覚と鏡の異世界旅行   作:BlueMkⅡ

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第二十四話:第三の目、北へ

 

side第三の目

 

「うし、んじゃ行きまっか」

 

現在日がさらに明け、白夜叉に言われていた時間の十分ほど前になると、鏡也が三つスキマを開く。

 

「そろそろ行くんですか?」

 

「まだ眠い…」

 

二つのスキマからお燐とお空が歩いてくる、それを確認すると洗面所からさとりが戻ってくる。

 

「あれ?こいしは?」

 

「ここだよ〜」

 

スゥ、とさとりの後ろからこいしが顔を出す、それには慣れてしまったため驚きもせず話を続ける。

 

「全員揃いましたね」

 

「うい、じゃ行こうか」

 

パチン、とわざとらしく指を鳴らしスキマを開き、第三の目のメンバー全員がスキマの中へ消えていく。

 

sideノーネーム

 

「白夜叉!今すぐ北側へ向かってくれ!」

 

「む、むぅ?別に構わんが少し寄るところがある、というか、内容を聞かず受諾して良いのか?」

 

「構わねえから早く!事情は追々話すし何より………その方が面白い!俺が保証する!」

 

こちらでは十六夜が白夜叉を説得していた、十六夜の言い分には白夜叉も瞳を丸くし、珂々と哄笑を上げて頷いた。

 

「そうか、面白いか、いやいや、それは大事だ!娯楽こそ我々神仏の生きる糧なのだからな!ジンには悪いが、面白いならば仕方ないのぅ?」

 

ジンに対し悪戯っぽい顔をし、パンパンと柏手を打った。

 

「うむ、しばし待っておれ」

 

「ここは?」

 

「うーっすやっさん、来たぞー」

 

どこからか気の抜ける声が聞こえる、その声はこの場にいる全員が聞き覚えの声だ。

 

「鏡也くん!?」

 

「お燐にお空もいる」

 

「ヤハハ!そう言う事か、中々に面白い事してんじゃねえか!」

 

「おうおう、お前らテンション高すぎだろ、ま、祭りごとだし、仕方ねーか」

 

「白夜叉さん、それではお願いします」

 

「北のお祭りにレッツゴー!」

 

「うむ、任されよ」

 

軽く挨拶を済ませると、さとりが白夜叉を促す、するともう一度柏手を打ち。

 

「ふむ、これでよし、これで御望み通り、北側に着いたぞ」

 

side混合

 

白夜叉が着いたと言った途端、ノーネームの面々は降りて行き、全員が興奮している模様だ、だが。

 

「見ィつけた………のですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」

 

ズドォン!!と、ドップラー効果の効いた絶叫と共に、爆撃のような着地。その声に跳ね上がるノーネーム一同、大声の主は彼らの同士・黒ウサギ。遥か巨大な時計塔から叫んだ彼女は全力で跳躍し、一瞬でこちらに現れた。

 

「ふ、ふふ、フフフフフ……!ようぉぉぉやく見つけたのですよ、問題児様方……!」

 

淡い緋色の髪を靡かせ、怒りのオーラを振りまく黒ウサギ、現在の彼女は帝釈天の眷属よりかむしろ般若、仁王、鬼のそれである。危機を感じ取った問題児の中で、真っ先に動いたのは十六夜だ。

 

「逃げるぞッ!!」

 

「逃がすかッ!!」

 

「え、ちょっと、」

 

十六夜は隣にいた飛鳥を抱き抱え、展望台から飛び降りる、耀は数手遅く飛び上がった瞬間を黒ウサギに足を掴まれる。

 

「わ、わわ」

 

「耀さん、捕まえたのです!もう逃がしません!!」

 

それを見ていた第三の目の面々は白夜叉から出されたお茶を飲みながら傍観していた。

 

「おーおー、黒ウサギ、はしゃいでんなー」

 

「ホントですね」

 

「楽しそ〜」

 

「それじゃああたいたちは手はず通りに、行ってきます」

 

お燐とお空が動物の姿になり降りていく、そこで黒ウサギがこちらに気付いた。

 

「鏡也さん!二日ほどぶりです!お話したいことは山ほどありますが後ほど!」

 

それに対し鏡也はおう、と返事をし、さとりとこいしは手を振る、黒ウサギはある程度理性は保っているらしく耀を白夜叉に投げつけ、さとり達に手を振ってから飛んでいった。

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