織斑一夏は男の娘   作:フリスタ

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第06話「男の娘と男の子?」

「だんだ~ん、来たよ~」

 

「おう、久しぶりだな」

 

 

「うん!」

 

「入れ入れ。ゲームでもしながら話そうぜ~」

 

 その日は休みと言う事もあって、外出して五反田食堂と言うお店に来てます。ここには中学から付き合いのある五反田(ごたんだ) (だん)という親友がいるのです。何となくで『だんだん』と言うあだ名がついてます。誰が付けたのかも忘れたけど……僕だったっけ? 一応、鈴とも友達の仲良しさんです。

 

 久しぶりに男友達と会話出来たよ~。ある意味の感動があるよね!

 もう学園だと女の人ばかりだから、いつ虐めが来るのか怖くて怖くて……。鈴にはこの前僕が勝ったし、虐めの心配はなさそうだ。……ん? その考えだとセシリアさんも大丈夫なのかな? いや、でも怖い雰囲気はあるし、あ、それなら鈴もかな?

 

「お前以外は全員女子なんだろ? 良い思いしてるんだろうな?」

 

「してないよ。凄く怖いんだから……鈴が転校して来てくれて少し居心地良くなった気もするけど、違うクラスだしさ~……あ~負けた~……」

 

 そんな事を話しながら格ゲーをやる僕達。あぁ何て平和なんだろう! あぁ、僕以外でもIS使える男の人が出てきてくれれば僕の立場も良くなるはずなのにな……。

 

 ガンッ!

 

 と、ドアは蹴りで開けられた。

 

「お兄、お昼出来たよ~さっさと食べに来なさ…ぃ…い、一夏さん!?」

 

「あ、蘭ちゃん久しぶり~お邪魔してま~す」

 

「蘭、お前ノックくらいしろよ。恥知らずな女だと思わ……ぅ゛ぐっ……」

 

 

「(何で言わないのよ!!)」

 

「あ、言って無かったか? そうか、それは悪かった……あははは……」

 

 

 ん~。たまに見るこの五反田兄妹の光景。僕が来ると蘭ちゃんは機嫌が悪くなるのかな? あ、毎回遊びに来ると僕の分もご飯用意してくれるけど、やっぱり迷惑なんだ……。

 

 とりあえず、お店ともなる食堂へ。ここの定食は最高です。IS学園の学食も良いけど、慣れ親しんだ味って言うのが良いよね。

 

「あ、あの一夏さん。ゆっくりして行って下さいね」

 

「あ、着替えたんだ。どっか出掛けるの?」

 

「あ~いえ、これは……その~……」

 

 あ~。更に出かけるタイミングまで邪魔してたんだ……。

 めかし込んでこれはきっと……。

 

「デート?」

 

「違います!」

 

 うわっ! 凄い勢いで否定された。怒ってるよ……。やっぱりそうだよね……蘭ちゃん良い子だから、邪魔されても出かけようとしても、そうじゃないですよって言ってくれるんだな。……何と言う罪悪感。

 

「ずず……はぁ、お前って学校でもその調子なんだろうな?」

 

「え? あ~うん。嫌われちゃうんだよね~……あははは……」

 

「違うだろうが……」

 

 何が違うのさ?

 そんな疑問は晴れずに忘れ、その日は夕方近くまで遊んで帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――ある日の夜の事。

 

「お引っ越しで~す」

 

「「はい?」」

 

 山田先生はいつも通りのにこやかさで現れた。

 僕と箒はハモって疑問符を浮かべた。

 

 どうやら部屋の調整がついたから遂に僕は一人部屋になるらしい。

 で、僕はこの部屋のままで、二人部屋を一人で使えるらしい。

 ……広い。でも、いつまでも年頃の男女が同室って不味いしね。本音はというと、遂に! ここは遂にパラダイス銀河になったんだ!!

 

「な、何とか言ってくれ一夏」

 

「へ? あ、うん。また教室で会おう! 教室で僕と握手!」

 

 

「先生! 今すぐ部屋を移動します!!」

 

 わっ 怒った!? 何で!?

