あらすじ
ウホウホ
第2話 バナナの皮
「くそ…武器さえあれば…いつでも殺すのに…」
「リィン。顔が般若のそれだよ」
「ウホ」
あれからゴリラはバナナを食いだし、見兼ねた眼鏡を掛けた男子が鍵を開けてくれた。ありがとう。このゴリラに出会ってから人のちょっとした優しさを感じると涙腺が緩んでしまうようになってしまった。だってみんな触らぬ神に祟りなしと言わんばかりに放置してくるんだ。そう考えるとこのクラスの人は何だかんだ優しい人が多いんじゃないか?やば。涙出てきた。
「そなたも災難であったな」
「災難」
「大丈夫かい?」
「ドアを壊さんとばかりに殴りつけてましたけど手は大丈夫ですか?応急処置ぐらいなら出来ますけど…」
「注意を怠るからそうなるのだ」
「はは…ドンマイリィン」
「ウホウホ」
「これも風の悪戯か…」
「お似合いよあんた達www」
「そこでウホウホ言ってるゴリラと物騒なことほざいて芝生やしまくってるパツキンテール以外みんな大好きだ…」
エリゼ。お兄ちゃんどうやら最高の仲間と出会えたみたいだよ。ゴリラと出会ったのは人生最大の不幸だったけど、この仲間たちと出会えたならいいかなって思えてきた。でもやっぱゴリラ死ね。
「はーい!注目!今から特科クラスⅦ組の説明をするわよ〜」
そして先生から特科クラスⅦ組の説明をした。そしてゴリラはウホウホしていた。
説明が終わり、ゴリラがウホウホしてる中。1番最初に不満を爆発させたのは鍵を開けてくれた眼鏡ボーイだった。
「じょ…冗談じゃありません!身分と関係ない!?そんの話聞いていませんよ!」
「あら、あなた名前は?」
「マキア「ウホ」グニッツです!サラ教官!それより自分は納得しかねます!まさか貴族風情と同じクラスになれなんて言うんじゃないでしょうね!」
「ウホ」
「俺もゴリラ風情と同じクラスなんて聞いてませんよ!」
「ここ僕の見せ場なんだけど!?取らないでくれるかね!?」
「待て!よく考えるんだマキアウ!貴族がなんだ!ゴリラよりマシだろ!基準をゴリラにして考えるとどんなことも些細でどうでもいいことだと思わないか!?嫌だろゴリラと机並べて勉強するなんて!?」
「肩を掴むな顔が近い目が怖い!分かったから泣かないでくれ頼むから!後なんだマキアウって!僕の名前はマキア「ウホウホ」ニッツだって何ださっきからこのゴリラ!?」
「あの…サラ教官。本当にゴリラちゃんも同じクラスなんですか?」
「ええそうよ。何にも問題ないでしょう」
「逆に問題じゃないところが分かりません」
「逆に考えるのよ。ゴリラでもいいじゃないかって」
そんなこんだでサラ教官は話を進めるため不満を爆発させる俺を物理で鎮めた。かなり痛かった。ガイウスに続いて銀髪のちっさい子がゴリラからバナナを貰うなか、サラ教官は何やら意味深なスイッチを取り出した。
「ポチっとな」
パカ→床が突然開き、巨大な落とし穴が出来た音
「うわーーーー!!」×8
「ウホーーー!!」
「よっと」
「逃がさん!」
「あ〜れ〜」
〜ここらかは音声のみお聞き下さい〜
「うわーー!!なんだこの落とし穴!まるで俺の人生みたいに滑り落ちていくー!」
「いちいち表現が生々しいよリィン!」
「これも風の導きか…あっ」
「きゃあああ!え?あの私に何か…きゃああああ!!」
「ち…違う!見えてない!風に誓う!」
「そなたたち…もし見たらどうなるか分かっているな…」
「見てません!僕はガイウスみたいにむっつりじゃありません!」
「それに暗くて見えてない!だから誤解だー!」
「エッチスケベヘンターイ!」
「ふん。さっきからやかましい」
「そういう君は余裕じゃないか。さぞ名のある名家の生まれ「ウホーー!!ウホウホ!」うわー!ゴリラが暴れ出したぞー!」
「危な!やっぱゴリラ死ね!」
