バトルスピリッツ激震の勇者   作:ブラスト

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最終話『未来への勇者』

地球、そしてスピリッツエデン。二つの世界に向けて空に放映される和人とガルドのバトル映像、これから何が起こるのか人々は不安に駆られながらもただ見守るしかなく、バトルは依然、その激しさを増していた。

 

────第12ターン、和人side。

 

[Reserve]14個→15個。

[Hand]8枚→9枚。

[Field]戦武のアポロディノスLv.1(1)、千識の渓谷Lv.1(0)、焔竜の城塞都市Lv.1(0)。

 

「メインステップ! アポロディノスを【転召】!」

 

アポロディノスが炎に包まれ、そして炎より姿を見せる巨大な影。

 

「炎纏いし龍の皇! 剣龍皇エクスキャリバスをLv.2で召喚だッ!」

 

身に纏う炎を振り払うエクスキャリバス、舞い散る火の粉で身を輝かせながら強大な咆哮を轟かせる。

 

「召喚時効果発揮! 相手のBP6000以下のスピリットを破壊! ソウエンドラグーンを破壊だ!」

 

火炎放射をソウエンドラグーンに向けて放ち、炎にその身を焼き焦がされ破壊される。

 

「もう一枚、輝きの聖剣シャイニングソードをエクスキャリバスに合体だ!」

 

天より輝きを放ちながら降り落ちる聖剣、シャイニングソード。落ちる聖剣を直接咥え取ると、ソードブレイヴスピリットなり、力を示すように吠え周囲の砂煙を吹き飛ばす。

 

 

 

 

「このターンで決めるぜ! ソードブレイヴスピリットで合体アタック!!」

 

全身に炎を纏わせ、咥えたシャイニングソードごとガルドへと突っ込む。攻撃が決まれば決着となり、突っ込むエクスキャリバスの姿に和人の勝利を安堵する人々。しかし……。

 

「まだ終わらない。私の野望は潰えさせる訳にはいかないんだよ! フラッシュタイミングでマジック、スティールハートだ!!」

「!?」

 

【スティールハート】3(2)黄色、マジック。

このターンの間、相手スピリット1体のシンボルを0にする。この効果はメインステップで使えない。

 

「これで剣龍皇エクスキャリバスのシンボルを0に、アタックはライフで受けてあげよう」

 

止めを刺そうとシャイニングソードを一気にバリアに向けて振り下すエクスキャリバスだったが、その刃がバリアを切り裂く瞬間、エクスキャリバスの攻撃は幻になってしまったかのように薄くなり、バリアを通過し、攻撃が無効化されてしまう。

 

 

 

 

「惜しい。あと一歩の所で!」

「防御は完璧みたいだな」

 

見ている咲やリクトも和人の攻撃を凌がれてしまった事を、自分の事のように悔しがるが、その想いは実際にバトルをしている和人が一番強く痛感していた。

 

「ぐっ! ターンエンド」

「あと一歩の所まで追いつめたのに、残念だったね?」

 

煽るように笑いながらのガルドの言葉、悔しい思いに拳を握りしめるが、それでもまだ続くバトルに集中し直し、前だけを見続ける。

 

「まだ無理でも、次で決めるだけだ!!」

「……嫌、悪いが負けられないんだ。君を倒し、その先の未来へ歩むことを私は生涯の生きる糧としてきたんだからね!!」

 

ガルドがこれまで見てきた世界は過ちによって崩壊した世界、そして崩壊したまま停滞した世界の現在。絶望しかない世界を自分の理想へと導く事が生まれながらにしての彼の野望だった。

 

「君を倒し、そして全てをスピリットを開放し、そのスピリット達を、そして全人類を統一化する。それこそが世界の未来の安定だ!」

「ふざけんな、一人一人の選択肢があるのが未来だろ! 間違う事もあるけど、間違いから学べることだってある!」

「学ぶことなどないさ! 人間程愚かで傲慢な生き物はいない!! いずれどちらの世界も誰かの導きなしでは滅ぶだけだ!!」

「勝手に決めんじゃねぇッ! 間違う事のない人間なんていないのかもしれないけど、学ぶ事ができない人間がいないのは分かる!! だから未来を選ぶ権利は誰にだってある!!」

「ならばその未来掴んでみるがいいさ、この勝負に勝ってね!!」

「!!」

 

 

 

 

────第13ターン、ガルドside。

 

[Reserve]16個→17個。

[Hand]6枚→7枚。

[Field]彷徨う天空寺院Lv.1(0)。

 

「バーストセットだ。そして戦竜エルギニアスをLv.2、星海獣シーサーペンダーをLv.3で連続召喚だ」

 

数で押すつもりなのか次々と呼び出されるスピリット達。だが、まだ呼び出すつもりなのか、さらに手札に手を掛ける。

 

「施しだ。彷徨う天空寺院の効果を使い、ネクサスを疲労させて召喚するコスト8以上のスピリットのコストを-2にする!」

「!」

「海を統べし皇! 敵も味方も畏怖の波に呑み込め! 海帝獣オルガウェーブLv.3で召喚ッ!!」

 

背後から迫りくる巨大な津波、それが一気にフィールドを覆い、次の瞬間津波を突き破るように飛び出す巨大な影、鯱のような見た目に大きな巨体に体に取り付けた鎖を翳すスピリット────オルガウェーブの姿だった。

