まぁ、この作品自体がネタみたいなものかもしれませんが。
空を駆け抜ける。
セカンドシフトを終えた僕達は無敵だ!
『システムリンク完了しました。現在、セシリアさん。ラウラさん。箒さんが撃墜されています。命に別状はありませんが、回復に数分かかるかと思われます』
なんてこったい! 命に危険はなさそうだけど、もし止めとかをさしに来られたら死んでも死にきれない。と言ってる間に箒を発見! 着陸して、僕は箒を揺すった。
「箒~箒~(ゆさゆさ)大丈夫~?」
「ぅ……ぁ……いち…か…?」
「待った? ごめんね~」
「一夏! 身体は!? 傷は!?」
「治った! お菓子でエネルギーも満タンだよ! 最後までチョコたっぷりさ!」
「よか……よかった。本当に……」
「わわ、泣かないで。どこか痛い?」
「な、泣いてなんかいない!」
目にゴミが~的なアレだね! 知ってるよ。
「はい、これ。いつもの髪型のほうが箒らしいよ?」
僕は箒に新しいリボンを渡して再び空へと躍り出た。これで箒も勇気百倍だね。
目の前にいるのはシルバリオ・ゴスぺル。その第二形態。その姿は光の翼を纏った天使の様な美しさがあった。
「強そうだね……でも、今度こそ負けないよ。絶対ミスらないんだから!」
『(貴方、私どちらが嫁(らんらん♪))え? あ、はい、マスター』
む、何か違う事考えてたでしょ……。
「せっちゃん! スノー・ティアーズ射出!」
『了解です! 左腕武装もマシンガンに切り替えます!』
セシリアさんのブルー・ティアーズから取り入れた新武装、真っ白なビット【スノー・ティアーズ】が飛び、
『マスター! 敵の砲撃来ます!』
「シールドモード展開! 吸収よろしく!」
敵弾吸収での回復中にラウラ達が戦線に復帰してきた。
「すまない。回復に手間取った」
「さぁ反撃と参りましょう」
「うん!」
さて、砲撃が止んだかと思いきや、すぐさまレッドアラートが強く鳴り響く。
『主砲が来ます!』
「シールドモード継続!」
『アレは流石に耐えきれません!』
そうだった。収束砲撃の吸収は無理だったんだ。
光の翼が光を集めて行く。夜空に光の道を引く綺麗な閃光。僕は回避が間に合わず、雪片弐型で受け止めた。
「ぐっぎぎぎぎぎぎ……」
『これは……!!』
「「「「「一夏(さん)!!」」」」」
パキィィィィンッ!!
ヒビが入り折れてしまった雪片弐型。これで倒すはずだったのに……。
でも、変に懐かしい気がした。
そうだ。前にも割れたことがあった。でも、割れたんじゃなくて、2本になった。
『これには、私自身が驚いてますマスター……』
「じゃあ、これって」
そう、雪片弐型は更なる変化。いや、進化を遂げた。
鈴の衝撃砲とセシリアのブルーティアーズが牽制をし、シャルのラピッドスイッチで退路を塞ぐ。そこにラウラの大型レールカノンが炸裂し、更に箒が
「一夏!」
「一夏! 無事か!!」
「一夏さん!」
「大丈夫~♪ せっちゃん行けるよね?」
『問題なさそうです』
じゃあ行こうか。帰ったらお土産買わないとね。
両手にはハンドガンタイプの武装を取り、連射して距離を詰める。巧くかわす福音は反転しながらまた砲撃を放つ。全方位に放たれるソレは集団戦闘に非常に有効だと言える。でも―――。
「それでも遅い!」
ハンドガンを投げ捨て、進化した雪片弐型を取る。ブンブンと3回転ほどさせ、剣にエネルギーを纏わせ斬りかかった。
「これが雪片弐型が最終形態!! 【
その一振りは、福音とのファーストコンタクトと同じ様に福音の左腕を斬り落とした。
「今度は確実に仕留める! せっちゃん!」
『了解! モード反転。裏コード、ザ・ビースト!』
合体剣は総分離し、上空に上がる。
そして、剣がエネルギー転換して僕の
福音はすぐさま回転し、砲撃でその点を掻き消そうとする。しかし、もうその速度は見切っていた。背中を向けた瞬間に、僕はもう一撃目を放っていたのだから。右腕が飛ぶ、続けて両足を飛ばす、そして、落ちて行く福音とともに、突き刺した合体剣と共に僕も落ちて行く。
凄まじい轟音と共に着陸したのは近くの島の砂浜だった。四肢を斬り取られた福音は反撃手段もなく光を失った。
「はぁはぁはぁ……これで、どぅ?」
