今回は第34話、今回の話で色々謎だったことを色々解明する回です。最初に言わせていただきますが、今回はバトルは一切なしです。見る方によっては茶番と切り捨てられそうですが、どうかそう言わずに一目見ていただければ幸いです。たまにはこういう回もあっていいんじゃないかなと……。アニメでも全話ともバトルする訳じゃないし(目線そらし)
どうか今回の話も皆様の退屈しのぎにでもなればなと思います!
ぜひ一目読んでください!!
「凶龍爆神ガンディノスでアタックッ!」
バトルフィールドシステムがまだ無い頃、専用の台でバトルしている一人のカードバトラー、アタックを仕掛けライフを削り切りバトルに勝利し、見ていた観客達は興奮したように歓声を上げている。
『兄ちゃん! また勝ったんだね!!』
「! おぉ、今日も連戦連勝だぜ!」
バトルに勝利した少年に駆け寄る幼い一人の少年、恐らく彼の弟だろう。兄の勝利をまるで自分の事のように喜び、本人も嬉しそうに自慢している。
『クソッ、また負けた。やっぱ強いな』
「あぁ、でもいい勝負だったぜ? またバトルしてくれよ?」
『おぉ! 今度は俺が勝つからな!』
対戦相手とも友好的に握手を交わしながら笑い合う。彼はバトルの腕もそれなりにあり、日々楽しそうにバトルを繰り返し、もっと色んな相手とも戦いたい。もっと強くなりたいと無邪気にバトルを行っていた。毎日が彼にとってただ楽しくて仕方なかった。だがある日、平凡な日々にも変化が。
「さぁ、今日もバトルしようぜ?」
『…………』
「おい、どうしたんだよ?」
『……もうお前とのバトルは嫌だ!』
「は!? 急に何言ってんだよ!!」
『だから嫌なんだよ、どうせ俺が負けるに決まってるからやりたくない!』
「そんな分からないだろ! それに勝ち負けだけがバトスピの面白さじゃないだろ?」
『なら他の奴とやれよ、ともかく俺はしないからな!』
いつからだろう。彼が勝利を重ねるごとにだんだん対戦する相手は少なくなってしまったのは。
「じゃあ次は俺のターンで、俺はこのスピリットを!」
『あ~もういいよいいよ。どうせの俺の負けだし。投了する』
「なっ! 何だよそれ!」
『とにかく降参。ありがとうございました』
始めは勝ち続けても「今度は俺とバトルしてくれよ!」、「もう一度俺とバトルだ!」と次にバトルを挑んだり、再戦を申し込むカードバトラー達はたくさんいたが、勝ち続ける内にバトルを希望する相手はいなくなり、彼のバトルを見ていた観客達もどうせ彼が圧勝するからとつまらなさそうと結果を決めつけるようになり、いつしか彼にバトル挑む相手はいなくなっていた。
「どいつもこいつも意気地なしだね。じゃぁ兄ちゃん、今日は久々に僕と対戦しない? 試したいデッキがあるんだ」
「……何でだよ」
「兄ちゃん?」
「俺はただ、俺はただバトルを……──」
***
「……ッ!!」
先程までの光景とは打って変わり、嫌な物でも見たように頭を抑えながら起き上がる少年、アキラ。息を荒らしながら辺りを見回し、先程見ていた自分の光景とは打って変わった事に、「夢か」と冷静に呟いた。
「(胸糞悪い夢を見てたぜ、何で今更あんな事思い出さなきゃならねぇ)」
先程の夢はただの夢ではなく、彼の記憶の断片。その夢を見たことに気分を害したのか、苛立つ感情を吐き捨てながらふと自分のデッキを見る。
「(バーニングドラゴン、あのカードが無いとまた昔に逆戻りだな)」
夢で見た光景を思い返しながらまた静かに呟く。あの後彼に接触してきたガルドと名乗り、自分とダイキがスポンサーと呼んでいた男。バトスピがつまらないと思うようになった彼に男は新しい事に楽しみを見つけてはと提案し、そして見つけた答えが圧倒的力の差で相手を叩き潰す事だった。
