仮面ライダーシャイン~輝ける戦士~   作:光陽03

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特撮大好きさんの作品『仮面ライダー☆ブレイズ』とのコラボレーション話です。
本編の時系列はまだ投稿していない18話後の設定となっております。
その為オリジナルの2号ライダーが既に仲間入りしています。お見苦しいと思いますが、よろしくお願いいたします。



コラボSTORY,S
ブレイズ編 世界を渡る者たち


「ぐああああああ!」

 

 

黒緑のライダー、仮面ライダーレンゲルが木々を巻き添えにし吹き飛ばされた。

レンゲルは『ブレイド』というライダーの活躍する世界の仮面ライダーの1人。

先端がクローバーの形状を成した槍型の武器『レンゲルラウザー』を主要武具として、『ラウズカード』なる特殊なカードを用いて戦う最強の称号を持つライダーである。

しかし地に伏す彼には武具も最強の風格はない。

己の前にいるライダーによって破壊されて粉微塵と化してしまったからだ。

 

 

「もうやめろ。無駄な抵抗はやめて大人しく罪を償うんだ」

 

「ほざくな!転生者として数多くの特典を得た最強のライダーの俺が貴様ごときに!」

 

「やっぱり聞く耳を持ってくれないか…」

 

 

青いボディをした腰に複数の不明な紋章が付いた同色のベルトを装着したライダーは剣とケースが一体になった武器を握り締め、残念そうに呟く。

 

 

「なら仕方ない。俺もこれが仕事だしお前のような世界の秩序を乱す転生者は許せない」

 

「何を勝った気でいるつもりだ!俺にはまだ切り札があるんだよ!」

 

 

レンゲルは感情を怒りの方面に爆発させ、左腕に装備した強化変身アイテム『ラウズアブソーバ』にカードを挿入。

自らのスペックと能力値を爆発的にはね上げる強化を行う。

 

 

『Absorb Queen Evolution King』

 

「キングフォーム…これも特典で得た力か」

 

「ひゃっはは!しかもブレイドキングフォームやワイルドカリスの数十倍以上のパワーを秘めた姿だ。この姿になった以上お前は勝ち目はない…なにせスペックが段違いだからなあ!!」

 

「くだらないな」

 

 

青いライダーは金色の強固な装甲を纏った、レンゲル・キングフォームの言葉をその一言で一蹴する。

自身の勝利の宣言をたじろぎもせず単純な一言で切り捨てられたレンゲルは当然の如く、嘲るように聞き返した。

 

 

「はあ?どういう意味だ」

 

「どういうも何も言葉通りの意味だ。スペックなんて戦いじゃとても切り札なんて呼べる大した物じゃない。そんな物は戦い方次第でいくらでも覆せるんだ」

 

「面白い冗談を言うなあ?ならやってみろよ、お前の戦い方で最強のこの俺をな!」

 

 

強化フォームとなったことで姿形だけでなく槍も影響を受け、ラウザーもまた重厚な鎧に相応しい屈強な装備へと変貌し、レンゲルはそれを手に襲いかかる。

間近に迫る重槍にも青きライダーは恐れもせず武器よりカードを取り出し、秒単位に満たない速度でバックルへと装填した。

 

 

「ああ、見せてやるさ」

 

『Attack Ride ILLUSION!』

 

 

電子音声と同時に青のライダーは瞬く間に4人に分身し散開、ラウザーの一閃は青のライダーの身体を指し貫くことは叶わず、大木を抉り倒す結果に終わった。

 

 

「こざかしい真似を、分身程度に俺が引っかかるものか!」

 

 

刺突をかわされたレンゲルは怒りのままに槍を振るい銃弾と斬撃を放つライダーを迎撃、1人また1人と蹴散らしていく。

そうして最後の1人となった青のライダーの喉元に槍の穂先を突き付け、嘲笑う。

 

 

「威勢のいいことを吐いておきながら分身なんぞがとっておきとはとんだホラ吹き野郎だ」

 

「さあ?それはどうかな」

 

「黙れ!」

 

 

急所に凶器を突き付けられてもなお軽口を崩さない青のライダーの言葉を目障りと感じた、レンゲルは槍を押し立てるように突き刺す。

喉を貫通し地面に突き刺さった槍を見つめ、レンゲルは微かな違和感に震えた。

謎めいた違和感の正体に恐る恐る物言わぬ青のライダーを注視すると、その体は倒した分身と同じく指先すら残さず消滅消滅する。

 

 

「バカな、これも分身だと!?なら本体はどこに-」

 

『Final Attack Ride BーBーBRAIZ!』

 

