳しく当たられるのですか? 何故、あの時、あんなに優しい顔をされたのですか?

 

 

 ―――認められるはずがない。

 

 

 

 ―――力が欲しい。

 

 

 

 ―――願うか。汝、より強い力を欲するか。

 

「寄こせ力を。比類なき最強を!」

 

【Side out】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何アレ!?」

 

 ラウラさんが黒い何かに包まれて行く。

 そして、ラウラさんの叫び声が聞こえ無くなって行く。

 

 アリーナ全体に警報が鳴り響く。

 

『非常事態発令! トーナメントの全試合を中止。状況をレベルDと認定。鎮圧のため教師部隊を送り込む。来賓、生徒はすぐに避難する事』

 

「お姉ちゃんの……?」

 

 そうだ。お姉ちゃんが日本代表だった頃に使用していたISを象っているようだ。小さい頃の事を思い出す。僕が、お姉ちゃんに真剣で剣術を教わっていた頃の事だ。

 

< いいか一夏。刀は振るうものだ。振られる様では剣術とは言わない―――重いだろ。それが人の命を断つ武器の重さだ >

 

 お姉ちゃんを真似するなんて……。

 

『……VTシステムですね』

「え? ぶいてぃー?」

 

Valkyrie(ヴァルキリー) Trase(トレース) System(システム)の略です。過去のモンド・グロッソの戦闘方法をデータ化し、そのまま再現、実行するシステム。マスターのお姉さまである織斑千冬。最強とも言える彼女を模範として起動しているのでしょう』

「……ラウラさんは? ラウラさん、泣いてた」

 

『恐らく、今は意識不明に近い状態でしょう。アレは操縦者を無視したシステムですから。VTシステムを使ってるとなると国に帰る事になりますね。牢屋でしょうか。ですが、これで虐められる心配も無くなりますねマスター』

「僕は……みんな仲良く出来れば」

 

『ラウラさんがいなくなれば みんな仲良く出来ますよ』

「違う! ラウラさんだって……助けたい」

 

『はい。それでこそ私のマスターです』

「え? ……あ、何それ! 試したの? よく分からないけど僕を試したでしょ!?」

 

「おーい一夏~。白式と話すのは良いけど、エネルギー残ってる?」

 

 あ、そう言えば、かなりエネルギー使っちゃったよ。……この分だと、零落白夜も使えなさそうだな。

 

「じゃあ、僕のエネルギーあげるよ。リヴァイブのコアバイパスを解放。エネルギーの流出を許可」

 

 シャルルは僕の白式に何かのケーブルを繋げてそう言う。

 

『グイグイ来ております! グイグイ来ております!』

「何がさ? あ、回復して行ってる……?」

 

「約束して、絶対に負けないって」

 

「うん。負けたら男じゃないもんね」

 

「ふふふ、じゃあ負けたら明日から女子の制服で通ってね?」

 

『……負けましょうか。マスター。ここはそれが最善かと思います』

「絶対ヤダ!! 行くよ偽物!!」

 

 零落白夜を使用しつつ、白式にはブルーティアーズも牽制で動かしてもらう。僕はイグニッションブーストで一気に懐に入ってレーザーブレード化した雪片弐型ver.2による連撃を振るう。

 ブルーティアーズが2機破壊されたけど、僕の攻撃を阻む事に失敗した黒い物体はアッサリとその表面は切裂かれていった。

 そして、中からはラウラさんが、僕に向かって倒れてくる。それを抱き止め、寝言のように囁かれるラウラさんの言葉に僕は返事をして行った。

 

「……お前は何故強い?」

 

「僕は……強くないよ。でも、もし僕が強いなら……みんなを守りたい」

 

「それは……あの人の……」

 

「だから、僕が勝ったからね。ラウラも僕が守るから」

 

「……ぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

【食堂】

 

 1日たって。僕達生徒側は落ち着いていた。お姉ちゃん達の先生方や各企業の人たちは忙しいらしいけど、お姉ちゃんや山田先生は、「考えている時間があるなら勉強と練習をするように」って言ってた。大人はずるくてカッコいいです。

 

 

「ねーねー。トーナメントはもうやらないんだよね?」

 

「うん。僕達はもう終わり。やって無い人だけ、データ取りたいから1回戦だけはやるんだって」

 

 ケチャップたっぷりにしてもらったオムライスを食べながら僕はシャルルの返答に「へ~」と相槌を打った。と、そんな僕らを遠目に見ている子達がいる。クラスの人達だ。

 

「優勝、チャンス、消えた」

「交際、無効」

「うあぁぁぁん」

「「「うわぁぁぁぁん!」」」

 

「なに?」

 

「何だろね? あ、箒だ。箒~先月の約束さ~」

 

「っ!?」

 

 先月の約束。部屋を変わった時に約束した件だ。優勝したらって話だったけど、別に優勝しなくても良いよね?

