続いて六限目。専用機持ちは模擬戦。で、その初戦。イアンは鈴と向かい合う。
「行くわよイアン」
甲龍を呼び出す鈴。
「は、はあ」
イアンも秋桜を呼び出した。なんだかんだで福音戦の時以来使っていなかったので割と楽しみだったりする。
「始めっ!」
そんな声で二人で飛び立つ。
「うおっ!」
この前は狙撃しかしてないから気付かなかったけど、秋桜はかなり速かった。
「くっ……!」
「喰らいなさい!衝撃砲!」
飛んでくる衝撃砲をなんとかかわす。
「武器は……!」
とりあえずイアンはリボルビングライフルを取り出す。
「はぁっ!」
ビシュームッとビームを放つ。威力はそこそこ高いようで、勢いも前に使っていたスターライトより速い。
「くうっ!」
鈴もかわした。
「相変わらず、正確な射撃ね……!けどっ!」
そして、剣を構えて、衝撃砲を放ちながら突っ込んでくる。その衝撃砲をかわしながらイアンは距離を取って、小太刀・ビーム小太刀を取り出した。
「このっ!」
「うおおっ!」
一度、アリーナの電気を踏み台にして一気に加速。衝撃砲をかわしながら小太刀・ビーム小太刀を構えて突っ込む。ギィィンッと音を立てて空中でぶつかり合った。
「こっの…!近距離戦でこの甲龍と!」
「ぐうっ!」
が、近距離型の機体にパワーで勝てるはずもない。イアンは自分から後ろに押し飛ばされたように飛んで、地上に着地。そこに鈴は衝撃砲を放ってくる。
「もらったぁっ!」
五発の衝撃砲。それが直撃し、煙が舞い上がった。
「やった……?」
そう声を漏らす鈴。が、煙が晴れてもそこには何もなかった。
「なにっ!?」
その瞬間、飛んで来る何か。
「そこかっ!」
それを弾き飛ばすが、それは小太刀・ビーム小太刀だけでイアン本人ではない。
「しまっ……!」
気が付けば、真後ろになにか重たい感覚。イアンが自分の機体に乗っかってる。しかもリボルビングライフルをゼロ距離で構えていた。
「終わりです」
「ッッ‼︎⁇」
そう吐き捨ててビームを放った。背中のアーマーに直撃し、一気に地面に落ちる。
「うあっ!」
が、まだやられていない。
「こんのぉっ!」
負けじと放ってくる。それを全部かわしながらもガトリングを撃ち続け、すべてが直撃する。
「な、なんで当たらないのよ!」
そのまま地面スレスレを飛行して空中に舞い上がり、また剣を構えた。
「やってくれたわね!でも、ここからなんだから……!」
が、イアンは超ロングライフルを構えている。
「だから、終わりですって」
パシュッと静かな音を立ててビームが直撃した。勝敗は、決した。
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翌日。全校集会。内容は学園祭についてらしい。
「それでは、生徒会長から説明をさせていただきます」
そういえば僕、この学校の生徒会長知らないや。どんな人なんだろう……。
「やあみんな。おはよう」
「!?」
その人は、ていうかそいつのせいで僕は昨日怒られた。しかもなんかこっち見て笑みを浮かべたよ今。……怖い。篠ノ之さんとは別のベクトルの怖さなんだけど……。
「うえっ!?」
一夏さんも声を上げた。どうやら僕の知らないところで会っていたみたいだ。
「さてさて、今年は色々と立て込んでいてちゃんとした挨拶がまだだったね。私の名前は更織楯無。君たち生徒の長よ。以後、よろしく」
あの人が生徒会長だったのか……。
「では、今月の一大イベント学園祭だけど、今回に限り特別ルールを導入するわ。その内容というのは」
閉じた扇子を慣れた手つきで取り出し、横へとスライドさせる。それに応じるように空間投影ディスプレイが浮かび上がった。
「名付けて、『各部対抗男子争奪戦』!」
そのあとに、僕と一夏さんの写真がデカデカと映し出された。
「え………」
