METALGEAR 蛇を照らす光。   作:バッテリー残量3%

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コスタリカへ

「海に来たのに掃除かぁ~。泳ぎたかったな~。」

 

俺は照りつける太陽を背中で浴びながらせっせと窓拭きをする。(ちなみに管制塔の最上階)遠くで海猫の鳴き声が聞こえては波の音と共に潮の香りが漂う。窓拭きを終えるとゴンドラを上げて屋上に到着した。

 

「窓拭きは終わりだな。後は予定なしか・・・海だな。よし!」

 

すぐさま階段を降りて最下階まで下ると、上はTシャツに下は野戦服を着て海に入る準備をしていると

 

「ライト。ミッションだ。頑張ってこい。」

 

カズの声がスピーカーを通して聞こえた。期待していた海での遊びは見事にキャンセルになった。ため息が出てしまうが仕方がない。がんばろ・・・                                           

 

 

 

「えーとこれで味方を集めるって訳?」

 

俺はカズから渡されたポーチのようなものの先に引っかける金具を取り付けた奇妙なものを渡された。 

 

「こいつはフルトン回収システムだ。金具に敵兵を引っかけて気球で飛ばす。それを上空のヘリが回収するって仕組みだ。」

 

すごいだろ?とでも言いたげな顔でカズはフルトン回収システムをみせびらかした。

 

「性能チェック?」

 

「いいや違う。今回は人集めという名目で、あんたに回収をしてもらいたい。できるな?」

 

「もちろん。そんじゃ頑張ってきまーす。」                      

 

 

、、、         

 

 

 

 

生い茂る草木、横たわる樹木。生命の神秘を感じさせる数々の自然。そこに場違いのように明らかに目立つオレンジ色のジャケットを着てアサルトライフルをぶら下げた男たちがうろうろと徘徊している。           

 

「敵兵発見。回収頼むよ。」      

 

木の上から男を見おろして無線に連絡を入れた。    

 

「了解しました。いつでもOKです。気を付けてください。」

 

「わかってるさ。そんじゃまた。」

 

無線を切ると丁度敵兵の真上の位置にある木に飛び移る。一枚のはっぱを落とさずに移動してMK.22をホルスターから抜く。枝に足を掛けて逆さになりながら銃を構えると首もとに向かって麻酔銃を発砲する。サプレッサーを付けているおかげで銃声は響かず、敵兵は地面に倒れた。

 

敵兵のそばに駆け寄ってフルトン回収装置の金具を付ける。兵士の真上で気球が形成され宙に浮かび空高く飛んでいった。

 

かなり間抜けな光景だったので笑いかけたが何とか堪えると、今度は倒木に身を隠すと辺りを確認する。回収された敵兵と同じ格好をしている敵兵を4人見つける。

 

一人に気づかれないように近づくと一気に首を絞めた。男は何度か痙攣してぐったりとしたのを確認して先ほどと同じようにフルトンで回収する。

 

いて地面に落ちている石を拾うと敵兵の頭めがけて全力投球する。石は命中し敵兵は崩れ落ちる。それに気づいたもう一人の敵兵は倒れた仲間に駆け寄る。起こされては面倒なので発見覚悟で隠密を解くと全力で走る。敵兵はこちらに気づいたが  

 

「残念。遅いよ。」    

 

アサルトライフルの銃口を蹴り飛ばし、その勢いのまま顔面に回し蹴りをお見舞いした。 

 

「あっぶねぇ。とりあえずこいつもか。いってらっしゃい。」          

 

兵士を吊った気球は空高く舞い上がった。

 

「あとはこの先にある資材搬入所だけだな。」     

 

森を出ると今度はコンテナだらけの所へ到着した。

 

「敵は・・・何だ全員気絶してるのかよ。」

 

「ボスが先に潜入していたからな。」

 

「CQCの犠牲になったって訳だな。・・・ミッションを再開する。」

 

とりあえず最短の距離にいる敵兵を回収する。そのあとも順調に敵兵を気球に吊るしていく。オレンジのジャケットなんて着ているから遠目でもはっきりと確認できるので難なくすべて回収し終わる。案外簡単だったな・・・

 

「あの建物の中にもいそうだな。」

 

民家のような建物の階段を上ると、裏口から先へ進んだ。入ってすぐの部屋の横に血塗れの捕虜がいた。周りの安全を確保して、すぐさまポーチから医療用具を取り出すと

 

「待ってろよ。」

 

包帯や消毒液、固定具その他もろもろを出すと処置を始める。MSFでの俺の役割はかなり幅広い。時には精食班、時には実戦部隊、時には研究開発班、医療班、諜報員と様々。それらの知識を生かして新人たちの教育係にもなったりする。

 

「打撲が酷いな・・・病気の心配はなしだけど衰弱している・・早く終わらそう。」

 

緊急で応急処置を済ます。

 

「捕虜を発見した。回収頼める?」

 

「了解です。上空で待機しています。」

 

捕虜を担ぎ外まで引きずって気球と共に空へ送った後、再度建物へ侵入した。奥へ進むと通信室のような所へ到着したが

 

「ひどい散らかりようだな・・・」

 

棚が倒れてディスクが散乱していた。その中央には気絶した男。そして

 

「あれ?マスター!?」

 

俺のマスター兼MSFのボス、スネークがいた。

 

「ライト?来てたのか。」

 

「人集めにね。それよりも・・・このディスク・・」

 

「ああ、フィルムバッチだ。」

 

マスターは無線機を入手しており、カズと連絡を取っていた。フィルムバッチとは放射線の被曝量を測定するために用いられる物・・・嫌な予感がしてきた。そのときマスターの声が聞こえた。

 

「核だ・・コスタリカに核が運び込まれている!」

 

どうやらやばいことになったらしい。コスタリカは非核条約を制定しており、核兵器の実験や使用、輸入、配備等を全面的に禁止している。もし、このことが世間に明るみに出たら

 

「国際問題だな・・・」

 

どうやら俺たちはとんでもない事件に巻き込まれてしまったらしい。




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