「あんたのゴリラでしょ何とかしなさいよ!」
「違う!!」
「違わないでしょー!」
「ウホウホー!!ウホー!!」
「グボォー!!」
「うわーー!!誰か壁にぶっ飛ばされなかった!?」
そして穴から吐き出される俺たち。中々カオスな状況だった。
ガイウスは眼鏡の巨乳の女の子に頭を下げ続け、エリオットはどこか必死にガイウスをむっつりにしたがっている。ラウラが怖いのか?それともお前も覗いたのか。
「ひぐっ!お婆ちゃん…都会って怖いよ…」
「だから誤解なんだ!見えてない!」
「ひぐっ!私今日赤だったんですけど…」
「え?白だったような」
「やっぱり見られてたよお婆ちゃーーん!!」
「しまった!!」ガビーン
「ガイウス…やっぱりむっつりだったんだ…」
「我が剣の錆にしてくれるぞ」
「違うんだ!これは事故なんだーー!!」
眼鏡の男子マキアウはさっき落とし穴の中で突如ウホウホ言いながら回転し出したゴリラに吹っ飛ばされた貴族系男子を必死に揺すっている。その後ろからロリっ子が眺めている状況だ。
「ちーん」
「おい!大丈夫か君!白目剥いてるぞ!おい!」
「ダメ。もう手遅れ」
「そんな…」
「うっ…」
「目覚めたぞ!やった!」
「あの…僕は一体…君は誰なんですか?」
「「誰だお前!!」」ガビーン
そして俺は落ちながらパツキンアリサテールと死闘を繰り広げていたせいでかなり揉みくちゃの状態で落下してしまった。ついでに近くにはゴリラがいた。
「見事にカオスだ…」
「ウホ」
「ねぇあんた…」
「なんだアリサ。大丈夫ならこのゴリラが招いた自体の収拾を手伝ってくれないか」
「ウホウホ」
「さっきから私の胸触ってんのよ!!」バチーン
「ありがとうございます」
それから俺たちは混乱するみんなを一旦落ち着かせて状況を整理した。現在こんな感じだ
リィン→変態
アリサ→被害者
ガイウス→むっつり
エマ→白(意味深)
エリオット→第三者
ラウラ→げこおこ
ユーシス→人格変更
マキアス→眼鏡
フィー→かわいい
ゴリラ→ウホウホ
という状況だ。うん分からん。
「とりあえずその人格変わってしまったらしい人はどうするんだ?このまま放置もあれだろ」
「しかしゴリラに殴られて人格変わった人間の戻し方なんて僕には分からないぞ」
そりゃそうだ。そんなの知ってるやつがいるなら見てみたい。まずゴリラに殴られて人格変わった例が探してどれだけあるのだろうか。
「すいません。僕のせいでこんなことに…」
「いや、なんか君のしょんぼりした顔とか見てると鳥肌立ってきちゃうから止めてくれ。お願いだから」
「もし私が兄上ほどの実力を持っていれば防げたものを、お母さん。未熟な僕を許して下さい…」
「鳥肌がーー!!」
「ゴリラに殴られて人格変わったんならもう一回ゴリラに殴らせれば?」
「けど、貴族の顔面をゴリラで殴るなんてどうよ?しかも二回目だよ?このまま放置しとかないと最悪首跳ね飛ばれるかもしれないし、このままでいいんじゃね?」
「思考が畜生過ぎるよリィン」
「いや、冗談だって。けど冗談も言いたくなる状況なんだよ」
「それはまあそうだけど…」
クルッ→俺とエリオットが女子の方を見た音
ギロ!→ロリっ子覗く全員に睨み返される音
あかん。これはあかん。落とし穴に落ちる前はみんなでやっていけるんじゃないかと思うくらい優しい人ばっかりで気も楽だったのに、今じゃ男子と女子で深い深い溝が生まれてしまっている。彼女達の目付きが痴漢した犯人を見るそれだもんな。これもガイウスの風の悪戯事件の所為だ。全部ガイウスが悪い。後ゴリラ。
(いや、君の責任もだいぶあると思うけど…)
くそ。いったいどうしたらいいんだ!男子は男子で人格変わっちゃたやつはいるわ。ガイウスは落ち込み過ぎてぐったりしてるわ!早速学級崩壊してるわ!ゴリラいるわ!どうしたらいいんだ!
