デート・ア・ライブ error bugs   作:warabe

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第五話の数時間後の話になります。


第六話 舞台装置の設置とその破損

 ロンドン市内でも有数の大きさを誇る公園、ハイドパークに設置されている時計の針がちょうど正午を指した。日本と比べるとだいぶ穏やかな真夏の日差しが池の水面に反射している。園内は紅茶の入った魔法瓶片手にサンドイッチをつまむ者や、息抜きに散歩しているビジネスマン、写真を撮る観光客など人であふれかえっている。

 

 しかし、観光スポットとしてだけでなく市民の交流や憩いの場としても著名なそこは、現在ひどい不協和音で汚染されていた。

 

 

「しわ寄せは~歩いてこないで、お願いだーからアッチ逝って~♪」

 

 

 その日本語の歌は音程が外れているくせして、無駄に脳内へと響く波長で周囲の生きとし生ける物すべてに被害をもたらしていた。近くにいた人々は失神し、木の上にいた小鳥やリスは枝から転げ落ちる。

 

 それもそのはず、この歌声は魔力力場である随意領域(テリトリー)によってその威力を増幅されているのだ。そしてそんなことに顕現装置(リアライザ)を持ち出す輩は、世界広しといえど一人しかいない。

 

 

「人生は~、なんつーアンチ、汗かきべそかきまるで無駄♪」

 

 

 とある歌を盛大に改悪して唄っているのは紅坂円錐。自他ともに認めるDEM所属のマッドサイエンティスト。

 

 今朝方、本社の会議室で重役たちの頭頂部をツルツルにしたその足でハイドパークへ来た円錐は、暇つぶしに広場で歌を披露しようと思い立った。音痴なのを百も承知でやっているためタチが悪い。

 

 

「あなたの作った焼け跡にゃ、きたない花火が咲くでしょう♪ ふう、音響兵器としての完成度はもう十分かな。音量でなく音の伝導率を底上げしたのは正解だった。耳の遠いご老体にも効いている」

 

 

 目の前のベンチで失神している老人を見やって満足そうに頷く円錐。しかし悦に入るあまり、怒りに燃える職場の同僚が迫っていることに気付けなかった。

 

 

「何を考えていやがりますかアンタは!」

 

「ぎゃぼっ」

 

 

 円錐は突進してきた少女に蹴飛ばされ、噴水の中へと叩き込まれる。プロのサッカー選手にも引けを取らない見事なシュートだった。

 

 

「顕現装置で音響テロを行うとか、アンタに人としての良識はねーのですか!?」

 

 

 こめかみに青筋を浮かべて少女は怒鳴る。泣き黒子が印象的な東洋人の少女だ。彼女の怒声に円錐は全身から水を滴らせながら応えた。

 

 

「ジャイ○ン・リサイタルとは失敬だぞ真那? これはれっきとした音響兵器の性能試験だ!」

 

「なおのこと最悪でやがりますね!?」

 

 

 DEM執行部戦闘員見習い、崇宮真那のツッコミに円錐は首をかしげる。

 

 

「オレは楽しい、兵器開発は進む、一石二鳥だろ? 木から落ちた鳥も含めれば一石何鳥になるのやら」

 

「百害あって一利もねーです!? というか環境破壊反対でやがりますよエンスイ!」

 

 

 円錐に対して怒鳴っているこの少女は、半年前に一人で街をさまよっているところをDEMに保護された。その際CR-ユニットを扱うのに高い適性を持っていることが判ったので、現在は戦闘員としての訓練を受けている。少女には居場所が出来て、DEMは有能な魔術師(メイガス)の卵を得たわけだ。

 

 

「執行部からアンタを呼び戻すよう言われてやがるんで、早く本社へ戻りやがってください」

 

「ふぅん? そんなことはさておいて、同じ日本人同士でお茶でも『お断りです変態ヤロー。寝言は永眠してからにしやがってください』最後まで言わせてくれよ」

 

