ソードアート・オンライン  ~黒の剣士と虹の拳士~   作:朝灯

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デスゲーム

突然広場に強制転移をさせられてとまどってる俺達、いや...全プレイヤーの前に現れたものは空に浮かぶ文字と赤いローブを被った巨大な人間だった。

 

イア「な、なんだ!?あのでかいやつは!?」

 

何か嫌な予感がする...

 

キリト「恐らくゲームマスター、GMってやつだろうな...」

 

俺の質問に答えたのはすぐ隣で空を見上げるキリトだった。正体が分かってもまだこの胸の不安は消えないままだ。

 

クライン「GM?このタイミングで出てくるってことはログアウトが出来ないことに対しての謝罪か何かか?」

 

そうであって欲しかった、しかし空に浮かぶ赤いローブの男が口にしたのは...そんな希望なんかじゃなく、全プレイヤーを絶望に叩き落とすものだった。

 

茅場「諸君、私の世界へようこそ。私は茅場晶彦、このゲームのGMであり制作者だ。」

 

その発言に広場にいる全プレイヤーがざわつく。茅場晶彦だと?開催記念セレモニーでもする気か?俺は本心では違うとわかっていたが、心の中で皮肉を唱える。

 

茅場「さて、プレイヤー諸君のメニュー画面にはログアウトボタンがないことはもう諸君は確認済みだと思うが...これはバグなどではない。このゲーム本来の使用だ。」

 

一瞬広場から音が消える。本来の使用?何を言ってるんだ?まだ事態を飲み込めていない俺達だが、1人だけ発言した男がいた。

 

クライン「何言ってんだ?あいつ頭おかしいんじゃねぇの?」

 

クラインの呟きにより俺はわずかに冷静さを取り戻す。こんな状況じゃなかったらその言葉に乗っかって言葉を返していたのだが...あいにく今はそんな空気じゃない。

 

茅場「今からこの世界では、君たちのHPゲージが現実世界での君たちの命と同じとなる。つまりこの世界での死は現実世界の死を意味する。ここまではいいかな?」

 

うん、訂正あいつやっぱ頭おかしいわ。茅場は言葉を続ける。

 

茅場「すでにこの世界から213人のプレイヤーの消滅を確認している。その原因はナーヴギアを無理矢理外そうとした結果だ。つまり外から外すことは出来ない、もし警告を無視し、ナーヴギアを外そうとした場合は君たちの脳は高出力のマイクロウェーブにより脳を焼き切られるだろう。」

 

思考ぶっ飛んでるな。こんなこと有り得ないだろ、普通...頼むから冗談だと言ってくれよ!

 

茅場「この世界から出る方法はただ1つ、このアインクラッドの100層にいるボスを倒してゲームをクリアする以外は存在しない。」

 

おいおい...βテスト時でさえあまり上にはたどり着けなかったってキリトから聞いたぞ?それを100層?まじで馬鹿げてる。

 

茅場「さて、そろそろチュートリアルは終了とさせてもらうが、プレイヤー諸君に私から2つほど用意させてもらった。1つは君たちのアイテムインベントリに、もう1つはこの世界に足を踏み入れた時点で誰か1人が受け取っているはずだ。」

 

1つ目は知らないが、2つ目には心当たりがあった。<格闘術>というスキル...恐らくこれがそうだ。

 

もう1つはインベントリの中?...手鏡?俺はその手鏡を実体化させると覗き込む。

...瞬間辺りを包み込むのは眩い光だ。広場の中で次々と同じ光が上がる。

 

イア「...なんだったんだ?キリト!シリカ!クライン!大丈夫か!?」

 

俺は隣を見る。クラインとキリトの声が上がる。

 

キリ・クラ「「お前がクラインか!?(キリトか!?)」」

 

信じられなかった。そこにいたのは現実世界のカズだった。どうなってる!?なぜこの姿なんだ!?

