鏡也がマヨヒガを出て六年、人里をフラフラと歩き、呟く。
「そろそろ試してみるか…」
旅をしている途中で紫に出会い、そこで言われた事を思い出しながら言う。
(暇になったら異変でも起こしてみなさい、面白いものが見れるわよ)
「面白いもの…うし、やるしかねぇな」
そして次の日の事だ、幻想郷に異変が起きた、夜は明けなくなり、霧が濃くかかり、妖怪たちや色々な人の妖力が吸われ始めた。
「さあ来い、俺に面白いものを見せろ!」
霧の発生源、そこで鏡也が叫ぶ、するとそこに一人の少女が現れた、名を霧雨魔理沙、人間でありながら魔法を扱う少女だ。
「夜しかないってのは不便なんでな、この異変は私一人で解決させて貰うぜ!」
先手必勝、魔理沙が八卦炉を構えスペカを使う。
「恋符《マスタースパーク》!!」
レーザーが撃たれる、それに対し鏡也は動かずに右手を前に出す、するとそこには八卦炉が現れ、スペカを使った。
「再現《マスタースパーク》!」
虹色のレーザーと真っ黒なレーザーがぶつかる、相殺したと思われたが、黒いレーザーが一層太くなり、虹色のレーザーを巻き込んで魔理沙を黒い光が包んだ。
「……ケホッ……強過ぎる…」
煙が晴れると同時にボロボロになりながら魔理沙が箒に乗り退却する、それを確認した鏡也は追うでもなく八卦炉を仕舞い、眠りにつこうとした。
「随分面白い異変ね」
紫が現れ隣に座る、そしてさらに続ける。
「この異変が終わったらどうするの?」
「ああ、地底に行ってみようと思ってる」
「そう、地底ね、あそこも面白いところよ」
「ああ、そんな気がしてる」
話が終わるとすぐ紫が消えた、そして次の日、人里でとある噂が流れた。
「この異変の首謀者に戦いを挑んだ奴全員が言うんだ、『自分と戦って負けた』って」
その噂が流れた日、鏡也の元に何人目かわからない挑戦者が現れた。
「まったく!この異変の首謀者はあんた?」
巫女の姿をした少女、名を博麗霊夢、ただ彼女には巫女が持っているようなものは一切無く、あるものはスペカのみだった。
「ああ、この異変の首謀者は俺だぜ?」
「それで?あんたの目的は何?」
質問を重ねられ苦笑いしながら答える。
「質問攻めは嫌いなんだがな、目的ねぇ……」
目的を聞かれ考え込む、うんうんと唸りながら結論を出した。
「目的なんぞ無いな」
それを聞いて霊夢が固まる。
「え…?目的が無いのにこんな異変を起こしたの?」
「言うなれば退屈だったから、だな、それにこの異変は言うほど大きなもんじゃあない、霧なんかは誰でも起こせるし、夜を明けなくしたのは雰囲気、妖力を吸われた奴等は二日もすれば元通りだ」
鏡也がいい終えると霊夢が返す。
「はぁ…ったく…退屈しのぎでこんな事されたら溜まったもんじゃ無いわよ…それに異変は異変、博麗の巫女として解決しないわけには行かないの!」
ほお、と鏡也が口元を釣り上げる。
「おもしれぇ、そうだ、こういうのを待ってたんだよ!来い!博麗の巫女!自分に打ち勝つ準備はいいな!?」