とある人外共の生き様   作:葵・Rain

72 / 116
三位一体 其の三

 先に仕掛けたのはラーペンジ。二本の紅いトライデントをディロードに向け突撃をする。

 ディロードはメダジャリバーでいなす。いなしたと同時に蹴りをいれようとしたが、クラゲのところに当たり、ディロード自身が吹っ飛ばされた。

 そこに追い討ちをかけようとしたときにフィフティーンが真・黄泉丸で攻撃してきた。横切りからきた攻撃をトライデントで防ぎ、その力を利用して、その場を離れた。

 次に仕掛けたのは一夏だった。真 ・黒龍盾斧を構えて来るのを待つ。二本のトライデントからの突きを剣と盾で防ぎ、顔面へドロップキックした。やっと攻撃らしい攻撃が当たったのだが、ラーペンジはさほど効いていなかった。迫り来るトライデントを最低限の動きでかわす。さすがに人として動きのせいで傷はつく。

 

「やりづらいな」

『どうする?』

「ならこうする」

 

 真・黒龍盾斧を仕舞い、一本の剣が現れた。機械のような作りのロングソード。鈍色の中に赤、青、碧、白、黒、紫、黄、水、橙の九色の珠埋め込まれていた。

 

「機巧龍剣ハーツ」

『なんだそれは?』

「行くぞ」

 

 青の珠が輝くとラーペンジの近くまでいた。そのまま、クラゲの胴体に横一閃。セルメダルが溢れて出てきた。

 

『グオォォォォ!?』

 

 ここに来てまともな一撃がラーペンジに決まった。続け様に、ディロードとフィフティーンの攻撃がイカの足を切り下ろした。

 フィフティーンはクラゲの胴体に手を突っ込み、簪を引きづりだした。

 急いで海面に出ようとしたら、ラーペンジに足を捕まれていた。

 

『逃がさないぞ!』

「放せこの野郎!?」

 

 その腕にメダジャリバーを向けて切ったディロードは急いで二人を海面に上がらせた。そうはさせまいと、再び追いかけてきたが、一夏に止められた。

 

『邪魔をするな!』

「嫌だね。行きたいならこの俺を倒してから行け」

 

 海面に出たディロードたちは弾にフィフティーンと簪を預けて、また潜っていった。

 

「弾さん!?」

「呼吸はある。直に目は覚ますだろう」

 

 弾は見つけた島で簪を休ませることにした。

 

「交代だ」

「え?」

「俺は退散はすると言ったが、泳げないとは言ってないぜ」

 

 弾はそう言って潜っていった。

 

 

 

 Side簪

 ……うっ、ここはどこ?私はさっき、なにをしていたの?

 

『気がついた?』

「ハネジロー?」

『そうだよ』

 

 黄色いリスみたいな動物だった。てっきり、人だと思っていたけど……。

 

『まだ、決めかねているね?』

「うん」

『なら、一回起きてみたら?すぐそばにこいびとがいるよ?』

「恋人?」

『ちがうの?』

「それってイザナギのこと?」

『そうだよ』

「こ、恋人じゃないよ!?」

『そうなの?でも、一回起きて』

 

 意識が……。

 

『最善の方を選んで』

 

 SideOut

 

 Sideイザナギ

 呼吸はしているって言っていたけど、早く病院に連れていかないと!?

 

「うっ」

「簪!大丈夫か?」

「いざ……な…ぎ?」

「そうだ、俺だ。少し休んでいろ」

「平、気だよ。それより、聞いてほしい」

「なんだ?」

「私がもし、もしもだよ。人でなくなったらイザナギは私を倒してくれる?」

「何言っているんだよ!?倒さない、絶対に」

「頼んだら?」

「絶対にそんなことはしない」

「どうして?」

「お前が好きだから」

「嘘でもありがとう」

「嘘じゃねーよ。本当だ。何がなんでも人には戻すし、絶対に倒さない」

「ほんとう?」

「本当だ」

「……ありがとう」

 

 簪は目を閉じて寝てしまった。

 まったく、柄じゃないことはしないほうがいいな。それよりも、あそこにいる敵を倒すか。

 

『見つけたぞ、更識簪』

「また、かよ」

『更識簪の身柄を渡せ!』

「言っとくが、渡す気はないぜ」

『なら死ね!俺の名前はアリゲイタイガー!』

 