「(あの日から俺は誓った。俺の力が強いと言うのならば俺の力をもっと魅せつけてやろう。バトルしたくないと言うならば二度とバトルが出来無くなる程に叩き潰してやろうとな。それが俺のバトルであり、価値だ)」
その為にはもっと力がいる。その力こそがハイドカードであるバーニングドラゴン。それを完全に自分のものとするために今までガルドに協力することを承諾していたが、裏切られ、力の証であるハイドカードも失い今後この未知の世界で自分がどうすればいいのか、まるで分らなかった。
「(バトルの後、暫く気を失ってたが、ここはどこだ?)」
デュランとのバトルに敗れた自分があの後なぜここにいるのか、現状の場所も状況も分からず少し考え込むが、ふと遠くに視線を置くと見覚えある少年の姿が映り、その姿に一瞬動揺を隠せなかった。
「(若槻和人……! あいつがなぜここに!!)」
何か感じたのか、彼はその場から起き上がると和人達の方へ向かい、近くの物陰に身を秘める。
***
「では君達が言うには、ハイドカードを使ってそしてその男によってこの世界へと連れて来られた訳か」
和人達はこれまでの経緯をモルク達に話し、和人達の話を最後まで聞きながら終始何かを考えながら相槌を打っている。
「なるほど、聞く限りお前等のそのダイキとアキラって奴があの男と協力して今回の事の元凶となった訳だが、結局その二人も悪魔で利用されてただけか」
「アキラって、確かハンナのお兄さんで道中倒れたぞ!」
アルトとアークも話を聞きながら意見を述べ、ハンナは少し元気がなさそうに返事をしている。
「あの、アークさん。兄ちゃんは……」
「心配するな。端から俺が許せなかったのはあの男唯一人だ。協力者とはいえ、利用されてただけに過ぎないんだ。それなら別に俺は怒っちゃいねぇし、手荒な事もしねぇ」
「私や和人にもバトルを吹っ掛けましたよね?」
「うっ……だからそれは本当に悪かったと思ってる」
「川村君。その事については私からも改めて謝罪する。だがあまりアークを責めないであげてくれ。この街に対する防衛意識とあの男に対する怨恨が一番強いのはアークなんだ。だからこそ君達に少々感情的になりすぎてしまったんだ」
「えっ? それってどういう?」
アークの言葉に川村は普段と変わらず素の毒舌を挟み、それに言葉を詰まらせながらも謝罪を述べ、モルクもアークを庇うように主張するが、モルクの言葉が気になったのか疑問を投げかけるが、「それは追々」と後回しにする。
「さてまずは本題に戻ろう。君達が聞きたい事はこの世界について、スポンサーと呼ば次にハイドカードとは何なのか、そしてスポンサーと呼ばれた男について。この3つかな」
「はい!」
「ではまず最初にこの世界について話そうか。この世界は「スピリッツエデン」と呼ばれている。誰が付けたかは分からないがな」
「スピリッツ、エデン?」
「あぁ。確か和人君達には言ったね。この世界はかつてカードのスピリット達が実際に存在した世界だと」
「はい」
「スピリットが!? そんな嘘でしょ!」
「そうか川村君にはまだ話してなかったね。嘘かと言われれば証明する手立てはない。何せスピリットがこの地上に存在したのは私の祖先達の時代、つまり遥か昔の事だからね」
川村も直ぐには受け入れがたいのか信じられないと言いたげな表情だが、モルクの話に静かに耳を傾けている。
「昔存在していたのなら、今はこの世界に存在してないのは何故なんですか?」
「話せば長くなるんだがね、昔の時代スピリット達は人類と共存しパートナーとしてともに平穏に暮らしていた」
咲の質問にまるでおとぎ話を話すかのように笑いながら語るモルクだったが、「だが」と表情を少し険しくさせながら、続けていく。
