ユエっちもどきが行くHUNTER×HUNTER   作:ヴィヴィオ

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第3話

 

 

 

 

 

 数年後、私とゴンはもうすぐ12歳になります。そう、今年がハンター試験を受験する年なのです。もっとも、去年にはカイトさんから受けても大丈夫だという許可は貰っているのですが、態々試験会場と試験を知っているという私のメリットを無くす必要はありませんから。

 

「ゴン、これから私達はラスボスに挑戦します。覚悟はいいですか」

「うん。俺はやるよ!」

 

 夕食後、部屋で話し合って二人で決意した後、ラスボスの待つリビングへと向かいます。

 

「あら、どうしたの?」

「ミトさん、話があるんだ!」

「ですです」

「? 何かしら」

 

 食事の後片付けをしていたラスボスことミトさんがこちらにやって来る。私達は互いの瞳を見たあと、同時にカードを突き出す。

 

「「これにサインして(ください)」」

「何これ……駄目よ。絶対駄目」

 

 ミトさんは応募カードをパキッと割ってしまったです。まあ、予備はあるのですが。

 

「俺達はハンターになりたいんだ!」

「お父さんに会いに行きたいのです!」

「貴方達のお父さんは死んだって言ってるでしょ?」

 

 ミトさんは嘘をつくときはこちらを見ないので分かりやすいです。

 

「生きてるのは知ってるです!」

「父さんと同じハンターの人が教えてくれたよ。それにミトさんが嘘を付いていることくらいわかるよ!」

「うっ」

「いいじゃないか、別に。男の子なら憧れるもんさ」

 

 そうそう……って、男の子なら? それじゃあ、私は駄目って事に……駄目です。それは認められません。ゴンは危険過ぎるのです。それにピトーと会えなくなってしまいます。モフモフは正義なのですよ。

 

「お願い、ミトさん!」

「……そうね。じゃあ、私が出す課題に答えられたいいわ」

「本当!?」

「ええ。この計算問題に全問正解したらいいわ」

「え゛っ!?」

 

 あれ、試験内容が違うのですよ? でも、これなら私は余裕ですね。

 

「えっと、主を釣り上げるとかは……」

 

 ゴンが私をジト目で見てきます。話が違うぞとか言いたいんでしょうね。

 

「何言ってるのよ。貴方達が主を何度も釣り上げては返している事を私が知らないとでも?」

「「あっ!?」」

「試験にならないじゃない」

「ですよねー。じゃあ、私も同じ――」

「ユエは駄目よ。絶対に駄目」

「なんでなのですか!?」

「女の子がハンターなんてなろうとしない!」

「ゴンだけずるいです! 絶対になるです! 合格がほぼ決まっているのになんで出ちゃいけないんですか! ハンターライセンスは生きていく上で色々と便利なのですよ!」

「駄目なものは駄目!」

 

 ミトさんと言い争う事、数時間。おばあちゃんもミトさん側なので援護も受けられず、ゴンは隅っこで計算問題をやっているです。

 

「どうしても……駄目ですか?」

「ええ、そうよ」

「わかったのです」

 

 しょんぼりとしながら部屋に戻りました。それから、私は机に向かって手紙を書いていきます。書き終えたら用意しておいた荷物を確認して絶を使います。その後、獣の皮で作った靴を履いて、木彫りのペンダントを首にかけて窓から飛び降り、外に出ます。そうやる事は簡単なのです。

 

「家出してやるのです」

 

 数年間、世話になった家をしっかりと目に焼き付けてから港に向かって走っていきます。時刻は夜なので都会でもない島は殆ど真っ暗な状態になります。微かに各家庭の光が漏れるくらいです。 ですが、私にとっては昼間のようにしっかりと見えます。作り上げたメルトウイルスと生命の目録。この二つを使い、既に島に生息する生物のデータはモデリングして適応させているので大丈夫です。コウモリの超音波、フクロウの暗視、蛇の熱源探知。これらを駆使すれば夜は怖くないのです。

 港まで一気に駆け抜けた私は絶を解除し、これからの用意をします。具現化系の能力を使って私の武装と服を作ります。作るのは三角帽子と水着です。帽子には空間系の念能力を持たせておきます。 水着に着替えて帽子を被ったら、荷物から地図とコンパスを取り出して方角を確認します。その後、荷物を三角帽子の中に仕舞って海に向かって走ります。水面に足が沈む前に次の足を出してどんどん加速していきます。

