こちらですがなにか?
ゆっくり見ていってね!
万事休す、か…
と、そこに聞き覚えがある声が
「っ春夜!」
「ああ!春符『弾幕流し』!」
「っ!?」
「お前ら!」
「っ誰!?」
見ればそこには見慣れた2人の姿…
「「霊夢!春夜!」」
「待たせたわね!魔理沙!」
「俺たちが来たからにはもう安心だ。光」
「また人が増えた…?それにその霊力は…」
「さて…紫。私のご先祖様を殺すとかなんとか聞いたけど…そんなことしたら許さないわよ?」
「…そんな脅し、私にはきかないわよ?」
「そうかしら…じゃあ思い知らせるだけ!春夜!光を頼んだわよ!魔理沙!」
「わかったぜ!霊夢!パパッと終わらせるか!」
魔理沙は俺を受け止めたあと、霊夢の隣に並びスペルカードを構える
「行くわよ…相棒!」
「よしきた!相棒!」
「霊符『夢想封印』!」
「恋符『マスタースパーク』!」
2人の代表とも言えるスペルカードは、同時に放たれ、紫さんを包み込む。が、あまりきいていないようだった
「っ!」
「大丈夫よ。魔理沙…こんなことも想定して…紫!」
霊夢は1枚のカードを取り出すと紫さんの名前を呼びながら横めがけて投げる
そこからは煙が舞い、そこから出てきたのは__藍と橙だった。今のこの時代の藍たちではなく、俺たちの時代の…
「過去の紫様…」
「藍しゃま!」
「わかってる。『狐狗狸さんの契約』!」
「鬼符『青鬼赤鬼』!」
2人のスペルカードが弾幕の流れを作る
そしてその間からは隙間が見え、そこからは手が覗いている
紫さんの方を見てみても、そんな様子は見えない…なら、もしかしたら…
「紫様!」
「今でしゅ!」
「ありがとう…藍、橙…『人間と妖怪の境界』!ルールに背くものは万事に値する!」
俺たちの時代の紫さんだった
「っ霊夢!これは!?」
「閻魔に頼み込んでようやく承諾してもらったのよ…さあ!魔理沙!」
「…わかったぜ!えーと?」
魔理沙は魔方陣から魔道書を取り出すと、あるページを開き、今の時代の紫さんのほうを向く
「お前もここで諦めて…前代と会え!魔法…『妖怪冷静』!」
魔法は放たれた…そして紫さんを飲み込む
白い靄があたりを包み込み、俺たちもを包む
「っ…まさか、この魔法は…!」
『…紫』
「…博麗」
『大丈夫。私は幻じゃないわ。安心して』
「どう、して…」
『あなたは私を必死に守ろうとしてくれたわね…でも、間に合わなかった』
「…」
『でももう大丈夫…あなたのこと、10世紀先でも、20世紀先でもいつまでも待っててあげるから』
「っっっ!」
『だから…こんなことはやめて?あなたが目指す幻想郷は、博麗と力を合わさないとできないんでしょう?』
あまり見えないが、靄の中、1人がこちらを向く
『それが…この子たちといる幻想郷の現在なのよね』
「っ…そうだ。これが俺たちの愛する…」
「幻想郷だぜ!」
その影は頷くと、もう時間だと言うように消えていく
靄も晴れ始めていた
「…博麗、待ってて、くれるかしら?」
『もちろん!…いつまでもね』
「…そうね…私もできることは全て幻想郷につぎ込むわ…」
『それでこそってね!…またね、紫」
「またね…博麗」
靄が晴れたそこには、紫さんの姿しかなかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「迷惑をかけてしまったわね」
「いやいや…」
「私たちは暇だからな」
「うふふ…向こうの私にも、よろしく言っといてくださる?…最後の弾幕、私なのよね」
「そうだな…」
俺は紫さんと握手をしてから、七竈のほうを見る
「…帰るのね」
「そうだな、短い間だったが楽しかったさ」
「私もだぜ!」
「ありがとう…また、来てくれる?」
「うーん…わからん!」
「そうだな…閻魔は怖いからな」
「そう…うふふ。面白そうね、あなたたちの世界は」
「いつかそうなるって!…だって私たちで作れたんだ」
「お前らにもできるさ」
お互い目を合わせて、頷きあう
「なら…ありがとう」
「?」
「幻想郷を救ってくれて」
「…」
「愛する故郷は、ここにある…それを教えてくれてっ」
七竈は拳を握る手に力を込める
「ありがとう…ありがとう!」
「それはこっちこそ…」
「光も、与えられたことだしな!」
「?…そういえば」
「兄さんは凄い…いつもそう思うぜ?」
「魔理沙…」
光…いつ俺は与えたのだろうか?
それに…誰に?
「?…わかってないって顔だな…わかってない兄さんに教えてやろう!」
向こうでは霊夢たちが待っているが、俺はそんなことを考えず魔理沙の次の言葉を待つ
「…兄さんは、私に光をくれたんだぜ」
「俺が、魔理沙に?」
「そうだ!…あの夜、兄さんに言い当てられて、びっくりした」
「夜…あの日か」
「…でも、言い当てられて、思ったんだ。私が頑張らないと、兄さんが傷ついちゃうって…」
魔理沙はそれだけ言うと顔を下げる
「魔理沙…」
俺はそんな魔理沙に目を合わせるように体制を低くする
「魔理沙、俺こそお前には助けてもらってばっかりだ」
「っ!」
「どれもこれも…魔理沙がいたから俺は頑張れた。だからおあいこさまか!」
「…そうだぜ!さっ!霊夢たちが待ってるんだぜ!」
それだけ言って魔理沙は霊夢たちのほうへ駆け出す
「まったく…」
「…あなたは、光といったかしら?」
「?…そうですが」
「…気をつけなさい。あなたの妖力はいつか…あの子を蝕むわ」
「…魔理沙を?」
「それを食い止めるのは…あなたしかいない」
「…わかり、ました…」
「…それだけよ。未来の幻想郷を頼んだわよ」
紫さんはそれだけ言うと隙間を開き帰って行ってしまった
あとに残された俺は体の向きを魔理沙たちのほうへ向け、歩き出す
(蝕む…か)
「兄さん!」
「悪いな。ちょっと遅くなった」
「本当よ…さ、閻魔」
「いいですか?…小町」
「あいよ!」
いつの間にいたのか…小野塚は鎌を振り上げ、空間の歪みを作った
そしてそれは俺たちを飲み込んでいく
閉まる前に俺は後ろを振り向く。そこは…巫女が、賢者妖怪が笑いあう…そんな博麗神社だった
フラグ…フラグは立てたぞい!
この時間でこれはなかなかだと思うぞ!うんうん!頑張った私!
うんうん…うんうん…
まだまだだわ←