俺は今、訳も分からず行列に並んでいる。
意味がわからない人もいるだろう。
俺だってその一人だ。
意味がわからなくても、今できることはこの行列に並ぶことだけだ。
実際に俺の後ろにどんどん人が並んでいく。
あっという間に最後尾はこちらの看板が見えなくなった。
並んでいる間に少し考える。
俺の最後の記憶は、クリスマスに一人でデリバリーピザLサイズと100円寿司(3000円分)を食べ終え、ソーダを飲みながら、デザートに買ってきたチーズケーキ1ホールを食べながら、『HUNTER×HUNTER』を読んでいて、眠くなったからコタツで横になった。
そして少し肌寒くなって、目を開けるとここにいた。
…うんよくわからん。
そして今いるこのフワフワした場所に現実感がない。
「もしもーし!聞こえますか!?」
びくぅ。
反射的にそっちを見るとお姉さんが、こっちを睨んでいた。
キョドる俺。
『プークスクス』
笑われる。
「あ、あのおおれでしゅかか」
噛んでしまった。
「その通りです早くこっち来てください!」
慌てて女の人の前に行く。
「はい。えー……佐藤太郎さんですね?」
「は、はい。」
「では、三回ガラガラしてくださいね」
「わわかりました」
言われるがまま抽選機に手を伸ばす。
手が震える。
何故かはわからないが、異様に緊張するのだ。
「はあ…はあ……」
息が苦しい。
酸素が足りない。
それでもなんとか取っ手を掴むことができた。
ガラガラ~
ぽん
コロコロ
白い玉
ガラガラ~
ぽん
コロコロ
白い玉
ガラガラ~
ぽん
コロコロ
透明玉
ゴクリとお姉さんが唾を飲む音が聞こえた。
カランカラーン
『佐藤さん透明玉おめでとう!』
「うおっ!?」
いつの間にこんなくす玉が用意されたのか。
「アナタはこの番号札を持ってあっちの待合室に行ってください」
「わかりました」
「はい次の人~」
意味がわからないまま抽選は終わった。
待合室に行くと、番号が呼ばれた方は部屋にお入りくださいと大きく書かれた紙がある。
現在の呼出番号『151RF14ねと2844B』
俺の番号『151RF14ねと2844H』
ぼーーーーーっと待っていると俺の番号が呼ばれた。
「やべえまた緊張してきた」
足が震える。
だせえww
コンコン
「はいどうぞー」
「失礼します」
入るとまたまた綺麗なお姉さんがいた。
「番号札を回収します」
「あ、はい」
「どうも……佐藤太郎さんで間違いないでしょうか」
「あ、はい」
「ではこれから次の世界のための準備を始めます」
「あ、…はい?」
「説明が先でしたね。簡単に説明しますと貴方は生活の乱れが原因で死んだのでどこか別の世界で生まれ変わります」
「はい?」
「どの世界になるのか等はこれからこのコンピュータで決まっていきます」
「はい?」
「その後で、貴方に与えられたポイントに応じて変更ないし調整を行ってもらいます」
「はい?」
「貴方は大変幸運にも透明玉をひかれましたので、10億ポイントが与えられます」
「はい?」
「これで説明は終了です。ではこちらに座ってください」
「…はい」
コンピュータの前に置かれた椅子に座る。
理解できなかった。
わかるけどわからない。
しかしやるしかない。
やることはわかっているのだ。
画面を見つめた。
『設定画面』
一度決めたものは再設定できない不親切設計になっておりますので注意してください。
初期数値
白玉:10ポイント
青玉:1百ポイント(1千人に1人)
黒玉;1千ポイント(1万に1人)
銀玉:1万ポイント(1億人に1人)
金玉:10万ポイント(1京人に1人)
虹玉:1千万ポイント(1極人に1人)
透明玉:10億ポイント(初)
残り10億ポイント。
世界:ONE PIECE
名前:ヴァラーズ・ライ
性別:男
年齢:15
顔面:3(MAX100)
基礎能力:50(MAX1000)
悪魔の実:なし
覇気:なし
スキル:なし
「この初期値ひどくないですか?」
「そうですね見たことがないほどの雑魚ステータスっぷりですね」
「その言い方ひどくないですか?」
「事実ですので」
なんでこんな状況になっているのかわからないけど、やるっきゃない!…のか?
