そんなわけで買い物。二人で僕とシャルさんは並んで歩く。なんかシャルさん、ヤケに小刻みに震えてるなぁ……と、思ったら顔を真っ赤にして僕をチラチラ見てるし…、
「あの、シャルさん?」
「ひ、ひゃいっ!」
「うえっ!?」
「あっ!いや…えと……ごめんね。な、なに?どしたの?」
「あ、いえ…顔が赤いので熱でもあるのかと……」
「そ、そんなことないよ!元気だよ!」
「そ、それならいいんですけど…でも無理しないでくださいねシャルさん」
「それ、やめて」
「へ?」
「二人の時は、呼び捨ての約束」
「え?いやだってシャルさんが昨日……」
「やめて」
女って勝手な生き物だなぁ……。
「わ、分かりました……シ、シャル……」
「うん!イアン!」
と、言いながら僕の手を握るシャルさん。
「ふえ?」
「あっ!いや…その…い、嫌、かな……」
「い、嫌じゃないですよ!そ、それより何を見ます?」
「えっ!?そ、そっか…嫌じゃないんだ……えへへっ♪えっ!?あーえっと…あ、あそことか!」
ビシィッ!と指差した先は下着売り場だった。
「………本気ですか?」
僕の真剣味の入った質問を聞くとシャルさ…シャルは自分の指差す先を見る。
「ご、ごめん違うの!違うから!違うんだってば!」
「わ、分かりました!分かりましたから!」
シャルの声から逃れるように僕は下着売り場に目を逸らす。そこには見知った顔があった。
「あれ?蘭さん?」
声を掛けると、その人は振り返る。手にはパンツが握られていた。あっやべっ。
「えっ!?い、イアンくん!?………はっ!」
そこで蘭さんは自分が握っている物を認識したようだ。ドンドン赤くなる顔。と、思ったらパンツをバッと隠す。うん、気付かなかった振りしとこう。
「こんにちは蘭さん」
「えっ!?あ、うん、こんにちは!」
「今日はお一人ですか?」
「そ、そうだよ。イアンくんは……」
「え?あー…僕のクラスメートの人と来てるんだ」
で、後ろにいるシャルを指す。
「えーっと、シャルロットさん。クラスメートでフランスの代表候補生です」
「シャルロット・デュノアです。よろしくね」
「ご、五反田蘭です。よろしくお願いします」
「えーっと、学園祭で僕と一緒に回ったんですよ。ほら、鷹月さんがふざけて僕の彼女とか言ってた……」
その瞬間、シャルが僕を無表情で睨み付ける。
「彼女?」
「え?あ、いやだから鷹月さんの冗談ですよ?」
「ちょっとイアンくん。そんなに弁解しなくてもいいじゃない」
「えぇ!?蘭さんまで!?」
ジトーっと睨んでくる2人。に、逃げ道は……そ、そうだ!
「そうだ蘭さん!今度、キャノンボールファストっていう、こう…なんかあるんですけど、そのチケット送りますね!」
「え?あ、うん。ありがとう」
「興味あったら見に来てください!」
「それって…イアンくんも出るの?」
「え?あ、はい…まぁ一応……」
「行く!絶対行くね!」
「で、でも僕そんなに強くないから出ても勝てるか…」
「優勝候補が何言ってんの?」
シャルに真顔で言われてしまった。
「え!?イアンくんってそんなに強いんですか?」
「うん。生徒会長と引き分けるくらい」
「そ、そんなことないですよ!あれは夢中になってただけで機体の性能に助けられてた事も……」
「す、すごいんですねイアンくん!あの…良かったら私にもっとお話聞かせてもらえませんか!?」
「うん、いいよ。じゃあ一緒に回ろっか」
「はい!」
「あの、話聞いてます?シルロットさん聞いてる?」
あれ?いつの間にか一緒に回る流れになってるぞ?