織斑一夏は男の娘   作:フリスタ

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遅くなりました。
もう一本の方で時間掛かっちゃいました。


第11話「男の娘は頭痛を楽しむ」

 

 

「今11時でーす! 夕方までは自由行動! 夕食に遅れないように旅館に戻ること! 良いですね~!!」

 

「「「「「は~いっ!!!」」」」」

 

 

 さぁ、というわけで始まりました臨海学校。

 青い海! 焼ける白い砂浜! 灼熱の太陽!! 僕は現在! 液状化現象中!! それでも日焼けしないで赤くなってヒリヒリしちゃうだけの肌質なのでパーカーを装備しています。白式にも『上を脱いだら犯罪ですよ! 着てください!』と言われた。何でさ。男は上脱ぐのが普通だよ? まぁ焼けなくて済むから良いけどさ。それにしても……。

 

「暑い~熱い~」

『マスター、カキ氷が売ってますよ』

 

 今行こう! すぐ行こう!! このまま日陰にいたいけど、麦わら帽子装備! ビーチサンダル装備! いざ、しゅっつじーん♪

 

「ねぇねぇ おりむー」

「私たちと一緒に遊ぼう~!」

「ビーチバレーしようよ!」

 

 いつも大きめの服や制服、今回は着グルミ型水着を着ている布仏(のほとけ) 本音(ほんね)さん。遂に名前覚えたよ! のほほんとしか呼ばないけど。その、のほほんを含めたいつもの3人組が僕のカキ氷ロードを阻む。

 

「ぼ、僕と勝負したいのならお菓子をもってくるんだな! きょ、今日はこれぐらいにしといてあげてよ! さらば!」

『マスター、ツッコミどころがいくつかあります』

 

 逃げる。

 

 しかし、回り込まれてしまった。

 

「カキ氷食べたかったなぁ……どこでやるの~? ってうわっ!? 何!?」

 

「にひっ! よっ! ほーら高い高い!」

 

「僕何で持ち上げられてるの!? 鈴!? ちょっ! やめて! うわっ!」

 

 何故か僕を鈴が高い高いをしてきます。一人胴上げ状態です。これ、実は結構怖いです。やーめーてー!! やーめーてーよー!!

 

「うわ~っ♪ 楽しそう! 私もやりたい!」

「その次あたし!」

「私も私も!!」

 

 ノ~~~~~ッ!!!

 

「何をしていらっしゃいますの!?」

 

「見ればわかるでしょ? 一夏を可愛がってるの!」

 

 少し遅れてやって来たのは色々と道具を持ってきていたセシリアさんだった。……って『かわいがり』!? あのお相撲さんの業界である『イジメ』の事!? 僕はこの後、角材などで殴られたりしてしまうのだろうか!? イジメはやっぱりあったんだ!!

 

「一夏さん! バスの中で私と約束したのを忘れました、の゛ッ!!」

 

 ザスッ!

 

 セシリアさんは手に持っていたパラソルを砂に突き刺し、マットを敷いた。……何だっけ? お菓子食べてたから、テキトーに「うんうん」頷いた気はするけど……。あ、そういえばあの甘辛いお菓子何だったんだろ? あとでシャルに聞かないと。……っと、約束ってなんだったんだろ?

 

「「「「「???」」」」」

 

「さぁ一夏さん。お願いしますわ♪」

 

「アンタこそ! 一夏に何させる気よ!?」

 

「見ての通りぃ、サンオイルを塗っていただくのですわ♪ レディとの約束を違えるなど、紳士のすることではありませんわ!」

 

「紳士!? 僕ってば紳士だから頑張るよ!!」

 

(((ちょっ!? 紳士じゃない!! 男の娘!!)))

 

 紳士、紳士か~。スーツが似合う僕にぴったりな称号(?)だよね。スーツ着た事ないけど。一流の紳士になったら僕、2メーターを超えるムキムキなスーパーマンになるんだぁ……。

 

「くぅ……はぁはぁ……んぅ……はぁぁ……」

 

「はぁぁ~気持ちよさそう~」

「こっちまでドキドキしちゃう……」

「セシリア! 後で私にもサンオイル貸してよね!?」

 

 おっと、気が付いたら背中終わってた。

 

「後は自分で手が届くからOKだよね。じゃ、僕はカキ氷を食べに……」

 

 ガシッ

 ……What's?

 僕の肩を掴んでいるのは部分展開されている鈴のISの手だった。

 

「高い……高~いッ!!」

 

 ブンッ!!

