授業が終わり、休み時間。僕は早足で教室を出た。今日はあまり人と関わりたくない。と、思ったら、
「イアン?」
呼ばれて振り返ると姉ちゃんが立っていた。
「あなた、どこか具合悪いんですの?」
「ふえっ!?な、なんで?」
「先ほどの授業を見れば誰だってそう思いますわ。具合悪いなら保健室にでも……」
「だ、大丈夫だよ姉ちゃん!」
「……………」
「な、何さ……」
と、思ったら僕のおデコにピトッと姉ちゃんのおデコがくっ付いた。
「ッッ⁉︎⁉︎⁉︎」
「熱はありませんわね……」
そんなに、くっ付かれたら…僕……、その時だった。ジワァ……ッと股間の辺りに湿ってる感覚。ま、マズイ!気がする!
「ご、ごめん!」
「あっ!こら、イアン!」
姉ちゃんを無視して僕は寮に逃げた。
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自室。僕は布団の中に籠った。なんで、僕だけこんな目に……。
「おーいイアン。どうしたんだ?急に部屋に戻って」
「い、一夏さん!?」
ビクッと振り返る。
「具合悪いのかやっぱり。まぁなんにせよちゃんと千冬姉に言わないとダメだろ」
「す、すみません……」
「で、どうかしたのか?」
「え?それは…その……」
「言いにくいなら言わなくてもいいけど、セシリアとか心配してたぞ」
「そ、そうですか……」
「ほら、この学園じゃ歳上しかいないんだから、俺たちで力になれることがあれば協力するぞ」
「は、はい」
どうしよう……そこまで言われたら……。
「じ、じゃあ……その、聞いてもらえますか?」
「おう。なんでも言え」
言いずらい……見せた方が早いかな……。
「あの、ドアの鍵閉めてもらえます?」
「ん?お、おう……」
で、二人きり。
「その、一夏さん……白式の量子変換は分かりますよね?」
「あぁ、今回のことだろ。それがどうかしたのか?」
「それが…その、僕のアレで起こるようになってしまって……」
「アレ?」
「だから…その……」
多分、僕は今顔真っ赤。で、ズボンを降ろした。パンツは食い込んじゃって脱げない。
「な、何脱いでんの?」
ええい、もうヤケだ!
「黙ってここ見てください!」
「いやパンツの中見たって……」
「いいから!」
怒鳴ると、渋々こっちに来てパンツの中を覗く一夏さん。その瞬間、一夏さんがブフッと吹き出す。
「なっ、あっ…なっなっなっ……」
「と、いうわけなんですが……」
しばらく黙り込む。と、思ったら一夏さんが煩悩を打ち払うように壁に頭を叩き付けた。そして、血で真っ赤になった顔でこっちを見た。
「で、どうしたんだ?いや分かるけどね?」
「それで……その、パンツが…食い込んじゃって……敏感になっちゃって……だから、その……」
「パンツを脱がして欲しいと」
「す、すみません……」
なんで男同士でこんなことしなきゃいけねんだ……。
「じ、じゃあ…脱がすぞ……」
「は、はい………」
僕のパンツに手を掛ける一夏さん。
「ひゃうっ」
「!? ど、どうした!?」
「な、なんでもないです……あ、あははっ」
「も、もう少しだから……」
「は、はい……ひゃっんんっ……‼︎」
「あ、余り声上げないで……こっちが恥ずかしくなる」
「す、すみません……」
こうして、ようやく、脱げた……。しばらく、黙り込む。
「あの…どうしましょう……」
「ブリーフあるか?それでいいんじゃ……」
「そ、そうですね!す、すみません……」
この後、当然授業に遅刻して怒られた。