ゆっくり見ていってね!
「なんだよ…これ」
俺の手にはあの彼方からの手紙。その内容は…
『霧雨様へ
先刻は騙して悪かったわね
慣れない敬語…慣れない姿…ほんとに迷惑だわ
あんたのとこの妹は頂いた
これこそが私が考えた同情を誘う作戦っていうの?
とりあえず…返して欲しければ逆にこちらから奪ってみなさい!
場所は変わらない…待ってるわ
彼方より』
これをわかってて魔理沙は人質に…?…とりあえず
俺は身支度をして博麗神社にむかった…
「はぁ!?なによ、これ!」
「…今すぐ行くしかないようだ」
「わかってるわよ…あのやつ〜!絶対に退治してやるわ!」
「もちろんだ…魔理沙。待っとけよー?」
俺たちは霧の湖に向けて飛び立った…
ー霧の湖にてー
「ここの、底よね?」
「そうだな…」
「?あれじゃないか?入り口」
春夜が指差した方向を見てみれば、そこには湖の底へ続く道が。素直に辿って行くと、妖精たちが邪魔してくるが、そこは霊夢。お札で相殺していた
「…あのでかい屋敷、か」
「つかあれしかないでしょうね」
「魔理沙の救出から、だな」
どんな目にあっているかわからない。急がないと…
「…入ってすぐに地下へ続く階段…怪しいわね!」
「フランの地下室みたいなもんか…」
「囚われているならここだな」
とりあえず霊夢を先頭に俺たちは下ってみる。それはすぐに終わり、一つの扉だ
「…魔理沙?いるのか?」
「…」
「お願い。いたら返事して?」
「お前らさ、開ければいいと思うんだが…」
春夜に言われて2人でハッとする
「その手があったわ!」
「頭いいな!お前!」
「普通に考えろよ…」
そんなことを言われながら俺は扉に手をかける。そこは薄暗い部屋で、目を慣らさなければあまり見えない
「魔理沙…?」
その暗い部屋の中には1人の人影が見える。大きなトンガリ帽子にうっすらと見える白、スカートに結ばれている大きなリボン……ここまで言ったならわかるだろうか?そう、その正体は__魔理沙だった
「魔理沙…?どうした?」
「…」
「ちょっと、なにか言いなさいよ?」
「…」
「魔理沙?」
それぞれが声をかけるが、魔理沙は返事をしない
「魔理沙?」
「ふ、ふふ…ふふふふ…」
「ちょっ…魔理沙?」
「…魔理沙!」
肩を掴み魔理沙の体を揺さぶる
「…兄、さん?」
「そうだ。魔理沙、しっかりしろ!」
「……私、どうして…?」
「魔理沙…大丈夫か?」
心配になり、魔理沙の顔を覗いて見る
「…無理、しなくていいんだぞ?」
「兄さん…」
魔理沙は虚ろな目でこちらを見てくる。あの時から3時間は経っているから何されたかわかったもんじゃない
ふと、部屋の奥に目を向ける。そこには壁を引っ掻いた跡がある。不思議に思って魔理沙の手を見てみれば、思った通り、その手には血がついている
「魔理沙。なにがあったんだ?」
「狂気、が…」
「狂気…フランと同じようなやつか」
「…私、頑張って…」
虚ろな目のまま魔理沙は話す。それがいたたまれなくなり、抱きしめる
「ごめんな、魔理沙。ごめん…」
「魔理沙…」
「おい、霊夢。今はそっとしといてやれ…俺らがいたら魔理沙が泣けないってさ」
春夜が俺の視線を汲み取って霊夢に声をかけてくれる
霊夢はこちらをちらっと見てから、納得した表情で部屋を出て行く。それを見届けた俺は、いっそう強く魔理沙を抱きしめる
「…魔理沙。頑張ったな。えらいえらい…」
「兄さん…ひっぐ…うぅ…怖かった…怖かったよぉ…」
「魔理沙…」
「うわぁぁぁぁん!」
思いっきり泣きだす魔理沙。こんなこと帰ってきてからなかったから、それほど辛かったんだろうと思う。それを思うと胸が苦しくなってくる…
一波が過ぎた後、抱きしめていた手を緩め、魔理沙の顔を見れるように目線を下げる。魔理沙の顔は物凄いことになっていて、寝起きのときの顔よりもすごいかもしれないな…
そう思い俺は鞄からハンカチを取り出し魔理沙に渡す
「ほら…涙ぐらいふけ。酷いことになってるぞ?」
「…うん」
魔理沙は一言そう言うと、素直に涙をふく
その動作を見送ったあと、俺は中腰にしていた体を伸ばす
「ごめん、なさい…」
「?…魔理沙らしくない。謝んなくてもいいんだぞ?」
「でも、私…」
うじうじ言っている魔理沙に一つ、デコピンをくらわす
「いたっ」
「ほーら!…お前は笑ってるほうが可愛いからな。笑え笑え!」
「〜〜〜〜!…そう、だな」
「そうだそうだ。さ、霊夢達のところへ行くぞ?」
「あぁ!」
よし、魔理沙もいつもの調子を取り戻したな
魔理沙の頭をついでに撫でると、気持ちよさそうに目を細める。それを見て笑うと、魔理沙は顔を真っ赤にさせそっぽを向く
「ごめんごめん…さ、早く行こう」
「…わかってるぜ!」
魔理沙は走って扉の方へ行ってしまう。その後を追いかけるように俺も走る。扉の先には霊夢たちが待っていて、霊夢は一目魔理沙を見て満足そうな顔をして階段の方を向く。その様子を見ていた春夜は一つ二つ頷き、腕組みをする
「さて…光達も来たようだし」
「いざ攻略といきましょうか!」
「よし…仕返しをさせてもらうぜ?」
それぞれ言いたいことをその場で言い放つ。そして一歩踏み出す
「さあ…幻想郷異変…解決しにいくぞ!」
幻想郷の未来のために、愛する妹のために…
なんか私がやりたかったものと違う←
いや、魔理沙が弱体化、という点では同じだよな、うんそうだ
いやー…シリアスがシリアルになる瞬間というのが私の小説で見れるかもしれないわw