 

 

 

 ―――数分後。

 

 コンコン

 

「はいは~い? あれ、箒? 忘れ物?」

 

「ら、来月の学年別個人トーナメントだが……わ、私が優勝したら……つ、付き合ってもらう!!」

 

「……はい?」

 

 ……どこへ? ……はっ!

 前から僕が行きたいって言ってたケーキ屋さんに連れてってくれるの!?

 そう言う事なら、ガンバレ箒~!! ケーキ屋さんで僕と握手!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Side 3人娘】

 

「聞いた?」

 

「聞いた」

 

「これは……」

 

「「「大ニュースだ!!」」」

 

 

 

 ―――次の日。

 

「聞いた? 次の個人別トーナメント

 

「勝ったら織斑きゅんを貰えるんだって!」

「聞いた聞いた!」

「嘘!? マジ!?」

「わーどーしよー!!」

 

 

「なんか話が歪んで広まってる……」

 

「アンタ、また適当なこと言ったんじゃないの?」

 

「んぇー? そんな事ないと思うけどな……」

 

シュイーンッ

 

「おはよう~。何か盛り上がってるけど何かあったの?」

 

「「「「「何でも無いよ!!」」」」」

 

【Side out】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝教室に来たら話し声が聞こえてきたから、いつまでも普通に会話も出来ない何て不味いと言う強迫観念に似た勇気を振り絞って声をかけてみたんだけど……。

 

「おはよう~。何か盛り上がってるけど何かあったの?」

 

「「「「「何でも無いよ!!」」」」」

 

 集団的な虐めに合いました。会話に入って来るなと壁を作られました。

 あぁ、もうやっていけない……。こちらからの会話は駄目らしい。あれ? これって無視一歩手前じゃない?

 

 ぽんっ

 

「席につけHRを始める」

 

 お姉ちゃんが僕の頭をポンッと軽く叩きます。

 相談すべきでしょうか? いや、でも忙しいだろうし山田先生に相談した方が良いのかな? でも、副担任だし……あぁ~誰か助けて……。

 

 

「今日は何と転校生を紹介します」

 

 転校生……更に女子が増えるのか……。

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さんよろしくお願いします」

 

 あれ? ズボン穿いて……?

 

「……お、男?」

 

「はい、コチラに僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国より転入を……」

 

 そ、それは本当で……。

 

「「「「「キャーーーッ!!」」」」」

「2人目の男子!」

「黒髪の織斑きゅんも良いけど、金髪も良い~!」

 

「騒ぐな! 静かにしろ! ……織斑。そのキラキラした目は止めろ。泣くな」

 

 

 ガシッ!

 と、僕はシャルル君の手を握り締めて挨拶した。

 

「よろしくぅ!!」

 

「え? え? うん、よろしく。ところで、僕と同じ境遇の男子って……?」

 

 そう言ってシャルル君はキョロキョロとクラスを見渡す。

 自分の席? それは僕にも分からないけど仲良くしよう! 助け合おう!

 

「それがお前と同じ男子の織斑一夏だ」

 

「うんうん!」

 

 シャルル君はまだ全てが珍しいのか僕と千冬お姉ちゃんの方を交互に見る。不安なんだね! 良く分かるよ! 僕もたった今までそうだった。あぁ遂に僕と同じ男子のIS操縦者が……!!

 

「あはは……本当に?」

 

「初めまして! 織斑一夏だよ! よろしくね!」

 

 ブンブン!!

 と、掴んだ手を振っていた。

 

「……え? あ、うん。シャルルで良いよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あはは……ごめんってば、本国じゃニュースは見たけど、顔写真とかは見れなかったからさ……女の子にしか見えなかったんだよ

 

「いいもん……あ、早く着替えないと怒られるよ」

 

 1限目は外で2組と合同でIS実習と言う事で、僕達はアリーナの更衣室に来ています。ここに来るまでも追われて大変だった……。もっと増えないかな~男子。あ、でもシャルルが増えただけでも大変喜ばしい事ではあります。

 

「あ~時間ヤバい。またデコピンされちゃうよ~。あ、ウチの担任が僕の……き、着替えるの早いね?」

 

「そ、そうかな? あは、あははは……」

 

 

 

 

 

 授業中。山田先生 対 セシリアと鈴コンビの模擬戦を見てから。実習が始まりました。アレぐらい動ける様になれ、って事らしいです。え? アクシデントですか? 特にありませんでしたよ?

