とある人外共の生き様   作:葵・Rain

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作戦会議/夏のMaliceFight パート6

 Sideキセツ

 翌朝、専用機持ちと一般生徒に分かれた。その専用機持ちの中に何故か問題児がいた。?日本人は問題を起こした人を問題児と呼ぶと教わったのだが、違うのか?……そういうことか。問題児とは篠ノ乃箒のことだ。俺は接点はないのだが、秋二が言っていたのだが、しつこい女らしい。しつこい女は嫌われると聞いていたが、あそこまで図々しいと天晴だっけ?

 

「すいませんなぜ篠ノ乃さんがいるのですか?」

「それはだな「ちぃぃぃぃぃっちゃぁぁぁぁぁんっ!」はあぁぁぁっ、はっ!」

 

 こちらに向かってきた人を織斑先生はアイアンクローで掴み、地面に叩きつけた。

 

「痛い痛いよちーちゃん!?けど、癖になりそう」

「なに変態発言している束」

 

 さらに手を強めて、束って人の頭を潰していく。束?

 

「もしかして、しのののの束博士ですか?」

「そうだよきーくん。後、のが一つ多いよ」

 

 やはり、篠ノ乃博士だったか。それときーくんって?

 

「束さんお久しぶりです」

「姉さん」

「うんうん。久しぶりだねしゅーくん、箒ちゃん」

 

 問題児は博士に聞いてきた。

 

「わっているよ。けどね、それは箒ちゃんや束さん、他の有象無象が決めるじゃなくて、この子紅椿が決めるから」

 

 そう言うと、空に指を指して見上げた。空から黒い箱が落ちてきた。その中から紅い機体が現れた。これが紅椿か。

 

「ふふふっ、これが束さんが作り上げた第四世代型IS、紅椿。性能は白式にも搭載している展開装甲と言う技術を組み込んだ全戦闘対応型さ」

 

 篠ノ乃博士が紅椿の性能を簡単に説明した。確かに高性能だが、所有者が扱えなかったらただの鉄くずだよな。銃やナイフだってそうだ。

 

「身内だってね」

「うらやましいなぁ」

 

 確かにそうだ。身内だからっていいのか?いや、身内に甘いからそんなことをするのか。

 

「人類、皆平等だったことがあったかね。さ~て、箒ちゃん乗って」

「はい」

 

 なんだ、身内だから当然、って表情していてなんかムカつく。俺もやるか。と言ってもイコライザーに着ける装備と外す武器の選定だけど。

 やっぱ、ナイフが使いやすいかな。普段から使っている分、これが一番手に馴染むし、軽量武装を多めに装備してもらった。そして、注文していた武装を入れた。

 

「どうですか?」

「すごくいいです。このストームとトルネードは軽くて遠近両方に対応していて使いやすいですよ」

 

 リボルバータイプとハンドガンタイプの銃剣を振り回して、仮想的を射ぬ射たり、弾倉交換を試したりと。

 

「それはよかった。大型武器は全部持っていくのでご安心を」

「ありがとう」

「織斑先生!?」

 

 慌てて現れた山田先生は織斑先生に何かを話していた。

 

「中止だ!今すぐ一般生徒は全員は部屋で待機!許可なく出歩くことをしたら厳罰だ!専用機持ちと篠ノ乃は大広間に集まれ!」

 

 事件か?

 

 SideOut

 

 Side秋二

 専用機持ちと篠ノ乃は千冬姉さんに言われた通り、大広間に集まった。

 

「今から一時間前にアメリカ・イスラエル共同ISが暴走した。その鎮圧にIS学園に任された。正直言って私たち教員が出ればいいのだが、一般機では太刀打ちはできない。もし、力を貸してくれるなら、力を貸してくれ!」

 

 太刀打ちできない。そんなこと言われたら断れないよな。

 

「やりますよ俺は」

「むしろ、俺の国の尻拭いは俺がするよ」

 

 俺の他にミューゼルが立候補した。そして、紺野兄妹以外はやると言った。

 

「織斑先生、実は俺たち別の案件が起きてしまったのでそちらに行ってもいいですか?」

「緊急か?」

「はい。怪獣が出ると言っていたので」

「わかった。補給を済ました後、出発しろ」

「わかりました」

 

 紺野兄妹が別の任務で出て行ってしまった。

 

「さて、何か聞きたいことはあるか?」

「スペックについて聞きたいですわ」

「いいだろう。だが、他国の技術なので一年間の監視がつく」

 

 オルコットがスペックを要求してきた。原作と同じ、機体性能と未知数そして操縦者。

 

銀の福音(シルバリオン・ゴスペル)とナターシャ・ファイルスだと」

「どうしたミューゼル?」

「織斑先生、俺をその任務ついていいですか?」

「知り合いか?」

「はい。戦ったこともあるので、もしかしたら生かせると思えるので」

「……いいだろう。ミューゼルは確定。後、オルコット、ブラウン、織斑行けるか?」

「俺は良いぜ」

「私たちは三十分あればインストールできますわ」

「よし、作戦は「ちょぉぉぉっと、待った!」なんだ束今忙しいんだが「断然、紅椿の番だよ!」なんだと?」

 

 束さんは紅椿のスペックを言い始めた。確かに早いと思うが、俺は篠ノ乃のことを言った。

 

「束さん、篠ノ乃はまだもらったばかり扱えるわけがないでしょう?」

「しゅ、秋二!?私はやれるぞ!」

「なにがやれるだ?お前は浮かれているぞ」

「浮かれているわけないだろう!」

「なら、俺はいかない」

「な!?」

「お前は俺が立候補していなかった参加していないだろ?」

「そ、そんなわけ「事実、お前は俺の顔を見て言ったのは知っているから」っ!?」

「束すまないが」

「いいよ。確かにあの数分で操れるかと言えば無理だもんね」

「……作戦は今から一時間後各自装備の確認をし、海岸に集合、解散!」

 

 悔しい顔をした篠ノ乃を見ながら、俺は部屋を出ていった。


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