保健室、僕はそこで目が覚めた。えーっと……何があったんだっけ……記憶が曖昧……。
「大丈夫⁉︎イアン!」
「……シャルさん?」
「心配したんだよ。なんでかわからないけど、裏庭で気絶してたんだから」
………気絶?なんで僕が?まぁいいか。身体には何の異常もないし、平気でしょ。
今はもう時間的に放課後だ。もうすることも無いし、帰ろう。そう思ったが、シャルさんに声を掛けられた。
「ねぇ、イアン。なんか今日変だよ?どうかしたの?」
「ヘ?い、いや別に変じゃないですけど……」
「いや、変だよ」
バレるわけにはいかなかった。つーかバレたら自殺もんだよねこれ。
「隠さないでよ。僕、イアンの力になりたいんだ。前はイアンが助けてくれたでしょ?だから、今回は……」
ありがた迷惑だってんですよこのヤロー。だが、チ○コが内側にめり込みましたなんて言えるわけもないし、そもそも相談してどうにかなるもんでもない。けど、このままではシャルさんも逃してくれなさそうだし……。
「お気持ちはありがたいんですけど、まずは先生か姉ちゃんに相談したいと思います」
無難な答えだろう。まぁ姉ちゃんに相談するつもりはサラサラないけど。
「そっか……。で、でも、僕もいつでも力になるから、必要になったらいつでも言ってね」
「は、はい」
「じゃあ、またね」
シャルさんは少し元気なさそうに出て行った。さて、じゃあ早速先生に相談しよう。それがベストだ。
そう思って、僕は保健室を出ると、顔を赤くしたラウラさんがヤケにモジモジした様子で僕を見ていた。
「…………」
「ラウラさん?どうかしたのですか?」
「………い、イアン。ま、まさか……まさか、おまえが……」
なんだ?ラウラさんにしては歯切れが悪いな。何事?かと思ったら、水爆クラスの爆弾を投げてきやがった。
「……ほ、ほんとに嫁になってしまったのだな……」
「」
…………今なんつったこの野郎。いや野郎じゃないけどこの野郎。ほんとに嫁になった、と言われて僕の頭の中に浮かぶ出来事といえば一つしかない。
そして、今できる最善の判断も一つしかない。
「逃げろ!」
自分にそう言い聞かせて、僕は保健室に逃げ込んだ。だが、ラウラさんはそんな僕を逃がさない。すぐに追いかけて来て、僕は捕まり、保健室のベッドに押し倒された。
「ひゃあっ!」
「ふっ、安心しろ。痛くはしない」
「ま、待って下さい!何をするつもりで……!」
「性交にきまってるだろ」
「何言ってんだあんた!」
「いいから脱げ」
ヤバい!IS学園に転校してきて以来のピンチだ!