 

「ハハッハッハハ! どうやら勝負を終わらせるのは私のようだね?」

「ぐっ!」

「アタックステップだ、オルガウェーブ行け!」

 

フィールドは波に包まれ、海と化したフィールドへと潜り、海面にその巨大な影を映しながら、和人へと接近していく。

 

「ライフで受ける!」

 

海面から一気に飛び出すと、バリアに鎖を叩き付け、そのまま間髪入れずに牙を突立て噛み裂く。

 

「ぐあっ!!」

 

和人side。

[Life]2→1。

 

痛みに仰け反りながらもまだ勝負は諦めない。バーストに視線を置き、そして一気に叫ぶ。

 

「ライフ減少時でバースト! 絶甲氷盾!! バースト効果でライフ一つ回復。さらにコストを支払って、アタックステップ強制終了だぜ!」

 

吹き荒れる猛吹雪、そしてガルドのスピリット達の行く手を阻むように氷の壁が目の前に出現し、オルガウェーブは苛立ち気味に鎖を壁に叩き付けているがそれでも氷の壁は一切ビクともしていない。

 

「粘るね、だがこちらもオルガウェーブの効果だ。彷徨う天空寺院を破壊する事でオルガウェーブを回復だ!」

 

鎖が彷徨う天空寺院を貫き、貫かれた穴から崩壊し崩れ落ちる天空寺院。だがその代償としてオルガウェーブは青い光を纏って再び回復し、それに満足する様にガルドはまた笑って見せた。

 

「これでターンエンドだ」

 

 

 

 

────第14ターン、和人side。

 

[Reserve]14個→15個。

[Hand]7枚→8枚。

[Field]輝きの聖剣シャイニングソード×剣龍皇エクスキャリバスLv.2(3)BP13000、焔竜の城塞都市Lv.1(0)、千識の渓谷Lv.1(0)

 

「今度は光! お前のカード使わせてもらうぜ! マジック、ジャッジメントライツ!」

「!?」

 

【ジャッジメントライツ】5(5)黄色、マジック。

『メイン効果』このターンの間、相手スピリット全てをLv.1として扱う。この効果は自分のフィールドにシンボル2つ以上を持つスピリットがいないと使えない。

『フラッシュ効果』このターンの間、シンボル2つ以上を持つスピリット1体をBP+5000する。

 

「効果でお前のスピリット全てをLv.1にするぜ」

「何!?」

 

眩い程の光がガルドのスピリット達を照らし、光に力を奪われるかのように3体のスピリットは地面に項垂れてしまう。

 

 

 

 

「マジックは黄色の十八番! 和人さん見事に扱えてますね!!」

 

渡したカードの使用に嬉々として語る光。その言葉に和人は笑いながら「ありがとう」と答えつつ、まだ続くバトルに意識を戻す。

 

「合体スピリットをLv.1にダウン、さらにエクスキャリバスとシャイニングソードを分離!」

 

突然合体を解除させると、エクスキャリバスはシャイニングソードを離し、シャイニングソードは再び地面に突き刺さる。

 

「エクスキャリバスを【転召】!!」

「!?」

 

エクスキャリバスの足元より噴き上がる巨大な火柱、炎に包まれその光景に全員が驚いたように動揺を隠せない。

 

「エクスキャリバスを転召、まさか……!」

 

和人がこれから何をするつもりなのか、その考えは唯一対峙しているガルドだけは察したのか、これまでの平静な表情が途端に切り替わり、空気が変わったフィールドに全員が固唾を呑んで見守る中、和人は深く息を吸い込み、そして何かを決意するかのように手札の一枚に力強く手を掛ける。

 

「闇を焼き払え! 希望となる伝説の力を今解き放てッ!! 剣龍神ゴッドキャリバスを召喚だーーッ!!」

「つ、ついに、来たのか!」

 

エクスキャリバスが完全に火柱の中へと消えると、火柱は上昇し続け、天まで昇って空へと消えて行ったかと思うと、次の瞬間、雲を吹き晴らして巨大な炎の球体。太陽を思わせるかのように熱い炎の塊は空を真っ赤に染め上げ、炎の中に動く龍の影。そして周囲の炎を吹き払い姿を見せるのは、エクスキャリバスに近い見た目ながらもエクスキャリバスよりも一回り巨大な姿に鋭く掲げた頭部の刃。白銀に輝くその体はまさしく龍の王として相応しい姿だった。

 

「これが、ゴッドキャリバス!!」

 

自分に託された伝説のカード、ゴッドキャリバス。その姿に誰もが圧倒されるが、それでも静かに自分を見つめるゴッドキャリバスの姿に和人も真っ直ぐゴッドキャリバスを見る。

 

「ゴッドキャリバス、この勝負お前が必要なんだ。だから、俺に力を貸してくれ!」

 

和人の言葉、ゴッドキャリバスは自分を扱う主人の言葉に静かに頷くと大きく咆哮を轟かせ、和人の言葉に応えて見せるようだった。

 

「ついに来たね!! ゴッドキャリバス! それでこそ、未来を決めるバトルには相応しい!」

 

ガルドもゴッドキャリバスの姿に圧倒されながらも、ガルドの表情は何かに期待するかのような嬉々とした様子だった。だがそれに構う事無く、和人はゴッドキャリバスを指示しながらバトルを続けていく。

