ドラゴンボールIF   作:通りすがりの筋肉

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超サイヤ人ブルーより超サイヤ人神の方がカッコよかったな



家族の温もり

戦いを終え、ラディッツはバーダックとギネの待つ我が家に帰って来た

それはラディッツにとって何でもない事

 

 

 

 

の、はずだった

 

たが今のラディッツは、生きて家に帰れる、帰れる場所がある、お帰りと言ってくれる人がいる

そんな当たり前の事が、本当はとても幸せな事である

ラディッツは幼いながらも、そんな大人ですらなかなか気付けないことに気付いた

 

もう生きて帰れないかもしれない

だが父のため、母のため、仲間のため、そして自分を信じて待っていてくれる少女のため

ラディッツは覚悟を決めて戦地に出た

 

だが、その覚悟と同じだけ、それ以上の不安もあった

宇宙一の強戦士族の一人とは言え、ラディッツはまだ5歳の子どもなのだ

逃げ出したかったし、泣きたかったし、弱音を吐きそうにもなった

それは決してラディッツが臆病な訳ではない

大人でもそうなるだろう

現に仲間達は戦いの前に意気消沈し、自分達は死ぬものと思っていた

それでも、ラディッツは立ち上がり、皆を引っ張った

我々では想像もつかないプレッシャーに耐えながら

 

 

(お袋、絶対泣き付いてくるんだろうなぁ)

 

 

はぁ、と大きなため息をついたが、その顔はどこか嬉しそうだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ラディッツぅぅぅぅ‼︎』

 

『ぎゃあぁぁぁぁぁ⁉︎』

 

 

案の定、帰った途端ギネが泣きながら抱きついてきた

凄い力で

 

 

『折れる〜〜〜‼︎』

 

 

ラディッツの背中からボキボキッと音がなった

 

 

『おいギネ、ラディッツが死んだぞ』

『?

何言って・・・・

きゃあぁぁぁラディッツ⁉︎

酷い、誰がこんな⁉︎』

 

『お前だお前』

 

 

 

ラディッツは年の割に戦闘力は高かった

それは修行もあるが、戦いから帰ってくると毎回こうして母に重傷を負わされるからだった・・・・

 

 

 

 

 

 

ラディッツが死の淵から復活し、また戦闘力が上がると、ラディッツは父に自らの疑問を打ち明けた

 

 

『なぁ親父』

 

『あ?』

 

『これで良かったのか?』

 

『何がだ?』

 

『結局、俺達がやった事は戦争だ

規模や目的は違っても、やった事はいつもと変わらない

サイヤ人を変えるにしても、本当にこんなやり方で良かったのか?』

 

『・・・・』

 

『ラディッツ・・・・

バーダック、どうなの?』

 

 

バーダックはラディッツの疑問はもっともだと思った

そしてラディッツには理由を知る権利がある

バーダックは二人から目を逸らしながらも、ちゃんと答えた

 

 

『まぁ、お前の言いたい事もわかる

でも、これで良かったんじゃねぇか?』

 

『何でだよ?』

 

『俺達はサイヤ人だからだ』

 

『?』

 

 

ラディッツには、バーダックの言葉の意味がわからなかった

ギネも少し曖昧な顔をしている

バーダックはそれを見て、更に語った

 

 

『確かによぉ、ドンパチなんざしなくても済む方法があったかもしれねぇよな』

 

『じゃあ、何でそうしなかったんだ?』

 

『知らねぇからだ、その方法とやらを

俺も、他の連中も』

 

『っ』

 

『俺達サイヤ人は、大した文明も知恵もねぇ

戦いか

地上げの商売以外で異星人との接触がなかったんだ

それは仕方ねぇ

俺は修行がてら色んな星行ってきたから戦い以外のやり方も見たが、俺一人が知ってるだけじゃ意味ねぇだろ?

それにあのベジータ王子が戦い以外のやり方を素直にやるとも思えんしな』

 

『それはそうだが』

 

 

『それにサイヤ人のあり方変えようってバカでかい話なんだ

最後に俺達サイヤ人らしい方法で決めてもバチは当たんねぇだろ

その方があいつらも納得しるだろうしな

他のやり方は後でじっくり覚えりゃいい』

 

『じゃあ、この先はどうするんだ?

戦いに勝って、親父は次は何をするんだ?』

 

『それはなぁ・・・・』

 

『『・・・・』』

 

 

ラディッツとギネは、バーダックの返事を待った

だがバーダックから返ってきたのは、二人の予想外の言葉だった

 

 

『俺が、惑星ベジータの王になる』

 

『『・・・・は?』』

 

 

 

 

 





所変わって根っこ一家の食卓



悟『ところでよぉ、オラの出番まだか?』

ラ『お前は当分は活躍しないみたいだぞ?』

悟『なんだよぉ、つまんねぇなぁ』

ギ『カカロット、文句言っちゃダメよ?』

悟『わ、わかったよぉ』

バ『おいカカロット』

悟『ん?
何だ父ちゃん?』

バ『・・・・今度はいつチチと悟飯連れて来るんだ?』

ギ『もう、この前会ったばかりじゃないの!』

ラ『じじいが板に付いてきたな』

悟『悟飯は今かきこーしゅーっちゅうやつやってて忙しいみてぇだから、しばらく来れねぇよ?』

バ『・・・・そうか』

ラ『(見るからにがっかりしてるなぁ)』

ギ『(バーダック可愛いw)』

悟『こっちには来れねぇけど、父ちゃん達が来るのはかまわねぇと思うぞ?』

バ『っ⁉︎
ギネ、ちょっくら行って来る』

ぴゅーん

ギ『あ、ちょっと!
バーダック‼︎』

ラ『・・・・こりゃ、言えそうにないな』

悟『何をだ?』

ラ『いや、どうもセロリに赤ん坊が出来たみたいでな
・・・・俺のな///』

ギ『えっ⁉︎
ほんと『本当かラディッツ⁉︎』あ、おかえりバーダック』

ラ『お、おう、本当だ///』

悟『そりゃめでてぇなぁ!』

ギ『良かったぁ!
あんた変に奥手だからラディッツの方の孫はまだ先かと思ってたのよ!』

ラ『う、うるせぇよ///』


ギ『まぁ何にしても、おめでとう、ラディッツ!』

悟『兄ちゃん、おめでと!』

ラ『お、おう///


あれ、親父は?』

ギ『あら、さっきまでそこにいたのに?』

悟『父ちゃんならさっきオムツがどうとかベビーカーがこうとか言いながら飛んでったぞ?』

ラ『・・・・親父』

ギ『あ、そろそろ時間ね』

悟『あ、本当だ
それじゃみんな!
この次もぜってぇ、見てくれよな!』

ラ『お前はほぼ出んがな』ボソッ

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