「ってなわけで、始めようぜ」
「どういう訳だ、説明しろ」
先ほどのゲームが終わり、もう一度箱庭に帰ってくるや否や。
「お前とも戦ってみたい」
十六夜が鏡也に言い出した。
「十六夜君…懲りないわね」
「少し無理があるかも」
飛鳥と耀は呆れ無理だろうと言った顔をする。
「俺は別にいいけどよ…さとり」
「一枚のみ」
鏡也はやる気だ、しかしさとりから制限されたスペカの枚数は一枚。
「あたいは鏡也様に一票です」
「私は十六夜にも勝ってほしいなー」
「私も十六夜〜」
地霊殿組は鏡也と十六夜のどちらが勝つか賭けをしている、そんなことをしている間に話は進み。
「ならさっきの喧嘩みたいじゃなく、戦闘不能までやるか?」
鏡也が煽る、ニヤニヤと挑発をする、それに対し十六夜も挑発をする。
「ハッ!構わねぇぜ?ロリコンにゃ負ける気はしねぇしな?」
十六夜の言い放った"ロリコン"の一言にお燐とお空が戦慄する、その理由は鏡也の顔を見ればわかる。
「カッチーン…言わせときゃ調子付きやがって…人間風情が図に乗んなよ?」
ブチギレ状態である、そして鏡也がカードから一本の刀を取り出す。
「こいよ?先手は譲ってやる、ハンデだ」
「負けて吠え面かくなよ?」
鏡也が刀を鞘に入れたまま構える、十六夜も先ほどと同じように構える。
(あいつはいっぺん殺す!)
(あいつは一回ぶっ飛ばす!)
二人がこんな事を考え、始めるタイミングを伺うと、こいしが大きな声で。
「始め!」
開始宣言をした、それを聞いた十六夜が勇儀との戦い以上の、おそらく自分が出せるであろうトップスピードで殴りかかる。
「あめぇよ十六夜、こりゃ勇儀が遊ぶわけだ」
鏡也は避けず、左手で十六夜の手を止める、そしてそのまま向かってきた方向に投げる。
「これで終わりか?」
「んなわけねぇだろ…クソッタレ!」
土埃が晴れ、十六夜がフラフラと立ち上がる、それを確認した鏡也が追い打ちをかける。
「朧月、俺の力を食らえ…秘儀・二ノ太刀要ラズ…!」
決して鞘からは抜かず、白夜叉とのゲームで耀がグリフォンノ力を使ったように大気を踏みしめ徐々に速度を上げ切りこむ。
「カッ!来いよ!」
それに対し十六夜も構え、迎え撃つ。
「オラァ!」
「しゃらくせぇ!」
二人の一撃は相殺され、二人とも距離を置く。
「こりゃでかいの一発ぶつけるしかねぇかな?」
「いいぜ、お互い全力の一発で決めようや」
十六夜の提案に鏡也が乗る、すると鏡也は刀を仕舞い、スペカを取り出す。
「俺はいつでもいいぜ?」
それに対し十六夜は踏み込み、右手を掲げると手に光が集まり、右手が輝きだす。
「ああ、やってやるよ」
そして一瞬の間隔を開け、二人は激突した。
「鏡面《十六夜ノ月》!」
鏡也がスペカを使う、すると十六夜と同じように右手に光が集まる、だが一つ違うのは十六夜の集めた神々しい光ではなく、毒々しい闇のような光が集まる。
「オ……ラァ!!!」
十六夜が殴りかかる、それを迎え撃つように鏡也も右手を振り被る。
「くたばれトンデモ人間!!!」
二人がぶつかると大きな爆発が起こる、周りには被害は出ていないが、土埃が大きく上がり、勝敗は未だにわからない。
「えーと…これはどうなったんですか?」
お燐が言う、その一言にあっけに取られてた飛鳥や耀、呆れていたさとりもハッと我に帰る。
「だから言っただろうよ、人間風情が図に乗るなってな?」
土埃が晴れた頃に声が聞こえる、その場に立っているのは鏡也、十六夜は気絶している。
「十六夜君が二度も負けたの?」
「それだけあっちの人達が強いってことだよね」
「そうとも限りませんよ、私はあまり強くはありません、どちらかといえばこいしやお空のほうが」
さとり達は離れた所で話をしている、ただ飛鳥と耀は一つ誓った。
((鏡也(君)にロリコンは絶対に言わない))
そして爆音を聞いて飛び出してきた黒ウサギが惨状を見て。
「帰ってきて早々何をしているのですか…この問題児様方はぁぁぁあ!!!」
髪を赤く染め、ハリセンを振り回していた。