まあポイントは10億と膨大なんだ。
死にたくないから一度決めた数値はイジれなくなるのが怖いけど、基礎ステータスは限界まであげといたほうがいいだろうな。
最悪、悪魔の実はなくてもなんとかなる。
ポチポチ
顔面:1→100
基礎能力:100→1000
残り9億9900万ポイント。
TUEEEEEEEE…よね?
しかもポイント余りまくりだぜ!!
やったね!
「次は悪魔の実か~…ってそういえばお姉さん、ちょいと聞いていいですよね?」
「はいはい」
「向こうの世界に行ってからも覇気って習得できるんですよね?」
「ここでポイント使わなくてもいいのかいうことですね?」
「はい」
「基本的に可能ですが、ステータスの都合や本人の心がけで覇気の発現までいかない可能性があります。悪魔の実は手に入れられれば可能なので運次第です。ポイントが余っているのであれば会得しておくことをおすすめしております」
並べ替え機能を発見。
ポイントが高い順に並び替えてみる。
1、10億ポイント ヒトヒトの実―モデル『神』
神
「は!?」
思わず声が出てしまった。
でももう無いじゃん(ポイント的な意味で)
ステータスいじりが最初なのはもしかして罠だったのか?
2、10億ポイント トキトキの実
時
「だから無理じゃん!」
3、10億ポイント ミズミズの実
水
「…死ね」
4、10億ポイント ラキラキの実
幸運
「はいはい10億10億」
5、9億5千万ポイント ハレハレの実
太陽
「イケるやん!」
おい大事なことに気づいたぞ。
説明文がほとんどない。
「これの詳しい説明ってないの?」
「ありません。想像してください」
「………」
ちなみに悪魔の実、最下位はボチボチの実だった。
しかもこれだけしっかり説明書きがありやがんの。
万物から嫌われる実。
0ポイントだってさ。
誰か得するんだよこの実
それにしても候補が多すぎて決められない。
6、9億5千万ポイント エロエロの実
性欲
とかある意味最高な気がする。
最初に顔面偏差値上げまくったからかなりそそる。
エロはちきうを救う気がするけどここはハレハレの実で。
カンストさせたイケメン具合でエロイチャを何とかしようと思う。
男にも効果アリとかになったら悲惨だしね。
ぎりぎりまでポイント使って大丈夫かって?
せっかくのONE PIECEなんだからここでドカンといかないね。
最悪、覇気は自力でも圧倒的ステータスからのゴリ押しでなんとかなるっしょ。
残り4900万ポイント。
もちろん覇気は全部習得したい。
いけるかな?
…いけたな。
さすがチート。
武装色
見聞色
覇王色
まとめてゲットだぜ!
残り1900万ポイント。
心細くなってきた残りポイントだけど、よく考えたら残りだけでも十分すぎるほどチートになれるよね。
感覚が狂ってるきてるな俺。
最後のスキル項目はまず弱点対策のためにポイントを惜しまず投入。
弱点克服
後は戦闘に関する何かしらがあればとっておきたいね。
なんか戦闘狂っぽいかも…。
まあ場所が場所だし(震え声)
獅子奮迅
百戦錬磨
限界突破
3つ獲得。
最後はいつか役に立ちそうなスキルにしておく。
『????』
残り0ポイント。
「終わった……。長かったよほんと…」
「お疲れ様でした。早速で申し訳ないのですが、行ってらっしゃいませ」
「え?」
辺りが光り輝く。
眩しすぎて目が開けられない。
主人公最終ステータス
名前:ヴァラーズ・ライ
性別:男
年齢:15
顔面:100(超絶イケメン)
基礎能力:1000(他を寄せ付けない圧倒的な身体能力)
悪魔の実:ハレハレの実
覇気:武装色・見聞色・覇王色
スキル:弱点克服・獅子奮迅・百戦錬磨・限界突破
弱点克服…弱点やリスクを取り除くことができる。
獅子奮迅…攻撃力上昇系スキルの最上位スキル。
百戦錬磨…努力すればするだけ能力があがり、飛躍を遂げることができる。
限界突破…限界を超えることができるが、スキル所持者が絶対に不可能だと認識している限界に関してはその限りではない。
次はヒロイン登場。