ゴジラvsビオランテ F・battle   作:サイレント・レイ

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第14話 颯爽登場、ハートキャッチプリキュア!

――― 小田原城 ―――

 

 

 小田原城…戦国時代に難攻不落と呼ばれた北條家の拠点であり、江戸時代には江戸幕府三代将軍徳川家光の乳母・春日局の夫の居城でもあった天下の名城の一つとして数えられていた。

 現在は神奈川県の観光名所の一つとして観光客で賑わっていた。

 だがそんな中…

 

「木、トゥゥー!!!」

 

…嘗て数度も戦いの場となっていたとは思えない程の平和な光景をぶち壊す、木刀に手足が生えた……とある巨大亀と戦った某宇宙生物に似た怪物が現れた!

 只、幸いと言うべきか、怪物は小田原城の城壁を破壊していた為、パニックが起こるも観光客に死傷者が出ていなかった。

 

「ほぉ…あのデザトリアン、中々の暴れっぷりだと思わんか?」

 

 小田原城の天守閣の頂上の屋根の上で赤い長髪が特徴の男性が、自分が生み出した怪物ことデザトリアンが暴れて観光客達が悲鳴を上げながら逃げ回っている光景を、文字通りの高みの見物を満足そうにしていた。

 そんな男性に配下の者達と思われる、出来の悪い猿の人形みたいな外見のスナッキー達が身振り手振りをしながら「キィーキィー」言いながら同感を示していた。

 男性もそれ等(意味を理解しているかは不明だが)に満足そうに頷いていたが…

 

「……ん?」

 

…逃げる観光客達の中で逆走してデザトリアンに向かっている少女達に気づいた。

 

「…デザトリアン!」

 

「ああ、もう!

何でこんな所にまで出るのよ!」

 

 暴れるデザトリアンの近くまで来た、その少女達……小田原観光の最後に此所を訪れたつぼみ達、特にえりかは叫びながら頭を掻きむしってコフレに起こられていた。

 でそのコフレは木刀型デザトリアンの核になった“こころの花”……全ての人間が持っている心や人間性を表した花を抜き取られた子供が入った水晶玉を抱えていた。

 しかも水晶玉の中で踞っている子供はデザトリアンと繋がっている為、デザトリアンが暴れる度に苦しそうに呻き声を上げていた。

 

「此の子のこころの花が弱まっているです!」

 

 シプレがデザトリアンを透視してデザトリアン内部のこころの花を確認したら、こころの花は三分の一ぐらいが枯れていた。

 此れは不味い事で、こころの花が完全に枯れてしまったら子供は二度と戻れなくなるだけでなく、つぼみ達プリキュアが守護するこころの大樹にも悪影響を与えてしまうのだ。

 勿論、そうならない為に…

 

「つぼみ、えりか、行くよ!」

 

「はい!」

 

「やるっしゅ!」

 

…いつきが香水瓶型のプリキュアへの変身道具・シャイニングパヒュームを取り出し、更につぼみとえりかも続いてココロパヒューム(シャイニングパヒュームが黄色いのに対してココロパヒュームを白い以外は全くの同型)を取り出した。

 それをつぼみ達が掲げると彼女達の服が光輝くワンピース型のドレスに変わった。

 しかもいつきのみは、短く切り揃えていた髪を後ろに掻き分ける様にしたら、一気に腰に届くまでに伸びた。

 

「「プリキュアの種、行くです!」」

「プリキュアの種、行くでしゅ!」

 

 更につぼみは夫々のパートナー妖精から自分のプリキュアの種(と言うが、完全なコイン型で何処が種要素なのか分からないが…)をパヒュームに差し込んで…

 

「「「プリキュア! オープンマイハート!!」」」

 

…掛け声を上げてココロパヒューム(シャイニングパヒューム)を自分に吹きかけると、彼女達のワンピースドレスが吹きかけた場所から順に変わっていった。

 そして衣装が全て変わるとハイヒール型のブーツが現れ、更に左脇に現れたキャリーにパヒュームをいれた。

 最後に瞳と髪の色が、つぼみは桃色に変わって髪止めが現れてポニーテールに、えりかは青色に変わって頭頂部に大きめのリボンが現れ、いつきは黄色にに変わって髪止めが左右二つ?現れてツインテールになり…

