「ウヴァあああああああああ!!!殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
第6話 ゴジラ
「ウホウホ」
呪詛を吐きながら廊下を爆走する俺。その後ろをウホウホ言いながら着いてくるゴリラ科のゴリラことゴリラのパーティーは凄まじい注目を浴びていた。
しかし、俺にそれを気にする余裕は無かった。無我夢中で走り続けた。目的地は学園の癌こと校長の居る校長室。あの入学式でくっそながったるい演説垂らしてた介護必須老人の抹殺が俺の目的だ。
「リィ…リィン!?なんな目がやばいんだけど!?」
「一体どうしたのだ?ゴリラもいるが」
校長室に向かう途中、部活中のエリオットとガイウスが2階のロビーで話していた。彼らは某雛見沢症候群にかかったのかと思うほどの形相を浮かべた俺に驚いたらしい。
しかし、俺には関係無かった。むしろ軽く引き気味のエリオットの手を掴んだ。
「え?」
「行くぞエリオットおおお!!俺たちの力見せてやろうぜええええ!!」
「ちょお!?浮いてるから!?僕浮いてるから!?」
「エ…エリオット!?」
「ウホウホ」
「離してー!!」
エリオットという新戦力を得た俺はさらにスピードを上げて校長室を目指す。途中でエリオットは俺と背中合わせの状態で俺に担がれている。ちょうど2人でやる背中を伸ばすストレッチのような形だ。後ろにはゴリラとガイウスが着いて来ている。
「これなんてバッファローマーーン!!」
「あったぞ!校長室だ!!殺せ!!」
やっと見えてきたのは豪華な扉に校長室と書かれた札が着いた部屋。間違いなくあの徘徊老人のいる部屋だ。
「エリオット!!俺たちのコンビクラフト見せてやろうぜ!!」
「え?ちょ?何する気!!」
「行くぞ!!エリオット!!八葉一刀流友情奥義!!青春暴走列車(チューチュートレイン)!!」
「2000万パワーズッ!?」
ズガーン!→校長室の扉を吹き飛ばした音
「なんじゃ!?」
「居たぞ!殺せ!」
「生徒からの突然の殺害予告!?」
偉そうに椅子に座っていたトールズ士官学校校長ヴァンダイク。俺はその姿をロックオンした瞬間すぐさま動いた。
「行くぞエリオット!もう1回コンビクラフトだ!」
「……」ピクピク
「コンビの子白目剥いてるけど、泡吹いてるんだけど」
「これがエリオットの真の姿だ!」
「真の姿がそれなの!?死んでない?死んでるんじゃないの?」
「これもそれも全て貴様の所為だ!!許さん!!」
「こんなはっきりとした冤罪掛けられたの初めてなんだけど!真犯人に冤罪掛けられたんだけど!?」
「遺言も残さん!喰らえ!青春暴走列車(チューチュートレイン)」
ドドドド→青春暴走列車が校長に向かっていく音
ブン!→校長のゲンコツが繰り出された音
メキョ!→リィンの顔面に炸裂した音
ドサ!→リィンが崩れ落ちた音
「……」
「さて」ポンポン
「……」
「どういうわけか聞かせて貰っていいかね。ガイウス・ウォーゼル君」
「…風よ…試練が多すぎます…」
「ウホウホ」
「つまり君は突然自分がゴリラの飼い主認定されたことに異議を唱えるために私に襲撃を掛けた…と」
「…はい」
「リィン…」
「ウホウホ」
あれから目が覚めた俺が1番最初に見たものは腕を組んで仁王立ちしている校長だった。
死んだんじゃね?と思ったが向こうはどうやら話を聞いてくれるらしいので自白した次第だ。
「ふむぅ。そんなにゴリラの飼い主になるのはいやか「嫌です」食い気味じゃのお」
「いくら温厚な俺でもこんな理不尽なことされたら怒るに決まっています」
「温厚な人間は白目剥いた友達を武器にせんと思うが」
「俺たちの友情の為せる技です。なエリオット」クル
「すいません。話しかけないで下さいませんかシュヴァルツァーさん」
エリオットはあんなに表情豊かで、笑顔が眩しい子だったのに。今ではすべての人間が信頼できないと言わんばかりの絶対零度の表情だ。これはあれだ。
「反抗期か」
