鯖の味噌煮はそんな好きじゃない(仮題) 作:Snowbird
はじめまして、Snowbirdと言います。ハーメルンでは初投稿となります。色々拙い所があると思いますが広い目で見ていただければと思います
ある晴れた日の昼頃
俺、浅間春斗は死んだ
トラックに跳ねられて、だったーーー
その日は大学の授業が午前中で終わった
友達と一言二言交わした後、いつものように同じ道で帰っている俺はふと空を見上げた。
何処までも澄み渡った青
俺の憧れ
俺の、夢ーーー
俺は空が大好きだった。小さい頃から何度も何度も空を見上げる位には。晴れた日の空も、夕暮れ時の空も、星が瞬く夜空も、曇り空は少し苦手だったけど、それでも空が大好きだった。いつかは、やがて何時かはと、ずっと夢見ていた。あの空を飛べることを
そんな事を考えているとふと視界に公園で遊んでいる子供たちの姿が見えた。今はボールで遊んでいるが、先ほどまで砂遊びでもしていたのか、その着ている服は砂まみれになっていた。そしてベンチにはその子どもたちの母親達が仲良く談笑していた
小さい子どもは本当に元気だよなぁ
俺も昔はあんな風に駆け回って遊んでたのに今じゃ暇な時間にゃゲーム、友達と集まれば飲み会、夜更かし、カラオケ、ゲーム。外で遊ぶときは車や、電車を使って楽々移動、たまに体を動かせば次の日には筋肉痛
あんなに外で砂まみれになって遊ぶ事なんて、もう考えらんないよ………
いつの間にかだらしない大人になっていたことにショックを受け溜め息を吐いた。
今日から筋トレでもしようかな
そんな下らない事を考えながら視線を戻すと遊んでいる内の一人が公園の外に飛び出していた。どうやらボールを追いかけていたみたいだ。だがそんな事は頭の中から消し飛んでいた
その真横からトラックが来ていたのだ。しかも結構な早さで
轢かれる…!!
そう考える前に足は動き出していた。
母親の叫び声が、子供達の悲鳴が
トラックも急ブレーキを掛けているのか凄い音を鳴らしながら前進していく。ボールを追いかけていた子供もその音でやっと気づいたのかその場で立ち止まって呆然と見ている。トラックは微かに減速しながらもこのままで絶対に当たってしまう
間に合ってくれ…!!
そう考えた瞬間、自分の周りが遅くなったように感じた
音が光が風景が
それらを置き去りするような感覚
目の前ではブレーキの音で立ち止まってしまった、怯えた表情でトラックを見ている子供が
そして必死の形相でブレーキを掛けているドライバーの顔が
だがトラックは無情にも子供に迫っていく
そして子供とトラックが後少しでぶつかる所で
俺は子供を突き飛ばしていた
同時に自分が宙に舞う感覚
少しの間、俺が見たのは赤い液体が彩る、青い空だった
ああ、空、飛びたかったな………ーーー
それが最期の思いだった
物語の最初の話はやっぱり緊張しますね