「人との共存の結果が全て良い事だけとは限らない」
「えっ?」
「一部の人間にスピリットを悪用する者が出始めたんだ。スピリットは人間よりも遥かに強大な力を持つ。それを戦いとして利用し、そして始まったのが戦争だ」
「戦争……どうしてそんな!」
「元々スピリット達が人間と共存できたのはスピリット達に「争う」と意識がなかったからだ。だからこそ人類と平和に暮らすことができた。だがそれを一部の人間達が「戦い」に使役した事で変わってしまった。スピリットは戦いを繰り返す内に、スピリット達にある「戦闘本能」が目覚めてしまった。嫌、人間が覚えさせたと言った方が正しいかな?」
「!」
「そうなるともう誰にも止められない。多くの人間がスピリット共に戦い、「戦闘本能」が止まる事はなく、何年もの間続けられた」
「じゃ、じゃぁスピリットがカードになったのは?」
「スピリット達は倒れてなお戦闘本能が止まらず、戦いを求めるスピリット達の魂がカードという存在になったと伝えれている」
モルクの言葉に静かに和人達は自分達のデッキを取り出すと、デッキのカードを見つめたまま、黙り込んでしまう。
「なら、俺達の世界にもバトスピカードが存在するのは?」
「君達の世界とこの世界は異空間で繋がっているらしい。その事はまた後で詳しく話すが、多分その空間を通じて幾らかのスピリット達は君達の世界に行ったのだろう」
「俺達のスピリットが……」
「まっ、そう考え込んじゃ駄目だよ、スピリットの中にあるのは「戦闘本能」だけじゃない。私の憶測だが、人と暮らしたスピリット達は力尽きようともパートナーとして過ごした人間の傍にいたいから、だからカードという存在になっても残っている。そう私は思うよ。君達のスピリットももしかしたら君達のような子に会うために君達の世界行ったのかもね」
「!!」
モルクの言葉に全員嬉しそうに頷く。
「さて次にハイドカードだね。ハイドカードは全部で6枚、「死神デュアルベルガス」、「宝龍アブソドリューガ」、「獄炎龍バーニングドラゴン」、「海帝獣オルガウェーブ」、「剣双鬼刃・我王牙」、「逆雷狼フェンリルドガルム」、この6枚のハイドカードと呼ばれるスピリットはこの世界の唯一無二の伝説として言い伝えられているカードだ」
「伝説の、カード」
「簡潔に言えば最も強大な力を持ち、どのスピリットよりも戦いに飢えたスピリット達と言おうかな」
「!」
「戦争の時でも一番恐ろしかったのはこのスピリット達だろうね。戦いに飢え、手当たり次第に戦いを繰り返していたと聞く」
「でも、元は人類と平和に共存してたんでしょ?」
「あぁ。争いが起こる前はあらゆる地の守り神として人間に協力してくれていた。くれていた筈だったのに、私達人間のせいで、彼らもまた戦いに使役され、そして彼等も「戦闘本能」に目覚め、力の限り暴れまわった。カードという存在になっても彼らの「戦闘本能」は留まることを知らず、無暗に使用すればハイドカードに呑まれ兼ねない」
「!」
咲や川村もカードの影響を受け、ただ力を求めていた。それは全てハイドカードの「戦闘本能」による影響を受けたためだろう。
「使用者の内に秘めた欲望に反応し、ハイドカードは力を増す。あまりに危険な存在な為、祖先達はこのカードを封印したとされている」
「ちょっと待てよ! じゃぁ封印されたハイドカードが何で俺達の世界に!?」
「それも含めて、最後にあの男について説明するよ」
今回の全ての元凶となった男、聞いている和人達も勿論、話すモルクやアーク達もまた表情を険しくさせている。
「あの男の名はガルド。昔の時代に栄えた王家の子孫だ」
「「「!?」」」
