黒い全身装甲ISは二人に向かって突撃してきた。
二人は急いでその場を避けて距離を保った。
「なんですのあれは!?」
「少なくとも敵ですね」
『二人とも聞こえるか?』
「「織斑先生聞こえます」」
『目の前にいるのは無所属ISゴーレム』
「ゴーレム?」
『ああ。唯一わかったのは名前のみ。こいつが来たと同時にハッキングされた。この場のみだが、奴はアリーナのシールドを破る兵器を使うため、下手に動けない』
「人質を捕らえたってことですわね」
『教員たちが解除に専念する間、お前たち二人にはゴーレムの相手をしてもらう。異論は?』
「そうゆうことなら任せてください!」
『別働隊を今編集している。サポートに私と織斑が受け持つ』
『今出来た作戦を言う。小原が接近戦を主体にオルコットが援護。無理にやろうとするな。隙を見て、一撃を与える』
「その方が効率がいいですわ。異論はなくってよ」
「私も無いです」
『織斑は二人のサポートをしながら解析をしろ』
『わかりました』
『トップスピードで接近だ』
「やあぁぁぁぁぁ!」
『ビームが来るぞ。援護しろ』
「そこですわ!」
『シールドで防ぎつつ、攻撃をしろ』
「わかったわ!」
織斑の指示はすごい。まるで実践慣れをしているようなもの。やり易い、その一言で済ませるぐらいのいい指示。本来は軍師とか参謀みたいなのが得意なのかしら?
『小原は一時後退、二人で五秒後に両腕を撃て』
後退しながら撃鉄を出し、狙い撃った。
貫通はしなかったが、今までより大きいダメージを与えたに違いない。
『よし、ゆっくりと接近しつつ攻撃をしろ』
焔備を構えながらゴーレムに近づいた。撃てる体制でもあるし、援護も万全、そうおもった。
「え?腕がない」
ゴーレムの両腕が無かったのだ。斬ったはずはないのに綺麗な断面が見えたのだ。
『小原上空からなにか来る……ッ!オルコットを守れ!』
機が動転した私はすぐには動けなかった。動こうとした時にはセシリアさんは倒れていた。私の目の前に黒い物体が2つ接近していた。
「くっ!?なに!?」
黒い物体はゴーレムの腕にくっつき、手になった。
『ろ、ロケットパンチだと!?』
「あんなのどう止めればいいのよ!?」
2つのロケットパンチを避けながら、突破口を探すが中々見つからず、浮遊盾でビームを防いだがロケットパンチで壁にぶつかった。
「っ!?」
ゴーレムは止めとばかりに千紗に向けてビームを撃った。
「あああああああああああ!?」
煙が晴れるとボロボロの打鉄弐式。
『おい小原返事をしろ!』
ゴーレムが一歩、二歩と進み打鉄を持ち上げ潰しにかかった。
ミシミシと潰れる音が聞こえ、私は気絶した。
『ソレデイイノカ?』
よくない。
『ナラタテ』
でも……。
『アンシロ、ソノタメニ、ココニカイニュウシタ』
カイニュウ?
『ナカマガクル』
待って!名前は?
『ビースト、デハナ』
「……よ」
ゴーレムは握る手を強めた。
「は……」
ビームを収束し、
「離せよ!」
ビームが発射される寸前に撃鉄を撃った。
脱出した打鉄弐式は撃鉄を鈍器代わりにゴーレムを殴った。葵、葵・改を肩に足に腕にぶっ差した。浮遊盾を掴み、内蔵されている小雨を四本抜き、切り裂き始めた。
それを見ていた秋二は考えた。
『(復活したのはいいが、あの力はなんだ?まるでなにかがついたような動き……動き?っ!?まさか、…………やはり)』
『小原後退だ!』
「潰す!」
『くっ!?いいから後退だ!これは命令だ!』
「うるさい」
『おい、おい小原返事をしろ!?ちっ、切りやがった』
『(またかよ。またなのかよ。俺から消えるのか?いや駄目だ。今度こそ、今度こそ)』
『織斑先生出ます』
『織斑貴様何言っている』
『ハッキングはした。それに』
『すまない』
千冬は秋二を気絶させた。
『頼んだぞ』
『『了解』』
「ユウキいくぞ」
「いいけどさ、纏わなくていいの?」
「いいさ。それにそろそろ来るだろ」
「ふ~ん、うん。行こうか」
紫を纏ったユウキはタツミを持って、アリーナへ高速で入っていった。
「離せ」
「うん。はああ!」
マクアフィテルを出し、ゴーレムの足を切り裂いた。
「だれ?」
「僕はユウキ。救護できたんだ。休んでいなよ」
「いい」
「いいからいいから、もう厳しいでしょ。それに」
「インクルシオ!」
秋二とは違う白い西洋甲冑が現れた。
「セヤァアアア!」
ノインテーターをだし、ゴーレムの背中を二回切り裂いた。
「ユウキ、オルコットと小原を救助しここへこい」
「りょ~かい」
「だれ?」
「僕の自慢の兄ちゃん!さあ行こう!」
ユウキは二人を助けて突入した穴から出てきた。それと入れ換えに藍色の機体が無数の弾丸を撃ってきた。
「ここはわたしが」
「援護お願いします」
「任せて」
小原が与えたダメージがゴーレムにある。エネルギーは残りわずか、ここで勝負に出た。
ノインテーターで邪魔な腕を叩き壊し、腹に蹴りを食らわせ、ノインテーターを投げた。投げたノインテーターをかわしたゴーレムだったが藍天からの銃撃で避けれずその場で立ち往生してしまった。そこへ上空から紫が来た。
「はあああ!や!」
トップスピードで来た斬撃で胴体を斬られた。そこには人がいなくISコアがむき出しになった。
「や!せい!はああ!」
そこへ11連撃の斬撃を胴体に叩き込んだ。受けたダメージがやっと来たのかようやく倒れた。
ユウキがコアを抜き取り、動きが止まったことを確認した。
「ここは?」
「お、起きた起きた」
「あんたは?」
「僕はユウキ、紺野ユウキ」
「小原千紗よ。よろしく紺野さん」
「他人行儀だなユウキでいいのに」
「癖よ」
「ふ~ん。そうだちょっと待ってて」
私は確かあの時、思い出せない。だけど、ビースト。これだけは忘れてはいけない。何か大切なものだから。
「山田くん解析の方はどうだい」
「あ、織斑先生。はい、やはり無所属で新しいコアでした」
「そうか。これは差し入れだ」
「ありがとうございます」
「解析頑張ってくれ。あと、連休入れて三日間休んでも大丈夫だ。と言うか休め」
「あ、ありがとうございます」
「では」
新規のコアか。あいつなら知っているな。
『モスモスモスバーガー束さんだよ』
「単刀直入に言うぞ、貴様がゴーレムを送ったか?」
『束さんじゃないよそれは。そしてそのコアも』
「なに」
『それじゃあねおやすみブイブイ』
謎が増えたな。私もそろそろ動く時期か。