遊戯王ARC-V -エンタメデュエリストと紅白の巫女- 作:坂本コウヤ
どうも、こんばんは!!初っ端からテンションMAXの、坂本コウヤです!!
「…いきなり叫ばないでよ、もう。どうも皆、久しぶり!! フランだよ!!」
はい、ホントお久しぶりですよ!! 取りあえず、テストが終わりましたので、これから僕はしばらく夏休みに入ります。なので、更新速度が少しだけあげられるかもしれません。まぁ二つも書いてる上に、この前の番外編の後篇も書こうとしているので、もしかしたら上がらないかもしれませんがね。
「まぁどっちにしても、気長に待ってくれてると嬉しいな。これからもよろしくね!!」
よろしくお願いします!! さて、しばらく見ない間にびっくりしたんですけど、お気に入り件数が何と159件にもなっていました!! その上UAも27588と、本当にたくさんの人に読まれているんだなと思い、感謝感激です!! これからも頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!! さて、では早速第24話!! もう前振りも何もかもすっ飛ばしていきましょう!! それでは!!
ゆっくりしていってね!!
「ゆっくりしていってね!!」
――前回の冒頭のシーンから、第21話の終わりまで時間は遡る。
「私も少し、アンタ達と話がしたいんだけど、良いかな?」
私、藤原妹紅は、さっきデュエルした隼って言うヤツと、その仲間と思われるユートが話しているのに割り込もうとした。お取り込み中って気もしたけど、放っておいたらそのうちどこかに行かれちゃうかもしれないしね。だったら大事な話の途中で合っても、話しかける必要はある。そう思っての判断だった。
私が話しかけると、ユートの方が私の方を見て訝しんだ表情をし、小声で何かを呟いていた。それが気になったのか、隼って呼ばれてたヤツがユートに尋ねた。
「……。」
「ユート、どうしたんだ?」
「隼、確か彼女は『LDS』のバッジをつけていたよな?」
「あぁ。それがどうした?」
「…彼女をよく見てくれ。バッジが無くなってるんだ。」
「何だと?!」
あっ、バレたか。まぁ暗いし、アレ一応他人のだから返しといたほうが良いだろうと思って早々に外して持ち主に返しておいたんだが、こりゃ穏便に話が進みそうにもないか?
「どういう事だ貴様!! 何故さっきまで付けていたものがない? …貴様、まさか俺達を罠にはめたのか?!」
隼はそう言って、私に詰め寄ってきた。おいおい、トリシューラとオーガ・ドラグーンの攻撃食らってまだあんなに動けるのかよ。っていうか動き早?! 結構距離も開いていたはずなんだけど、何でこんな私の目の前まで来てるの? しかも横のユートも、いや、止める理由がないか。
まぁ、だましちゃったのは本当だし、ここは素直に謝っておいた方が賢明だね。
「…騙してたのは悪かったよ。ただ、こっちにも事情があったんだ。あぁでもしておかないと、アンタらが反応しないだろうって、私をここに連れてきたヤツに言われたんだからさ。誰が好き好んで無関係な連中を傷つけたり、自分から餌みたいな事やったりするかっつーの。」
「連れてきた、だと?」
「その話しぶりからして、俺達の事情も知っているようだな。」
隼は私が『連れてこられた』という事に反応し、ユートは私の話し方から、自分達の事情を知っている人間だと察したようだった。今ので引っかかったって事は、どうやら本当に当たりみたいだね。ちょっと警戒心が気持ち二割増ぐらいになってるかもしれないけど。
「察しが良くて助かるよ。ただ、全部は知らないね。アンタ達が『LDS』の人間を追い回している事ぐらいしか知らないよ。」
「…本当か?」
「ここでウソを言っても仕方ないだろ? もう一つ言っておくが、私はアンタ達がどこの次元の人間なのかはデュエルするまで知らなかった。さらに言うと、私はシンクロ使いだけど、『シンクロ次元』の人間ってわけでもないよ。」
「その証拠は?」
「疑り深いね。まぁ、そういう態度をとられるのには慣れてるけどさ。でも、もうちょっと信用してくれてもいいと思うんだけど。」
「では聞くが、君が『シンクロ次元』の人間ではないというのなら、どこの次元の人間だ?」
おぉ、直球な質問をしてくるね。たぶんここでスタンダード、なんて言ってもデュエルしてる所見られてるし、何よりさっきのトリシューラの『時間氷停止-タイム・フリーズ-』の時に出来ちまった氷がまだいくらか残ってるんだよな。カオスバーストで全部とけきらなかったみたいで。何より召喚時の衝撃やリアルダメージの発生の時点でまず論破されるのは明らか。ってなったら、素直に話した方がいいかもね。信用されないかもしれないが。
「…『幻想次元』。アンタ達や『アカデミア』風に呼ぶとすれば、私達の住む場所は、そういう言い方になるだろうね。このスタンダードと同じく、様々な召喚法を操るヤツらが日々楽しく過ごしている世界。そんな場所から、私はこの『スタンダード次元』、舞網市にやって来たのさ。」
「『幻想次元』、だと?」
「聞いた事がないな。そんな場所があるのなら、『アカデミア』がとっくに――」
「私達の住む次元は、ちょっと特殊でね。この舞網市のあるスタンダードに近いようで、それでいてなお遠い世界だ。そして何より、あの場所は特殊な結界に隔てられているから、そう簡単に見つからないのさ。」
「…仮にその話が本当だったとして、君の目的は何だ? 俺達と接触してきた理由は何なんだ?」
…やっぱり警戒されてるね。そりゃ、最初から信じてはくれないと思ってはいたけど、こうも露骨に警戒するかい? それとも、向こうはそれだけの事情を持ってるって事か。いずれにせよ、ぼかした話し方をしていると、余計に警戒心を上げるだけだね。となると、これはもう包み隠さず言うしかないね。
私は深呼吸を一回して眼を閉じ、精神を落ちつけてから口を開いた。
「…私がここに来た理由。それは、『エクシーズ次元』の生き残りである『レジスタンス』のメンバーと接触し、『エクシーズ次元』の実情を確かめ、そして、『私』が必要と感じたのであれば、行動を共にする。それが、私がここに送られて来た理由だよ。」
◇≡
比那名居天子
LP 4000
デッキ枚数 27枚
手札 3枚
場
青眼の白龍
Pゾーン 無し
伏せ 3枚
博麗霊夢
LP 4000
デッキ枚数 31枚
手札 2枚
場
ライトロード・サモナー ルミナス
ライトロード・アサシン ライデン(攻撃力+200)
ライトロード・アーチャー フェリス
ライトロード・ビースト ウォルフ
Pゾーン 無し
伏せ 2枚
「私のターン、ドロー!!」
比那名居天子
手札 3→4枚
私がターンエンドを宣言すると、天子は勢いよくカードを引いた。そして、引いたカードを見た途端、天子の顔が綻んでいた。何を引いたの?
