もしもるう子があきらっきーのくすぐり奴隷だったら   作:-Y-

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1.そのくすぐりは無情

 

 薄暗い廃校の教室、るう子はまったく身動きできないように縄で拘束されていた。

 床に倒され、腕はバンザイの状態でそれぞれ柱に括りつけられていた。

 

「るうるう、あたしとバトル……しよ?」

 

 そんなるう子を見下ろすように、晶は立っていた。

 口をにやりと歪ませ、圧倒的上位者の笑みを浮かべていた。

 

「駄目だよるう子……バトルは絶対駄目!」

 

 るう子と同じように動けないように拘束された一衣が、晶の言葉を遮るように言った。

 

「うっせぇんだよモブ子! 大体よぉ、お前があたしに捕まらなきゃるう子だってこんな目にあわなかったんだぞ?」

 

 そう、るう子は捕まった一衣の身代わりとして、この拘束を受け入れた。一衣の解放と約束に。ただし晶はそれを守らなかったが。

 

「大丈夫だよ、一衣。どんな酷いことされてもるうはバトルなんかしないから……」

 

 拘束されてまま、るう子は晶を見て言った。

 

「へぇ、どんなことをされても?」

 

 強がるるう子を見下しながら、晶が言った。

 しかし晶の予想と違い、るう子の目は堅く決心のこもった目だった。身体の自由を奪われてもなお弱みを見せないるう子は、どこか普通の少女と思考回路が違っているようだった。

 

「るうはしない」

 

「痛い目にあっても?」

 

「絶対に」

 

 るう子の目は据わっていた。晶は直感的に感じた。暴力ではこの少女を屈服させることはできないと。

 ならばどうするか――少し思考を廻らせたあと、晶はるう子の身体に馬乗りになった。拘束され動けないるう子は晶を退かすことはできない。

 

「るうるうは健気だよねー。こんなもっさいモブ子のためにさー。今から酷い目にあうんだから」

 

「友達の、ためだから」

 

「ふん、今にその友達を恨むようになる。こうやってされたら――っね!」

 

 晶はそう言うと、いきなりるう子のがら空きになっていたわき腹に両手をもぐりこませた。

 

「な、なにっ――く、くひひひひひひっ!!!??」

 

 突如感じたくすぐったさにるう子はパニックになりながら声を漏らす。意味が分からなかった。

 逆恨みでナイフまで持ち出したこともある晶なら、ここは暴力を働くはず。るう子は自分がくすぐられていることに気づくのに数秒を要した。

 晶の手がわき腹を上下に往復する。それだけでるう子は強制的に息を吐き出され、お腹から笑いを強制された。

 

「あっは! るうるうってば敏感~。くすぐられなれてない感じ~?」

 

「あっはははははははぁ!!!?? くすぐられっ、ことなんかぁぁ、あははははっははははっ!!!!??」 

 

 当然のことだった。るう子にはウィクロスに触れるまでこれといって親しい友人はいなかった。

 普通の年頃の少女なら他人にくすぐられてことの一度や二度あるだろう。しかしるう子はまったく他人と触れ合う機会がなかった。

 最近になってようやく遊月に遊びでくすぐられたことはあるが、るう子の身体は大そうくすぐりに弱い身体に成長していた。

 

 晶は両手合わせて10本の指を不規則に動かし、るう子のわき腹をくすぐりあげる。

 その度にるう子は絶叫しながらお腹を震わせ、身体を右に左に身もだえさせながらくすぐりを受けさせられた。

 

 わき腹を揉み解すような動きから、指先でつつーっと撫でられるような方法で触られると、るう子の反応もまた変わる。

 右のわき腹を撫でられれば身体を左によじり、左のわき腹を撫でられれば身体を右によじらざるを得なくなる。何度も何度もそれが繰り返された。

 

「きひひひひひぃぃ!!!? やめ、やめてぇぇぇっ、く、ふぅ……ふ、ひひっ……くぅぅぅふふふふぅ!!!??」

 

「るうるうがバトルしてくれるまでやめなーい。ほーら、ツンツンってしてあげる。ツーンツンっ!」

 

「やめっ、くひっ!? ひっんっ、んんっ、ふふっ、くくくっ!!?」

 

 両サイドから交互に、人差し指でツンツンと突かれるとるう子は何度もぴくんっぴくんと身体を跳ねさせる。

 

「でもやっぱりこれが一番かなー?」

 

 そう言うと晶は10本の指でわき腹をごりごりを激しくくすぐり始める。

 

「ぎゅ、くふふふふふふふぅ!!?!? くすぐったいくすぐったいくすぐったいぃぃぃぃひひひひひひひひっっっ!!!?? あはははっははっはははぁぁぁぁっ!!!?? けほっ、げほっ!! いひひひっひっひひひ、くふ、ふふふっ、苦しいぃぃぃぃいひひひひっっ!!!!??」

 

 頭を左右に何度も振り、唯一動く足はバタバタと暴れさせるも虚しく床を叩くだけ。晶を引き離すことが全く出来ない。

 絶叫させ続けられ、過呼吸になり咳き込むも晶はくすぐりをやめる素振りすら見せない。

 

「わかったっ、あっははははははははぁ!?!? バトル、バトルするからあっはははははっははっははっっ!!! ぐずぐりやめでへぇぇひゃひゃひゃっ、はははははははっっ!!??」

 

 苦しさから逃れるため、とうとう心が折れてしまったるう子。

 しかし晶はバトルするという言葉を聞いても、くすぐりをやめなかった。

 

「にゃ、にゃんでぇぇぇへひゃははははははっっ!!!? バトルっ、するってぇ、あぎぃっ、ひひひひひひひ!!!!?? 言ったぁあっはははははは!!? 言ったのにぃぃぃっっ!!!」

 

 るう子は泣き叫びながら何度も「バトルする」というがいっこうにくすぐりは終わらない。

 このまま死んでしまうかもしれない――るう子が命の危機すら感じ始めた時、ようやく晶が口を開いた。

 

 

「すぐにバトルするって言ってくれなかったからぁ……あと5分はくすぐり地獄だよ?」

 

 

「そ、そんなぁぁぁあっはははははははははっっ!!!?? 死ぬっ死んじゃうからぁぁぁぁああははははははははは!!!! くすぐらないでぇぇぇぇっっ、ぎゅ、くふふふふふひぃっ、あっはっはっはっはははははははぁっっ!!!???」

 

 

 どれだけ暴れようとも、絶叫しようとも、大笑いしようとも。苦しくて死ぬような思いをしてもるう子は解放されなかった。

 死刑宣告にも等しい5分間、くすぐりが大の苦手であるるう子はくすぐられ続けるのだった――。

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