 

 円錐のお茶の誘いは即時却下された。

 

 

「今のオレは水も滴るいい男なんだぞ?」

 

「…………」

 

 

 さっきまで着ていた白衣から水を絞りながら言う。びしょ濡れでちっともカッコよくもスマートでもなかった。真那は無言のまま、頭の可哀想な人を見る目で円錐を見ている。

 

 

「あー、確かにこの格好で今のセリフは無かったな。とりあえず顕現装置を防水加工しておいて良かった」

 

 

 円錐は胸ポケットから顕現装置を取り出すと、それを起動して随意領域を展開、それにより瞬時に濡れた服を乾燥させた。

 

 技術力を全力で無駄遣いする彼に向けられる同僚の冷たい視線もなんのその、何気なく円錐がが公園内の時計に目をやってみれば十二時半だった。ランチにはちょうどいい時間だろう。

 

 

「では改めて。一緒に昼でもどうかな真那? 君の主治医として近況を聞いておきたいところだし、食事しながらでも問診に答えて欲しいのだが?」

 

「アンタと二人きりだと何をされるか分かったもんじゃねーですから却下します」

 

 

 真那は本当に嫌そうに言う。彼女がDEMに保護されてから彼女のヘルスチェックは全て円錐が行っており、互いによく見知った患者と主治医の関係なのだが、真那は目の前の男が自分に害をもたらしそうな予感をいつまでたっても拭えなかった。そんな彼女の様子に円錐は肩をすくめて提案をした。

 

 

「ならば駅前のハンバーガー屋、ないしはドーナツ屋はどうだ? 他の客もいるし、君の恐れるような事態にはならないと思うが。そうだ、ジェシカの奴も呼ぶとしよう」

 

 

 スマホを弄りだす円錐。メールを打っているのだろう。

 

 

「そういう問題じゃなくてアンタは目が怖ぇーんです。どこの悪の組織のマッドサイエンティストでいやがりますか」

 

「つれないね~。ところで真那、君は死にかけたりしたことはあるか?」

 

 

 ジェシカへのメールを打ち終わって送信した円錐が問いかける。唐突な質問に真奈は怪訝そうな顔をした。

 

 

「幸いにしてねーですが、何故にそんなことを聞きやがります?」

 

「色々と分かることがあるからさ ――死を―― 一度でも味わえば、ね」

 

 

 そう言った円錐の声からはまるで生気が感じられなかった。血の通っていない亡者のような温度の無さと、どこを見ているとも知れない昏い眼は、底の見えない深淵を思わせる。覗いた者を闇へ引きずり込もうとするかのような気味の悪さを放つ円錐に真那は思わず後ずさる。

 

 

「おっと、怖がらせちゃったかな? だがこれしきで恐怖しているようでは精霊と戦うなど夢のまた夢だ。執行部長ならここでオレにレイザーブレイドを突きつけているだろうさ。君に足りないのは覚悟だ」

 

「……覚悟、でやがりますか」

 

 

 恐怖に呑まれながらもその言葉は真那にとって重く響いた。保護される前の記憶があいまいな彼女にとってそれはどうしても欠けているモノだった。

 

 

「そう、何が何でも決めたことを成し遂げようという気持ち。それがあるとないとではまるで結果が異なる。なに、君ならば覚悟を決めてもオレのようにアブナイ人間にはならないだろう。という訳で診察させたまえ」

 

「アンタのようにとか絶っ対にありえねーですっ、まっぴら御免でやがります!? というか何怪しい手の動きをしているのです!?」

 

 

 先ほどまでの薄気味悪さを霧散させて途端にふざけ始める円錐に真那は別の意味で身の危険を感じた。具体的には警部が動き出しそうな気配だ。

 

 

「大丈夫、オレトモダーチ?」

 

「なんで疑問形!? アンタはロリコンでやがりましたか!?」

 

「ふっ、冗談だ。オレの恋人は実験さ」

 