「よし!! 私は手札から、『竜の霊廟』を発動!! デッキからドラゴン族モンスターを1体、墓地に送る事が出来るわ。そして、この効果で墓地へ送ったモンスターが通常モンスターだった場合、デッキからドラゴン族を、さらに墓地へ送る事が出来る!! 私は通常モンスターである3枚目の『
比那名居天子
デッキ枚数 26→25→24枚
『竜の霊廟』。ドラゴン族専用のデッキ圧縮カード。ここで引いてきたか。しかも、これでブルーアイズが公開領域に全部出てきた。いつ動いてもおかしくないわね。
と、私が思考を巡らしている横で、遊矢達は天子がブルーアイズを3枚持っている事に唖然となっていた。
「嘘、だろ…。あのブルーアイズを、3枚も?」
「1枚だけでも、ものすごいレアカードなのに、それを3枚って…。」
「フフフ。これぐらいで驚いてる場合じゃないわよ。次はこれよ!! 永続罠、『竜魂の城』を発動!!」
「っ、やっぱり伏せてたか。」
『竜魂の城』。墓地のドラゴン族を除外する事で、自分の場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで700ポイント上げる事が出来るカード。それだけでも結構なパワーカードだけど、あのカードの真価はそこじゃない。
「『竜魂の城』の効果発動!! 墓地のドラゴン族を除外する事で、自分フィールド上のモンスター1体の攻撃力を700ポイント上げられるわ。この効果で墓地のブルーアイズを1体除外し、私の場のブルーアイズの攻撃力をアップさせるわ!!」
青眼の白龍
ATK 3000+700=3700
「さらに!! 速攻魔法、『ダブル・サイクロン』を発動!! 私の場の『竜魂の城』と、アンタから見て右側の伏せカードを破壊するわ!!」
「ッ?!」
天子の場に発動された『ダブル・サイクロン』が、『竜魂の城』のカードを巻き込みながら、私の場に伏せてあった『緊急同調』を破壊していった。まずい、これじゃカウンターシンクロが出来ないだけじゃなく、あのカードの効果が!
「そして!! 破壊された『竜魂の城』の効果を発動よ!! 表側表示のこのカードが墓地へ送られた時、除外されているドラゴン族モンスター1体を、特殊召喚出来る!! よってさっき除外した2体目のブルーアイズを特殊召喚よ!!」
青眼の白龍
☆8
光属性,ドラゴン族
ATK 3000
「まだまだぁ!! 伏せてあった速攻魔法、『銀竜の轟咆』を発動!! 墓地の通常ドラゴン族モンスター1体を特殊召喚するわ!!さっき霊廟の効果で送ったブルーアイズを特殊召喚よ!!」
青眼の白龍
☆8
光属性,ドラゴン族
ATK 3000
くっ、先攻2ターン目でブルーアイズ3体ですって? 早すぎよ、全く、って言いたいところだけど、コイツ調子いいとこれが普通だから困るのよね。
「ブルーアイズが、3体並んだ…?」
「す、凄過ぎて、何が何だか…。」
…どうやら、外野で約2名思考が追い付いてない子がいるわね。まぁ、こっちだとブルーアイズが何十億で取引されたりするレベルのとんでも激レアカードみたいだしね。それが3体もフィールドに、しかもたったの2ターンで並んだらびっくりするわよね。まぁ、一人で3枚もブルーアイズを持ってる天子にびっくりしてるのかもしれないけど。
「フフフフ、フハハハハハハハ!!! どうよ!! これが私の【ブルーアイズ】デッキの力よ!! バトル!! まずは攻撃力が唯一上がってるブルーアイズで、アンタの場のルミナスを攻撃!! 『滅びの
「攻撃宣言時に罠発動!! 『光の招集』!! 手札を全て墓地へ送り、墓地の『オネスト』と、『ライトロード・モンク エイリン』を手札に加えるわ!!」
手札から墓地へ送られたカード
ネクロガードナー
ライトロー・ドラゴン グラゴニス
博麗霊夢
手札 2→0→2枚
「ゲッ!!」
私が『オネスト』を手札に加えた途端、天子が露骨に嫌な反応をしていた。まぁ、モンスターの数が変動した訳じゃないしね。攻撃を止めるカードでもないとまぁきついわよね。さて、あの一言で一応確認はしておこうかしらね? 勿論笑顔で。
「ねぇ、天子。」
「な、何?」
「ダメステハイッテイイカシラ?」
「えっ、ちょっ、ちょっと待って霊夢!! タンマ!!」
明らかに滅茶苦茶動揺しながら天子が何かわめいてるけど、当然ここで私が返す言葉はただ一つ!!