「当時の国王は平和と安定を望み、民を思いやり、民も慕っていた立派な国王だと聞いている。だがスピリットの戦争に勿論その王家も巻き込まれた。皮肉な事に一番の権力者が一番にその戦争の被害を受けた。王は倒れ、復興の動きもあったが、次の王も制定され復興に尽力したが、王は若く、結局立て直すことはできず、責任を感じ王家自ら王政を廃止してそのまま王家は自然消滅した」
「ならガルドの目的は、王家の復興?」
「正直な所あの男が何を考えているのか全く分からない。元々誰かとあまり関わりを持つような人でもないからな。唯ある日奴はいきなりこの街へ攻め込んだ」
「どうして!?」
「この街は元々ハイドカードを封印した地で、ガルドの狙いはそのハイドカードだった。何故奴がハイドカードが必要だったのかは分からないが、「世界を統治する為」とだけ言っていた。デュランという部下の二人だけだったが、多くの者が阻止しようとバトルを挑むが実力は計り知れず、敗れ、そして奴はハイドカードの封印を解いてしまった」
「!!」
「ガルドは許されることではない。だが彼らを止められるものはいなかった。唯一人を除いて」
「?」
「名をアストラ。アークとアルトの父親の名だ」
「「「!!」」」
モルクの言葉に、「そうだ」と言いたげにアークとアルトは静かに頷く。
「ってかアルトとアークさんって兄弟だったのか」
「そうだぞ、怒ると怖いけどな」
「アルト!」
「何でもない。まぁそういう訳だから俺にはハンナの気持ちが理解できるぞ!」
「話を戻そう。アストラは最も実力のあるカードバトラーだった。ガルド達を相手に互角の戦いを繰り広げ、そして何とか勝利を収めた」
「バトル後、ハイドカードを再び封印した矢先、空間が歪んだ」
「空間が!?」
「多分アストラとガルドのバトルの衝撃が強かったんだろう。君達の世界と私達の世界は異空間で繋がってると言ったが、繋がった扉を開く鍵は恐らくエネルギーだろう。バトスピカードが異空間を超えたり、君達が来たのも多分同じ原理だろう。普通では到底発生しないような強力なエネルギー、それが異空間との扉を開いた」
「……じゃあハイドカードの力が空間を超えたって事か」
ハイドカードがプレイヤーに与える衝撃は明らかに他のスピリットと一線を画していた。1枚1枚が強力な力を持ち、それが6枚も集まって生み出すエネルギーだとすれば途轍もないものだろう。
「なら、俺達が帰る為にはエネルギが必要って訳ですか!」
「それは駄目だ!!」
「えっ!?」
解決策を思い立ったように嬉々として提案する和人だが、その事をすぐに否定するモルク。勿論「どうして?」、と尋ねるがモルクは頭を抱えながら言葉を続ける。
「確かに理論的にはそうなのかもしれないが、だが前に言ったよね? この世界でのバトルはスピリットの真の力が解放されると、普通のバトルでも危ないのに異空間の扉を開く程のバトルをすれば体が持つ訳ない。実際アストラもガルドとのバトルで無理をしたのか、それが原因で衰弱し、命を落とした」
「「「!!」」」」
アークの方を見ると、アークはまた静かに頷き、その時のことを思い返しているのか悔しそうに拳を握りしめている。
「ガルドに対する怨恨ってそういう事だったんだ」
「あぁ、アルトはまだ生まれる前だったからな。知らないだろうけど、俺は実際この目で見てる。だから復讐を果たしたい思いがずっとあった。けど、その相手がもうこの世界にいないんじゃ怒りのやり場がなくてなせめて親父が守ったこの街を今度は俺が守らなきゃと思ってたんだ」
「だからあの時、私を街に入れさせたくなかったって訳」
「あぁ。悪かった」
「俺も謝るぞ、にぃはやり過ぎる所もあるけどいい所もたくさんあるから俺は好きだぞ」
「アルトにとってアークさんは自慢の兄ちゃんなんだね」