 

「…大地に咲く一輪の花……キュアブロッサム!!」

 

「…海風に揺れる一輪の花……キュアマリン!!」

 

「…陽の光浴びる一輪の花……キュアサンシャイン!!」

 

…プリキュアとしてのもう一つの姿に変身しきったつぼみ達……否、ブロッサム(つぼみ)、マリン(えりか)、サンシャイン(いつき)の三人は順に両手首を合わせて花の形を作った後、名乗りながらポーズを決めた。

 

「「「……ハートキャッチプリキュア!!!」」」

そして最後にブロッサムを中心に三人一緒にポーズを決めた。

 

「…現れたな、プリキュア」

 

「「「クモジャキー!!」」」

 

 ブロッサム達を確認した男性…地球の砂漠化を目指すハートキャッチプリキュアが倒すべき闇の勢力“砂漠の使徒”の大幹部の一人であるクモジャキーは、天守閣からデザトリアンの近くに降り立った。

 只、クモジャキーは何事も無く見事な着地を決めたが、スナッキー達は全員揃って着地に失敗してクモジャキーとデザトリアンの背後で山積みになって伸びていた。

 

「丁度良い、まとめて倒すぜよ!

行け、デザトリアン!

プリキュアを倒すぜよ!」

 

「木トゥゥー!!!」

 

 醜態を晒しているスナッキー達を無視したクモジャキーはデザトリアンに命じ、そのデザトリアンは両腕を振り上げながらブロッサム達に飛び掛かった。

 デザトリアンのヘッドスライディングさながらの攻撃を、ブロッサムとマリンは左に、サンシャインが右に跳んで避けたが、デザトリアンはブロッサムとマリンの方へ追撃した。

 で、デザトリアンの追撃打を受けているブロッサムとマリンに加勢しようとしたサンシャインだったが…

 

「おっと! お前の相手は俺ぜよ!」

 

「くっ! クモジャキー!!」

 

…クモジャキーが携えていた剣を抜きながら立ちはだかった為に歯軋りをした。

 

「サソリーナのカリを返させて貰うぞ!」

 

 因みに、クモジャキーが言うもう一人の大幹部サソリーナは、先月サンシャインに不覚を取った為に戦線から一時離脱をしていた。

 まぁ、その為にプリキュアの三人中でも実力者であるサンシャインが、クモジャキーと此の場にいない大幹部コブラージャから目の敵にされていた。

 で此の為、サンシャインは直ぐにブロッサムとマリンの加勢が出来そうになかった。

 一方、そのブロッサムとマリンはデザトリアンの猛攻を対処していたが…

 

「お前等、何時まで伸びている!

さっさと行かんか!」

 

…クモジャキーの一喝で目を覚ましたスナッキー達が、デザトリアンを援護しに一斉に動いた。

 

「スナッキーまで…っ!」

 

 此の結果、スナッキー達に気をいき過ぎたブロッサムが、デザトリアンの頭突きを土壇場で防ぐも吹き飛ばされて城壁にめり込んだ。

 

「ブロッサム!……げっ!」

 

 更にデザトリアンがブロッサムに追撃を仕掛けようとした事に気づいたマリンが助けに行こうとしたがスナッキー達が一斉に向かってきた。

 迎え撃つマリンも、最初の数人は殴る蹴る等で吹き飛ばしていたが、スナッキーの一人が彼女の腰にラグビーのタックルさながらにしがみついたと思ったら、他のスナッキー達が一斉に飛び掛かって自分達の身でマリンを埋めてしまった。

 そんなマリンを知ってか知らずか、ブロッサムは防戦一方たが、なんとかデザトリアンと一人で戦っていた。

 

「オ母サンノ馬鹿ァァー!!」

 

 ブロッサムと戦って感情が高まったのか、デザトリアンがこころの花の持ち主の心の声を叫び始めた。

 

「休ニナッタラ、一緒ニ出カケヨウト言ッテイタノニィィー!!