 

「ゴッドキャリバスの召喚時効果発揮! 相手のBP10000までスピリットを破壊だ!」

「何!」

 

ゴッドキャリバスは大きく空に飛び上がり、ガルドのスピリット達に向けて口を開いて火炎放射を放ち、あまり巨大な炎にガルドのスピリット達は逃げられず、炎に呑まれ大爆発を起こす。

 

「こ、これが、ゴッドキャリバスの力か!!」

 

爆風に吹き飛ばされそうになりながらも、ガルドの表情はより嬉々として笑みを浮かべている。しかし、それでもゴッドキャリバスはまだ止まる様子はなく吠え続ける。

 

「まだだぜ、この効果で破壊したスピリット一体につき、トラッシュにある「古竜」を持つスピリットをコストを支払わずに召喚!」

 

ゴッドキャリバスはより強く吠えると、フィールドに出現する3つの火柱。

 

「破壊したスピリットは3体。よってトラッシュから、激神王カタストロフドラゴン、龍の覇王ジークヤマトフリード、剣龍皇エクスキャリバスの3体を召喚だぜ!!」

 

火柱より現れ、蘇る三体の龍達。フィールドに集結する4体の龍はまるで勝鬨を上げるかのようにそれぞれ咆哮を共鳴させる。

 

「これで終わりだ! ゴッドキャリバスをLv.3にアップ、そしてもう一度輝きの聖剣シャイニングソードと剣龍皇エクスキャリバスと合体! アタックステップ! ソードブレイヴスピリットでアタックだ!」

 

今度こそ止めを刺す。そんな想いを込めながら、エクスキャリバスはガルドの目の前まで迫り、シャイニングソードを大きく振り翳す。

 

「まだまだ私は負けてられないんだよ! フラッシュタイミングでくの一ジョロウを召喚だッ!!」

「!!」

 

ガルドへ振り下されるシャイニングソードがバリアへと届く瞬間、シャイニングソードへと張り付けられる一本の糸、糸の先にいるのは蜘蛛のような外見のスピリット、くの一ジョロウ。

 

「何!!?」

「惜しかったがこれまでだ。召喚時効果! 合体解除してもらう!」

 

くの一ジョロウは糸を引っ張り、エクスキャリバスからシャイニングソードを釣り上げ、自身の行いが成功したことを喜ぶように奇怪な笑い声を上げる。

 

「ぐっ! シャイニングソードはスピリット状態で残す!」

「アタックはライフで受けよう。だが残念だね、これが決め手にならなくて!」

 

得物を失っても攻撃手段は失ってはいない。頭部の剣を掲げ、バリアへと振り下して切り裂きライフを破壊する。

 

ガルドside。

[Life]2→1。

 

「ライフ減少時でバースト発動! 絶甲氷盾!!」

「!」

「コストを支払ってフラッシュ効果だ!」

 

先程のお返しと言わんばかりに発動されるバースト、失ったライフに再び輝きが灯り、そして吹き荒れる猛吹雪と共に和人のスピリット達の前に氷の壁が出現する。

 

ガルドside。

[Life]1→2。

 

「ぐっ! ターンエンド!」

 

何度も決め手の一撃を阻まれ、悔しがれずにはいられない。しかしそれでも前を見続け、バトルし続ける事以外は一切考えてはいない。

 

 

 

 

────第15ターン、ガルドside。

 

[Reserve]17個→18個。

[Hand]2枚→3枚。

[Field]くの一ジョロウLv.1(1)BP2000。

 

「行くぞ、巨大な力で貫き破壊しろ!甲樹神ヘラクダイナスを召喚!」

 

巨大な地響きと共に、現れるのは大樹の様に巨大な昆虫、へラクダイナス。

 

「当然これだけじゃない、このターンでようやく引けたからね! 待ち望んだ一枚をね!!」

 

ガルドの手に持つ一枚、それが何なのか和人達にはすぐ理解できた。ガルドもそれを承知した上で、構う事無く続けていく。

 

「滅亡と再生、絶望と希望!! 世界を滅ぼし再生する絶対なる神! 最強の力を今現実に! 創世神皇ゼウスエデンを召喚する!!」

 

転より注ぐ光の柱、フィールド全てを揺るがす地響きと共に地面より飛び出すのは星その物を思わせるようなあまり巨大な球体。光の柱の中へと球体は姿を消すと、眩い光を放ち強い輝きはフィールドを照らし隠す。暫くして漸く光が晴れると大樹のように巨大なへラクダイナスでさえも小さく見える程、視界に捉えきれない程の大きな体を持つスピリット、ゼウスエデンが満を持して現れる。

 

「ゼウスエデン、遂に来やがったか!!」

 

圧倒的な威圧感を放つスピリット、そのスピリットの姿に誰もが恐怖感を覚える。

 

「ゼウスエデンの効果! 【消失】! お互いのトラッシュのカード全てをロストさせ、このスピリットの力に変える!!!」

 

モルクの時と同様、ゼウスエデンは眼光を輝かせると、お互いのトラッシュのカードを全てその身に取り込み、ロストさせたカードの力を自分の力に変換する。

 

「ロストさせたカードの合計は26枚、よってBPは75000!! シンボルは7つ!」

「ッ!?」

 