 ワニと虎の怪人に真・黄泉丸を向け、今度こそ守るための戦いをすることにする。絶対に守る。

 

 SideOut

 

 Side簪

 

『答えは見つかった?』

「うん。私はー」

 

 ここ数分で見つけた答えを言う。

 

「私は覚醒するよ。だから、教えて覚醒の仕方を!」

『本当にいいんだね?』

「うん」

『念じればいい。そしたら、それが手にいれることができる』

「やってみる」

 

 念じること。それは、私の憧れであるヒーローたちの姿。正義の味方でもダークヒーローでもどんなものでも私が思うヒーローはただ一人。初めてあったときから、カッコよくて、少し間抜けで、どんなときでも私を守ってくれるイザナギの姿を。一人の黒い仮面ライダーの姿を。

 そして、私に手を差し伸べてくれたクロノさん。少し怖い一夏さん、いつも手助けしてくれる弾さん、店長でいつも優しい数馬さん。私のことをちゃんと見てくれる宇宙お姉ちゃん。

 届いて、この思い。

 

『汝ノ願ハ?』

「私の願いは共に生きたい。もう、後ろにはいたくない。一緒に戦いたい!」

『ソノ願、確カニ』

 

 イザナギが持っている戦極ドライバーとは違うジューサーのようなドライバーとリンゴのようなロック・シードが目の前にあった。

 私は疑問に思わず着ける。弱くてもいい、だけど守れる力があるなら、……それを望む!

 

『アップルエナジー!』

『ロック・オン』

 

 甲高い声が響く。

 私はその窪みにアップルエナジーを差し込む。

 

「変身!」

『ソーダ!』

 

 上からリンゴエナジーアームズが落ちてきて、アンダースーツを纏う。

 動きやすさを重点に置いた小さな鎧、赤のマントを着けた姿をしていた。

 

『いってらっしゃい簪ちゃん』

「絶対に助けに行くから」

『うん、待っているね』

 

 SideOut

 

 水中戦を繰り広げている一夏たち。そろそろ体力ノ限界がきていた。

 

『何故、倒れない!?』

「決まっているだろ。まだ内のアルバイトが頑張っているんだ。倒れるわけないだろ」

『そろそろ死ね!?』

「喰らい付け!」

 

 横から神機で喰らい付く弾。

 

「これで決める」

 

 龍の姿をした水がラーペンジに突撃するその一瞬を斬りつける一夏。

 

『グオォォォォ⁉』

「これで、ラストだ!」

 

 メダジャリバーを構えた数馬が、カードを差し入れていた。

 

『ファイナルアタックライドオオオオーズ!』

「セイヤー!」

 

 

 一閃。その斬撃は敵を切り裂く、どころか空間まで切り裂いていた。空間が戻ると同時 、ラーペンジは胴体を別れさせていた。

 

『ハ、ハハハハ!残念だったな!』

「それはどうかな?」

 弾が再度神機で上半身を喰らい付き、一夏が一夏が下半身を細切れにした。

 

 その中から一枚のメダルが逃げるように飛び出た。

 

『(クゥ!?なんだ、あいつら「容赦ないだろ?」)ギャアアアア!?』

「逃げるなんてひどいな?」

 

 数馬はラーペンジの意識を持つオーメダルを掴み、握りつぶそうとした。

 

『や、止めてくれ』

「止めてほしいか?」

『あ、ああ「だが、断る」ギャアアアア!?』

「ショッカーは許さない主義でね。まあ、どっちみち潰すのは確定だ」

『い、嫌だぁぁぁぁぁ!?頼む、何でも言うことを聞く頼む見逃してくれ!?』

「じゃあな」

 

 ラーペンジのオーメダルを握り潰した。

 

「はああ!」

『ガッ!』

「な、何!?」

 

 陸ではアリゲイタイガーと戦っているイザナギ。自慢の顎で真・黄泉丸を受け止められた。驚きつつも、話してパンチやキックをするフィフティーン。アリゲイタイガーは噛んだまま、それを受け止めている。アリゲイタイガーの尻尾がフィフティーンを吹き飛ばす。

 

『嬲り殺してやる!っお!?』

「大丈夫イザナギ?」

「簪なのか?」

 

 そこにいたのは赤い鎧を着た仮面ライダー。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。