「待たない!! ダメージステップに今手札に加えた『オネスト』の効果発動!! 私のフィールド上の光属性モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時からダメージ計算前までにこのカードを墓地へ送る事で、その戦闘を行う光属性モンスターの攻撃力を、ターンの終わりまで攻撃してきたモンスターの攻撃力分アップさせる!! よってルミナスの攻撃力は、今攻撃してきてるブルーアイスの攻撃力、3700ポイントアップよ!!」
ライトロード・サモナー ルミナス
ATK 1000+3700=4700
ルミナスの背中から『オネスト』と同じ翼が生え、それにより、ルミナスの足元に普段よりも大きな魔法陣が発生していた。たぶん『オネスト』によって得た力のおかげでより強大な魔法攻撃を繰り出せるようになったって事の証でもあるんだろうけどね。
「攻撃力、4700?!」
「返り討ちにしなさい、ルミナス!!」
『ハアァァァ、エイヤァ!!』
ルミナスが私の指示と同時に、両腕に1つずつ生成していた魔力を円盤よろしくブルーアイズに向かって投げつけた。ブルーアイズも得意のブレス攻撃で応戦しようとするものの、その前に円盤で切り裂かれて爆散した。
ライトロード・サモナー ルミナス
ATK 4700
青眼の白龍
ATK 3700
比那名居天子
LP 4000-(4700-3700)=3000
「ぐっ!! 私のブルーアイズをよくも!! だったら、2体目のブルーアイズでライデンを攻撃よ!!」
「墓地の『ネクロガードナー』の効果発動!! 墓地のこのカードを除外する事で、相手の攻撃を無効にするわ!!」
相棒を1体破壊された事で顔を悔しそうに歪めた天子は、そのまま2体目に攻撃の指示をとばし、指示を受けたブルーアイズが同じようにブレス攻撃を放ってきた。ただし、それは半透明の悪魔のようなモンスターが盾代わりとなってライデンの前に立ちふさがった事で防がれてしまい、ライデンに届く事はなかった。
「チッ、やっぱり使ってくるわよね。でもこれはもう防げないでしょう!! いけ、3体目のブルーアイズ!! 今度こそあの日焼け野郎をふっ飛ばしなさい!!『滅びの爆裂疾風弾』!!」
まだ攻撃をしていなかったブルーアイズが口に光を溜め、3度目のブレス攻撃を放ってきた。それを防ぐ手段はもう尽きているため。ライデンはそのまま、光の奔流にのまれて消滅した。
青眼の白龍
ATK 3000
ライトロード・アサシン ライデン
ATK 1900
博麗霊夢
LP 4000-(3000-1900)=1900
「くぅぅっ!! …たった1発でここまでダメージを喰らうなんて。相変わらず、とんでもないヤツね。」
「それを凌ぎ切ったあなたも大概だと思うけど。まぁいいわ。私はカードを2枚再び伏せて、ターンエンドよ。」
比那名居天子
LP 3000
デッキ枚数 24枚
手札 無し
場
青眼の白龍(×2)
Pゾーン
伏せ 3枚
また伏せが3枚。その内1枚は前のターンからあるカードだけど、果たして防ぎきれるかどうか。後は引き次第ね。
「私のターン、ドロー!!」
博麗霊夢
手札 1→2枚
「『ソーラー・エクスチェンジ』を発動!! 手札のライトロードモンスター、エイリンを墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドロー!! その後、デッキの上からカードを2枚墓地へ送るわ。」
手札から墓地へ送られたカード
ライトロード・モンク エイリン
博麗霊夢
手札 1→0→2枚
デッキから墓地へ送られたカード
ネクロガードナー
ライトロード・メイデン ミネルバ
っ、来た!! これなら!!
「墓地へ送られたカードミネルバの効果発動!! デッキの上からカードを1枚墓地へ送るわ。」
墓地へ送られたカード
ライトロード・パラディン ジェイン
落ちたのは、ジェインか。今の状況じゃ、墓地のライトロードの数を上げる事ぐらいにしか活かせそうにないわね。まぁ、これで数は揃ったし、伏せに寄るけど、後はブッパして終わらすだけね!!
「いくわよ天子!! 墓地にライトロードが4種類以上いる時、このモンスターを特殊召喚出来る!! 正義を執行せし光の頂点に君臨するものよ!! 今こそ現れ、悪しきものを等しく、全て裁け!! 降臨せよ!!『
裁きの龍
☆8
光属性,ドラゴン族/効果
ATK 3000
『キュオォォォォオン!!』
私の場に眩い光を纏いながら、白銀の巨龍、『裁きの龍』がその姿を現した。それを見て、さっきまでブルーアイズ3体の出現に唖然となっていた遊矢達が湧きたった。
「来た!! 霊夢のエースモンスター!!」
「『裁きの龍』!! そっか、これなら!!」
「それに霊夢の場には、チューナーと非チューナーも揃ってる上に、レベル4のモンスターも2体いるよ!」
「いっちゃって下さい、霊夢さん!!」
「分かってるわよ!! 私は!! レベル4の『ライトロード・ビースト ウォルフ』に、レベル4の『ライトロード・アーチャー フェリス』をチューニング!! 空に瞬く一縷の閃光!! 聖なる輝きを纏いて、幻想を守護する光と成れ!! シンクロ召喚!! 飛翔せよ!! レベル8、『閃珖竜スターダスト』!!」
閃珖竜スターダスト
☆8
光属性,ドラゴン族/効果
DEF 2000
「えぇ、守備表示?!」
「そんな、どうして?」
現れたスターダストの表示形式を見て、遊矢と柚子が訝しんでいた。確かに、この状況で守備で出しても旨みがなさそうに思うけど、これには明確な意味がある。早苗はそれにいち早く気づいたのか、遊矢達に説明していた。
「あれはたぶん、次のターンを警戒しての陣形だと思います。」
「次のターン?」
「はい。今天子さんの場には、伏せカードが3枚あります。その中のどれかに、『裁きの龍』の効果を止められるカードがあった場合、攻撃表示で出した『閃珖竜スターダスト』が真っ先に狙われるんです。スターダスト自体には破壊耐性付与の効果があるので、このターン『裁きの龍』の効果が発動できた場合でも、何とか耐える事が出来るので、後続残しという意味合いもあるんでしょうけど。」
「…つまり、このターンではまだ決着がつかないかもしれないって事?」
「そういう事になりますね。」
それを聞くと、遊矢も柚子も、顔を少しだけ緊張させた。まぁ相手が天子だからこそ、警戒もしてるんだけど。何せ場のブルーアイズを、相棒を護るためのカードは結構仕込んでるだろうしね。それに引っかかってどうしようもなくなった、なんてシャレにならないからね。さて、じゃあいきますか!!
