fate/type moon   作:裂紅夜

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2 遠坂陣営

男が3人一室に集う。

 

綺麗な髭を蓄えた。細身の男。遠坂家当主、遠坂時臣は若き男に話しかける。

 

「綺礼、君は聖杯に選ばれたんだ。もちろんその権利を断るような興醒めすることはしないね?」

 

若き男は答えた。

 

「もちろんです。我が師よ。」

 

少々老いた綺礼の父、璃正が話始める。

 

「綺礼、お前にはこの時臣殿と同盟関係になってもらう。」

 

綺礼はその意味を汲み取り、にやりと微笑む。

 

「つまり、聖杯戦争監督役が聖杯戦争の参加者と同盟する。ということは…不正ですか…。」

 

「まぁ、そうゆうことだ。綺礼、よろしくたのむ。」

 

「わかりました。我が師よ」

 

 

 

〜遠坂邸〜

 

言峰綺礼は遠坂時臣に呼ばれ、遠坂邸にむかった。

 

そして、彼の魔術の研究室とも呼ぶべき一室に入る。

 

 

「どうしました。我が師よ。」

 

「ここに来る間に、誰にも見られてないね?」

 

そう問われ、綺礼は虚空に話しかける。

 

「誰かここの近くに気配はあったか?」

 

「いいや、そのようなものはなかったね」

 

虚空から黒き髪をもつ、男が現れる。

 

「このサーヴァントが君のかい?」

 

遠坂時臣はこれを見て答える。

 

「あぁ、俺が言峰綺礼のサーヴァント七夜志貴だ。」

 

黒髪のサーヴァント、七夜志貴は答える。

 

「さて、綺礼。私に聖遺物が届いたんだよ。見てくれ。」

 

そういって、時臣は木箱を開ける。

 

そこには小さな銀製のナイフがあった。

 

「これは…?」

 

「私の師からいただいた、並行世界の人間のものらしい。今回はこれを用いて英霊を呼ぼうと思う。」

 

そういって、遠坂時臣は部屋に入る。

 

「では、綺礼。また会おう。」

 

別れを言い渡し、扉を締める。

 

 

────始めよう。

 

魔法陣の前に立ち、時臣は詠唱をはじめる。

 

「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュ

バインオーグ。

 降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、

王国に至る三叉路は循環せよ」

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。

 繰り返すつどに五度。

 ただ、満たされる刻を破却する」

 

「────Anfang」

 

「───告げる」

 

「───告げる。」

 

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 聖杯の寄るベに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、

 我は常世総ての悪を敷く者。

 汝三大の言霊を纏う七天、

 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

光に包まれた。そして、その光が消えたとき。純粋な殺気を感じた。

 

 

首元に冷たい感覚が走る。

 

ナイフを当てられているようだ。

 

「お前が俺のマスターか?」

 

「あぁ、そうだ。君の名前と、クラスを教えて欲しい。」

 

目が慣れ、相手の姿を確認する。

 

鮮やかな模様の着物を着ている。

 

そして、異質なのがそれには絶対に合わない、赤いレザージャケット。

 

「俺の名前は、両儀 式。クラスはセイバーだ。」

 

式はナイフを下ろし答えた。

 

「よろしくたのむ。君には期待をしているよ。」

 

隠しきれない笑みが表情となり、時臣はそう言った。

 

────我が悲願のため。

 

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