「そうだぞ。父親にはあった事ないから正直分からないけど、モルクが面倒みてくれるし、にぃも好きだから寂しくはないぞ?」
「……そっか」
「ハンナも同じだろう?」
アルトの質問に一瞬どう答えるか悩むように言葉を詰まらせるが、昔の事を返すと、自分でも無意識の内に「うん」と返事をした。
「また話が逸れたね。それからガルドはハイドカードと一緒に異空間に呑み込まれ、その後の行方は全く知ることができなかった。けどあいつははまだ諦めてはいなかったんだね。そしてこの世界へ戻ってきた」
「…………」
「まぁガルドについては私たちが対処するよ。君達はこれ以上巻き込めないからね。ガルドの件は別として、まずは君達の仲間の行方、それと元の世界に変える方法を見つけないとね」
自分達が元の世界に変える方法、その事についても不安だったがそれ以上にまだこの世界のどこにいるのかすら行方を掴めていないリクトや光の事が気がかりだった。
「まっ、そう気を落とさないで。君達の仲間もきっと無事だし、変える方法も必ず見つかる。私達もできる限りの協力はしよう」
「はい、ありがとうございます!」
お互いに事の全てを話し、何とか事態は明るい方向へと進んでいる事に一先ず安堵する3人。そんな中、アークは何かを考えたように「和人」と呼び止める。
「少しいいか?」
「?」
「さっきバトルしてた時に気になったんだが、エクスキャリバス使ってたよな」
「え? うん。俺のキースピリットだけど、それがどうかした?」
「嫌、お前にならあのカードに選ばれるかもしれないってな」
「あのカード?」
「アーク、それは……!」
「ハイドカードとは別に伝説で語られたカード、名を「剣龍神ゴッドキャリバス」」
「ゴッド、キャリバス!?」
「さっきモルクが言ったスピリットの戦争の話。あれには続きがあってな、一体の龍が炎を纏い、炎で新たな姿へと進化し、強大な力で全てのスピリット達を戒め、戦争を終結に導いたとされている」
「そんなスピリットが?」
「あぁ。ゴッドキャリバスはお前のエクスキャリバスが進化した姿だと伝えられてる」
「エクスキャリバスが、進化した姿」
「ハイドカードと同等、或いはそれ以上の力を誇るとされている。実際親父や俺も扱う事さえできなかった。けど、お前なら使えるかもしれないと、俺は思うんだ!」
「アーク!!」
話し続ける、アークだがそれを止めるようにモルクは叫ぶ。
「あのカードはお前の一族に伝わる伝説のスピリットなんだぞ、それを託すのか!」
「俺も親父もあのカードに認められなかった。けど、此奴なら何か違う気がすると思ったんだ。それにゴッドキャリバスは眠ってるが、いつかきっと自分を使用してくれる者が来る時を待ってるに違いない。だとしたらそれは今なんだと俺は確信してる」
「本気なのか?」
「あぁ」
モルクの目を見ながら真剣に頷くアークに、モルクも反論する言葉を失ってしまう。
「ちょ、ちょっと待てよ! 伝説のカードだとか、そんなすごいカードを何で急に俺に!」
「ゴッドキャリバスならお前らが帰る為に必要な力を十分持ってると思ってな。それに迷惑を掛けたし、何よりあのバトルでエクスキャリバスと、スピリット達と共に戦うお前を見てたらお前にしか託せないって思ってな」
「アーク……」
「無論、ゴッドキャリバスがお前を認めればだけどな? どうする?」
「……はは、なら受けて立つぜ!」
「全く、勝手に話を進めて……まぁ二人で決めたことに私は口を出す気はないけどね。いいだろう。ゴッドキャリバスが眠る場所まで案内するよ」
「ついておいで」と、どこかに向けて歩き出すと和人達も後を付いていき、向かった先はどこかの祠のような場所で、祠を前に立ち止まり、「ここだ」と目的地を告げて立ち止まる。
***
「この祠の奥にゴッドキャリバスは眠っている」
