覚と鏡の異世界旅行   作:BlueMkⅡ

15 / 27
第十四話:正体不明、物理で敗北し威光、橋姫に勝利する

「オラッ!」

 

始まるや否や十六夜が先手必勝と飛び込み拳を突き上げる、だが勇儀はゆらりとその拳を避け。

 

「スピードはまあまあ、だけど振り方が甘いね、どの方向に来るかバレバレだよ」

 

「助言どうもっと、そっちが攻撃してこないなら畳み掛けて喰らわせるだけだ!」

 

十六夜が半ばやけくそに拳を振るう、勇儀はニヤリと笑いながらその全てを避ける。

 

「あの十六夜君が押されてる?まさか…」

 

「勇儀…まーた遊んでんな…」

 

外野の声は戦闘中の二人には届かず、十六夜がラストスパートをかけている。

 

「避けてばっかで!勝てると思うなよ!」

 

最後の一発を放つ、だが当たることはなく。

 

「なら私の番だね、さて…死んでくれるなよ?」

 

勇儀が遂に構える、その構え方、殺気で十六夜が竦む。

 

「鬼符《怪力乱神》!」

 

勇儀が思い切り拳を突き出す、十六夜は避ける事を諦め、腕でガードを試す、だがこのルールでは一発もらった時点で敗北、ノックバックを受け倒れこんだ十六夜に。

 

「あんたはもっと強くなるよ、がんばんな」

 

勇儀が手を貸す、十六夜は素直に手を取り。

 

「初めて負けた…ハハっ!ヤハハ!面白ぇ!絶対リベンジしてやるから待っとけ!」

 

清々しい笑顔で下がった。

 

「私もやるの?」

 

「ああ、どうせ俺は出ないし」

 

はぁ…と橋姫が溜息を吐く、嫌々前に出て、飛鳥と並ぶ。

 

「水橋パルシィ…ただの妖怪」

 

「久遠飛鳥、人間よ」

 

「始め」

 

二人とも動かない、正確には動けない、飛鳥は相手がどう出るかを見定めるために、パルシィは準備の為に。

 

「あくまで先手を譲るってこと?なら先に行かせてもらうわ!」

 

飛鳥が動く、パルシィは準備が終わりスペカを使う。

 

「恨符《丑の刻参り》」

 

パルシィが弾幕を放つ、密度は薄く、通常の人間では避けるのもままならない。

 

「弾幕!?この密度…やってみるしか…!」

 

ただし飛鳥は何か考えがあるらしく歩みを止める、そして高らかに声を上げる。

 

「【止まれ】!」

 

すると弾幕が全て動きを止める、それを見たパルシィは驚き。

 

「弾幕を止める…妬ましい…勝てないわよ…降参」

 

人間対妖怪の喧嘩は妖怪二点の人間一点、妖怪の勝ちで終わりを告げた。

 

「まったく……何をやっているのですか!?」

 

「面白そうだったんでつい…すいませんでした…」

 

その後全員が解散し、問題児組と地霊殿組だけが残る、そして鏡也はさとりに説教を喰らっていた。

 

「あはは…これは怒られるよねー」

 

「さとり様が怒るのって久々に見ましたね…」

 

「お姉ちゃんってよっぽどのことがなきゃ怒らなかったからね、彼氏ができて変わったんじゃない?」

 

お燐、お空、こいしがさらっと言う、こいしのセリフに問題児組が一斉に関心を持った。

 

「もしかして鏡也とさとりか?」

 

「そうだよ?知らなかったの?」

 

「知らないわよ!でも…お似合いね」

 

「うん、二人でいる時とかすごい楽しそうだった」

 

こいしの思わぬ一言で、鏡也とさとりを弄るネタを問題児に提供してしまった。

 

「とりあえず箱庭に行きますよ」

 

さとりが鏡也を引きずり戻ってくる、その時十六夜達がニヤニヤしていたが、まだその理由がさとりにはわからなかった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。