「ウホ」
「ゴリラ…お前」
スッ→バナナを差し出してくる
「食べろって言うのか…お前」
「ウホウホ」
「そうだよな。焦ったってダメだよな。俺がなんとかしないと」
モグモグ→バナナ食った音
意外に美味かった。そして少し…元気も出た。
「さぁエリオット!この状況をなんとか出来るのは俺とお前とゴリラだけだ!一緒に頑張ろう!」
「(君が原因の一部なんだけど)そうだね!なんとかしよう」
「ウホ」
「まずは男子チームを復活させる。女子と溝が出来てしまったのに男子の溝があったら纏まる物も纏まらない!とりあえず貴族男子を復活させる!」
「ユーシスです」
「ユーシスを復活させる!ゴリラやれ!出来るだけ優しくな!怪我させない程度に!」
「ウホ!」
「え?」
ガシィ→ゴリラがユーシスの胸ぐらを掴む音
ゴシャア→ゴリラの拳がユーシスの顔面に叩き込まれた音
「「「ゴリラてめぇええええ!!!」」」
「なんで力の限り殴るんだよ!ユーシス顔面陥没してるじゃないか!」
「これ生きてるのか!?ビクともしないんだが!?」
「ウホ」ケッ
「何あいつ気にいらねーんだもん風なんだよ!何が気に入らなかったんだよ!」
「ウホウホ」
「分からねーよ!ウホウホ以外も喋れよ!!」
「リィン!今はそこじゃない!ユーシスさんを蘇生させるところからやらないと!」
「そうだな!こんなとこで死者なんて出すのは御免だ!ガイウス手伝ってくれ!」
「風よ…この試練は余りにも辛すぎます…」
「ウホ」
「ゴリラよ…ありがとう」
「ウホ」
「ああ…いい風だ」
「「「早く手伝ええええ!!!」」」
焦る俺とマキアウ!このままだとやばい!かなりやばい!そんな時エリオットが何かを閃いた。
「そうだ…女子のみんな!今は争ってる場合じゃないと思うんだ!ここはみんなで力を合わせてユーシスを蘇生するべきじゃないかな!?」
((エリオット…お前てやつは〜。なんて頭が良いんだ!))
エリオットの案に女子達は流石に今はそれどころじゃないと思ったのか、かなり迷っている。いいぞ!これでユーシスの問題と含めて同時に解決出来るかもしれない!流石だぜエリオット!
その頃ガイウスとゴリラ
「美味かった。明日への活力が湧いてくるようだ」
「ウホ」モグモグ
「ははありがとう。元気も出たしもう一度誠心誠意彼女に謝るよ。見てしまったのだ。罪を認めて、そして謝ることにするよ」
「ウホウホ」
「さて、バナナの皮をどうするか。捨てるのは危ないし止めておいた方がいいだろうし、お前のバックに入るか?」
「ウホウホ」ポイ
「おい。いくら地下とは言え滑ったら危ないししっかり管理すべきだ「キャ!」ゑ?」
視点を戻しリィン達視点
ドターン
それは突然だった。恐らく本人もガイウスに謝るつもりでガイウスの方に歩いていた巨乳の女の子が突然転けた。そりゃ完璧に。
「ゑ?ゑゑ?」
「いたた。急に滑ったけどいったいなん……で…」
(これは……)
(嘘だろ…ガイウスううう!!)
(僕たちからは見えないけど!見えている!彼からは完璧に彼女のスカートの中が!?)
「また……なんですか…」
「違う!これは本当に俺のせいじゃなくて」
「酷いです…」ウルウル
「あっ…いや…その」
「もう嫌いです…」
「あなたなんて…あなたなんて大嫌いです!!!」
バチーン→ガイウスの頬にビンタが炸裂する音
スタスタ→走り去っていく音
「………………」
「ウホ」
「おいエマ!1人では危ないぞ!」
「待ってよエマ!?」
「1人は危険」
女子はユーシスを捨ててエマと呼ばれた女の子を追う。俺たちは一連の華麗な流れにほうけてしまっていた。
ピタ→女騎士系の女の子がガイウスの前で止まる音
「下衆が…」
スタスタ→そのまま歩き去っていく音
その時ちょうど先生からのアナウンスがあり、女子達は自分の荷物を持ってサッサと行ってしまった。
残された男子。1人は気絶してるし、一匹はゴリラだし、そしてもう1人は
「……死のう」
死のうとしているし…って
「待て!早まるなガイウス!自分の武器で首を切ろうとするな!」
「タイミングが悪すぎたんだって!みんな分かってるから!ガイウスが悪くないって分かってるから!?」
「止めるな!!死なせてくれ!!」
「まだ謝れば許してくれるって!今度はゴリラがいないところで謝ろう!そうすれば大丈夫だって!」
「死なせてくれーー!!」
ゴリラのせいで更に広がった男子と女子の溝。しかも男子軍団の半数はこんな有様。果たして特科クラスⅦ組は無事に設立出来るのか!?それはゴリラのみぞ知る!
「ウホ」
戦犯ゴリラ
原作よりⅦ組の溝が深いです。これもすべてゴリラのせいです。果たして特科クラスⅦ組は無事に設立出来るのか?次回にご期待下さい。一応この問題は次回には解決します(ネタバレ)頑張れガイウス!生き返れユーシス!
因みに僕だったら初対面の女子に大っ嫌い!!と下衆が…とやられたら高確率で死ぬ自信があります。