圧倒的な力を誇るゼウスエデンの姿に勝利を確信するガルド、そのままアタックステップを宣言すると、ガルドのスピリット達は一斉に構える。

 

「終わりにしようかッ!! くノ一ジョロウでアタック! へラクダイナスの効果で【神速】を持つスピリットのアタックは2体でないとブロックできないよ!」

「だったら、カタストロフドラゴンと龍の覇王ジークヤマトフリードでブロックだ!」

「ならバトルはジークヤマトフリードを指定だ」

 

[Battle]くノ一ジョロウLv.1(1)BP2000vs龍の覇王ジークヤマトフリードLv.1(1)BP6000。

 

フィールドのいたるところに糸を掛け、その糸を伝い自由自在に駆け回るくノ一ジョロウ。カタストロフとヤマトが放つ火炎放射を避けて行き、狙いをジークヤマトフリードへと向け一気に襲い掛かるが、ヤマトはくノ一ジョロウの動きを暫く観察するかのように静観すると、次に再び火炎放射を放ち、炎はくノ一ジョロウ本体ではなく、くノ一ジョロウを吊るす糸へと直撃し、自分の足場にしていた糸が無くなりそのまま落ち、隙の出来たくノ一ジョロウに剣を振り下し、破壊する。

 

「くノ一ジョロウのカードもロスト、よってゼウスエデンのBPはさらに上昇する!」

 

破壊されたくノ一ジョロウのカードをもゼウスエデンはその身へと取り込むと、より自身の力は強大な物となっていく。

 

「次だ、へラクダイナスでアタック!! このスピリット自身のアタックも2体でないとブロックできない!」

「ぐっ! ライフで受ける!!」

 

もう和人にブロックできるスピリットはゴッドキャリバスのみ。防ぐ手立てはなく、へラクダイナスはゴッドキャリバスを無視して突破し、そのまま巨大な角をバリアに突き刺し、ライフを破壊する。

 

和人side。

[Life]2→1。

 

「もうこれで君にはゴッドキャリバスしかいない!! 幕引きだ、ゼウスエデンでアタックだ!!」

 

最後のライフを狙って、ゆっくりとフィールドを進撃するゼウスエデン。まさにその光景を言い表す言葉は絶望という他ない。バトルを見ているすべての人々ももはやこれまでかと、覚悟するように目を瞑ってしまう。

 

「和人! 負けないで!!」

「和人、勝つんだろ! 絶対!!」

 

「!!」

 

絶体絶命の状況の中、咲達は決してその状況でも和人の勝利を信じ続け、声援を力一杯に叫ぶ。その声援に対し和人も、絶望の状況下に対しても笑って見せた。

 

「!?」

「俺は絶対、負けない!! フラッシュタイミングでマジック、ネイチャーフォース! 効果でトラッシュのコア全てをゴッドキャリバスに移動!!」

「今更何をするつもりだッ! 無駄な足掻きを続けるか!!」

「無駄な足掻きかどうか、最後まで見てろ!! フラッシュタイミングでさらにマジック、五輪転生炎! 系統:「古竜」を指定して、指定した系統のスピリット全てをBP+4000!!」

 

炎の輪が龍達の周囲を囲むと、炎が力をさらに引き上げ、上昇した力に吠える龍達。

 

「これだけじゃないっ! 今度はリクト、お前の力を借りるぜ!! さらにフラッシュタイミングで、リゲイン!! 効果発揮で俺のスピリット全てのBPを+3000!」

 

今度は白い光をその身に纏うとスピリット達は上昇した力をより強く力を高める。

 

「白のマジックはカウンターに最適、ちゃんと心得て来たな」

 

自分の託したカードの使用に激励を贈るリクトだが、一方のガルドはその光景を否定するように声を荒げて強く言い放つ。

 

「無駄だと言った!! 君がカードを使えば使う程、ゼウスエデンの力は上昇し続けるだけだ!!」

 

ゼウスエデンもまた和人が使用したマジックを取り込み、その力を上昇させ続ける。だがたとえゼウスエデンの力をより高める事になっても、まだ和人は一切手を止めることは無い。

 

「最後は川村、お前のカードだ! フラッシュタイミングでマジック! ギャラクシーエターナルレクイエム!」

「!?」

 

【ギャラクシーエターナルレクエイム】4(2)青、マジック。

『フラッシュ効果』このターンの間、自分のスピリット全てを、そのスピリットが持つ最高Lvとして扱う。

 

「効果発揮、俺の全スピリットを最高レベルとして扱うぜ!!!」

 

今度は青の光を纏うと、スピリット達の力は最大限にまで高められ、極限まで上がったスピリット達は強大な咆哮を一斉に轟かせる。あまり強大なその咆哮に進撃し続けるゼウスエデンでさえも、一瞬その動きを止める。

 

「使ったね、私のマジック。青の強襲性! たっぷり見せてあげてよ!」

 

真っ直ぐ諦めない和人の表情、それを見ながら川村は安心したように声を掛けるが、それとは対照的にガルドの表情は次第に険しくなっていた。

 

「ッ!!……何をしている!! ゼウスエデン、とっとと叩き潰すんだッ!!」

 

ゼウスエデンでさえも怯む龍達の姿にガルドもさすがに平静を保てなくなったのか、歯を喰いしばって激昂し声を大きく荒げる。ガルドだけでなくゼウスエデン自身もまた自分の力に絶対的な自信がある。だからこそ負ける訳がない、負ける事があってはならない。その想いが彼を怯ませた思考を一瞬にして消し去り、再び進撃を開始し続ける。