「『裁きの龍』の効果発動!! 1000ポイントライフを払う事で、このカード以外のカードを全て破壊するわ!! 悪しきものを浄化する、希望の光!! 今解き放たれよ!!『
博麗霊夢
LP 1900-1000=900
『裁きの龍』を中心に光が集まり、再びフィールドを覆い尽くすほどの光を解放しようとした。けど、それが起こる前に、天子が伏せカードを発動させた。
「かかったわね!! 永続罠発動!!『デモンズ・チェーン』!!『裁きの龍』の効果と攻撃を封じさせてもらうわ!!」
『裁きの龍』の足元から鎖が飛び出し、その全身を縛り付けていった。『裁きの龍』は、その鎖を振りほどこうと抵抗するものの、力を奪われていき、やがてぐったりとしてしまった。
「っ、『裁きの龍』!!」
「これでアンタのエースはただの攻撃力3000の木偶の坊になったわ。どうする? これ以上動けるかしら?」
「…カードを1枚伏せ、ルミナスを守備表示に変更。そして、エンドフェイズにルミナスの効果で、デッキからカードを3枚墓地へ送って、ターンエンドよ。」
ライトロード・サモナー ルミナス
ATK 1000→DEF 1000
墓地へ送られたカード
ダメージ・ダイエット
オネスト
暗黒竜コラプサーペント
博麗霊夢
LP 900
デッキ枚数 23枚
手札 無し
場
裁きの龍(『デモンズ・チェーン』により攻撃不可、効果無効)
閃珖竜スターダスト
ライトロード・サモナー ルミナス
Pゾーン 無し
伏せ 1枚
くっ、『デモンズ・チェーン』とは味な真似をしてくれるじゃないの。しかも、受けたダメージのせいで、『裁きの龍』の効果が使えない。おまけに、今の落ちで『オネスト』が全部落ち切っちゃった。シンクロを琰魔龍にしておいた方が良かったかもしれないけど、アレだと伏せまで除去できないから、『和睦の使者』とかを使われた時にどうしようもないし、蘇生カードなんかがあったらなおヤバい。まぁ、今更後悔しても仕方ないし、ここはこれで耐えられる事を祈るしかないわね。
◇≡
あぁ、危なかったわね。初手でデモチェ来ててほんと助かったわね。やっぱ入れてて正解ね。実は対象とるから、もったいないけど乙女に使ってチェーンでブルーアイズを呼んでくるって事も出来たりするんだけどね。で、その後は『マジック・プランター』のコストにしてみたり、とかいう事も出来るし。おまけに聖杯と違って相手の攻撃も封じられるから、私からしたらこっちの方が便利だったりするんだけどね。
さて、問題は手札がないのと、このターンで決めるためのカードがまだ手札に来ていない事。さて、頼むから来てよ!
「私のターン!!」
比那名居天子
手札 0→1枚
っ、このカードは。…凌がれた時にヤバいかもしれないけど、背に腹は代えられないわね。
「魔法カード、『天よりの宝札』を発動!! 互いのプレイヤーは、手札が6枚になるようにデッキからカードをドローするわ!! 今私達は互いに手札が0。よって両方とも、6枚ドローよ!!」
「この状況で『天よりの宝札』。一気に決める気ね。まぁ、ドローはさせてもらうわ。」
比那名居天子
手札 0→6枚
博麗霊夢
手札 0→6枚
っ、よし来た!! ちょっと邪魔な儀式カードやらバニラ達が来てるけど、このカードが来てるのなら問題はないわ!!
「速攻魔法、『銀龍の轟咆』発動!! 墓地のブルーアイズを復活させるわ!! さぁ、舞い戻れ、我が最強の僕よ!!」
青眼の白龍
☆8
光属性,ドラゴン族
ATK 3000
「また、場に3体のブルーアイズが。」
「さぁ、このターンで終わらせるわよ!! バトル!!『青眼の白龍』で、アンタの場のスターダストに攻撃!!」
「スターダストの効果発動!! 1ターンに1度だけ、自分の場のモンスターを破壊から守るわ!! 自身を護りなさい!!『
ブルーアイズがブレス攻撃を放ったものの、それはスターダストが生み出した透明な障壁によって阻まれてしまった。だけど、これは想定の範囲内!!