「冗談に聞こえねーですこのマッドサイエンティスト! 変態ヤロー!」

 

 

 真那が涙目で悲鳴じみた叫びを上げていても円錐は意にも介さない。DEM執行部は円錐に関わるとロクなことにならないのをメンバー全員がよく知っているので、彼の迎えという面倒な役割を真那は押し付けられたのだった。

 

 

「科学者は大なり小なりみんな変人、マッドで何が悪い? ただしくれぐれもマッド(MAD)の部分をマッド(MUD)などと発音してくれるなよ? そこだけは譲れない」

 

「あー、執行部長がよくアンタをそう呼んでいやがりますね」

 

「誰が泥のついた不格好で漬物にもできないような腐った大根だというのだ、あの最強フェチめ。今度そう呼んできたら奴のショートケーキのイチゴを爆破してやる」

 

「そこまで言ってねーです――というか仕返しが下らな過ぎやしませんかね……?」

 

「遠隔操作でケーキの上のイチゴだけをマイクロ波で破裂させる高等技術だが?」

 

「なんで天はアンタみてーな馬鹿に才能を与えやがりましたか」

 

 

 こうやるんだ、と言いながら円錐はお手製の超小型顕現装置を操作し、公園の木に生っていたドングリを片っ端から爆破した。その音で円錐の音響テロに巻き込まれた哀れな通行人たちは飛び起きる。どうも彼らは気絶する前後の記憶が飛んでいるらしく、しきりに周りを見ていた。

 

 

「執行部長が最強フェチなら、アンタは技術フェチの変態でやがります」

 

「ありがとう、最高の褒め言葉だよそれは!」

 

「ソレって褒めてないし、明らかにけなしているわネ」

 

 

 喜ぶ円錐。眉間を押さえて首を振る真那。そこに別の声が一つ混じったことに円錐は気づき、その声の主の方を向く。赤い髪の若い女性がその釣り目を呆れの色に染めている。

 

「久しぶりだねジェシカ・ベイリー。遅ればせながらアデプタスナンバー就任おめでとう」

 

「当然でショ? 私はウェストコット様のためにももっともっと強くなるノ。ところでどうして私を呼んだのかしラ」

 

 

 赤い髪を払って誇らしげに返すジェシカ。言われて悪い気はしないのだろう、明らかに機嫌が良さそうである。しかし。

 

 

「そうだ聞いてくれよ! 真那がオレの事、ヤクザキックを喰らって爆発する悪の怪人製造者だって言って怖がるんだ! 医者と患者の問診というコミュニケーションも嫌だっていうんだ! というわけで一緒に昼を食べようそうしよう!」

 

 

 上機嫌だったジェシカの顔があっという間に能面のような無表情になった。

 

 

「なにがどういう訳なのかサッパリだけど、大体分かったワ。この変態は放っておいて一緒にランチにしましょうタカミヤ・マナ」

 

「ありがてーです、感謝します!」

 

 

 普段は生意気な後輩、いけすかない先輩という感じでお世辞にも仲が良いとは言えない真那とジェシカの間に合意が成立した――共通の敵があって人は結束するのだ。二人は互いに頷くと円錐を置いて公園の外へ歩き出す。

 

 

「ちょっと待て、なんでオレを置いていこうとしているのかな二人とも?」

 

「「近寄るな変態!」」

 

「ぎゃぼっ!?」

 

 

 もはや絶対零度の視線を送ってきていた二人のコンビネーションキックが円錐の鳩尾に命中。きゅうしょにあたった。こうかはばつぐんだ。

再び彼は噴水の中へと落ちて水しぶきを上げた。これが音響兵器でさっきまで気絶していてナーバスになっていた人々にさらなるショックを与えたのは言うまでもない。

 

 二人の姿が見えなくなった頃、円錐は水面にあおむけに浮かびながら呟いた。

 

 

「あーあ、逃げられた」

 