『……問題ありません。システム完全停止を確認しました』
「……ぅ~やた~!! (ピピッ)おね……織斑先生~終わりました~!」
『たった今まで通信をカットしていただろう……全く。良くやった。戻って来い、後はこちらで全て処理する』
朝日が昇る夜明け。夕陽のようにも見えるオレンジ色の空が徐々に薄まって行く。僕達は何とか大きな怪我も無く作戦を終えた。
「作戦完了! ……と言いたいところだが、お前達は重大な違反を犯した」
「「「「「はい!」」」」」
「帰ったらすぐ反省文の提出だ。懲罰用の特別トレーニングも用意してあるからそのつもりでいろ」
「あ、あの織斑先生。もうそろそろこの辺で……みんな疲れているハズですし」
「そうだよ~……あ、ですよ~。皆がいないと僕だって危なかったところも多かったですし~」
僕は反省文は書かなくていいらしいです。何故なら、僕は命令違反を犯した箒達を「連れ戻しに行った」という形式で作戦に加わったからである。ということらしい。
「織斑。お前はこれから精密検査だ」
「え~。せっちゃんは大丈夫って言ってますよ?」
『はい異常なしです。いつも通りのマスターです』
「私にはその声は聞こえんし、ISが判断することではない」
「じゃあせめて、罰とか無しにしてください。箒達がいたから僕はここにいます」
「……ふぅ。お前がそこまで言うならな……反省文だけにしてやろう。……まぁ良くやった。全員良く帰って来たな、今日はゆっくり休め」
―――精密検査なんて大嫌いだ!! 何時間も何時間も~!!
結局、旅館に帰ってこれたのが夜だなんて……しかも、「ご飯は今日は食べないでください」だってさ、「じゃあお菓子はいいん―――」「駄目に決まってるでしょう!」だってさ、なんでさ! あーあー、このポケットに入っているチュッパ飴すら食べちゃだめとか……。
海に向かって「バカヤロー」と叫びに来たけど……暗くて怖い。夜の海は危険だ。大人しく旅館に戻って寝よう。
『あれは箒さんでは?』
「え、箒?」
「一夏……大丈夫だったのか?」
「全然平気~。箒は……これから泳ぐの?」
真っ白な水着姿の箒は少しばかり恥ずかしそうにしている。
「あ、あんまり……見ないでほしい」
何て言えばいいんだろう……。僕も恥ずかしくなってしまった。
これが見惚れたって言うのかな?
「その……みんな無事でよかったね。僕も怪我は大したことなかったみたいだし」
「本当に大丈夫なのか。あれほどの怪我が簡単に治るとは思えない……」
「見た目ほどじゃなかったんじゃない? 気にしなくて良いよ?」
「良くない! お前は私の所為で怪我をしたんだ! 一歩間違えば命を落としたかもしれない! だから……簡単に許されると困るのだ」
はぁ~箒らしい考えだな……。大丈夫だったから良いのに……。
「ん~じゃあ目を閉じて? 今から罰を与えます!」
「わ、分かった。望むところだ」
キュピーン☆
お姉ちゃん直伝!
ぺちっ
あれ? お姉ちゃんのはもうちょっと渇いた音がしたはずなんだけどな……。ぺちっじゃなくて、ぺちんっぐらい良い音がするはずなんだけどなぁ。
「……少し失敗したけど。はい、終わり」
「な、何だ今のは! 馬鹿にするな!」
「えー、だって僕が何か失敗するとお姉ちゃんはデコピンで許してくれるよ?」
「黙れ! 私は武士だ! 誇りを汚されて落ち着いてなどいられるか!」
「ほ、箒……当たってる……」
その……胸が……。
「はっ!……その、何だ……意識するのか? 私を異性として意識しているのか?」
「ふぇ……ま、まぁ……ね?」
……だって、どこから見ても女の子じゃないか。
「そうか……」
「あ、これ……誕生日プレゼント。渡す暇がなかったからさ、お誕生日おめでとう」
「指輪……うむ、大事にしよう! ありがとう一夏!」
ガシッ
「はぇ?」
後ろから抱き締められ、僕は身動きが取れなくなった。
「箒ちゃんお楽しみのところごめんねぇ♪」
「ね、姉さん!?」
「んぅ? 束さん?」
「いっきゅん。またしばらく会えなくなるからね、もう少し充電させてね♪」
「充電……」
僕はボケモンの黄色いネズミではないんだけど……。