 

「ウゥゥエェェェェイッ!!?」

 

 ザッパーンッ!!

 訳も分からず僕は海に投げ込まれた。結構遠くに投げられたな……。あーあーパーカーがずぶ濡れだよ……。

 

「一夏~! 向こうのブイまで競争ね! 負けたらカキ氷奢りなさいよ?」

 

 いつの間にか鈴も海に入っている。そして、卑怯な事にブイ寄りにいる……出来レースだ! 詐欺だ! 自分のお菓子以外にお金の余裕なんてないよ!!

 

「あ、でも待てよ! 逆に勝てば、カキ氷分のお金が浮いて、その分お菓子が買えるんじゃ……(にへらっ♪) むぅわぁ~てぇ~~~い!! 僕のお菓子代~!!」

『(女の人をお金と比喩表現するマスターが何故か下衆に見えない不思議)……っ! マスター、鳳さんが!!』

 

「っ! 足がつって!!? ぶはっ! 助けっ……!」

 

 追いつけ追い越せという気持ちで泳ぎ始めた瞬間に沈んでいくお菓子代。……って鈴!? 僕は白式に部分展開してもらって猛スピードで海の中に潜り、完全に白式を展開して鈴を引っ張り上げて浜まで飛んだ。

 

「大丈夫!? 鈴!?」

 

「げほっ けほっ……だ、大丈夫……」

 

 うん、水は吐き出してるし、大丈夫そうだ。

 

「災難でしたわね鈴さん。私が旅館まで送って差し上げますわ!!(オイル塗りを邪魔した恨み……)」

 

「えっ!? ちょっと!? いや、待って、私は一夏と……!!」

 

「鷹月さん。ちょっと手伝っていただけませんことぉ?」

 

「分かった! 手伝うわ!」

 

「私は大丈夫だってば! ちょっと? 一夏!? 助けて~~~~!!!」

 

 うん。元気そうだ。良かった良かった。お菓子代は浮かなかったけど、当初の予定通りだ。計画に狂いはない。これでやっとカキ氷が食べられる。れっつごーふぃばぁたいむ!

 

「一夏、ここにいたんだ~」

 

「んぅ? シャル? あ、さっきのバスの中で貰ったお菓子……ってうぇっ!? 何そのバスタオルお化け!?」

 

 シャルと謎のミイラ風な何かにまたもや阻まれるカキ氷。一瞬カキ氷よりもミイラが気になってしまった。不覚。

 

「ほら、一夏に見せたら? 大丈夫だよ♪」

 

「だ、大丈夫かどうかは私が決める……」

 

「その声はラウラ!?」

 

 そして、何かヒソヒソ話を始める二人。何だか良く分からないけど、お菓子はまた後でいっか。この隙にカキ氷を……。イチゴ? メロン? グレープ? レモン? ブルーハワイ? 宇治金時? 更には練乳のトッピングだ~♪ あ~もう舌が何色に染まっても構わない! 望む色に染まってあげられるよ!! ひゃっほーい♪

 

「えぇーいっ!!」

 

 バサァッ

 バスタオルに阻まれた……酷い。

 

「ぅぅぅ……わ、笑いたければ笑うがいい」

 

「おかしなところなんて無いよね? 一夏」

 

「うん。可愛いと思うよ(その太ももに巻かれている小型ナイフさえなければもっと……というかそろそろカキ氷を……)」

 

「そ、そうか……私は可愛いのか……そのような事を言われたのは初めてだ」

 

 

「織斑きゅ~ん」

「さっきの約束。ビーチバレーしようよ!」

「うぉ~おりむーと対戦!! ばきゅんばきゅーん♪」

 

 ええええええええ~~~~何で戻ってきたのさぁ……。こうなったら瞬殺しかない。すぐに勝って、カキ氷の楽園へと僕は(いざな)われるのだ!!

 

「Bクイックで速攻でけりをつけるよ! いい!?」

 

「わ、分かった。いきなり気合入ったね一夏……」

 

「(私は可愛い、可愛いと言われた……)」

 

「ラウラ? 聞いてるのラウラ? 僕の聖なるカキ氷のために速攻で勝たないといけないんだ!」

 

 僕は聞いてなさそうなラウラの肩を掴み、顔を覗き込むように話しかけた。ちゃんと目を見て話を聞きなさい!

 

「はぅ!? ぅぅぅ……うわっぁぁぁぁぁぁ~~~~!!」

 

「敵前逃亡!? 追いかけた方がいいのかな?」

 

「あはは……ほっといてあげたら?」

 

 ってこれじゃ人数的にも勝負にならないよね……。

 あれ? じゃあ逆に今こそカキ氷のチャンス!?

