セシリアに弟を作ってみた   作:ウルトラマンイザーク

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仲直り

 

 

 

 

保健室。

 

「お前ら、大丈夫か?」

 

一夏さんが姉ちゃんのお見舞い。凰さんは大した傷ではなかったので湿布程度。

 

「えぇ、無様な姿をお見しましたわ……」

 

「馬鹿、そんなのどうでもいい。悪かったな。すぐに駆け付けてやれなくて」

 

「あんたのせいじゃないわ。近くにあたしがいたってのに止められなかった……」

 

「じゃあ、俺は千冬姉に呼ばれてるから」

 

「あたしも」

 

そのままシャルルさんも連れて二人は出て行った。残ってるのは僕と姉ちゃんだけ。

 

「ごめん…姉ちゃん」

 

「なにがですの?」

 

「姉ちゃんを、守れなかった…せっかく、ISまで作ったのに……それに、僕全然分かってなかった…ISで戦うってことが…姉ちゃんが、こんなんなるなんて……」

 

「…………」

 

不意に流れる涙。情けない、姉ちゃんがやられるのをただ見ているだけだった……。

 

「凰さんから聞いたよ。僕のために、怒ってくれたって…それなのに、僕は……」

 

そんな僕の頬に手が伸びる。優しく。

 

「バカですわね…謝るのはわたくしの方ですわ」

 

「えっ……」

 

「確かに、今はわたくしの方が弱いようですわ。あんな戦い方、わたくしには真似出来ませんし、なによりこの様ではトーナメントに出場することも出来ません」

 

よく見ると、姉ちゃんの目には涙が浮かんでる。

 

「しばらくは、イアンに守られてあげますわ。パープルティアーズ、いいISですわね」

 

そう言ってにっこり微笑み、僕を抱きしめた。

 

「うん…姉ちゃん……」

 

 

_______________________

 

 

 

しばらくあのまま抱き締められ、僕はようやく部屋に戻った。シャワーの音が聞こえる。シャルルさん、シャワー浴びてるのかな。とりあえず手だけ洗っちゃおう。インフルエンザとか怖いし。今、夏前だけど。そう思って洗面所へ。そのタイミングでシャワールームの扉も開いた。

 

「あ、シャルルさ……」

 

「い、い、いあん……?」

 

「」

 

だれ…?見たことのない女の人……ま、まさか部屋間違えた!?

 

「し、失礼しました!」

 

慌てて逃げる。部屋番号は……合ってる、よね……?じ、じゃあ今の人は……?

 

「あの、イアン?入ってもいいよ?」

 

中から声がした。言われるがまま中へ。

 

「そ、その…シャルル、さん……」

 

「う、うん……」

 

なんだろう…、姉ちゃん以外の女の人の裸見ちゃったからすごく気まずいというか……、

 

「そ、その……ごめんなさい!寝ます!」

 

「ま、待って!」

 

ベッドに逃げようとした僕を後ろから捕まえるシャルルさん。

 

「その、怒ってる、よね…でも、その、イアンには話しておきたいな……」

 

「な、なにを、ですか……?」

 

「その、僕が男の子やってた理由…」

 

「そんな!怒ってないですし、僕だって、中二なのに…高一のふりしてますし……」

 

「全然出来てないよ。誰が見ても中学生に見える」

 

「むっ。それどういう意味ですか?」

 

「あ、あはは…とにかく、話だけ聞いて欲しいな……」

 

「わ、分かりました……」

 

早い話が、父親の愛人の子がシャルルさん。実の母親が死んでから父親に引き取られ、IS開発の道具として使われていたらしい。それで、自分の会社の宣伝のためにシャルルさんを男としてこの学校に編入させたそうだ。それと共に、白式のデータを盗んでこい、とのことだ。

 

「と、まあそんなところかな。でもイアンにはバレちゃったし、きっと僕は本国に呼び戻されるだろうね。デュノア社は、まあ潰れるか他企業の傘下に入るか、どのみち今までのようにはいかないだろうけど、僕にはどうでもいいかな」

 

「………………」

 

「ああ、なんだか話してたら楽になったよ。聞いてくれてありがとう。それと、今までウソついててごめん」

 

深々と頭を下げるシャルルさん。

 

「いいんですかそれで」

 

「え………?」

 

「ようは男のデータが手に入ればいいんですよね。白式じゃなくてもいいんですよね?」

 

「う、うん…どうだろう……」

 

「だったら、僕のパープルティアーズのデータのコピーあげます」

 

「えぇ!?でもそれはイアンが……!」

 

「いいんですよ。僕はシャルルさんに帰られる方が辛い。そんな人を、それもまだ高校生の女の子をそんな風に扱う奴が許せないんです。だったら、シャルルさんにはそんな親との縁を切ってもらいたいです」

 

「そ、そんなこと……」

 

「そもそも、家族っていうのは子供に好きなことさせていいんですよ!むしろ子供にはわがままを言う権利がある!うちのお姉ちゃんが何回僕のわがまま許してくれたことか!親が死んで莫大な遺産を姉ちゃんは守るために勉強しながらも僕のわがままを許してくれたんですよ!そんな子供の自由を奪う親なんてデスノートに名前書かれて死ねばいいんですよ!」

 

気が付けば僕はうがーっ!と叫んでいた。

 

「だからこのデータを引き換えに縁を切ってもらってください!ついでに呪っといてください!」

 

そんな僕をキョトンとした顔で見るシャルルさん。………今更自分のしてたことが恥ずかしくなってきた。

 

「ふふっ」

 

「す、すいません……」

 

すごく恥ずかしい。

 

「あはははっ!イアンはやっぱり可愛いね!」

 

「や、やめてください!」

 

「でも、パープルティアーズのデータはいいよ。僕は、自分でなんとかしてみるね。ありがとうイアン」

 

「もし、縁が切れたら言ってください!僕が引き取ります!」

 

「…………ん?」

 

「僕が家族になります!」

 

なぜかカアァッと赤くなるシャルルさん。

 

「ね、ねぇ!それってどういう……!」

 

「二人目のお姉ちゃんです!」

 

その瞬間、顔が一気に暗くなる。と、思ったら僕の首を絞めるシャルルさん。

 

「歳上をからかうなんていい度胸してるね?」

 

「い、いだだだだっ!な、なんで!なんでですか!」

 

 

 

 

 

 

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