「でもこれでもう破壊耐性付与の効果は使えないわね!! 残ってる2体のブルーアイズで、スターダストとルミナスに攻撃よ!! 『滅びの爆裂疾風弾』、ニレンダァ!!」
まだ攻撃をしていない2体のブルーアイズに攻撃指示をとばすと、2体同時に光の奔流を放って、霊夢の場の『裁きの龍』以外のモンスターを全て吹き飛ばした。それを見て、観戦していた榊遊矢と柊柚子のバカップルが、これで私の攻撃が全部終わったの思ったのか、ほっと息をついていた。ただし、それを見た衣玖が、「安心するのはまだ早い」と言葉をかけていた。
「ふぅ、何とかしのいだか。」
「これで、天子の攻撃は全部終わったから、あとは――」
「いえ、安心するのはまだ早いですよ。おそらく、まだ最低でも1発残ってます。」
「「えっ?」」
「ふっ、その通りよ衣玖。まだ私のバトルフェイズは終了してないわ!! 速攻魔法発動!!『瞬間融合』!!」
「しゅ、『瞬間融合』?」
「聞いたことないカード。でも、『融合』ってついてるから、もしかして――」
「その通りよ!! このカードは自分フィールドのモンスターだけを使って、融合召喚が出来る速攻魔法!! これにより私は、場の3体のブルーアイズを融合!!」
「ブルーアイズを3体使って、しかも、バトルフェイズ中に?!」
3体のブルーアイズを使って、バトルフェイズ中の融合召喚を可能としてしまう『瞬間融合』に榊遊矢がその表情を驚愕に染めていた。その隣の柊柚子も同じようで、この場で驚いていないのは霊夢を含めた幻想郷のメンバーだけだ。って言っても、そっちの方が過半数なんだけど。
「さぁ、見せてあげる!! これが私の僕達の真の姿よ!! 光り輝く3つの青き眼、今こそ原初の渦で一つとなり、究極の力をもたらし給え!! 融合召喚!! 顕現せよ、『究極』の名を持ちし、闘いの原初より頂点に君臨する存在!! 『
青眼の究極竜
☆12
光属性,ドラゴン族/融合
ATK 4500
『『『グギャオォォァァァァ!!!』』』
私の場の3体のブルーアイズが光の渦に飲み込まれ、そしてその光の中から、その3体が合体したような、3つの頭を持つブルーアイズが姿を現し、咆哮した。あぁこの姿、シャイニングほどではないけど、やっぱり――
「美しい…。」
「これが、『青眼の究極竜』…。」
「攻撃力、4500って…。」
外野でさっきまで驚いていた二人は、もう驚きをとっくに通り越して呆然となっていた。一方向き合ってる霊夢はというと、少し表情を厳しくしただけで、その眼から闘志は消えてはいなかった。でも、もう勝負が付いているのは明白。ここらで勝利宣言しても、問題ないわよね。
「フフフ。霊夢、悪いけどこの勝負、私の勝ちよ!」
「…それはどうかしらね。こっちはまだ諦めてないんだから、勝手に勝利宣言しないでくれる?」
「諦めが悪いわね。いいわ、この一撃でエース共々華々しく散らせてあげる!!『青眼の究極竜』!!『裁きの龍』に攻撃!!『アルティメット・バースト』!!」
アルティメットがそれぞれの口から光の奔流を同時に発射し、それらは3つが渦のようになって霊夢の『裁きの龍』を飲み込んでいった。
青眼の究極竜
ATK 4500
裁きの龍
ATK 3000
「フッハハハハ!! この力の前では、何人たりともひれ伏すしかないのよ!! 以下に強力な効果モンスターであろうとね!!」
「…これが、伝説のモンスターの、力…。」
「霊夢…。」
「霊夢さん。」
榊遊矢はアルティメットのあまりの強さにほとんど声も出ずといった状態で、柊柚子と早苗は、心配そうに霊夢の方を見ていた。まぁ、どうせ結果は見えてるはずだし、今更何かした所で――
「――誰がひれ伏すですって?」
「……ハァ?」
えっ、嘘、まさか――
「残念だったわね。まだ私のライフは残ってるわよ。」
博麗霊夢
LP 900-750=150
「う、嘘!! 何で?! アルティメットと『裁きの龍』の攻撃力の差は1500のはず!! なのに何でアンタのライフが――」
「…アンタがアルティメットの攻撃宣言をした時に、私はこのカード、『ダメージ・ダイエット』を発動させていたのよ。これで私はこのターン中だけ、受けるダメージが半分になる。よって1500の半分、750だけダメージを喰らって、それを残っていたライフ900から引いたのよ。」
霊夢はそう言って、足元で発動されていた『ダメージ・ダイエット』指差した。くっそぉ、このターンで絶対仕留めたと思ったのに。しかも、間の悪い事に『融合解除』が手札に来ていない。これじゃ、このターンの追撃は無理ね。…だったら!!
「凌ぎ切られたのは誤算だったけど、まだ私のターンは終わってない! メインフェイズ2に入って、私は伏せていた速攻魔法、『禁じられた聖衣』を、アルティメットを対象に発動! このカードの効果により、アルティメットはターン終了時まで攻撃力が600下がる代わりにこのカード以外のカード効果の対象にならず、カード効果で破壊されなくなるわ。」
青眼の究極竜
ATK 4500-600=3900
「『瞬間融合』のデメリット回避のためね。」
「えぇ。」
「で、デメリット?」
「はい。あのカードは速攻魔法で確かに強力ですが、その代りあの効果で特殊召喚したモンスターは、エンドフェイズに破壊されてしまうんです。そのデメリットを回避するための手段として、あのカードを使ったんです。」
霊夢が言った『瞬間融合』のデメリットというのを疑問に思った遊矢に、衣玖がまた解説していた。うーん、説明してくれるのは良いんだけど、あんまり相手に情報を渡し過ぎないでよ。私もその辺りを加減して、今回はシャイニングを入れてないんだから。
「そしてカードを2枚伏せ、ターンエンドよ。」
比那名居天子
LP 3000
デッキ枚数 17枚
手札 4枚
場
青眼の究極竜
Pゾーン 無し
伏せ 2枚
◇≡
…何とか耐えきったわね。まぁ、手札的に逆転できない事はないけど、この手札じゃ、このターンに勝つのは結構厳しいか。となると、まだ残ってる『あのカード』が引ければ。
「ねぇ、霊夢。この勝負、どう見たって私の勝ちよ。いい加減勝ちを譲ってくれても良いじゃない?」
天子が呆れながら、私に言ってきた。まぁ確かに、オネスト全落ち、ライフ1000以下、おまけに相手の場にはアルティメット。諦めたくなる要素は多分にあるわね。でも――
「アンタ、それを私に向かっていうかしら?」
「…どういう意味よ?」
「私、今までの勝負で一回でも諦めた事あったかしら?」
そう、私はこんな状況で合っても、1枚でもまだ可能性があるのなら諦めはしない。だって、負けが確定していないのに、心が負けたせいで勝てなかったなんて、後に後悔しか残さないから。
「…往生際が悪いわね。」
「悪いわね。でも、私は諦めはしないわ。なぜならそこに、『希望』はあるから!!」
そう宣言して、デッキの上に手を置く。引くべきカードはたった1枚。後は、それさえ引ければ!!
「…私の――」
(お願い、頼むわよ!!)
