とある人外共の生き様   作:葵・Rain

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 久しぶりに二回投稿したような。


リベンジマッチ/夏のMaliceFight パート13

 それは海上でも旅館でも驚きの声があった。それもそのはずだ、そこにいる二人はけが人であり、行方不明者だったのだから。だが、それがどうした。叱られるのがどうした、とっとと機関城とどうした、二人が立っているのはただ単純なこと。

 守るべき人たちがいるからだ。

 先に仕掛けたのは秋二だ。二次移行した新たな白式、否白若(はくじゃく)。その白は白銀と言えるほど輝いていた。両拳には百合を模った青い宝石が付いていた。予備動作なしにそれでいてイグニッションブーストと同じ速さでフォールン・ゴスペルの体に入った。その零距離で掌底を叩きこんだ。それにより吹っ飛ぶと思ったが何かに絡まり、スリリングショットみたいに跳ね返ってきた。それを拳を構えた秋二に接近され、胴体に撃ち込まれた。撃ち込んだと同時に翼が壊れたようにもげた。

 

 

「双月から糸月、衝月。次いくぞ!」

 

 今やった技を言った秋二。すると四人に分身した。四体はその場で自身を回転し竜巻を繰り出した。だが、その場を動かずに回転だけしていた。

 次に出たのはキセツ。配色はウインド・ラビットと変わらない白主体に血管みたいに張り巡らされている赤色、姿は今までより機械的な姿になり、名はウインド・レクイエムと変わっていた。キセツは新たな武装、グラスボートに乗り、フォールン・ゴスペルがふっ飛んで行った方向へグラスボートを飛ばした。両手には銃口が着いたトンファー、ストライクを装備しフォールン・ゴスペルへ撃った。ストライクは空気銃みたいな武器。そこから圧縮された空気の弾丸はゴスペルの装甲を凹ますことはできなかった。だが、キセツに注意を引き寄せることに成功した。ストライクを腕にしまい、腰からストームとトルネードに変えた。

 二丁銃剣から火が噴く。まだ動けるゴスペルには効いていない。それでも撃つ。微弱なダメージだろうと撃ち続けた。空になり銃剣を仕舞い、ストライクを取り出し格闘戦を挑んだ。性能面では互角、技能面で相手が上、なら先ほどまで磨き上げた力で挑むのみ。

 殴ってくるゴスペルのパンチを躱し、胴体にストライクを叩きこんだ。そこから零距離から空気弾を撃った。今度こそ明確なダメージを喰らわせることに成功した。キセツは間合いを取らずに、そのままラッシュを叩きこんだ。より早く、より正確に、そして最小限のケガで済むように殴った。何百回殴ったのかわからないが、胴体には無数の凹みがあった。これならいけると、頭を合わせた。

 IS技術の応用でお互いのIS同士で記憶を見せることができる。今回は暴走ということもあり、記憶を司っている脳に直接当てることにした。

 そこで見たのは、研究施設に入る謎の人物。その人物がシルバリオン・ゴスペルの体に撃ち込んだ。

 

「そうか、これが原因か!」

 

 キセツは一旦下がり、秋二の所まで下がった。

 

「秋二、ゴスペルはたぶんウイルスを撃ち込まれている。修復するには普段通りエネルギーをなくすのがいいと思うけど、解除と共に全壊寸前まで壊すしかない」

「いいのかそれで?」

「治療するにしてもそのままで暴走されても困るし、コアに達しているかわからないからね」

「んじゃ、やるとするか」

 

 秋二の周りに分身していた四体が一斉に飛び上がり、秋二を中心に本当の竜巻が起こった。竜巻はだんだんと形を変えて龍を思わせる姿になった。小規模ながらそれは自然現象、大広間でも各国の気象台もそれが観測されていた。

 

「牙龍天生」

 

 その上にキセツが乗った。そして、緑色に輝くとさらに風圧を変え、全体が緑色になっている牙龍天生。

 

「「碧の牙龍天生!!」」

 

 碧の龍に変わった牙龍天生、それがフォールン・ゴスペルへ向かって行った。

 ヤバいと、判断したのか。その場をすぐさま離脱した。これでも軍事用IS。暴走しているため操縦者の負担を考えずに動くことができる。だが、龍は追いかけてきた。

 そもそも、牙龍天生とは秋二が編み出した錬武法の奥義。その実態は相手を殺すことを、町一つ壊すことを前提とした裏奥義なのだ。そして、己の体を壊す諸刃の刃でもある。しかし、その制限はISを自分もしくは相手が纏っているために出せた奥義。対人、対物、対国にたいして有効な一撃でもあった。

 そよ風程度ならまだ知らず。今のは一つの台風と同等なのだ。しかも、追尾性なため質が悪い。

 そして、とうとうフォールン・ゴスペルを捕らえたのだ。顎に加えられたゴスペルの装甲は軋み、飲み込まれると同時に装甲は剥がされていった。

 四散する風の中から二人が出て来た。キセツはそこからトップスピードでゴスペルの方へ向かった。フォールン・ゴスペルは姿を消し、そこから落下している操縦者へ向かっていた。

 

「届けぇぇぇぇぇ!」

 

 その思いはしっかりと届いた。東から太陽がちょうど昇ってきたところ、キセツが抱えた女性の金髪にちょうど太陽の光が当たり輝いて見えた。女性はゆっくりと目を開けた。

 

「キセ、ツ?」

「そうだ、ナタル大丈夫?」

「う、ん。ありがとう、助けてくれ」

 

 コクっと頷いた。

 

「だんだん落ちていない?」

「あ、エネルギー切れた」

 

 IS解除された季節たちは空中へ投げ出された。

 

「「きゃあああああ!?/秋二ぃぃぃぃぃ!?」」

「後先考えろバカ野郎!」

 

 急いで回収に向かう秋二。うまく捕まえることができず、海へ入っていた。

 なんだか閉まらない終わり方だったが、これにて戦いは終わった。

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