「ええええええええ〜〜〜〜〜っ!?」
そして、集まる視線。僕と隣にいる一夏さんに突き刺さった。
「静かに。学園祭では毎年各部活動ごとの催し物を出し、それに対して投票を行って、上位組は部費に特別助成金が出る仕組みでした。しかし、今回はそれではつまらないと思い……織斑一夏とイアン・オルコットを、一位と二位の部活動に強制入部させましょう!」
再度、雄叫びが上がる。
「うおおおおおおっ!」
「素晴らしい!素晴らしいわ会長!」
「こうなったらやってやる……やぁぁぁってやるわ!」
「今日からすぐに準備始めるわよ!秋季大会?ほっとけ、あんなん!」
おい、秋季大会を今そんなん言った?てかほっといていいのかよ。
「ていうか、僕達了承しましたっけ?」
「してない。皆目知らない」
ウインクされた。僕と一夏さんのジト目で睨むがまったく意に返してない。そのまま男子争奪戦は始まったのだ。
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で、特別HRの時間。一夏さんが学級委員なので学園祭の出し物を決める。
「えーと……」
うん。一夏さんの言わんとすることは分かる。
『一夏、イアンのホストクラブ』
『一夏、イアンとツイスター』
『一夏、イアンとポッキーゲーム』
『一夏、イアンと王様ゲーム』
「却下」
当然の判断である。が、クラスはええええー‼︎と大音量サラウンドでブーイングが響く。
「あ、アホか!誰が嬉しいんだ、こんなもん!」
「私は嬉しいわね。断言する!」
「せっかく同い年に歳下キャラがいるんだから!」
「そうだそうだ!女子を喜ばせる義務を全うせよ!」
「織斑一夏、イアン・オルコットは共有財産である!」
「他のクラスから色々言われてるんだってば。うちの部の先輩もうるさいし」
「助けると思って!」
「メシア気取りで!」
うっ……数の暴力だ。この学園において男子対女子は成り立たない。
「山田先生、ダメですよね?こういうおかしな計画は」
「えっ!?わ、私に振るんですか!?」
お、いい作戦。こういう時こそ教師に頼るのは正解のはずだ。
「え、えーと……うーん、わ、私はポッキーのなんかいいと思いますよ……?」
おいあんた本当教師か。
「とにかく、もっと普通の意見をだな!」
「メイド喫茶はどうだ」
そんな聞き慣れた声がした。振り返るとラウラさんのようだ。
「客受けはいいだろう。それに、飲食店は経費の回収が行える。確か、招待券制で外部からも入れられるのだろう?それなら、休憩場としての需要も少なからずあるはずだ」
す、すげぇ……。ラウラさんが、メイド喫茶?……あぁ、夏休みに着てたっけ?
「え、えーと……みんなはどう思う?」
一夏さんが聞くが、周りの女子はキョトンとしている。
「いいんじゃないかな?一夏やイアンには執事か厨房を担当してもらえればOKだよね」
そう言ったのはシャルさんだった。その瞬間、女子は言った。
「織斑君、執事!いい!」
「それでそれで!」
「メイド服はどうする!?私、演劇部衣装係だから縫えるけど!」
「その前にイアンくんは執事でいいの!?メイドじゃない?」
「だ、誰ですか今言ったの!怒りますよ!?」
「怒られたーい!」
もうやだこの人タチ……。
秋桜の武器・システム
リボルビングキャノン→ノルンのリボルビングランチャーまんま
小太刀・ビーム小太刀→柄の前からは刃が出て、後ろからはビームサーベル的な。分離も可能。
超ロングライフル→正確には決めてないけど、こう…すごい距離から撃てる。ビームでも実弾でも可。
脚部サーベル→足先からビームサーベル。
花弁システム→八枚のビームシールドをビットのように操る。一枚にしてデッカいシールドにも出来る。あと自分を包むことも出来る。
他にも追加するかもしれませんが、とりあえずこんなもん