大体の謎もとけるとは思いますよ?
ゆっくり見ていってね!
第36話 幻想郷流の事情聴取とは?
「さてと…」
「事情聴取?だっけ?」
「始めるわよー!」
「そんなテンションでやるものじゃないと思うが」
俺たちは博麗神社のちゃぶ台越しに口々にそう言う。目の前には手だけの彼方がなんとも厳重なもので縛られている
「…なんていうか、気持ち悪いぜ」
「なにがだ?」
「…手だけって、私としては」
魔理沙は青い顔をしながら言う
確かに手だけは怖いな。それは頷ける
『…』
「ねぇ彼方?だっけ。あんたはどうしてあそこにいたの?」
『それは…』
おっ、事情聴取が始まったようだ
『主に、言われたから…』
「主に?…なんていうやつ?」
『言ったら、強制的に殺されますが…』
「それは嫌ね」
「なんか祟りみたいだな」
『…そうですね。ごめんなさい…』
「あんたが謝らなくていいのよ…それより!」
霊夢は勢いを乗せてそう言う
「あんた…あんたの意思を聞かせなさい!」
『へ…?』
「幻想郷は全てを受け入れるわ!…あんたみたいな奴は何人でもいるのよ」
霊夢は立ち上がり、台所へ向かう。何かと思ったが、飲み干したお茶を取りに行くようだ
周りを見てみれば、春夜は腕を組みながらなにかを考えているようで、魔理沙はほおずきをしながら彼方を見ている
…話にくそうだな
『…意思』
「ま、そういうことだ。異変の首謀者はここにはたくさんいる…吸血鬼に亡霊に蓬莱人に…とにかくたくさんだ」
『そんなに…』
「…別になにしようが私には関係ないけど…本人の意思を聞かずに退治するのは好きじゃないだけだぜ」
魔理沙はため息をつきながらそう言う
「俺はここのことをほとんど知らないが…信頼してもらっても構わないぞ?」
下げていた顔をあげ、笑いながらそう言う
「ま、何はともあれ…飲みなさい」
霊夢が帰ってきて人数分のお茶を配る
『どうして…!』
「どうして?…強いて言うなら…私がこうしたいからこうしてるのよ」
『…』
「霊夢のお茶は美味しいからな!飲んでみろよ!」
『は、はい…』
彼方は恐る恐る湯呑みを取る
そういえば、どこから飲むのだろうか?
『い、いただきます』
という挨拶をして、おそらく口のあたりであろうか…湯呑みを持っていく
その様子をガン見している霊夢。怖いぞお前
『…!美味しい!』
「そうだろ?やっぱり霊夢のお茶が一番だぜ!」
「言わないで…照れるじゃない」
まんざらでもないようだ
『私…』
「?なに?」
『…主を、助けたいんです』
「助け、たい?」
『はい…私はもともと名前を持たない妖精でした。いつか主に助けられて…名前をもらい、幸せな日々を過ごしていました』
「…なにが、あったんだ?」
「その前に…この格好じゃあ私も気持ち悪いから、もともとの姿を…』
そう言うとその手は光り出し、羽の生えた妖精の形をかたどっていく…
「?…それがお前の姿なのか?」
『はい…これが私の本当の姿です』
「なんかあの時復活ー…とかいってなかったか?」
『あれは…これは記憶の欠片。私は昔、狂った主に…』
彼方は悲しそうに目を伏せる。と、すぐに振り切った笑顔が現れる
『でも!ここまでいいようにしてもらって私は嬉しいです!』
「そう…」
『…お願いします!主を助けたいんです!』
彼方を頭を下げ、俺たちにお願いしてくる。俺たちは目を合わせ、すぐに笑い、ひと段落ついた後、俺が代表して声をあげる
「いいぞ?俺たちも暇だしな」
『…!!』
「そうそう…って暇はないでしょ」
「日々の生活を答えてみろ。暇だろ」
「ま、どうであれ私は協力してやる!」
それぞれの笑顔でそう答える。彼方は下げていた頭を高速であげ、目に涙を見せる
『ありがとう、ございます!』
「とりあえず、あなたは何を命令されてるの?」
『人質をとってこい…とのことです』
「人質〜?」
『…でも、私にはもうできません。これをこなさなければ死刑になってしまいます…』
「…そんなら私がなってやろうか?」
『っ!?』
「…魔理沙なら大丈夫か」
「そうね。頼んだわよ?」
「じゃ、便乗してそう言っとくわ」
「任せろー!」
『…』
彼方はあっけにとられてか、口を開けながらこちらを見る
『いいの、ですか?』
「もちろんだぜ!」
魔理沙は立ち上がりそう言う
『…場所は霧の湖の底にある入り口から入る『妖精邸』です』
「湖の底にそんなものが…」
『道は私が作っておきます。だから…』
「みなまで言わなくてもいいぜ!…頼んだからな」
俺たちは頷きあう。それを見届けた彼方は一つお辞儀をして魔理沙と共に姿を消した
「さてと…どう助けに行こうかねぇ…」
ー視点・魔理沙ー
一瞬で周りの風景が変わった
そこは本当に湖の中なのか、窓の向こうには水がある
「ここが…」
『ここは妖精邸…私と主が住まう場所です』
「私はどこにいとけばいい?」
『あそこの階段を下り、そこにある部屋へ…』
「わかったぜ」
私は言われた通りに階段を下り、扉を開ける。そこはフランの地下室と同じような空間で小さな机とベッドがあるだけの部屋だった。ずっといれば気が狂ってしまいそうな、そんな空間
「こんなところでフランは狂気に…」
それを思うと、私まで頭が狂いそうだ
「はあ…早く来てくれよ?兄さん…」
__私が狂ってしまう前に…
次の話は魔理沙救出劇といかせてもらいます!
俺得っていうね