※ボケっとモンスターの黄色いネズミ:ぺかちゅー。省エネな電気を発生させ、各家庭にペットとして、また発電システムとしても一役買っている。飼われているという設定のモンスター。でも一夏はマックマが好き。
「姉さん! 一夏を離してください!」
「さっき、ちーちゃんと話して来たんだよ。ところで、いっきゅんはさ、今のこの世界って楽しい?」
「え? ん~……楽しいですよ。箒達がいて、お姉ちゃんがいて、束さんがいて……僕は結構振り回されてるかもしれないけど……良い人達に囲まれて楽しくやってます!」
「そっか。いっきゅんもそうなんだ……うん。ありがとう♪ もう一つ貰うね?」
「姉さん話を聞いていな……!!」
「ムグッ!?」
「ちゅー♪」
「なっ!!!?」
「(ちゅぽんっ♪)本当にいっきゅんはやわらかいな~♪ うん充電完了。バイバイいっきゅん。箒ちゃんをよろしくね~♪」
そして、飛来してきた巨大なニンジンに乗り込み、天才・篠ノ之 束さんは空へと帰って行った……。僕の唇を奪って。
「あ、いた! 箒!! あんた一夏を連れて水着で何してるのよ!!」
「まさか食事中に抜け出して先手を取るとは……卑怯ですわ!」
「一夏も一夏だよ! 精密検査受けたんだから早く戻ってくればいいのに!」
「というか検査が終わったなら連絡をしろ! 私の嫁としての自覚が足りん!」
「あ、あの人は……大変なモノを奪って行った……」
「…… ……」
放心している僕。周りに人が集まって来たな~とは分かるが、誰が? とか、何人? とかは把握できない。顔がただ真っ赤で頭が回らないくらい沸騰してるのは分かる。ただただショックが大きかった。ただただ衝撃を受けていた。僕の初恋の人だったから……。今でも少し覚えている。
―――小さい頃、近所の公園でお姉ちゃんと、お姉ちゃんの友達の束さん。3人で来ていた。お姉ちゃんは僕の頭に花の髪飾りを作って乗っけてくれて、束さんはずっとニコニコとしていて、本を読むお姉ちゃんと話をしていた。
一目惚れってモノだったと思う。でも凄く恥ずかしくて、上手く話せなかった。公園で銀色の輪っかを2つ見つけて、僕はお姉ちゃん達のところに持って行った。
<一夏ねお姉ちゃんのお嫁さんになるぅ~♪>
<ブハッ!!>
<わわわっ! ちぃちゃん鼻血が! とんとんするね~♪ いっきゅん、私にはくれないのかな~? 束さんさびしいな~>
終始にこやかに話してくれる束さんには見抜かれていたのだろうか? 僕はもう一つの隠し持っていたリングをポケットから取り出して、束さんに差し出した。
<お、お嫁さんにしてください!>
<うん。いっきゅんは可愛いから束さん大歓迎♪ ありがとうね いっきゅん♪>
それから、箒のいる道場でもたまに会うようになったりした。でも、束さんはどんどん忙しくなって、疎遠になっていった。
「―――かっ! 一夏っ!!」
「一体何があったんですの!?」
「はっ! ……あれ? どうしたのみんな?」
「気がついたか……顔が赤いが大丈夫なのか?」
「検査は大丈夫だったんだよね?」
「ぇ? うん……今日は何も食べちゃだめらしいけど……大丈夫だよ♪」
「いつもの一夏ね……」
「顔も赤みが引きましたわ……とりあえず戻りましょうか」
良く分からないけど……僕はまた一つ、大人になって行っているのかも知れない……身長が伸びないけど。
そして、僕達はIS学園に帰って来た。
感想などは随時受付中です。
というわけで、番外編2にあった、千冬マッサージのお話は一夏の初恋につながるのでした。千冬さんは束さんの存在を幸せの中から消したのだろうw
そして、次回!!
―――織斑一夏はIS学園に戻ってきました。そこにはなんと……!!
「一夏~! 特訓行くわ……よ? どしたの?」
「あぁぁぁぁん……」
泣きまくる一夏が!!? いったい何が!?
そこに降り立つ天災!!
「ん~。犯人探しする?」
「ふぇ?」
一夏を泣かせたのは一体誰なのか!? 一体犯人の目的は!!?
最終話 「織斑一夏は男の娘」
「うぁぁぁぁぁんっ! せっちゃんの意地悪ーーーーー!!」
エイプリルフールネタではありませんのだ。
とりあえずアニメ第一期分の終了です。第二期を見始めました。ちょっと困惑中です。どーしよーw