 

背後より響く電子音声を耳にし自らに降りかかる危機を予測したレンゲルであったが回避行動を取る間もなく、十数枚のエネルギーカードを通過する光線に身を焼かれ膝まづく。

背面から黒煙を上げ激痛に襲われながらもレンゲルが振り返った視線の先には、銃のトリガーを引いた青いライダーがいる。

 

 

「ぐうっ…貴様、どんな手を使った!?」

 

「簡単なトリックさ、分身した後にインビジブルのカードで姿を消して機会を伺っていただけ。その装甲は如何にも頑丈そうだからね、隙でもできないとまともに一撃入れるのは難しそうだし」

 

「成程な、だがたまたまそんな小細工が通用しただけの話だ。どの道お前は敗北する運命だ」

 

 

必殺の一撃の直撃をまともに浴びたというのに、五体満足の身体で立ち上がったレンゲルはラウザーにカードを挿入し槍を腰だめに構えた。

さすがは最強フォームと言ったところか…青のライダーは眼前の相手がまさしく最強の二文字に恥じない強大な力を宿しているにも関わらず、逃げ腰にならず相対する。

 

 

「仮にそれが俺の運命だとしても俺はその運命と戦う。そして、勝ってみせる!」

 

「戯れ言をおおお!」

 

『RoyalStraightFlash! 』

 

「チェンジ、ブレイド!」

 

『RoyalStraightFlash!』

 

 

光輝く槍を掲げ突貫するレンゲル・キングフォーム。

それに対し、掛け声を合図として傍らに金色の仮面ライダー『ブレイド・キングフォーム』の幻影を現出させた青のライダーは前方に発生した青色のカード状エネルギー剣を手にくぐり抜けた。

ガギィィン、太陽に負けず劣らずの輝きを放つ閃光の奔流が散り、双方の莫大なエネルギーが敵を食い散らすべくぶつかり合う。

 

 

「負けるか、最強のライダーであり最強の転生者の俺がたかがディケイドのレプリカ(模造品)なんぞに負けてたまるか!!」

 

 

最強としての誇りがレンゲルを突き動かし力を倍増させる。

だが彼の腕は意志に反しててこも動かない。

彼は転生の特典にレンゲルの力と通常を遥かに越えるスペックを得た。けれどもそれは圧倒的な力を自在に扱えるだけの腕力を得たわけでも、転生後に耐えられる体作りをしたわけでもなかった。

それではキングフォームの装備の並外れた重量と力をを制御できるはずもない。

如何なる力であろうと持て余せば自らを滅ぼす刃と成り果てる。そこを青のライダーに突かれたのだ。

 

 

「ちっきしょおがああああ!」

 

「-うおおおおおお!!」

 

 

剣閃が頑固な鎧を両断しレンゲルは、連鎖的な爆発に飲まれ四散する。

死闘を終え戦闘体勢を解いた青のライダーは変身をやめ、強ばった肩をそっと撫で下ろす。

 

 

「ふう、なかなかに手強かったな。さすがに特典を与えられただけあるか」

 

 

視界を遮る戦闘で乱れた茶髪を指先で掬い少年は透き通しの良い瞳で、カードを見つめる。

彼は士道大我。18の齢にしてある会社に勤める社員であり万能の力を秘めたライダー『仮面ライダーブレイズ』としての顔を持つ。

彼の仕事は死後再び命を与えられ生まれ変わった転生者、その中でも無数に存在する平行世界に悪影響を及ぼす転生者を討伐することだ。レンゲルもその1人であった。

レンゲルは『インフィニット・ストラトス』という世界において、本来その世界が辿るべき物語の主軸となる人物を殺め物語を大幅に改変させた。

その報告を受けた大我はすぐさま急行し無事与えられた仕事を忠実に果たしたのだ。

 

 

「大我ー!終わったの?」

 

「うん、今丁度終わったところだよ。未来」

 

 

そんな大我の名を草木を掻き分けて呼ぶのは、黒髪ロングの少女。名は逢沢未来、彼女もまた大我と同じ会社に属しており彼と共に行動している。

 

 

「そう。ま、あんたのことだから心配ないと思うけど怪我とかしてないでしょうね?もししてたら拳骨一発よ」

 

「むしろそっちの方が危なそうなんだけど…」

 

「小言はいいからさっさと答えなさい。怪我したのかしてないのかどっち?」

 

「大丈夫だよ、ありがとう心配してくれて」

 

 

理不尽な発言ではないかと心の片隅で、ぼやきつつ大我は未来に微笑んで答える。

質問者の未来はそれで満足したのか、ならいいと首を縦に頷き笑みを返す。

 