 

「君がどれだけ足掻こうと、勝つのは私だ!!」

 

必ず勝つ、思いはガルドも和人も同じだった。互いの強い思いにスピリット達は呼応するようにそれぞれフィールドを揺るがす程の咆哮を一斉に轟かせる。互いに一歩も譲らないが、ガルドはさらに声を荒げて続けていく。

 

「全てを破壊し、全てを創世する神よ! 全世界を統べる王の覇道を開け!!」

「絶対にさせねぇ! 絶対に止めてやる!! ゴッドキャリバスでゼウスエデンをブロックだッ!!」

「今ロストされている合計枚数は31枚! BP93000!! もう君に、嫌例え誰一人としてもゼウスエデンを止める事等できやしない!!」

 

[Battle]創世神皇ゼウスエデンLv.1(1)93000vs剣龍神ゴッドキャリバスLv.3(4)BP23000。

 

バトルではゼウスエデンはその巨大な左腕を振り下し、まるで手を斧の如く振るうゼウスエデンだが、ゴッドキャリバスは炎を纏わせてそのまま突っ込み、振り下ろされる手を寸での所で避けると、そのまま突き進んでいきゼウスエデンへと特攻するが咄嗟に右腕でその特攻を受け止めるとそのまま右腕を振るい、力の差はやはり大きいのか、弾き返されてしまう。

 

「伝説と謳われしゴッドキャリバスよ、お前を消し去ってこそ私の野望を魅せつけられる! 主人諸共私の野望の為の礎となって潰えてしまえッ!!」

 

ゼウスエデンは両腕を天に掲げ、掲げた両腕を一気に振り下した瞬間、空の雲を一瞬で引き裂いて落ちる巨大な隕石が視界に映し出され、もはやフィールド諸共消し飛ばし兼ねない程の強大な隕石を前に、逃げ道など無く、ましてや防ぐ術など微塵もない。

 

「終わりだよ!! 君達の未来はこれで潰える!!」

「……まだだ!」

「!!?」

「最後の最後まで、どんな状況でも!! 勝つこと信じてバトルを続けるだけだ!! ゴッドキャリバス、バトル時効果発揮!!」

 

もう後がない絶体絶命の状況の中、ゴッドキャリバスは光輝いて吠えたかと思うと、同じくして和人のスピリット達全てもゴッドキャリバスと同じ光に包まれる。

 

「今更何をするつもりだ!?」

「これが最後の足掻きだよ! ゴッドキャリバスのバトル時効果【魂絆(ソウルリンク)】を発揮させる!!」

「何!!?」

 

竜の覇王ジークヤマトフリード、激神王カタストロフドラゴン、剣龍皇エクスキャリバス、輝きの聖剣シャイニングソードが順に光に包まれると、その光はゴッドキャリバスの周囲に集い始める。

 

「【魂絆】の効果! 自分のスピリット全てを指定し、このスピリットの下に重ねる事で、指定したスピリットのBP全てをゴッドキャリバスに加算する!!」

「な、にッ!?」

 

ガルドでさえも知らない効果、周囲に集う光をゴッドキャリバスが纏うと、白銀のその体は黄金へと身を変えると、眩い光を放ちながら力強く吠える。

 

「ゴッドキャリバスのBPはこれで、100000だッ!!」

「!!?」

 

ゼウスエデンをも超える破格のBPに誰もが驚愕した。ガルドでさえも信じられないように、動揺を隠すことができず、バトルでは巨大な隕石を前にしてもゴッドキャリバスは退かず、先程以上に高温の炎を纏わせ、猛スピードで隕石に真正面から突っ込むと、中心部を貫き、そのまま突き破るとフィールド全てを覆いかねない程の巨大な隕石は粉々に砕け散ってしまう。

 

「行けッ!! ゴッドキャリバス!!」

「潰せッ!! ゼウスエデン!!」

 

止まる事無く突き進み続けるゴッドキャリバス。ゼウスエデンは両腕を前に突き出してゴッドキャリバスの進撃を真っ向から受け止めるが、あまりに強い力にゼウスエデンの巨大な体は徐々に後ろに押され始める。

 

「「「行けぇーーッ!!!」」」

 

ゴッドキャリバスの姿に誰もがそう強く叫ぶ。ゴッドキャリバスは眼光を輝かせると、自身の力を最大限にまで高め、そのまま一気に突き進み、ゼウスエデンの両腕の壁を跳ね除けてそのまま心臓部を直接貫く。

 

「!!!!」

 

貫かれたゼウスエデンは大きく断末魔を上げながら爆発を起こし、フィールド全てを包むほどの大爆発。衝撃にガルドと和人の両者とも思わず吹き飛ばされる。

 

「「ぐわっ!!」」

 

あまりに強大な衝撃、二人とも何とか立ち上がるもののガルドは目の当たりにするゼウスエデンの破壊に、どうしても信じられないのか、言葉を失ってしまった。

 

「……そ、そんな……私、力が……野望が……!!」

「足掻いて見せたぜ、ガルド!!」

 

もはや攻撃手段はガルドにはなく、そのターンを終えるしかできなかった。

 

 

 

 

 

────第16ターン、和人side。

 

