酷い目にあった…どうしてみんな怒ったんだろうか……なんて考えてる暇もないほどいそがしい。一夏さんが休憩に出てしまったため、僕の仕事が倍増したのだ。まぁ、僕がいなかった時は一夏さんも忙しかったんだろうから、それはそれで仕方ないのかもしれない。
「イアンくん!」
「あ、はい!おかえりなさいませ。お嬢様☆」
と、まぁこんな具合だ。そのままダーツだのなんだのやらされると思ったらポッキーを食べさせてもらったりと大忙し。
「はぁ……」
「ほらため息つかない!」
ポンっと背中を叩かれる。多分、相川さんだと思う。名前なんてほとんど覚えてないよ。
「そんなこと言われても……」
「はい笑顔!」
「かしこまりました、お嬢様☆」
「うむっ、よろしい」
満足したように去って行く相川さん。疲れる……。マッサージチェアが欲しい。チェルシーさんがいればマッサージしてくれるのに……、
「あ、イアンくんお客さん!」
またか…そう思って迎えに行く。
「おかえりなさいませ。お嬢さm」
「こんにちはイアンさん」
「」
チェルシーさんだった。なにしてんのこの人。
「可愛いですよイアンさん」
「………〜〜〜ッッ‼︎‼︎」
僕の顔、段々と赤くなってると思う。
「なっなっなぁっ………!?」
「ほら早く案内してください」
「えっ!?え、えっとぉ……こちらです……」
言われるがまま案内する。
「な、なんでここにいるんですか!?」
「お嬢様から招待していただきまして」
あんのアホ姉貴ィ……ッ‼︎初めてそう思ったこの瞬間でした。
「あの…何か頼みますか?」
「じゃあ、コーヒーをお願いいたします」
そんなわけで、コーヒーを入れた。そのコーヒーを一口飲むと、チェルシーさんは言った。
「しかし、よかったです。イアンさんにお友達がいるようで」
「それ、友達がいないって言われてます?」
「そうではなくて、歳上の女性ばかりの教室ですから。中々、友達作るのは難しいかなって思ってましたから」
「は、はぁ……」
すると、ようやく一夏さんが帰って来た。その瞬間、歓声が上がる教室。
「一夏さんも人気者みたいですね」
「えぇ、相変わらず」
「一緒に回ったり出来ます?」
「あーごめんなさい。次の休憩はいつか分からないんです…」
「そうですか。それでは休憩になったら言ってくださいね。それまで私はこの学園を回ってみますから。それと、お嬢様にも挨拶しておかないといけませんから」
と、立ち上がって行ってしまった。やっぱりチェルシーさんと話すだけで元気出るなぁ……。よし、午後からも頑張らないと。と、そこで僕が座っていた机に女の人が座る。
「こんにちは」
「あっ、はい……」
「接待してもらえるかしら?」
「あっ、か、かしこまりました。えーっと……」
大人の女性にもお嬢様でいいのか?
「お嬢様で構いませんよ?」
クスッと笑うその女性。
「お、お嬢様……」
「コーヒーをもらえる?あなたの分も」
「えっ?」
「奢ってあげるわ」
「かしこまりました」
で、コーヒーを二つ取りに行く。
「どうぞ」
「あら、中々おいしいわね」
「ありがとうございます」
「おーい、イアンくん少しいいかな?」
お呼びが掛かった。
「わかりました!すいません、すぐに戻って来ますから」
呼ばれた先は裏方。なんかジュースを入れる機械が動かなくなったとか。
「これ、直せる?」
「五分あれば」
で、五分で終わらせた。
「はい。じゃあ僕戻りますね」
「うん。ありがとー」
で、戻る。
「すいません。お待たせいたしました」
「いいのよ。お疲れでしょ?コーヒーでも飲んだら?」
「いただきます」
言われるがまま一口含んだ。………あれ?なんか、意識が…遠のいて………そのまま僕は寝てしまった。