 

「次にグループになって実習を行う。リーダーは専用機持ちがやること。では分かれろ」

 

 先生~織斑君が一人で~す。省られてるんじゃないの~? アハハハハハ~♪

 みたいな虐めなら分かりやすかったのですが……。

 

「織斑きゅん! 一緒に頑張ろう!」

「分かんないとこ教えて!」

「ねぇねぇ! 私も私も!」

 

 いじめっ子が群れをなして現れた。

 『逃げる』

 しかし回り込まれてしまった。というか最初から囲まれている。

 

 これはこれで……何か狙ってそうで怖い!

 

 シャルルは……アッチも囲まれてる……あわわわわ……せっかく仲間が増えたと思ったら潰しに掛かってきた。

 僕はビクビクしながら何とか声を絞り出し、分かる限りの事を教えることにする。

 

 

 

「そ、それじゃあ出席番号順にISの装着と起動。歩行までやってみようか……1番目は……」

 

「はいはいは~い! 出席番号1番、相川清香! ハンドボール部! 趣味はスポーツ観戦とジョギングだよ? よろしくお願いします!」

 

 そう言って握手を求められる。

 

 ……あれ? ……もしかして友達になれるの?

 

「あ~ずるい!」

「私も~!」

「私も!」

 

「「「「「第一印象から決めてました!」」」」」

 

「その……友達になってくれるの?」

 

「「「「「何を今更!!(むしろそれ以上の関係を!!)」」」」」

 

 

 パァァァァァッ☆

 

「よろしく! よろしくね! よろしく! ―――!」

 

 

 良く見ればシャルルも虐められて無い。

 ははは……虐め何て無かったんだ……。僕一人で悩んでたんだね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい。じゃあ次の人に交代しようか♪ 次は~?」

 

「随分と楽しそうだな一夏。次は私だ」

 

 

「あ、箒~友達出来たよ♪ 一気に10人以上も!」

 

「何だと思ってたんだ……他のクラスメートも問題ないだろう。それよりも、これではコックピットに届かないのだが?」

 

 そこに山田先生がやってきた。

 

「あ~最初のうち良くある失敗ですね。織斑君、白式を出してください」

 

 訓練用の機体が直立姿勢で停止していた。そうか、座って降りないと交代できないんだ。そこで何故僕の白式が必要なのか疑問に思ったまま僕は返事した。

 

「え? あ、はい。白式~」

『はいは~い。マジかるビャッキーですよ~♪』

 

 僕は白式を身に纏った。

 

「新しいキャラ立てで来たね」

『マスターにも友達が出来て変わった様ですし、私も変わろうと思いまして』

 

「そ、それで私をどうするんだ?」

 

「もちろん、運んでもらうんですよ~コックピットまで」

 

「「「「「え~~~!! ずる~い!!」」」」」

 

 何がズルイの? 恥ずかしいでしょ。

 

 

「じゃあ落ちないように気をつけてね」

 

「わっ、わわ……(これが伝説のお姫様抱っこと言うやつか~一夏に抱っこされる日が来ようとは~♪) い、一夏! 今日は久しぶりに一緒に昼の食事を取る事にしよう!」

 

「んぇ? あぁ、そういう事ね。うん良いね流石は箒」

 

 

 

 

 

 ―――――昼ごはん~♪

 

 ……自分で誘って来たのに不機嫌な箒。

 

「どう言う事だ……」

 

 それはこっちのセリフです。何で誘っておいて機嫌悪いんですか。

 

「みんなで食べるんでしょ? シャルルは転校してきたばかりで勝手も分からないだろうしさ~」

 