「そうするよう仕向けたのでしょう?」

 

「もちろんさ執行部長。あの二人がいたんじゃ話せない内容だしな。――それで、ベルセルクは捕捉失敗かい?」

 

 

 噴水のふちに腰かけていたスーツ姿の、金糸のような髪を持つ少女と言葉を交わす。美しい少女だが円錐同様どこかしら近寄りがたい雰囲気を放っている。彼女こそ執行部の長にしてDEMの頂点サー・アイザック・レイ・ペラム・ウェストコットの右腕である人類最強の魔術師、エレン・M・メイザースである。

 

 はるか遠方へ行っていたはずの彼女が何故こうも早くロンドンに戻ってきているのか、円錐は疑問に思ったりしない。人類最強というのは物理限界をも易々と超える。

 

 

「貴方に言われると無性に腹が立ちますが、ええ、追跡中に隣界へロストしました」

 

「じゃあオレからも報告。エドガーのおっさんが何か企んでいるみたいだから泳がせることにした」

 

 

 悔しさを声に滲ませて言うエレンに円錐はなんでもなさそうに問題発言をした。エドガーにはどうでもいいと言ったのであり、報告しないとは言っていない。そもそも円錐にとって雑魚の安否などはどうでもいいのだ。

 

 

「……それで? 続く言葉いかんによってはその首を刎ねさせてもらいます」

 

「やるだけやらせて成果だけ後で回収する。奴のCEOに対する憎悪はなかなか、放置しておけば必ず何らかの技術革新をもたらすだろう。仮にそれが失敗に終わり犠牲者が出たとしてもエドガーだけ処分すればいい」

 

 

 冷徹に自分の考えを述べる円錐に対し、エレンも自身の意見をぶつける。

 

 

「執行部の長としては、アイクの道を阻む者だと分かっているのならば早急に排除したいのですが?」

 

「あまり社内が静かだとCEOが退屈するからいいんじゃないかな? かくいうオレもさっき重役どもを黙らしてきたばかりだけどさ、こいつで」

 

 

 ズボンのベルトに固定されていたノーペインの柄を掲げて見せる。

 

 

「会議室のドアが切られていたのはやはり貴方の仕業でしたか。アイクのDEMにしがみつき威張り散らすだけの連中が、ああも情けない姿を晒しているのはなかなかに滑稽でしたよ」

 

「それにオレのことを糾弾していた連中は知らないことだが、そもそも第二支部はオレが作らせた実験場だ」

 

 

 二人の若い男女の会話を聞きとがめる人間はいない。それもそのはず、円錐の顕現装置が会話の内容をまったく違ったものに聞こえるよう周囲に暗示をかけている。せいぜい昨日テレビでやっていたサッカーの試合の結果について駄弁っているようにしか聞こえないだろう。

 

 

「あそこにいた社員(エキストラ)達にしたって本来はシベリア支部への左遷か、クビになるかで退場する筈だった人員を活用しただけのこと。仮に死んでしまってもDEMに損失は無いし、職場で孤立していてかつ、身寄りがない奴だけを選んだから親族友人といった騒ぐ連中もいない」

 

「おまけに設計から建設費用の捻出まですべて貴方一人で行いましたからね。どこからその資金を手に入れたのかは大いに気になるところですが……」

 

 

 巨大企業であるDEMならば、社員達の中からこの条件に当てはまる人物を探し出すのはさほど難しくなかった。むしろ職場で不協和音を起こしていた問題人物を根こそぎ引き抜いたことで業務が潤滑に進むようになっているから始末が悪い。

 

「資金源はファミレス経営という平和的手段をとっている。顕現装置を調理に活用することで、元来の価格基準を覆す安いながらも美味しい料理を実現したんだ。まさか大学時代の論文がこうも利益を生むとは思わなかったね。もうあと数年もすればライバルのファミレス企業どもを駆逐できる勢いだ」

 

 