ナノニ仕事ダ、仕事ダト言ッテ後回シニシテ、僕ナンナヨリ仕事ノ方ガ大事ナンダァァー!!」

 

 心の闇を言い終えると同時に、デザトリアンは刀型の頭を思いっきり伸ばすと、ブロッサム目掛けて降り下ろした。

 

「きゃー!!!」

 

 それを避け切れなかったブロッサムは、此の攻撃で発生した砂煙の中に悲鳴を上げて消えた。

 そんな光景をクモジャキーはサンシャインと戦いながら鼻で笑っていた。

 

「マリン!! ブロッサム!!……っ!」

 

「よそ見をしている暇なんて無いぜよ!」

 

 思わずマリンとブロッサムに気が行ったサンシャインにクモジャキーが隙を突いて攻撃を仕掛けたが、サンシャインはそれを払うと逆にクモジャキーの懐に入って見事な背負い投げを決めた!

 その間に砂煙が晴れると、デザトリアンの頭をブロッサムが片膝を地面に着けて苦しそうに受け止めていた。

 だがそんなブロッサムにデザトリアンは追撃に右手を振りかぶって下ろした。

 

「…『サンフラワー・イージス』!!!」

 

「サンシャイン!!」

 

 だが身動きが取れないブロッサムに直撃する直前に、クモジャキーを振り切ったサンシャインが間に割り込んで向日葵型のバリア…『サンフラワー・イージス』を展開して防いだ。

 更に…

 

「…『ブロッサム・インパクト』!!!」

 

…ブロッサムが両手から衝撃波を出してデザトリアンを吹き飛ばした!

 しかもデザトリアンが飛んでいく先にクモジャキーがいて、思わずキョトンとしていた彼を巻き込んで天守閣の土台の石垣にめり込んだ。

 更に更に…

 

「…『マリィーン・ダイナマイト』!!!」

 

…スナッキー達に埋まっていたマリンも、自分を起爆点に強力な爆風を放ってスナッキー達を全員吹き飛ばした!

 憐れなスナッキー達は悲鳴を上げながら天高く飛んで星になっていった…

 

「…やれやれ、砂漠の使徒の大幹部たる者がなんと情けない。

まっ、サバークのゆとり幹部では此れが限界だな」

 

 一気に形勢が逆転された事を、物影で気配を消して観戦していた者が溜め息を吐いていた。

 

「…っ! さっさとどけ!!」

 

 自分の醜態に失望されている事など知る訳がないクモジャキーは一瞬伸びていたが直ぐ気がついた。

 だがブロッサム達三人が集結したのに反して、彼の上に被さっているデザトリアンが目を回して失神していて身動きが取れない為、なんとか退かそうと足掻いていた。

 

「クモジャキー!!」

 

「「覚悟!!」」

 

 ブロッサム達が彼女達夫々の胸のハート型の宝石を輝かせて手を数回叩いて…

 

「「「集まれ花のパワー!!」」」

 

…するとブロッサム達の専用武器であるブロッサムタクトとマリンタクトにシャイニータンバリンが出現して、それ等を彼女達は手に取った。

 続けてブロッサムとマリンはタクト中央部分のクリスタルドームを回転軸させ…

 

「花よ輝け! 『プリキュア・ピンクフォルテウェーブ』!!!」

「花よ輝け! 『プリキュア・ブルーフォルテウェーブ』!!!」

 

…二人同時に花型の光弾を放った!

 又、サンシャインもシャイニータンバリンを4回叩いて(最後は器用にお尻で叩いた)縁を回して…

 

「花よ舞い踊れ!『プリキュア・ゴールドフォルテバースト』!!!」

 

…此方は多数の向日葵型の光弾を放った!

 勿論、三人の標的はデザトリアンとクモジャキーであった。

 

「「「いっけぇぇー!!」」」

 

 ブロッサム達が放った光弾群は、真っ直ぐ動けないクモジャキーに向かった。




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