 たまたま揃ったのがこのメンバー。セシリア、鈴、誘ってきた箒。今日はお弁当の気分だったらしく作って来たそうだ。で、転校してきたばかりのシャルル。

 

 

「そ、それはそうだが……」

 

「えぇっと……本当に僕が同席して良かったのかな?」

 

「男子同士仲良くしようよ~。今日から部屋も同じなんだしさ~♪」

 

 

「ありがとう、一夏って優しいね~」

 

 そのシャルルの凄く良い笑顔に何故かドキッとしてしまった。

 

 

「な~に照れてんのよ、アンタ」

 

 そう言いながら鈴が開けたタッパーに入っていたのは……。

 

「杏仁豆腐だ!」

 

「食べたいって言ってたで……」

 

「い、一夏さん! 私はメイドにこちらのお菓子を作らせましたの!」

 

 鈴を遮る様にそう言ってセシリアがバスケットから覗かせたのは……。

 

「スコーンにショートブレッドだ!!」

 

「イギリスにも美味しいモノはあると納得して頂きませんと……」

 

「一夏! お前はコレを食べろ!」

 

 またまた遮って出されたのは箒が持っている重箱だった。

 

「おはぎだ! お団子だ! あんころ餅だ! 宝石箱だ~!!」

 

 きゃっほーい! 今日は何!? お祭り!? お祝い!?

 全部食べて良いの!?

 

「あはは……甘いモノばかりだね……」

 

「あ、ちゃんと普通のも用意してあるわよ? ほら、酢豚」

 

「私もですわ、こっちは私が作ったサンドウィッチですわ」

 

「もちろん私も、から揚げだ。甘いモノは後だな」

 

 ズゥゥゥゥン……。

 

「一夏ってそんなに落ち込むぐらい甘いの好きなんだ」

 

「……甘いモノは世界を救うんだよ。ISだってその内にでも近接戦闘用ブレードは『ミルキーフランス』に、ライフルから出てくる弾は『お団子』に、ビーム兵器なんて『無制限ドリンクバー』になる日は近いんだから……」

 

「無い」

「無いわよ」

「無いですわ」

「無いんじゃないかな~」

 

「夢で見たもん!!」

『よだれダラダラ流して起きましたよね』

 

 

 最初に食べたセシリアさんのサンドウィッチから杏仁豆腐を食べるまで記憶が飛んでるんだけど、何でだろう。まぁ甘いものを食べた記憶は全部あるからいっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――次の日。

 

「え、えーと……今日も嬉しいお知らせがあります」

 

 山田先生は嬉しいなら何で困惑しているのでしょうか? というか、その右にいらっしゃる銀髪の眼帯の人は誰でしょうか?

 

「また一人、クラスにお友達が増えました。ドイツから来た転校生のラウラ・ボーデヴィッヒさんです」

 

「どう言う事?」

「2日連続で転校生だなんて」

「いくらなんでも変じゃない?」

 

 さわさわと聞こえてくるクラスの声に僕も概ね同意する。ん~確かに不自然ではあるけど、女子とも仲良くやれそうだし、今は何でもOKだね。ズボンだけど男子じゃないらいしい。男子じゃないのは少し残念だけど、虐めも無くなったし、と言うか勘違いだったし、うん。何でもOKだね。

 

「み、皆さんお静かに! まだ自己紹介が終わってませんから!」

 

「挨拶をしろ。ラウラ」

 

「はい、教官」

 

 教官? って事は千冬お姉ちゃんがドイツにいた頃の教え子さん?

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ!」

 

「……あの、以上……ですか?」

 

「以上だ。……貴様か」

 

 んぅ? 僕? ラウラさんは僕の目の前に来ると―――。

 

 パシィィィィンッ!

 

「……え?」

 

 ……叩かれた?

 

「私は認めない。貴様があの人の妹であるなどと……認めるものか!」

 

 もしかして……ホッとしたところで、また虐め発生の危機!?

 

「……って、性別が違うよ!?」

 

 

 

 




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避ける事に定評のあるいっちゃんが被弾した!?

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