「にしても、ゴッドキャリバスって相当凄いカード何だろうけど、何で和人だけが指名されてるんですか?」
「まぁ色々資格がいるんだよ、まずゴッドキャリバスに選ばれる資格があるのは、赤を使うカードバトラーである事、その者が強いカードバトラーである事」
咲の質問にモルクが答えるがモルクの言葉に「それだけなんですか?」とさらに疑問を投げかけるが、「無論それだけじゃない」と直ぐに否定する。
「今言った資格は必要最低限の物。さっきも本人が言っていたが、アークやアストラも十分な実力を持っていたがそれでもゴッドキャリバスは二人を自分の主だとは認めなかった」
「じゃぁ一体それって?」
「それは私にも分からない。主に必要な素質はゴッドキャリバス自身が決める。それが何なのか後は本人次第だ」
咲に質問に答え終えると、モルク達はそのまま祠の奥に進み、暫く奥に進むとどこか大広間のような広い場所へと出て、その先はゲート様に閉じた壁が行く手を塞ぐ。
「ここで行き止まり!?」
「嫌、ゴール手前だ。今からここでバトルして、ゴッドキャリバスに選ばれることができればこの先の道は開く。ここでバトルで受ける衝撃はそれほどじゃない。但しバトルするのは赤デッキ同士が条件だ」
赤デッキ同士という事はここで対戦する相手はアークか、ハンナのどちらかに限られるだろう。緑デッキや青デッキの咲や川村はバトルする事はできない。
「モルクさんはできないんですか?」
「私は持ってるが、赤じゃないからね。資格はないよ」
「和人のデッキって、スピニードハヤトや絶甲氷盾が入ってるけど大丈夫なの?」
「僕も赤青の混色だけど?」
「俺も赤緑の混色だが問題ない、デッキに関しては主要が赤なら混色でも資格はある」
「ならアークか、ハンナ、どちらかとバトルって訳か」
「俺は無理だ、一度この試練を受けた奴に二度目の挑戦権はない。お前ら二人でバトルだ」
「そっか、ならこんな形だけど、ハンナ久々にやるか!」
「うん、けどどんな形でも手加減はしないよ!」
『待て!!』
バトルを行おうとした矢先、呼び止める声。声の方角を向くとそこにいたのはアキラの姿だった。
「兄ちゃん!?」
「アキラ!?」
「話は聞いていたぞ。この場所も後を付けて案内さしてもらったしな」
「お前……!」
「伝説のカードは俺が貰う!!」
和人達を睨み付けながら、デッキを構える。
「俺と戦え!!」
第34話いかがでしたでしょうか?
今回はアキラの過去の話を少しと、この世界についての謎とバトルスピリッツとは何だったについてモルク氏に語っていただきました。スピリットは昔、異世界であるスピリッツエデンで実際に存在し、そしてカードとなり自分達の世界に伝わった。だいぶ重たい設定で書かせていただきました。じゃぁ今最新弾である既存のカード何かと聞かれれば、それはすでに流通したカードを集めた会社が管理開発してるんでしょう!バン●イとかが←
まぁそんな冗談はさておき、悪魔で小説と割り切って楽しんでもらえたらなと思います。それとアキラの過去についての回想で相手が投了したシーンがありましたが、これは私自身も色々やりたいことがある中で、急に相手が投了してきたら「えーー!?」ってなるので共感できます。皆さまも経験ないでしょうか?悪い事とは言いませんが、バトル最後まで楽しむのもバトスピの醍醐味なので、最後まであきらめないでほしいです。
今回はほぼいろんなことについての謎の解明して、ラストはアキラが勝負挑む形で終了。ラストシーンは仮面ライダー龍騎を意識したとか、してなかったとか←どっちや
今回はバトルがなく誠にすいませんでした。次回はバトルしますので、バトルが見たい方は次回を楽しみにしていただけたら!!!(露骨な宣伝)