「なんでそうなるのさ!?ここは君が焦ってくるところだろ!?なんで息子が反抗期迎えた親みたいな表情浮かべて、当然かな的な感じなのさ!?」
「エリオット。突っ込んでしまったら負けだぞ」
突っ伏してしまったエリオット。それを宥めるガイウス。
俺は校長に抗議を続けた。
「リィン君。そのゴリラは実は凄いゴリラでね。ウホウホしているけどただのウホウホじゃないんじゃよ。凄いウホウホなんじゃよ」
「何凄いウホウホって?ウホウホってそんなに種類があるの?」
「そうじゃ。貴族のウホウホより凄いんじゃ」
「貴族のウホウホって何!?逆に見てみたいよ!?貴族がウホウホするの!?どんなウホウホなの!?」
「そのゴリラは帝国人からしたらまさにキングコングなんじゃよ」
「何だよキングコングって!?何登るんだよ!?」
「キングコングじゃぞキングコング。帝国人にとって非常に誉あるウホウホなんじゃ」
「じゃあ俺帝国人止めます」
「止めちゃうの!?」ガビーン
「止めます。エリゼを連れて止めます」
「妹さんかわいそ。ふむ、どうしてもいやか?」
「嫌ですよ!!俺がどんだけこいつに迷惑掛けられたと思ってるですか!!おかげで夜はエリゼの使っていたタオルケットに包まらないと寝れなくなってしまったんですよ!」
「わしは君の性癖のほうが怖いよ」
「ならこれならどうじゃ。次の自由行動日までにわしが依頼を用意しておく。その依頼が完璧に達成出来たらゴリラの飼い主を止められる。達成出来るまで飼い主を引き受けるというのはどうじゃ」
「……」
「リィンめちゃくちゃ考えてるね」
「ライフカードが欲しい場面だな」
たっぷりと考えること10分後
「いや、後1声下さい」
「君そこで要求しちゃう?学校の最高権力者に要求しちゃう?」
「いや、俺がそちらの依頼を引き受ける側なんで、後なんか1つ欲しいなって」
「君ほんと図々しいの〜」
「いや、ほんと些細なことでいいんですよ。女子のスカート捲っても大丈夫って権利書くれるとかで〜」
「何その要望!?煩悩にまみれ過ぎじゃろ君!?」
「なら!後誰か巻き添えが欲しいです!?」
「ふむ。(ならあの成績が悪い阿保にするか…)よかろう。その人選は任せて貰うぞ」
「わかりました。可愛い女の子を期待しています」
「ウホウホ〜」
「ゴリラもテンション上がってきたみたいですね」
(君らもうベストパートナーじゃろ…)
「んじゃ失礼しました〜行くぞエリオット、ガイウス」
「ウホ」
「なんで僕らまでパーティーの一員的な感じなのさ!?部外者だよ!?」
「ようやく解放される」
そしてゾロゾロと校長室を出て行く俺たち。ついでに壊した扉はサラ教官の給料から引かれるらしい。ざまぁwww
「さて、では俺とエリオットは部活に戻るとしよう。リィンとゴリラはどうするのだ」
「俺はどうするかな。とりあえずサラ教官に頼まれた手帳配りの旅に出ることにするよ」
「ウホ」
「旅って。そうだ僕達まだ貰ってないよ手帳」
「渡してなかったな。ハイこれ」
スッ→手帳を手渡される音
「確かに受け取った」
「ありがとうねリィン」
「大丈夫だって。部活頑張れよ」
「ウホ」
スタスタ→エリオットとガイウスが2階に戻っていく音
2人がいなくなり、俺とゴリラだけになる。さっき期間限定でゴリラの飼い主になったことを思い出す。正直嫌で嫌でたまらないが
「よし、パツキンテールの邪魔しに行くか。あいつの着替えかっさらってやる。後ラウラの水着拝みに」
「ウホウホ」
「もしかしたらブルマだったりしてな。水着なら少し大胆な水着とか」
「ウホ〜」
「確かにスク水も捨てがたいんだけどな…」
なるようになるだろう。俺は今だけこのゴリラとの軌跡を楽しむことするとしよう。
「行くぞ。ゴリラ」
「ウホ」
むかし、動物園でゴリラの入った柵に顔を突っ込んで顔が挟まって抜けなくなってしまった時がありました。
近付いてくるゴリラがリアルモンスターみたいで怖かったです。しかし、最近ゴリラの顔をみると愛くるしい顔をしていることに気付きました。
はい。関係ないです。はい。