 

イア「お前ら、その姿は!?」

 

慌てていた俺は頭の中で思ったことをそのまま言ってしまう。

 

キリト「お前だってその姿は...」

 

やっぱ俺も姿が現実世界のものに変わってるのか!とりあえず、まだシリカの無事を確認していない。俺は辺りを見渡す。

 

イア「シリカ!どこだ!?」

 

見当たらない...どこだ!?まさか...現実世界で誰かナーヴギアを外そうとしたのか!?と最高潮のパニックを迎えそうになった時、声が聞こえた。

 

シリカ「イアさん!どうしてこんな...」

 

隣にいた小さな女の子、どう見ても俺より年下の彼女、シリカのその目は今にも泣きそうだった。しばらく見守っていた茅場が再び口を開く。

 

茅場「気に入ってもらえたかな?それではプレイヤーの諸君、頑張って攻略してくれたまえ。忘れるな、「これはゲームであっても遊びではない。」ではチュートリアルは終了だ。健闘を祈っているよ。」

 

茅場はその言葉を最後に空へと溶けるように消えていった。すぐに広場は怒鳴り散らす者、泣き叫ぶ者、絶望する者で溢れかえる。そんな中キリトだけはすぐに行動を起こそうとする。

 

キリト「イア!クライン!シリカ!こっちだ!すぐに次の村に移るぞ!ここはすぐにモンスターが狩り尽くされる!少なくとも次の村にすぐ来るやつは限られるはずだ!行けるか!?」

 

俺はもちろんすぐに行ける、しかしシリカは俯いたままだ。声をかけようとするとクラインが声を上げる。

 

クライン「すまねぇ!キリト...俺は行けねぇ、俺のリア友もこの世界にいるはずなんだ...そいつらを置いていくなんて真似は俺ゃあ絶対にできねぇ!」

 

情に厚いんだな。クラインの返事を聞いたキリトは少しだけ俯く。俺はその間にシリカに話しかける。

 

イア「シリカ?大丈夫か!?しっかりしろ!」

 

俺の問いかけにハッとしたシリカは我慢していたものが溢れたのか...

 

シリカ「い、嫌ぁぁぁぁぁ!!!お母さん!お父さん!誰か!!助けてよぉ...」

 

まずい!俺は必死に声をかける。

 

イア「落ち着け!約束する!これからどんなことがあろうと...俺は絶対君を見捨てない!絶対だ!」

 

少々熱くなりすぎてプロポーズみたいになっているが、そんなこと気にしている場合ではない。とにかく早くシリカを落ち着かせて次の村に行かないといけない。キリトもクラインと話終えたようだ。シリカも少し落ち着いたみたいだ。

 

シリカ「イアさん...あたしは、足手まといになると思いますよ?それでも...あたしを守ってくれるんですか...?」

 

そんなこと決まっている!即答する。

 

イア「約束する!さあ、行くぞ!」

 

シリカの手を取り、キリトとともに町の外へと駈け出そうとする。その時後ろからクラインの声が飛んでくる。

 

クライン「キリト!イア!お前ぇらその姿の方が俺ゃあ何倍も好みだぜ!俺もすぐに追い付いてみせる!くたばんじゃねぇぞ!」

 

こんな状況じゃなきゃ完全にホモみたいなセリフだな...俺とキリトは同時に口を開く。

 

イア・キリ「「お前もその野武士ヅラの方が何倍も似合ってるぞ!そっちこそくたばるんじゃねぇぞ!」」

 

一字一句間違えなくキリトと同じセリフだ。流石幼馴染だわ。そして俺達3人は未だ動けずにいるプレイヤー達に背中を向け走り出した。この先にあるのは悲しいことばかりだろう...しかしシリカ、彼女は最後まで守り抜いてみせる!その誓いを胸に抱き、ずっと握ったままの彼女の手をより力を込めて握り、始まりの町を走り抜けたのだった。

 




茅場のセリフ長いわあ...
やはり少しグダってしまいます。
こんな文章でよければ次回もよろしくお願いします。
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