 

「と言う訳で、付き合ってよ!」

 

「ほ、本当か!? 本当に本当か!?」

 

 僕は満面の笑みでグルメカタログのスイーツ欄を開いて見せた。まさか、そこまで僕の事を考えてくれてるとは思わなかったよ。箒 最高!

 

「うん。このケーキ屋さん! 行ってみたかったんだよね~! ほら男だけだと、このバイキングコーナーに入れないみたいだしさ~。ありがとう箒!」

 

「そんな事だろうと思っ……!! ぐっ……あぁ、今度の休みにな」

 

「一夏ってワザとやってるんじゃないかって思う時があるよね~。あ、僕も付き合ってもらおうかな~」

 

「織斑君、デュノア君、朗報ですよ! 今日は大変でしたね~。でも二人の労をねぎらう場所が今日。解禁になったのです!!」

 

「「場所?」」

 

 

 

 ―――カポーン。

 

 と言う訳で、大浴場らしいです。バカじゃない? 男子二人しかいないのに女子の大浴場使わせてもらうとか。イスに桶は何個あるんだよ。必要ないじゃん。広い。広過ぎる!!更に言うなら、シャルルは男に見せかけて女の子!! 僕だけじゃん!! 部屋のお風呂で良いじゃん!

 

「でも、お風呂サイコ~~~あ~死ぬまで入っていたい~」

 

「お邪魔しま~す……」

 

 ……何で!? シャルルが現れた!! 何でさ!? さっき話したじゃん! 時間差で入ろうって言ったじゃん!!

 

 

 

 とりあえず逃がしてくれなかったので、背中合わせで湯船に入ってます。

 

「僕ね、決めたんだ。この学園にいるよ。一夏が言ってくれたから僕はここにいるって決めたんだよ。いたいって思えるんだよ?」

 

「そ、そう……」

 

 湯船の底で手と手が重なり合う。慌てて離そうとすると、シャルルの指が僕の指を絡めて離してくれない。ぅぅぅぅぅ~!

 

「それとね、もう一つ決めたんだ。僕の在り方も……」

 

「あ、在り方?」

 

 只今、絶賛裸のお付き合い中です。後ろから抱きしめられていて逃げられません。うぅぅぅぅぅ……。当たってる~!

 

「僕の事はシャルロットって呼んでくれる? 二人だけの時で良いから」

 

「それが本当の……」

 

「そう、僕の本当の名前。お母さんがくれた本当の名前」

 

「……分かった。シャルロット」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【翌日・朝のHR】

 

「え、えっと……今日は皆さんに転校生を紹介します」

 

「シャルロット・デュノアです。皆さん改めてよろしくお願いします」

 

「えっと……デュノア『君』はデュノア『さん』と言う事でした……」

 

「「「「「は?」」」」」

 

「デュノア君が……女?」

「おかしいと思った。美少年じゃなくて美少女だったのね」

「って織斑君! 同室だから知らないって事は~……!!」

「ちょっと待って! 確か昨日、男子が大浴場使ったわよね!?」

 

 知らない。見えない。ごめんなさい。

 僕は無心の目をして何も書かれてない黒板を見ている。悟りが開ける気がしてきた。

 

 ズシャンッ!!

 

「「「「「キャーーーーー!!!」」」」」

 

 そこに乗り込んできたのは鈴だった。ISを装備して。怪我はもう大丈夫なの!? 壁を破壊して……不味いでしょ。この後絶対怒られるでしょ。その前に僕の周りに人がいなくなったのは何故?

 

「い~ち~か~!!」

 

 あ、衝撃砲ですね。分かります。分かりますが……あ、分かりました。僕死にます。いつ、僕は死亡フラグというモノを立てたのでしょうか? 記憶にもございません。だんだん、死亡フラグって教わったけど、いつ立てたかも分からないと避けようが無いんじゃ……。

 僕は目を閉じて覚悟を決めた。悟りの境地です。死して屍吹っ飛びます。

 

「……あれ? 死んでない?」

 

 衝撃砲が飛んでこない。僕は目を開くと、AICを展開しているラウラがいた。こっちもISのダメージレベルは大丈夫なのでしょうか? 鈴も無理してるんじゃない? まぁとりあえず。

 

「助かったよラウラ~」

 

             chu☆

 

 …… …… …… ……。

 …… …… …… ……っ!?

 もしかして、僕、ファーストキス奪われてます!?

 

「「「「「っ!!?」」」」」

 

「……お、お前は私の嫁にする!! 決定事項だ、異論は認めん!!」

 

「「「「「えぇぇぇぇぇ~っ!!?」」」」」

 

「……っ!! また性別が違うっ!!?」

 

 

 

 

 

 




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また次回~。
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