「――タァァァァアン!!」
博麗霊夢
手札 6→7枚
「……。」
引いたカードを目の前に持ってくる。その瞬間、私は頭の中で、勝利を確信した。
「天子!!」
「な、何よ急に。大声出して。」
「…ごめん、それ思いッきしさっきのアンタにブーメランしていい?」
「ナ、ナンノコトカシラ?」
「ハァ、まぁいいわ。悪いけど、この勝負もらったわよ!!」
「何言ってんのよ? ライフはたった150。おまけに伏せカードもないその状況で、いったい何するっていうのよ?」
「それをこれから見せてあげるわ! まずは『ライトロード・マジシャン ライラ』を召喚!!」
ライトロード・マジシャン ライラ
☆4
光属性,魔法使い族/効果
ATK 1700
「ライラの効果発動!! 自分のメインフェイズに1度だけ、表側攻撃表示のこのカードを表側守備表示に変更することで、相手の魔法・罠カード1枚を破壊できる!!『デストラクト・フラッシュ』!!」
『ハァァァ、ハッ!!』
ライトロード・マジシャン ライラ
ATK 1700→DEF 200
ライラが杖から光を迸らせ、それによって天子の伏せカードを1枚破壊した。その破壊されたカードを見て、天子が悔しそうに顔を歪めていた。
「チッ、『立ちはだかる強敵』が。」
「なるほど。アンタへのダイレクトアタックを警戒してのカードね。もう1枚は何か分からないけど、ここで臆してても仕方ないわね。次に『死者転生』を発動!! 手札のカードを1枚墓地へ送る事で、墓地のモンスターを1体手札に加える事が出来るわ。この効果で手札のフェリスを墓地へ送って、墓地の『オネスト』を手札に加えるわ!!」
手札から墓地へ送られたカード
ライトロード・アーチャー フェリス
博麗霊夢
手札 4→3→4枚
「そして、墓地の『裁きの龍』を除外し、手札から『暗黒竜コラプサーペント』を特殊召喚!!」
暗黒竜コラプサーペント
☆4
闇属性,ドラゴン族/効果
ATK 1800
「レベル4が2体。ホープでも呼ぶつもり?」
天子が訝しみながら、私に聞いてきた。まぁ、確かに『ホープ』は出すんだけど。
「まぁ見てなさいよ。私は、レベル4の『ライトロード・マジシャン ライラ』と『暗黒竜コラプサーペント』で、オーバーレイ!! 2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築!! 希望の翼と剣携えし皇よ!! その翼で弱きものを護り、その剣で悪を断ち切れ!! エクシーズ召喚!! 現れよ!! ランク4、『No.39 希望皇ホープ』!!」
No.39 希望皇ホープ
★4
光属性,戦士族/エクシーズ/効果
ATK 2500
ORU 2つ
『ホーープ!!』
「出た、希望皇ホープ!!」
「でも、『オネスト』込みでも、天子さんのライフを削りきるには打点が足りませんよ。どうする気ですか?」
ホープがフィールドに現れると同時に、あの独特の叫びを上げた。それを見て、フランが笑みを浮かべるものの、逆に早苗は、打点が足りていない事を指摘していた。そう、確かに今のままだと打点が足りない。だったら、打点が『足りる』ようにすればいいだけよ。
ただ、ここで使いたくはなかったんだけどな。出来ればエクシーズの講義してから見せてあげたかったけど。まぁ、今更言っても仕方ないわね。私だってあぁまで言って負けたくないし。あの子達には、ちょっとだけ先取りさせてあげようかしら。
「遊矢、柚子!!」
「霊夢?」
「どうしたの?」
「遊勝塾のメンバーの中で、アンタ達にだけは特別に先に見せてあげるわ。これが私の持つ、エクシーズを超えた力よ!! 私は!! 希望皇ホープ1体で、オーバーレイ!!」
「えぇ?!」
「エクシーズモンスター1体だけで!?」
「まさか、これって!?」
遊矢と柚子は、私の発した言葉に本日何度目か分からない驚いた顔をしていた。他も声にこそ出さなくても、その顔は驚きに染まっていた。唯一早苗だけは何か分かったのか、はっとした顔をしていた。まぁホープの事も、早苗から色々と教わってはいて、この形態の事だけは私も知識としては知っていた。使いこなせるようになったのは、この舞網市に来るほんの数日前だけどね。
「さぁ、お楽しみはこれからよ!! 1体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを再構築!! 光り輝く希望の皇よ!! 胸に抱きし思いを解き放ち、混沌たる未来を光に変えよ!! カオス・エクシーズ・チェンジ!! 現れよ!! 混沌を光に変える使者!! ランク4、『
CNo.39 希望皇ホープレイ
★4
光属性,戦士族/エクシーズ/効果
ATK 2500
ORU 3つ
『ホォォプ!!』
「ホープレイキタアァァァァァ!!!」
渦の中から光の爆発が起こり、そこから黒い剣が現れて変形していき、先程までのホープとは違って、黒と金色の戦士が現れた。それを見た瞬間、早苗がいきなり発狂しだした。…まぁ、実は一番これが出て来るのを楽しみにしてたヤツだったりするしね。
一方遊矢と柚子は、光を纏うホープレイの姿に魅せられてか、口が半開きになりながらも何かつぶやいていた。
「これが、エクシーズ召喚の、その先…。」
「まるで、遊矢の『ペンデュラム融合』と同じ…。」
「確かに。あんなホープ、初めて見た。」
「ここしばらく見ない間に、さらに先へ行くとは。『カオス・エクシーズ・チェンジ』、ですか。」
フランや衣玖も、それぞれホープレイを見ながら、感傷に浸っていた。まぁ、『カオス・エクシーズ・チェンジ』や、カオスの部分が抜けた『エクシーズ・チェンジ』っていうのは、幻想郷でも一部のヤツらや一部のカードを採用してる子達は使えるけど、前者は『
私はホープレイに視線を向け、「頼んだわよ。」と小声で伝えた。ホープレイはそれに答えるように小さく頷くと、目の前の『青眼の究極竜』に向き直った。それを確認したうえで、私も天子に視線を戻した。天子は、少しの間呆けていたが、私からの視線に気付いてか、ブルブルと顔を横に振ってさっきまでの強気な表情に戻った。
「…たしかに、ホープがまさか進化するとは思わなかったけど、でも、打点は相変わらず2500!! そんなのじゃ、私の攻撃力4500の『青眼の究極竜』は倒せないわよ!!」
「果たしてそうかしらね? ホープは進化した事で、今までとは違う効果を持ってるわ。だから、悪いけど攻撃力4500程度じゃ、私のホープレイは止められないわよ!!」
「何ですって?」
「希望皇ホープレイの効果発動!! このモンスターはライフが1000以下の時、ORUを一つ使う度に、自身の攻撃力を500ポイントアップさせるわ!! 私は、ホープレイの持つORU、3つ全てを使って、攻撃力を1500ポイントアップさせるわ!!『オーバーレイ・チャージ』!!」
CNo.39 希望皇ホープレイ
ORU 3→0
ATK 2500+500×3=4000
「攻撃力4000ですって?!」
「さらに!! ホープレイが効果を使った時に消費したORUの数一つに付き、相手モンスター1体の攻撃力を1000ポイント下げる!! よって、アンタの場の『青眼の究極竜』の攻撃力は、3000ポイントダウンする!!」
青眼の究極竜
ATK 4500-1000×3=1500
「うっそおぉぉぉぉぉん!!」
天子が頬に手を当てて外の世界の絵画みたいな顔をしながら、そう叫んでいた。でも、残念ながら嘘じゃないのよね!
