一年一組は三時間目の授業に入ろうとしていた。
「今日は再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める。代表者とはクラス委員長みたいなものだと思ってくれ。自薦、他薦どちらでもいい」
「はい、織斑くんを推薦します」
「私もそれでいいと思います」
秋二はやはりかとあきらめ顔していた。
「はい、わたしがやります」
そう声を上げてきたのはアルマ・ブラウン。
「イギリス代表候補生であり、専用機を持っている私が適任かと」
「私もブラウンさんでいいと思います」
「そうよね。わざわざ男がやる必要なんてないし」
「そうそう」
アルマは突然立ち上がった。
「そこのあなた、あなたは男がやる必要がないって言いましたね?どういう意味ですか?」
「決まっているじゃない。男はISが乗れない。これに乗ることができない男って劣っているのよ」
「つまり、あなたは男じゃあ不満ってことね」
「そうよ「ほんと、馬鹿ね」はあ?」
口を釣り上げながら、アルマは笑い出した。
「男が乗れないからってすべての男に言えるのかしら?」
「そうよ。男なんか傲慢で威張っているくせにいざっとなったら逃げだしているのよ。劣っている以外何言葉も出ないわ」
「一つ聞くけど、今この学園にいる男性操縦者は乗れるから有能じゃないかしら?」
「…………」
「それにすべての男性が乗れないからって劣っているわけじゃないのよ」
「だったら、乗れない男性はISに勝てるの!?」
「確かに勝てないわよ。生身対IS武器無しでは」
「そうよ!そうなのよ!やっぱり勝てないじゃないの」
「けどね、IS以上のスピードが出せる兵器や高威力の兵器があったらどうするの?」
「そんなの当たらなければどうてことないわ。それに絶対防御があるから平気よ!」
「異議あり!」
立ったのはいままで聞いていた秋二だった。
「あんたは絶対防御があるから平気って言ったな?」
「そうよ。それが?」
「一つ言うけど、あれって意味なさないよ」
「え?」
全員が驚いた顔が見えるが、教師は知っていた。
「絶対防御をすり抜ける方法だっていくらかあるし」
「それにISを所持しているからって展開していなければ意味ないよ。それにだ、感がいい人ならある方法で解除できるだろうと考えるね」
秋二が言い切った顔をしていると、女尊男卑の生徒が言った。
「そんなことが言うなら戦いなさいよ生身で!」
「無理無理、俺でも自分の身の安全が大事だし」
「ほーら、結局男は意気地なしよ」
「けど、俺は無理って話だ。いるんじゃないそうゆう人は」
手を叩いて話を戻した。
「さてそこまでにしてもらおうか。クラス長は来週の月曜日に決める。いいな、ブラウン、織斑。小原放課後生徒指導室に来い。いいな!」
「はい」
「はい」
「は、はい!?」
昼の食堂に秋二、タツミ、ユウキ、シャルルがいた。
「へ~そんなことがあったんのか」
「ああ」
「大変だね」
「タツミたちの方は?」
「俺たちの方か?こっちはまだ」
「僕と兄ちゃんはやらないと思うよ」
「ん?なんで?」
「そりゃ国際防衛軍の一員だし何かとあるから、そうゆう役職には入らないでくれだって」
「あのさ、国際防衛軍ってあまりわからないんだけどどうゆう組織なの?」
シャルルがきいてきた。
「そうだな。みんなが知っていることは、怪獣、宇宙人からの侵略から守るってことだけだよな?」
「うん/ああ」
「そのほかに調査とか交渉、実験などかなりあるよ」
「交渉って?」
「友好的な怪獣、宇宙人とコンタクトを取り、住む場所を提供したりしている」
「ほかには、IS学園特記事項に書いてあるんだが、ありとあらゆる組織の干渉を受けないって書いているけど、国際防衛軍候補生は緊急時に限ってそれは無効になるんだ」
「そうなのか」
そこへ篠ノ乃が入って来た。
「それより秋二、来週の試合勝てるのか?」
「何言っている勝てるわけないだろ」
「それでもお前は男か!」
篠ノ乃が声を上げた。その声に食堂にいた生徒が注目した。
「勝てるわけないだろ!生身で!」
その言葉に全員が沈黙した。
「だ、誰が生身でって言った!」
「俺だがなにか?」
「まあま落ち着けって篠ノ乃さん」
「そうだよ箒ちゃん」
「これが落ち着いていられるか!」
「けど、生身でって話なら噂程度だけど聞く?」
「なにをだ?」
「生身でISに勝てた人の話」
その発言に全員が止まった。
「なんでも変な格闘技を使って操縦者もろとも潰したらしいよ。まあ、噂だけど」
ユウキがしゃべり終わると、全員が驚いた声を上げた。
「まあ、噂だけどね」
「とにかくだ。生身で潰すなら卑怯な手でいくしかないよな」
「そんなの断じて認めないからな!」
そこへ赤色のネクタイを付けた生徒が来た。
「ねえ、君が代表候補生と戦う子でしょ?」
「あ、はい」
「私が教えてあげようか?」
「いえ、結構です」
そう言ったのは、篠ノ乃だった。
「私は三年生だけど、あなた一年でしょ?候補生じゃない君が教えてもわからないんじゃないかな?」
「私は篠ノ乃束の妹なんで」
「う、そうなのね。なら、しかたないわね」
そう言うと去ってしまった。
秋二は聞いた。
「おい篠ノ乃、いくら篠ノ乃博士の妹だからって、お前教えられるのか?」
「放課後剣道場に来い。いいな?」
そうゆうと食堂を出て行ってしまった。
篠ノ乃束。この世界ではいい意味でも悪い意味でも有名人だ。幼少期の頃は世話になった人で、千冬姉さんの同級生。そして、ISの生みの親だ。
今は行方不明で各国が必死に探している。
篠ノ乃博士と篠ノ乃は仲は悪い。そう決定づけたのはISの解説の時、ISコアの時に篠ノ乃と言う苗字のこと織斑先生が言った。その時言った言葉が『あの人は関係ない!』。
つまり、赤の他人のはず。なのにその言葉に矛盾を感じている。
その矛盾を知るために剣道場に赴いた。
そこにいたのは防具を付けた篠ノ乃姿だった。
「来たか。さっさと着替えてこい」
やりたくはないんだが、しょうがない。着ますか。
「篠ノ乃箒対織斑秋二の試合を開始します。礼、始め!」
正直言うが、剣道は篠ノ乃が引っ越したと同時に止めた。その後は鳳が中国に帰るまでその父に気功っていう技術を教えてもらった。
つまりはこういうことだ。
「ハッ!」
竹刀を篠ノ乃に投げて一気に距離を詰める。胴に両手掌を合わせて打つ!
「あああああああ!?」
場外に飛ばされた篠ノ乃は気絶した。
「勝者織斑秋二!」
毎日体力作りをしていたが、受験に入ると落ちるな。明日からまた始めるか。
その前に目的の場所に行くか。
「ここだな。失礼します」
「は~いって、織斑くん!?」
「ここが新聞部ですか?」
「そうだよ。ま、まさかここに入りたい?」
「まあ、そうです」
「よっしゃ!部員として入ってくれた!」
「その代わりお願いがあって」
「お願いって?」
「はい。俺にISのことを教えてください」
「うん、いいよ」
「ほんとうですか!?」
「うん!その代わり来週の学校新聞に載せてもいいかな?」
「いいですよ」
クラス代表決定戦まであと七日。やるだけやってやる!