東方幻想記録   作:最善策

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運命とは時に残酷である

ゆっくり見ていってね!


第52話 姉妹の結末は?

視点→フランドール・スカーレット

 

私はレーバァティンを構え、お姉様を見つめる

お姉様は可笑しそうにクスクスと笑うと真顔になり、私には向けたことのないようなトゲトゲしい言葉がその口から放たれる

 

「あなたなんか……いらなかったのよ」

「っ!?…私はお姉様のことっ」

「嫌いなんでしょ?…覚えてるわよ?」

「っ!」

「さぁ…始めましょう?フランドール」

 

お姉様はグングニルを取り出し、素早い動きでこちらに向かってくる。私はそれをまず避け、レーバァティンを投げつける

 

「っ!!!」

「まだまだ!だよ!」

 

私は避けられたレーバァティンを手元に返し、もう一方の手でスペルカードを構える

お姉様は目を光らせる

 

「…私のスペルカード。受けられる?お姉様!禁忌『レーヴァテイン』!」

「っ!!!そんなの…あたらないわ!」

 

お姉様は私のレーバァティンから放たれた弾幕をいとも簡単に避ける

 

「っ…まだ!禁忌『フォーオブアカインド』!」

 

私の体は4つに分かれる

その中の本体である私は横から他の3人の弾幕と行き交うように流れるお姉様の弾幕を見る。怪しまれないように時々弾幕を撃ちながらも、よく目を凝らす

 

「っ…どうして?お姉様に隙がない!?」

 

その通り、お姉様は一部の隙も見せず弾幕を撃っている

そして遂に私の分身の2人を消していた

私は弾幕の間をぬってあと1人の分身のもとへ行き、引っ掴む

その時を待っていたかのように分身はニヤリと笑い、がくり…と力を失う

私はその分身を投げやすい位置に移動させる

 

「っこれで倒れないならこれじゃあどう!?『スカーレットシュート』!」

「っ…自分の分身を投げるなんて…よく考えたわね」

 

でも、とお姉様は一枚のスペルカードを取り出す

 

「私の本当の技は…あなたの上をいくものよ?紅符『スカーレットシュート』」

「っ!?」

 

私はただ分身をなげただけだから、弾幕なんて撃たなかったかけどやっぱりお姉様は違う…本気できている…!

 

「逃げてばかりでは倒せないわよ!」

「っ!ならっ…壊すだけ!」

 

私は手のひらをたくさんの弾幕のほうに向け、ギュッと握る

 

「っ…きりがない!?」

「…そんなもので弾幕を破れると思ってるの?っ神罰『幼きデーモンロード』!」

「っ!?」

 

私は自分の弾幕を使い、当たるのを食い止める

お互いまだ弾幕には被弾していないためここで当たるわけにはいかない。当たったらそれは負けと言ってもいいだろう

 

「…っ神術『吸血鬼幻想』!」

「っ!?っ禁忌「禁じられた遊び』!」

 

それはスペルカードのぶつかり合い

姉妹の喧嘩の日常がそこにはあった

 

「っお姉様!諦めて!」

「諦めるわけないでしょ!?」

「っ!…わかってるもん!だけどっ…!」

 

私は弾幕を撃つのをやめる

それを見たお姉様も撃つのをやめた

 

「私…私!お姉様のこと大好きだから!…だから、私…」

 

拳を握り締める

あたりを飛んでいた流れ弾が弾け、綺麗な結晶を生み出す

 

「お姉様を助けたいの!」

「っ!?」

 

お姉様の瞳に紅みがさす

だが、すぐに真っ黒に染められる

 

「っそんな嘘!私は信じないわ!」

「っ!?」

 

お姉様はまた弾幕を撃ち始める

そしてそれに油断しきっていた私は被弾

その衝撃から逃れられず下に堕ちていく

 

__地面にぶつかる!!

 

そう思ったとき、柔らかいものが私を受け止める

その腕の先を見てみればそこには…

 

「光お兄ちゃん!!」

「フラン!大丈夫か!?」

「怪我してない?」

「魔理沙…霊夢…」

 