「スタートステップ! コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!」

 

順を追ってターン開始と同時に立ち上がるスピリット達。

 

「全てのスピリットをLv.2にしてアタックステップ! 龍の覇王ジークヤマトフリードでへラクダイナスで指定アタック!」

「へラクダイナスでブロック!」

 

[Battle]龍の覇王ジークヤマトフリードLv.2(3)BP10000vs甲樹神へラクダイナスLv.1(1)BP6000。

 

火炎放射を放ちながら接近するヤマト、炎に苦しみながら何とか耐え凌ぐへラクダイナスだったが間髪入れずに接近し振り下ろされる刃に耐え切れず破壊されてしまう。

 

「次は激神王カタストロフドラゴンでアタック!!」

「フラッシュタイミングでマジック! 幻影氷結晶! カタストロフドラゴンを指定だ!!」

 

最後の手札、マジックによりバリアの上にさらに氷の盾が覆い重なり、カタストロフドラゴンの放つ火球からライフを守るが、バリアに覆い重なっていた氷の盾はあまりに高温の炎によって溶け、蒸発し消えてしまう。

 

「ぐぐっ……手札が……!!」

 

最後まで耐えきるガルドだったが既にもう自分に残された手札はない。和人のスピリット達を前に、追い詰められていく。

 

「私が、負けるのか……!! こんな所で!!!」

「あぁこれで勝ちだ、そしてこれは俺たち全員分の勝利だぜ!!」

「!」

「剣龍神ゴッドキャリバスでさらにアタック!!」

 

ゴッドキャリバスの炎が無防備となったバリアへと放たれ、ライフが砕ける。

 

ガルドside。

[Life]2→1。

 

「ぐあああああッ!!」

 

残るライフは一つ、それを見ながらエクスキャリバスは「自分の番だ」とでも言いたげに吠え始め、エクスキャリバスの想いは和人にも通じているのか、黙ったままエクスキャリバスの声に頷く。

 

「当然最後はお前で決めるぜ、相棒!! ラストアタック!! 剣龍皇エクスキャリバスでアタックだッ!!!」

「馬鹿なああああああッ!!」

 

最後のライフ目掛けて突っ込むエクスキャリバス、バリアへとぶち当たるとそのまま粉砕し、ガルドの最後のライフを破壊する。

 

ガルドside。

[Life]1→0。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

決着後、元の場所へと戻る和人達、バトル見ていたすべての人々は和人の勝利に唯歓喜し、二つの世界に喜ぶ声が一斉に響く。

 

「俺、勝てたん……だ、な」

 

自分の勝利を実感しながらデッキを見つめるが、流石に和人も限界だったのが言葉を言いきるとその場に倒れ掛かるが、それを慌ててリクト達が支える。

 

「おいおい、しっかりしろよ」

「はは、悪い悪い!」

「和人勝てたんだね、本当におめでとう!!」

「!!」

 

和人の勝利に真っ先に嬉しく思っていたのは咲だったのか、和人に抱き着き、それに思わず和人は顔を赤くしてしまうが、暫くして咲も冷静になって自分の行為に我に返ったのか咲も顔を赤くしながら慌てて和人を付き放す。

 

「ご、ごめん。つい……その嬉しくなって」

「い、嫌。べ、別に気にしてねぇよ」

「あ~あ、二人がこの調子じゃ僕の出る出番ないかな?」

「折角バトルで勝ったのに二人だけで盛り上がるみたいだね」

「も、もう!! ハンナ君も愛実さんも冷やかさないでください!」

 

先程まで世界を掛けたバトルをしていたとは思えない程明るく話す和人達。ダイキやアキラ達も呆れながら見守る中、一方で倒れているモルクも和人達の声にうっすらと目を開ける。

 

「うぅ……」

「モルク! 目が覚めたのか!!」

「あ、あぁ。何とかね、それよりこれは一体どういう状況なんだね?」

「俺やモルクの代わりに、和人の野郎がす全て解決してくれたんだよ」

「!?」

 

アークの言葉に動揺するモルクだったが、喜ぶ和人達と倒れているガルドの姿に状況を全て察したのか、モルクは安心したように和人達を見ながら一息つく。

 

「そうか。ゴッドキャリバスが選んだ英雄、あの子はこの世界の、嫌、二つの世界にとっての勇者になってくれた訳だね」

 

微笑ましく和人達の姿に微笑ましく呟くモルク、その一方で和人とガルドのデッキからカードが飛び出し始め、ゴッドキャリバスとハイドカードが円を描くように宙に浮かび上がり、そしてその中央にゼウスエデンのカードも浮かび上がる。

 

「ゴッドキャリバス?」

 

宙に浮かび上がるカードは輝き始めると、ゼウスエデンのカードは対照的に徐々に黒く染まり、そして完全に黒に染まるとゼウスエデンのカードは消滅し、ゼウスエデンのカードが消滅すると、ゴッドキャリバスとハイドカードはどこかの方角に向けて飛び出し始める。

 

「えっ、一体何が……?」

「恐らく、ハイドカードとゴッドキャリバスはゼウスエデンの力を抹消したんだよ。危険なカードを二度と誰の手にも触れさせない為に」

「ハイドカードも?」

「君の真っ直ぐなバトルにハイドカード達も長年の戦闘本能から解放されたんだろ。ゴッドキャリバスと共に、またこの地の守り神として眠ることを選んだようだ」

 

