ガルドとのギフトゲームが終わり、本拠に戻った全員は耀の容体を確認しに行く、その後は各々談話室や自室でくつろいでいる。
「しっかし今んとこ雑魚ばっかだな、もっと面白い奴は居ないもんかね…」
鏡也がふてぶてしく呟くと、隣に座っていたさとりが溜息を吐きながら言い返す。
「貴方と張れる相手が出てきたら私達は全滅ですよ…」
そうかね〜?などと話をしていると、外が騒がしい事に気づく。
「あれは十六夜さんと…誰でしょう」
「行ってみりゃわかんだろっと、こいしもあっちにいるみたいだし、さっさと行くぞ〜」
そう言うと二人とも窓からふわりと外へ出る、するとそこでは十六夜と金髪のロリっ子が一触即発の状態だった。
「あ、鏡也さん、いかがなされました?」
「いんや、面白そうな事やってんなーと思ってな、ちょいと出てきただけさ」
「彼女はレティシア、元ノーネームの元魔王様らしいわよ」
飛鳥が説明をしてくれる。
「仲間だった人ですか、でもあの槍のスピードは流石に危なくないですか?」
さとりが警告すると、すぐさま黒ウサギが飛び出す、槍が当たる瞬間の所でレティシアを抱き抱え救出成功、聞くとギフトを大分失っているらしい。
「ま、取り敢えず終わったし、戻ろうぜ、十六夜の力も大体見れたし」
それに全員が同意し、中庭から屋敷に戻ろうとする一同、異変が起きたのはその時だった。
「なにあれ、凄く綺麗だね〜」
こいしが後ろを向き言う、それにつられ全員が顔を見上げると遠方から褐色の光が射し込み、レティシアが叫ぶ。
「あの光……ゴーゴンの威光!?まずい、見つかった!」
焦りの混じった声と共にレティシアは光から庇うように全員の前に立ち塞がる、光の正体を知る黒ウサギは悲痛の叫びを上げて遠方を睨んだ。
「ゴーゴンの首を掲げた旗印……!?だ、駄目です!避けてくださいレティシア様!」
黒ウサギの声も虚しく、褐色の光を全身に受けたレティシアは、瞬く間に石像になったと思われた、少なくとも黒ウサギにはそう思えた。
「再現《八雲藍》らーん、さんきゅなー」
しかしそこにはレティシアの姿はなく、辺りを見渡すと狐耳と尻尾が生えた女性が気絶したレティシアを抱えていた。
「全く、主といいお前といい、式使いが荒いぞ」
「わりいわりい、今度なんか差し入れすっから」
藍がレティシアを下ろすと、スゥと消える、それを見て黒ウサギ達は安堵の息を吐くが。
「吸血鬼が石化していないだと!?」
「仕方がない!力尽くでも捕獲しろ!」
「例のノーネームはどうする!?」
「邪魔をするようなら斬り捨てろ!」
光の射し込んだ方向から、翼の生えた空駆ける靴を装着した騎士風の男達が大挙として押し寄せる。
「さとり、こいし、行くぞ」
黒ウサギから、へ?と声がする。
「わかりました」
「了解!」
さとりとこいしも構える。
「取り敢えず不法侵入と、あとなんだ、石化未遂的なやつで全員引っ捕らえる、えーと…確かあれがあったな」
「な、名無し風情が!」
「相手をするな!吸血鬼が最優先だ!」
騎士達がこちらへ向かってくる、それに合わせてさとりとこいしが立ち塞がる。
「想起《うろ覚えの金閣寺》」
「《嫌われ者のフィロソフィ》」
二人から弾幕が放たれ、騎士達がレティシアへと迎えなくなる、それを確認した鏡也が。
「召喚《射命丸文》十六夜、飛鳥、黒ウサギ!お前らも手伝え!」
すると鏡也のカードから黒い翼を生やした烏天狗の少女が現れる。
「あやや?ここはどこでしょうか?」
「おっす、文、取り敢えず手伝え、飛んでるあの騎士紛いを全員引っ捕らえる」
「はぁ…拒否権はないみたいです…わかりましたよ!」
十六夜達が交戦する中、黒ウサギと同等のスピードを出しながら文が混ざる、鏡也はそれを見ながら。
「もっと面白くするかな…カッカッカ」
とても楽しそうにスペルカードを漁るのだった。