 

「仕事も完了したしそろそろ帰ろうか」

 

「そうね、報告もしないといけないしね」

 

 

彼らが帰路に着こうとしたその時の出来事だった。

雲一つない快晴の空に黒き穴が稲妻を帯びて発生したのだ。

 

 

「な、何よあれ!」

 

「誰かの攻撃か?気を付けるんだ未来!」

 

 

大我が未来に警告を促した瞬間、黒き穴が周辺の木々や岩を吸収しその範囲を拡大させていく。

まるで空中にある掃除機に吸い込まれそうになる埃のようだ。

大我と未来は最初こそ岩や大木に掴まり吸い込まれぬよう踏ん張っていたが、未来の捕まっていた大木が根元からばっくりと折れ、彼女は大木ごと穴に飲み込まれてしまった。

 

 

「きゃあああああ!!」

 

「未来ぃぃぃぃ!!」

 

 

消えた未来を救うべく大我もまたあえて、岩から手を放し自ら穴に飲まれに行く。

彼らを飲み込んだ穴は、その数秒後に発生した時と同じように音もなく消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中華料理店に空から木が降り半壊。まただよ、最近多いよねこういうニュース」

 

 

 

夏を間近に控えた風心館の居間ではアキヒロが新聞の一面に目を通して、溜め息混じりに向かいでエスプレッソを飲むキラに言う。

 

 

「ここのところ毎日ですもんね、岩や木が空から落ちてくる話。ショウイチさんもこないだ天堂屋で頭抱えてましたし」

 

「そりゃそうだよ。いくらなんでも有り得ない話だからね、木が空から落ちてくるなんて」

 

 

テレビや新聞も今やこの話題で持ちきりだ。

木や岩など通常落ちてくるはずのない物体が、空から降り甚大な被害をもたらしている。

当たり前のことながら原因は不明で犯人らしき人物も方法も依然として判明しておらず、警察も大層手を焼いているのだ。

だがそれも仕方ないことだとキラは思う。

空からそんな物が落ちてくるなど物理的には難しい、ヘリでも使えばできることにはできるが、自分が考えることなど警察もとっくに考慮しているはず。

それで原因不明なのだから、まさに超常現象に他ならない。

キラもアキヒロも難しい顔をしていると、短い金髪をした青年…谷藤サトシがコーラを片手に彼らの会話に割って入ってきた。

 

 

「やっぱこりゃサーヴァントの仕業だろうな」

 

「サーヴァント?なんだいそれは」

 

「それはむぐっ!?」

 

「違います!ええっと、そう鯖です鯖!次は鯖が降ってきそうだなって言ったんです!ね?」

 

 

危うく秘密を滑らせかけたサトシの口をキラは塞ぎアキヒロに上手く誤魔化すと、余計なこと喋るなと視線で威嚇する。

もがもがと口を抑えられたサトシはその視線の意味に気付き、申し訳ないと視線を送り返し何度も頷く。

冷や汗をうなじに垂らしながら元いた席に座りながらキラはサトシの意見は最もだと信じていた。

人間では引き起こせない超常現象などまさしくサーヴァントの得意とする分野ではないか。

 

 

(もし本当にサーヴァントなら、今回は誰が生み出したんだ?)

 

 

 

一連の事件がサーヴァントの仕業となると、誰が生み出したサーヴァントなのか…その特性を突き止める必要がある。

サーヴァントは生みの親によって特性が大きく分かれる。

理性がなく戦闘力に特化した主人の命令に従う昆虫類、自我があり協調性に長けた鳥類、サーヴァントの根源である魂石によって人間が変身する魚類、宿主となる人間の密かな願望を叶える代価として宿主を殺す陸上生物類の4つだ。

 

 

「まあ何であれこんなわけのわからないのは勘弁して欲しいよなあ」

 

「そうだねえ、ところでツボネさんとミヅキくん遅いなねえ。まだ買い物してるのかな」

 

「そういえばもう買い物に行って2時間近く経ってますね」

 

 

近場のスーパーに食料品の買い出しに行ったにしてはやたら時間がかかりすぎている。

よもや何かしらの事件に巻き込まれたのでは、キラとサトシは彼女たちの身を案じていると玄関からレジ袋を両手にツボネとミヅキが帰って来た。

 

 

「たっだいまー!」

 

「今戻りました」

 

「随分と遅かったじゃないツボネさん」

 

「ごめんね。買い物自体はすぐ終わったんだけどちょっとあってさ」

 

「ちょっとって何よ?」

 