「さぁ天子、これで終わりよ!! いけ、希望皇ホープレイ!!『青眼の究極竜』を、攻撃!! そして、ダメージステップ時、手札の『オネスト』の効果発動!! 手札のこのカードを墓地へ送る事で、戦闘を行う光属性モンスターの攻撃力は、相手モンスターの攻撃力分アップする!! よって、ホープレイの攻撃力は――」
CNo.39 希望皇ホープレイ
ATK 4000+1500=5500
「攻撃力、5500…。」
「切り裂け!!『ホープ剣・カオス・オネスティ・スラッシュ』!!」
ホープレイが翼から『オネスト』と似たような白い翼の光を放出しながら、両手に持った剣で『青眼の究極竜』の左右の頭を切り裂き、そして最後に、背中に背負った大きな剣で、真ん中の顔ごと、アルティメットの胴体を真っ二つに切り裂いた。切り裂かれた『青眼の究極竜』はそのまま、派手な爆発を起こして消滅した。
CNo.39 希望皇ホープレイ
ATK 5500
青眼の究極竜
ATK 1500
比那名居天子
LP 3000-(5500-1500)=-1000
「イヤアァァァァァァ!!!」
爆風をもろに食らった天子はそのまま吹き飛ばされ、地面にたたき付けられた。最後にちょっとだけ涙目になっていたのが見えたけど、たぶん気のせい、よね。アイツに限って、ねぇ。
winner 博麗霊夢
◇≡
「チーーン…。」
吹き飛んだ天子の所に駆けつけると、若干白目をむきながら、自分でそう呟いてるバカがいた。遊矢達もいたためさすがに足蹴で無理起こすわけにもいかなく、仕方がないので肩をつついて起こした。
「ほーら、起きなさい天子。何昇天しそうな表情してんのよ。」
「……ハッ、\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/ワタシハダレ?」
「顔文字使ってボケてる場合か!!」
――ガーンッ――
「いったぁ!! …頭殴らなくてもいいでしょ?」
「いやぁ、目の前にバカがいたから何となく殴りたくなったって言うか。」
「酷っ!?」
天子がそう言って非難の目をこちらに向けてきたけど、当然無視して、こちらに向かってきた遊矢達に合流した。
「霊夢、すごいよ!! まさかあのブルーアイズを倒しちゃうなんて。」
「そ、そう?」
「そうよ!! それに、最後のあの『カオス・エクシーズ・チェンジ』っていうのも。霊夢、本当にすごいね!!」
「柚子まで。…ありがとう。正直、最後はホント、『死者転生』が来てくれなかったら、あのターンじゃ勝てなかったわ。だから、この勝利は私に応えてくれたデッキのおかげよ。」
実際、そうだと思ってる。デュエルにおける勝利は、基本的に自分の腕もあるけど、それ以上にどれだけデッキ、自分を信じられるか、そしてデッキがどれだけ応えてくれるかによると思ってる。だから、私はいつも自分とデッキを信じてるし、この子達を皆信じてる。そうすればきっと、必要なカードは、来るべくして来るはずだから。
その後私達は、さっき無視してドヨーンッとなってた天子を衣玖達と一緒に立ち直らせ、皆で連れ立って、私の家に帰った。帰る前に天子がちょっと駄々をこねたものの、そこは衣玖がちゃんとしめてくれた。まぁ、どうせ明日赤馬と話をした後まだ時間があるんだし、その時にでもやってあげると言ったら、眼を輝かせて納得してくれた。
因みにその時、フランもやりたいと言ったので、素直に承諾したのは、また別の話。
◇≡
――紫の雲が立ち込める、岩肌だらけの絶海の孤島。
その島の中央には、中世風の巨大な城のような建造物が建っており、下には港のような広い船着き場のようなスペースもあった。そして空中には、不思議な形のオブジェクトが数機浮かんでおり、まるでこの島への空路を制限しているようにも感じられる。
そんな城の中に、今、一人の少女が、紛れ込んでいた。
「ふぅ―、どうやら、潜入成功のようですね。行った瞬間即戦闘とかも視野に入れていたのですが、どうやら、急だったみたいですね。――では、始めさせていただきましょうか。この清く正しく射命丸文の、
潜入取材をね。」
はい、どうもお疲れ様です!! いかがだったでしょうか!! ド頭からメタ発言が飛んでましたが。
「21話の最後って…。具体的な話数言っちゃってるってどういう事? 大丈夫なの、これ?」
だだだ大丈夫だ、問題ない。
「の割には声震えてるけど。まぁいいや。にしても、懐かしい話持ってきたねぇ。確かにあの後どうなってたのか気になってたけど。そう言えば、18話で話し始めた華扇たち仙人組はどうなってるの?」
そっちはまたいつか、あぁ言う形でちょっと挟むよ。いつになるか分からないけど。今回のだって、まだ決着がついた訳じゃないから。
「まぁ確かにね。にしても、ブルーアイズの攻撃力って、4000ライフだと強すぎじゃない? 1発で相手のライフ半分近く削るとか、鬼でしょ?」
ダイレクトじゃないだけマシだけど、直接殴られたら逆転の見込みはほぼ薄いな。ホント、3000の恐怖を思い知ったわ。あの状況、ネクガと『オネスト』なかったら死んでたもんな、霊夢。