 

『目標、最高性能で接近中』

 

 目標?

 

「ビーチバレーですか~? 楽しそうですね~」

 

 そこに現れたのは山田先生。そして、千冬お姉ちゃんでした。

 

「ふぁっ……」

 

「ふむ……良い反応だ」

 

 んぇ? お姉ちゃん何か言った?

 

「きゃ~!」

「うわぁ~織斑先生カッコいい~!」

「モデルみたい~!!」

「あ、先生入りませんか? 私、見てるだけで大丈夫ですから」

 

「では」

「はい♪」

 

 っと、見惚れてしまった。

 でも、黒い水着だ。買い物の時の黒ってこれのことだったのかな? まさかね。

 

「一夏ってさ……ひょっとして織斑先生が好みのタイプなの?」

 

「そうなの!?」

 

「逆に聞く!? だってさ、僕たちの水着を見た時と反応が随分違うんだもん」

 

「そんな事ないと思うんだけどなぁ……」

 

「はぁぁ、ライバル多いなぁ、そこに織斑先生まで入ってくるなんて……」

 

 うん。気を取り直して今はバレーボールの事を考えるべきだね。クイックだけじゃお姉ちゃんには通用しないと思われます。ここは『7月のサマーデビル』さんのポジションを集中的に狙って攻めていくのが有効か。よっしここは気合を入れて。

 

「そうだね。千冬お姉ちゃんは強敵だよ。油断しないで行こうね!」

 

「一夏、多分勘違いしてる……」

 

 え!? まさか『7月サマーデビル』さんこそが真の強敵とか!? くっ……聖なるカキ氷ロードは中々に厳しいね……。

 

 

 

 

 

「それで、何が食べたいんだ?」

 

「イチゴの練乳!! あ、でもメロンも捨てがたい……メロンに練乳って有りなのかな?」

 

「カキ氷でよだれを垂らすな……ほらっこっちを向け」

 

 お姉ちゃんは僕のよだれを拭き取り、お金をくれます。

 そうです。結局、お姉ちゃんに買ってもらいました。

 

「ではな」

 

「んぅ? お姉ちゃんは一緒に食べないの?」

 

「教師の仕事がある。何もしてない生徒がいるからな」

 

 楽しんでない生徒がいると……そーゆー見回りとかもあるんだね。やっぱり教師も大変らしいです。あ、頭キーンって来た! キーンって!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side 箒】

 

 夕陽に染まる海。それを見つめていた。

 

 力が欲しい。だから電話をかけたんだ。あの人に。

 

 明日は7月7日だ……あの人は、来るのだろうか。

 

 

「こんなところにいたのか、何をしている」

 

「あ、ちふ……織斑先生」

 

「気も漫ろという様子だな。何か心配ごとでもあるのか? ……束の事か? 先日、連絡を取ってみた。ラウラのVTシステムの一件は、無関係だそうだ」

 

「はい」

 

「明日は7月7日だ。姿を見せるかもしれんな。アイツ」

 

<勿論用意してあるよ~。最高性能にして規格外。そして白と並び立つモノ。その機体の名前は~―――――>

 

「―――――紅椿」

 

【Side out】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後に宇治金時ください!! 練乳たっぷりで!!」

 

「ま、まだ食べるの!?」

 

「奢ってくれるって言ったじゃん!!」

 

「確かに言ったが……!」

「お腹を壊しますわよ!?」

「そうよ! 止めておきなさいよ!!」

 

「この宇治金時でコンプリートなの! 食べたいの!」

 

「はい、お待ちどう様」

 

「きたきたー! わぁ素敵な感じだ~! 抹茶のシロップに小豆が乗っかって、その上から下ってくるのは練乳の滝だ~♪ んぅぅぅ~美味い!」

 

「「「「(駄目だコイツ、早く何とかしないと……)」」」」

 

「くぅぅぅ~~~!! 頭痛い~~~♪」

 

 

 

 




感想は随時受付中です。


寒いけどかき氷食べたいなぁ。ハーゲンダッツも小豆味食べたいなぁ。

雪見大福もありだなぁ。暖房効いた部屋でのアイスは良いよねぇ。

はぁ……明日アイス買おう。甘いお菓子も欲しいなぁ。

今の気分は和菓子です。

これ書いてると、お菓子が食べたくなってしょうがないwダイエット中なんだけどなw
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