「慌てないでちゃんと説明するから。どうぞ入って来ていいわよー!」

 

「失礼します…」

 

 

レジ袋から大根やら玉ねぎやらを取り出す作業を行いつつツボネは、玄関に向かって声を上げた。

誰に言ってるのか皆目見当がつかない男性陣が玄関扉に注目すると、扉を空けて出て来たのはミヅキとほぼ変わらないであろう年齢の黒髪をした少女。

 

 

「誰っすか?ツボネさん、この女の子」

 

「買い物帰りにね困ってたからうちに連れて来たの」

 

「ある人とはぐれてしまったようで」

 

 

サトシの疑問にツボネとミヅキが交互に回答し経緯を説明していく。

彼女たちに任せきりにしてはいけないと思ったのか、黒髪の少女は自らの口から話そうと男性陣に言う。

 

 

「アタシは逢沢未来って言います。はぐれたアタシの友だちを探していたところでツボネさんとミヅキちゃんに会って協力してくれたんです」

 

「でもなかなか見つからなくて一旦帰って来たのよ。荷物もあったしね」

 

 

それを聞いたサトシは納得したように腕を組み、アキヒロも事情を理解しはあ、と片肘を机に付いて頷いてみせる。

これまでの会話からおおよそのいきさつを把握したキラは数滴残ったエスプレッソを飲み干すや否や、未来に探しているという相手について訊ねた。

 

 

「君が探してる友だちってどんな人なの?外見や服の特徴とか覚えてる?」

 

「士道大我って名前でアタシと同じ年の男の子です。茶髪でお人好しそうな顔立ちをしてます」

 

「ほうほう、成程成程。よっしゃ、任せときな俺が必ず見つけ出してやっからな!」

 

 

未来にそう人差し指を指して高らかに宣言したサトシはガタリと椅子から腰を上げて、真っ直ぐ玄関を飛び出してしまった。

-あれだけのヒントで見つけられるだろうか

その一部始終を終始無言で見守っていたミヅキと未来、彼女たちに今度はキラが協力の意を告げる。

 

 

「僕も君の友だちを探すよ。だから君にも手伝ってほしいんだ、僕らだけじゃその大我って友だちがいてもよくわからないから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大我も未来と同様『シャインの世界』と呼ぶべき世界に飛ばされていた。

そして離れ離れになった未来と合流するため、彼もまた捜索を開始している。

しかしいくら探せど未来が身に付けていたアクセサリーすら、ろくすっぽ見つからず長時間の捜索で疲労した大我は独り公園のベンチで休んでいた。

 

 

「未来、どこにいるんだ。それともここにはいないのか」

 

行方を掴めない少女の名を呟き大我は悲壮の息を吐く。

今現在自分がどこの世界のどこにいるのかすらもわからない上に、一緒に穴に飲み込まれた少女が同じ世界にいるのかすらも定かではないのだ。

襲いかかる孤独感は相当のものだ

 

 

「何を弱気になってるんだ。まだいないって決まったわけじゃないのに、それに約束したじゃないか」

 

 

そう己に言い聞かせ鼓舞すると大我は未来の捜索を続行する。

例え平行世界全てを行き来する羽目になろうとも、未来と再び会うまでは諦めはしない。

強い決意を胸に宿した大我の前に逃げ惑う老人が飛び出した。

 

 

「ひ、ひいいいい!」

 

『ジャアアア』

 

「あれは、この世界にも怪人がいるのか」

 

 

じりじり老人に歩み寄る異形がいた。

ブラウン色の尖った鎧を身に付け2本の蛮刀をだらりと下げたクワガタの怪人、『スタッグサーヴァント』だ。

 

 

 

 

「はあっ!」

 

 

大我は老人に詰め寄るスタッグサーヴァントに真横から飛び蹴りをかまし、木の幹に激突させた。

緑葉の上に着地した大我は腰を抜かしている老人を逃がし、懐より手にしたベルトを装着する。

 

 

「逃げてください!」

 

 

幾数もの紋章が描かれたベルトを身に付けた大我はある仮面の戦士の絵柄をしたカードを人差し指と中指で挟み、そのままベルトへ挿入する。

 

 

「変身!」

 

『Kamen Ride BRAIZ!』

 

 

無数の虚像が大我と一体になり彼の肉体を異なる姿に変化させる。

丸い緑の複眼と青のボディ、白銀のケースを持ち合わせた戦士へと

 

 

「いくぞ!」

 

 

その戦士こそ、15人もの歴戦の勇士らの力を秘めた万能の仮面ライダー…ブレイズ

 

 

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