秋の始まりが近くなる頃の晴れた日のことだった。
とある小さな群れの中で4つの命がこの世に生を受けた。
その命の誕生は両親も、またその群れのほとんどのが喜んだ。
自然でさえも彼らの誕生を祝っているようだった。
彼らは群れの長、
彼は温厚で、平等を愛し格差や争いを嫌っていて、仲間に心から慕われていた。
また、彼の妻である菊も彼の温厚さに心奪われた一匹だった。
菊は元々飼い犬であった。珍しい狼犬に惹かれたものの、その飼い主は手を焼き
大きくなる彼女を面倒くさがり、遂に捨てたのである。
飢えて彷徨い倒れた彼女を救ったのは克義だった。
最初、彼女は傷心で誰とも関わろうとはしなかったが、一生懸命に菊を世話しようとする
克義やその群れの仲間達に徐々に心を開き、群れの仲間に入ったのだった。
聡明で強い彼女は克義と肩を並べて共に行動することが多かった。
狩りをするときも散歩をするときも、いかなる時も一緒になっていった。
月日が経ち、克義と菊はお互いの心情を打ち明け、夫婦となった。
克義の父はかつて赤カブト討伐に赴いたことがあり、
生存し故郷に戻った後は平和と共存、協力の素晴らしさを志とし
群れの者へと説き、父亡き後も克義は父の志を胸に刻んだのである。
そして彼は平穏を好み、争いや格差を嫌い平等を愛するようになった。
群れの雰囲気も温厚になり、平和で緩やかな幸せに満ちていた。
上から
一番上の長男、信義は父に似て温厚であり、分け合うことを好んでいた。ただ、責任感が強く無鉄砲なところかあり
時に無茶をしてけがをすることが多く、度々克義達の心配を受けていた。
二番目の二男、孝義はやんちゃで悪戯好きになり、毎日誰かを弄って楽しんでいた。
三番目であり長女の白菊は負けん気だけは一端であり、無邪気で甘えん坊だった。
四番目の次女、小絹は寂しがりで、いつも両親の傍にくっついていないと気が済まない甘えん坊になっていった。
4匹は幸福に包まれ、迎えられながら皆の愛情を漏らすことなく受けて育った。
日に日に小さかった彼らの身体も、乳離れと共に成長していった。
誰もが、この安らぎや平和を永遠のものと信じて疑わなかった。
穏やかな空気に4匹は楽しく、健やかに日々を過ごしていた。
時に喧嘩し、時に戯れあう兄妹。
それを見て微笑む両親や仲間。いつまでもこんな時が進めばいいと、そう思っていた。
作者の静蓮です。この度はご閲覧ありがとうございます。
キャラクターの名前を考えるのは楽しいですね。意味を考えたり、そのキャラクターの親の名前をとったり……小説を書く時間より名前考えるのに時間をとってしまいます。
さて、これからのびのびと書いていきましょうか。
それでは私はこの辺で。
皆様からのご意見・アドバイスお待ちしております・