ベルメールさん、ゲンゾウさん、タコは無事意識が戻った。
ゲンゾウさんは少し傷跡が残っちゃったけど、男の勲章だなんていって笑っていた。
ゲンゾウさんはやっぱ漢だわ。
圧倒的強者に対して体を張って抵抗するなんてなかなかできることじゃないもんな。
俺はアーロンよりも更に圧倒的強者だったからアーロンに対してああいう態度をとったんだけど、自分より強いやつが現れた時に俺はゲンゾウさんと同じようにできるかな。
なんてことをポロリとゲンゾウさんに漏らしたら殴られた。
「バカモン!」
「くっそー。なんで痛いんだおい」
「愛の鞭だからな。…お前不安なのか?」
「不安。…まあそうだな」
「バカモン!」ばしこーん
「痛えよクソオヤジ」
「お前が腑抜けているから気合を注入したんだ! お前は誓ったはずだ。カリファの笑顔を守るんだ、と」
「うん」
「ならば何を不安に思うんだ。何を迷う事があるんだ」
「うん」
「少なくともお前はカリファのためになら命を張って守る。違うか?」
「違わない」
「ならそのことを不安に思うんじゃない」
「そうだな」
「お前は十分よくやっている。カリファだけじゃなくこの村だって守ってくれたじゃないか」
「うん」
何故か涙が出てきた。
「私たちはお前に感謝しているぞ。絶対にお前が来てくれると思ったから俺だってあんな無茶できたんだ」
「うん」
しかも涙が止まらない。
泣くところなんてなかっただろうが。
「ホントはおっかなくてションベン漏らしちまったんだ」
「うん」
「来てくれてありがとうな」
「うん」
「ほらこれやるからそろそろ泣き止め。お前も漢になりたいんだろ?」
帽子につけていた風車を渡された。
「うん…ってこれ風車じゃん!!何が漢になりたいんだろ?(ドヤ)だよ。おもいっきり子供扱いしてるじゃねーか!!!」
「ガハハハハハハハ。泣き止んだから子供決定だなライ坊。まだまだ漢の道は遠そうだ」
「もういいよ。魚牛の所に行ってくるからな」
「大いに遊び、大いに学んでこい」
「だから子供扱いすんなクソオヤジ」
恥ずかしくなって、逃げるように療養所を飛び出した。
漢の道は険しいな。
でもクソオヤジのおかげでなんかスッキリした。
魚牛のところにいくとカリファ、ナミ、ノジコそしてタコがいた。
カリファは俺に気がつくと、すぐにとんできた。
しかもなぜか微笑みながら頭を撫でられた。
ナミとノジコは魚牛にミカンをあげている。
ミカンなんて海の生き物が食べるのかなと疑問に思っていたが、めちゃくちゃ美味しそうに食べている。
ミカンってすげえ、改めてそう思った。
お腹が空いているようだったのでカリファが
魚牛はモームという名前らしい。
しかも魚牛じゃなくて海牛だったらしい。
ついでにタコはタコじゃなくてハチというらしい。
ごめんね、モームとハチ。
俺もミカンをあげてみた。
美味しそうに食べるなあこいつ。
「よし決めた。いつか俺とカリファが旅立つときにモームに船を引いてもらおう!」
「ンモ゛!?」
「ライ名案よ。モーム、いいかしら?」
「ンモォ、モォオオオオオオオ」
「そうか。ありがとうなモーム」
「ねえねえ、カリファ。モームはなんて言ったの?」
「友達を探しに行きたいから数年後なら大丈夫、ですって」
「良かったねモーム。ライとカリファなら強くて優しいからきっとモームのことも大事にしてくれるよ」
「モォモォ」
「嬉しそうだね」
「ハチはどうするんだ?よかったら一緒に来ないか?」
「んにゅっ。俺もモームと島を出るつもりだ」
「じゃあモームみたいにいつか戻ってこいよ」
「ニュ~。嬉しいけど俺はたこ焼き屋を開くっていう夢があるんだ」
「じゃあしばらく俺達の船を改造して店開けよ。賞金首を海軍に引き渡したから資金もあるし、きっといい修行になると思うぜ。変な奴らから守ってやれるしな」
「それも面白そうだな。いいのか?」
「たこ焼き屋で稼いだら返してくれればいいよ。利子はたこ焼きな。カリファもいいだろ?」
「憎かった筈の人間を守ったのは素晴らしい行動でした。まあライには及びませんが貴方は信用できます。私の取り分からも融資させてください」
「ンニュ~。ありがとうな、おめえら。やっぱ人間にだってイイ奴はいるんだよな」
「じゃあ決まりな。モームを見送ったら早速材料仕入れに行こうぜ」
「フフフ。いいわね」
モームは幾つかのミカンをもらって、嬉しそうに旅立っていった。
またな、モーム。
残った俺達はたこ焼き出店のために動き出した。
さよならモーム、また会う日まで。
未だに原作開始前ですが、着々と環境が整っていくオリ主チーム。
残念ながらハチはチート化しません。
強化されることはあるかもしれませんが、チートレベルなのはあくまでもライとカリファのみの予定です。
遅れましたが、お気に入りに登録していただいた方ありがとうございます。