疑問に答えるモルクの言葉に、和人はただ静かに向こう側へと姿を消していくゴッドキャリバスのカードを見つめる。

 

「またいつか会えるといいな、ゴッドキャリバス」

 

一方でモルクは倒れているガルドへと歩み寄り、それを阻もうとデュランが前に立つが、ガルドは意識があるのか手を突き出してデュランを制止させる。

 

「デュラン、私の負けだ。もう私達に力はない」

「ガルド様……」

「さぁ、モルク。煮るなり焼くなり好きにしろ。もう私にできる事など無い」

「……ならばお前たちを罪人として拘束させてもらう」

「あぁ」

「全てを巻き込んだ。その責任は当然償ってもらう」

 

ガルドもデュランももう抵抗する意思はないのか、モルクの言葉を素直に受け入れるが、モルクは「だが」と言葉を続け、それに対し二人も反応して見せた。

 

「お前の想いは確かに通じた。何時になるかは分からないが、私達もお前が希望を持てるようにこの世界を復興しよう。勿論、正しい道をみんなで選び過ちを繰り替えさないように」

 

偽りのないモルクの言葉、それにガルドは静かに考え込む。

 

「敗者に口無し。君達、そしてあの子達がどういう未来を選んで進むのか、私達はただ黙って見届けるだけだ」

「あぁ、それでもいい。必ずお前が二度と絶望せずに済む世界に変える。だからお前も罪を償え」

 

モルクの言葉にただ静かに頷きながら、ガルド達はその場から連れ出され、一方で和人達も衝撃で開いた亜空間の扉の前に立つ。

 

「和人、間違いなくお前が2つの世界を救った英雄だ。この世界の代表として、礼を言わしてくれ」

「アーク……嫌、でも俺ただバトルしただけだし、世界を救ったとか正直実感沸かねぇよ」

「ふっ、モルクは勇者とか言ってたが、偉く謙遜される勇者様だな」

「ゆ、勇者って?」

「胸を張れよ、間違いなくお前は世界を救った勇者だよ。そして勇者に礼を言うだけだ」

「な、何か照れくさいけど、まぁありがとう!」

 

差し伸べる手を握りしめ握手を交わすアークと和人、アルトは腕を組みながら感心するように首を縦に振っているが、亜空間の扉が歪んでいることに視線に映る。

 

「兄! 大変だぞ、扉がなんか不安定になってるぽいぞ」

「バトルの衝撃が強すぎたせいだな。元々二つの世界を繋ぐ扉なんて不安定なんだ、急がねぇと扉が閉じるぞ」

「! じゃぁもうお別れか」

「あぁ、多分もう二つの世界が繋がることは無いかもな」

「!」

 

もう会えないかもしれない事にあるとは寂しそうに表情を積らせ、アークも少なからず思いは一緒なのか表情を少し険しくさせている。

 

「アーク」

「まっ、お互い自分の世界で待ってる人間がいる。もう会えないかも知れないけど、別れは必ずある」

「……短い間だったけどありがとな。俺は絶対、お前等のこと忘れないぜ」

「俺は忘れたくても忘れられねぇよ、何てたって俺に勝ったカードバトラーなんだからな」

 

互いに笑いながら言葉を交わすと「早く行け!」というアークの言葉に和人達は慌てて亜空間の扉へと駆け寄って行く。

 

「さよならだ!」

「いつかまた会いたいんだぞ!!」

「あぁお前等も元気でな!」

「お世話になったよ!」

 

手を振りながら亜空間の扉へと消えて行く和人達。全員の姿が亜空間の中へ消えると間もなく扉は完全に消滅した。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「あれ、ここって?」

 

視界が晴れ、和人達の目に飛び込むのはいつもと変わりない自分達の街のバトスピショップだった。

 

「帰って、来たんだよね?」

「まぁともかく入ってみれば分かるんじゃない?」

「まぁそれもそうだよな」

 

和人を先頭に、店の扉を開ける。そして扉を開けた瞬間、『パーン』、と連続で鳴り響くクラッカーの乾いた音。そして目の前には知恵の姿が。

 

「知恵さん!!」

「和人君、皆おかえり!!! 世界を救った英雄さん達のお出迎えーー!」

 

知恵の後ろから和人達に駆けよる多くのカードバトラー達。全員帰りを祝福してくる得る事に当然喜べない筈がない。嬉しそうに表情を輝かせながら和人達は「ただいま」と明るく返事を返した。

 

「和人、世界を救ったからってええ気になんなよ! お前はワイのライバルやねんからな!」

「咲ちゃん! 俺、あれからもっと強くなったからさ! 今度はデートの誘いじゃなかった……バトルの誘い受けてよね!」

「ダイキ、俺を負け犬呼ばわりしやがったいつかの雪辱晴らしてやるぜ!」

 

これまで戦ったカードバトラー達を筆頭に我先にとバトルを挑むカードバトラー達、また店内に賑わう声、それに一番嬉しそうに笑って見せたのは和人だった。

 

「よっしゃぁーーッ!! じゃぁ早速やるかーーッ!!」

 

事件の後でも普段と変わりないその姿に咲や川村達も呆れて見せながらも「仕方ないな」と合わせるように、全員デッキを取り出す。

 