「うん。でも、最後はホープの進化形、希望皇ホープレイで華麗にフィニッシュ!! あれはかっこよかったね!!」
ホントな。というか最近思うんだけどさ、何でホープの進化形って、あんな殺意満点の効果のヤツばっかりなの? ホープ自身の効果はそこまで殺意のある効果じゃないのに。
「あぁ、言われてみれば。何で何だろうね? ホープだけじゃなくて、専用装備モンスターの『
…世間では『菩薩』だの『先生』だの言われてるけど、遊馬の本心ってまさか、あの有名な『管理局の白い悪魔』さんと一緒なんじゃねって一瞬思った。
「まぁ、気持ちはわかるけどね。で、あの天子が最後に伏せてたカード、あれ何だったの、結局?」
あぁ、アレ? 『白竜降臨』だよ。ブラフで伏せさせてたんだ。
「あぁ、ライラ警戒して?」
そうそう。まぁ、結果的に破られましたけどね。
「ハハハ、さすが霊夢…。そう言えば、最後に出てきたのって、この前番外篇のおまけで、紫に命令受けてたヤツ?」
その通り。まぁ出す予定だったし、この第2章が『幻想集結篇』だからな。もし、読んでない人がいたら、その後書きのおまけだけでも読んでると、この先の展開が面白いかもしれませんよ。
「本編の方は正直gdgdだから、気になったら読んでみる程度でもいいよ。デュエル内容本気でヤバいから。ドンだけ事故起こしてるんだって言うぐらいヤバい代物だから。」
まぁ、あんな本編書いたおかげで手札の重要性は痛いほど分かったんですけどね。ただ、霊夢のデッキに『天よりの宝札』なんてねじ込むわけにもいかないので、基本的に使うとしたら、霊夢以外の相手とか、味方が使う事になると思いますね。まぁ、アレも原作効果のカードなので、可能な限り使わないようにしていきたいと思いますが。
「まぁあれ使い出しちゃうとワンパターンになる可能性があるしね。」
まぁな。あっ、そう言えば皆さん、今日の『遊戯王ARC-V』は見ましたか? 僕は当然見ましたよ!! 録ったヤツですけど。
「ガクッ…。」
ガクッて、しょうがねぇだろ。家族と一緒に王将まで言ってたんだからさ。
「あぁ、外食しに行ってたのね。」
そう。リアルタイムで見たかったんだけどな。にしても、今回の話もなかなかですね。ゴミ処理場で強制労働って、無茶苦茶だろ。それにトップス、食いものは大事にしろ!! 佐倉杏子ちゃんが怒るぞ!!
「それ『まどマギ』のキャラ!! 遊戯王じゃない!!」
いや、一番分かりやすいイメージがこれだったからさ。まぁ、野菜類まで捨ててたら豊作さんが怒るだろうけど。
「ZEXALのマイナーキャラじゃん、それ。さっきとどっこいどっこいな気が。」
そうか?
「そうだよ。というより、私的にはあのおばさんにムカついたんだけど。」
おばさん? どっちだ。モブ? それとも理事長? まぁ俺はどっちにもムカついたけど。前者白々しすぎだろ。
「どうでもいいよ、そんなの。理事長の方だよ!! 何なの、あの人を人と見ないような扱い!! 確かに、何か兄弟って言う割には似てないなと思ってたし、義理の兄弟だって分かってちょっとびっくりしたけど、アイツのせいで全部そんなの吹っ飛んじゃったよ。正直今からでもLDSに乗りこんでアイツの頭『キュッとして、ドカーン!!』してやりたいんだけど。」
おいおい、落ち着けって。確かにその怒りは分かるけどな。話変わっちまうから、今は抑えろ。良いな?
「…分かってるよ。でも、今のままじゃ、零羅がかわいそうだよ。幾ら血がつながってなくて、あんな危ない場所で自分を抑えこんであぁなっちゃったからって、あんな小さな子供を人形扱いするなんて。」
まぁ、少なくとも社長はその考えに賛成はしてないっぽいから、たぶん大丈夫じゃないか? これからどうなっていくか分からないけど。
「まぁ、これからのあの胡散臭そうな社長が、零羅に対してどう接していくのかに期待してようかな? じゃあ、そろそろ次回予告に移っちゃう?」
そうだな、特にこれ以上書く事もないし。それでは皆さん、また次回にお会いしましょう!!
「次も楽しみにしててね!! バイバーイ!!」
次回予告(地の分:射命丸文)
いよいよ始まりました、アカデミアへの潜入取材!!
いやぁ、どんなものが私を待ちうけているのか、すごく楽し、って、えっ? 私を外に連れ出してくれ、ですって? いやはや、もの好きなおてんば娘もいたもので――、なるほど、これはまた面白そうなネタを見つけましたよ!!
文「この部屋は、いったい…。」
???「お前は外から来たのか? だったら、私をここから連れ出してくれ!!」
文「羽ばたくべき翼が、こんな所でくすぶっているのは惜しいですね。良いでしょう、この射命丸文に、お任せ下さい!!」
次回!! 『遊戯王ARC-V -エンタメデュエリストと紅白の巫女-』。
『潜入開始! 射命丸文のアカデミア取材録!!』
お楽しみ(のネタ)は、これからですよ!!