光お兄ちゃんはゆっくりと私を降ろす

すると私と目線を合わせるように腰を曲げた

何かと思うと私の頭に手を乗せてくる

 

「?」

「フラン。お前はすごいな」

「え…?私、が?」

「そうだ。お前が、だ」

「…」

「そうだな…歳上に向かって立ち向かう…まるであいつみたいだ」

「あいつ?」

「そこにいるやつだよ…わかるだろ?わざわざお前に挑みに行ったやつ」

 

魔理沙、かな…

私はこくり、と頷く

 

「お前の能力は確か…」

「全てを破壊する程度の能力!…だよ!」

「そうか…なら」

 

光お兄ちゃんは腰を伸ばし、お姉様を指差す

 

「あいつの闇を壊してやれ」

「お姉様の?」

「そうだ。その力がお前にはある」

「…!」

 

そんなこと初めて言われた…!

私の能力はみんなに迷惑しかかけないからずっと嫌っていた…けど!私だって…役に立つんだ!

この能力…お姉様のためなら使ってもいい!

 

「…うん!私、頑張ってみる!」

「あぁ。行ってこい!」

「うん!…お姉様!」

 

 

「いいなぁ…フランだけ頭撫でてもらって…」

「こら魔理沙そういうこと言わないの」

「後でやってやるから…」

 

 

私は地面を蹴り、お姉様のもとへ向かう

だけど、どうやったらあの闇を壊せるんだろ…

 

「…まだやるき?フランドール」

「まだやるもん!」

 

どうしよう…このままじゃ、また…!

と、思ったとき、一枚のスペルカードが光輝く

それを見てみれば、見慣れない名前のスペルカード…でも!

 

「今はこれに頼るしかない!」

「…?今度はなに?」

「これでお姉様に届くかはわからないけど…!」

 

私はスペルカードを構える

 

「…光符『闇壊し』!!」

 

そして唱えた

すると、お姉様は急に苦しみだす

 

「…!?っぐあぁぁぁ!」

「っ!?お姉様!?」

 

崩れ落ちそうになったお姉様を急いで受け止める

お姉様は少し咳き込み、ゆっくりとこっちを見る

その目にはもう、黒はなく、いつものお姉様の紅色の目が覗いている

 

「っお姉様!」

「っ!?フラン!?」

 

私は勢いに任せお姉様に抱きつく

満面の笑みを見せながら…

 

 

そして私たちは降りて、急いで咲夜たちのところへ戻る

 

「っ咲夜!」

「お、嬢様?…ご無事で、なにより…」

「咲夜?…咲夜ぁ!」

「大丈夫よ。レミリア」

 

霊夢がそう言いながら近づいてくる

そしてお姉様を立たせてこう言う

 

「さ!…私たちは先に行くわ。咲夜を運んどきなさい。あっちには中国たちもいるし…大丈夫よ」

「…ごめんなさい。霊夢」

「…謝るのは、フランのほうがいいわよ」

「え?」

「あんたと戦ったのはフランなんだから!…それに、それだけで壊れる関係だった?__私たち!」

 

お姉様と一緒に目を丸くする

そんなの初めてで、くすぐったくて…でも、嬉しかった

お姉様も同じ気持ちだったようで、口を綻ばせる

そしてクスリ…と笑うと咲夜を担ぐ

私も力になろうと持とうとするけどさすがに重かった

 

「ありがとう。みんな!。待ってるから、怪我したときは絶対に帰ってきなさい」

「…待ってるからね」

 

霊夢たちは飛び去って行ってしまう

そして私たちは寺子屋のほうに向かって歩き出す

その道中、お姉様は口を開く

 

「…フラン。ごめんね」

「え?」

「あなたも、傷つけちゃったわ」

「…そんなこと?」

「え?」

 

私は足を止める

そしてお姉様も足を止めこちらを見る

 

「だって…」

 

私はあのとき言った言葉をもう一回言う

 

 

 

「お姉様のことが大好きなんだもん!」

 

 

 

 

吸血鬼の闇は払われた

さて…次は誰が犠牲になるのか?

そして…闇に飲まれるは誰か?

誰にも…そう。神にも、誰にもわからない




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