「あらあら、いつもの活気が戻ったわね。それじゃあみんなで宣言しましょうか!」

 

知恵の言葉に全員声を揃えて叫ぶ。

 

「「ゲートオープン! 界放ッ!!!」」

 

平和な街で少年少女たちの声は天にまで大きく響いた。

 

 

 

・バトルスピリッツ激震の勇者 END・

────to be NEXT STORY

 




如何でしたでしょうか?最終話!
オリカ成分ありのバトルでしたが、それでもこれまでの話の中を締めくくる最終回のバトルとして、相応しいバトルを手掛けたかなと思います。



実はこの小説5年前から更新しておりまして、一度「にじファン」という小説サイトから更新をはじめたのですが、事情により「にじファン」から「ハーメルン」への移転し、その後第40話まで書き続けた本小説!ようやく今回完結することができてすごく感極まっております(ノД`)・゜・。

私自身亀更新だったので、完結まで約5年ぐらい掛けた小説!! それを今日まで続けてこれたのもお世辞抜きで本当に読んでくれた皆様のお陰です。



元々私はバトスピは中高生ぐらいの頃に初めまして、メテオヴルムのパックからのスタートだったのですが、その時初めて購入したパックにあったのが「剣龍皇エクスキャリバス」でした。当時からドラゴンがとにかく好きで、エクスキャリバスの絵柄に惚れ、バトスピを始めた頃はとにかくはまってアニメも見始めるようになって、アニメのバトルなどを見て、エクスキャリバスを活躍させたいと思いバトスピ小説を書きたいなと思い始めました。周りにバトスピ小説を書いてる方が全くいなかったのも、逆に書こうという意欲が掻きたてられたのかもしれません(笑)

正直最初は自己満足で書き始めたので、バトルで展開に詰まったり、マンネリ化してくると書く意欲が無くなり、亀更新の原因になったりもしました。でもその度に小説でいただけたコメントや他の方が書いているバトスピ小説を読んだりすると、もっと期待してほしい。こんな方のようなバトスピ小説が書きたいと励みになってました。私がバトスピ小説を書いてる当初よりバトスピ小説を書く方が増えたのは嬉しい限りです。正直私よりも全然上の画写表現が上手い方がたくさんいるので、自分の画力に対するプレッシャーを感じたりもしました(笑)


でもそんな中でもこうして今日完結できて本当にうれしい限りです。でもこうして終わりを迎えることが、寂しく感じてしまいます。自分だけの展開が欲しくてオリジナルカードなどを採用したのですが、オリカは苦手な方もいらっしゃるので、読んでくれた方には本当に頭が上がらないです。一応ゴッドキャリバスのカードテキストも公開します


【剣龍神ゴッドキャリバス】8(4)赤、スピリット、古龍/神龍
Lv.1(1)BP10000、Lv.2(2)BP13000、Lv.3(5)BP16000。
このスピリットは[剣龍皇エクスキャリバス]から転召していない場合、このスピリットをLv.3にはできない。
【転召:コスト7以上/ボイド】
召喚コスト支払い後、指定コスト以上の自分のスピリット1体の上のコア全てを指定の場所に置かなければならない。
Lv.1、Lv.2、Lv.3『このスピリットの召喚時』
BP10000まで相手のスピリットを好きなだけ破壊する。この効果で破壊したスピリット1体につき、トラッシュにある系統:「古竜」を持つスピリットをコストを支払わず、【転召】させずに召喚する。ただ『このスピリットの召喚時効果』は発揮されない。
Lv.2、Lv.3『このスピリットのアタック時』【激突】
相手は可能ならば必ずブロックする。
Lv.3『このスピリットのバトル時』【魂絆(ソウルリンク)
このスピリットがBPを比べる時、自分のスピリット全てを指定し、指定したスピリットをこのスピリットの下に重ね、指定したスピリット全てのBPをこのスピリットに加算し、一体のスピリットとして扱う。このバトルで破壊された時、このカードと下に重ねたカード全てをトラッシュに送る。バトル終了時、下に重ねたカード全ては元の状態でフィールドに戻す。


ソウルリンク、主人公に相応しい効果にできたかなとも思います。最終決戦を書く前からゴッドキャリバスとゼウスエデンの効果を決めていたので、バトルでどう対決させるかが難しかったですが、今回上手く書けて良かったです。魂絆は場のスピリット全てが一心同体となって強大な敵に立ち向かう感じだとお考え下さい。


今回第40話まで書いて、伏線の回収作業は難しかったです(;´・ω・)
それでも描き切れて本当にうれしいです!「バトルスピリッツ激震の勇者」は今回で終わってしまいますが、和人達はまた別の機会で登場させられたらうれしい限りです。何気に5年も書いてたので、小説キャラにも愛着が沸いてます笑

それと話は変わりまして、今回この小説は完結ですが新たなバトスピ小説の次回作を書きたいと思ってます!まだまだ小説で書ききれなかったスピリットや新弾で活躍しているスピリット達などを書きたい!まだ製作段階なので、いつ更新になるかは分かりませんが、更新するころには前みたいな亀更新にならないように頑張ります(汗)

今まで読んで出さった皆さま、長々と長文大変ごめんなさい。改めて、今まで読んでくださったすべての読者様、ご愛読ありがとうございました!! もし次回作を交信できればまたぜひよろしくお願いします!


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