 他の店を排除するのは果たして平和的なのだろうかとエレンは思ったが、面倒なので無視した。それに弱肉強食はこの世の真理にして彼女も信じている絶対のルールだ。

 

 

「顕現装置の無駄遣い極まりますね……。もしかしなくても貴方の店の名前は『ワンダーガーデン』でしょうか?」

 

「大正解。M&Aで乗っ取ったファミレスチェーンをオレがオーバーホールした。ちなみに第二支部は建設作業員がわりに洗脳したエキストラ共を使うことで建設コストを大幅に抑えた」

 

「本当に貴方はメチャクチャですね。そもそもいつ洗脳したのです?」

 

「誉め言葉として受け取ってもいいかな? 連中のオフィスの電話の受話器に洗脳装置を仕込んでやったのさ。日々の業務で何度も装置を自分の頭に押し当てることになるからあっという間だった」

 

 

 人の命や意志をなんとも思わない非道さがその言葉には滲んでいた。もしその場に第三者がいたならば、円錐だけでなくエレンからも同様の非人道的な気配を感じたはずだ。

 

 

「ただ、支部を爆破するハメになったのだけは想定外だったかな? 完成後わずか数ヶ月で瓦礫の山にさせられるとはね」

 

「現状、私とアルテミシア以外に精霊に太刀打ちできる力を持った魔術師はいません。それが貴方の限界だと分かりましたか?」

 

 

 《ナイトメア》こと時崎狂三なる精霊一人によって、第二支部の戦力は壊滅させられた。実際問題、円錐は精霊の力を侮っていたこともあり神妙にうなずいた。

 

 

「返す言葉も無いが、《ナイトメア》がいくら殺しても現れるタネは割れたぞ。分身能力とか、想定していた中でもとびきり質の悪いモノだったが」

 

「悪質という言葉の意味を調べて、鏡をご覧になってはいかがですか?」

 

「知らんね。とにかく第二支部なるモルモット収集場は破綻したわけだし、実験材料の集め方についてまた考えるさ」

 

 

 肩をすくめて円錐は噴水の中から出てきた。またしてもびしょ濡れだが気にも留めていない。次の瞬間には顕現装置が自動で彼の服を乾かしていた。公園内の時計はもう時刻が13時に近いことを示している。

 

 

「そうだ、真那を《ナイトメア》にぶつけてみよう」

 

 

 ふと円錐がいいことを思いついたと言わんばかりに切り出した。

 

 

「タカミヤ・マナをですか?」

 

「いくらでも出てくるであろう分身だが、本体と違って殺すのは難しくない。オレの設置した砲台でも何体かは殺せたからな。もう半年もすれば真那でも殺せる程度だとオレは見ている」

 

「確かにタカミヤ・マナの実力を測るにちょうどいいかもしれませんね」

 

「それに覚悟と自己犠牲をとっ違えているだろうお子様にはお似合いの任務さ。《ナイトメア》には彼女のチューニング用サンドバッグになってもらおう」

 

 

 真那は自分の身体が密かに改造されつつあることを、それと比例して縮んでいっている自分の寿命のことを知らない。なにより円錐がすでに数百人単位で人体実験の被験者を死に追いやっている事実を知らない。まだ。

 

 

「じゃあ行こうか」

 

「早くしてください、アイクが貴方を待っています。ところでイチゴを爆破するというなら私は貴方の頭を吹き飛ばしますよ」

 

「ああ、やっぱりあの時いたのか。――安心しろ、実際にはイチゴの味を激辛に変更して悶絶死させてやるよ最強厨」

 

「今ここで死にますかロリコン?」

 

「そこも聞いてたのな……。まぁどっちが死ぬにしても死体の始末や目撃者の処分が面倒だからそういうのは本社でやろうか」

 

 

 剣呑な会話をしながら二人は去ってゆく。園内の時計が13時を指した時にはエレンも円錐もその姿を消していた。

 

 

 

<原作開始まであと二年半>

 

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