 

「夜の海を走るのは以外に楽しいのですね」

 

 頭の帽子を押さえながら進んでいくと次第に速度がましていき、周り全てが海となりました。日が登り出してきたようで、周りが明るくなり――

 

「ちっ、邪魔なお客さんなのです」

 

 ――真下に巨大な生物の姿が見え、そこから私に向かって触手が放たれてきます。私は海面を蹴って空へと逃げます。下から現れたのは巨大なイカさんです。海の生物は巨大らしいですが、本当にこの世界は出鱈目ですね。 そんな事を考えながら足にメルトリリスが装備している剣のように鋭い具足を作り出し、迫り来る触手を切り裂きます。この装具は生命の目録で作り出した物なので、蜂をメインにした装具です。

 

「たっぷりと蜜を味わってください」

 

 切り取った触手から蜜を注入し、力を奪い取っていく。しかし、流石に空中で触手に捕まってしまい、水の中に引き込まれました。ですが、こちらは魚のデータも既に習得済み。逆に拘束している触手を切り裂いてそのまま膝に装備された杭で本体を突き刺してたっぷりと蜜を与える。吸収は一体につき一度しか力を奪えないのですが、毒を送り込むことはできます。

 

 どろどろに甘く溶かしてあげるです。

 

 吸収したデータを生命の目録で即座にモデリングして自身に適応させます。巨大な生命体だけあって生命力、オーラも多くてとても美味しい。数十分もすれば巨大なイカは動かなくなるどころか、ミイラのようになってしまいました。代わりに私は力が満ち溢れ、オーラの総量も大きく増量しています。

 

「さてさて、メルロウイルスのストックもありますし、どんどん行くです」

 

 巨大イカの全てを吸収したので周りの地形もわかり、直ぐに色々とできます。それに面白いのも見つけました。

 

「無一文な訳ですから、この辺でひと稼ぎしていくとするです」

 

 海に潜って巨大イカが沈めたり、嵐にあって沈んでいた船からお宝を回収していきます。深海でも問題なく生息できる巨大イカをモデリングしたお陰で余裕ですし、呼吸も大丈夫です。回収したお宝は三角帽子に仕舞って移動を開始します。今度は海の中を通って、目に付く巨大生物を美味しく頂きながら港の方向へと向かっていきます。

 

 

 

 トレジャーハントをしながら進んでいくと数日すると、目的の港に到着しました。海から上がると周りの人が凄い驚いています。

 

「おい、お嬢ちゃん大丈夫か?」

「落ちたのか?」

「大丈夫なのです、ありがとうございます。ちょっと落ちただけなので」

 

 心配してくれるのはありがたいのですが、面倒なのでさっさと絶を使って移動しましょう。

 

「そうか、気をつけるんだぞ」

「はい」

 

 移動して物陰に隠れてから直ぐに絶を発動し、その場を移動します。裏路地に入って誰もいない事を確認してから絶を解除し、ここ数日で増大した念を使ってネギ魔16巻に出てきた魔女ルックにして移動します。しかし、具現化系能力は非常に便利ですね。

 

「っと、ここですね」

 

 ハンター協会の支部の場所を聞いて移動しました。そこで参加受けつをします。キルア君は家出中なのに参加出来たという事は参加申し込みに身分証や保護者の同意など要らないのです。あとはトレジャーハントで手に入れた現金を使ってゆっくりとバスで向かえば問題ありません。まだ試験が始まっている訳ではないのでバスやタクシーの運行は問題ありません。でも、その前に買い物を行なって数日ぶりに寝るとするです。いや、寝るのはタクシーでいいですね。

 食料と本を購入し、タクシーで目的の街までお願いします。と伝えて移動してもらい、その間は久しぶり眠ります。海の中や海面で寝るとか無理ですから。定期的に生命エネルギーをストックしておいたメルトウイルスで吸収していなければきつかったです。

 

 

 

 とりあず、試験がある街に到着したです。では、試験開始まで何をするか……やっぱり買い物ですね。キャンプ用品や煙幕などを購入します。確か、記憶通りなら一次試験はマラソンですからローラースケートでも買っておきましょう。 本当は要らないのですが、こちらの実力を態々教える必要もありません。二次試験は料理でしたね。豚の丸焼きはともかく寿司が問題です。前世で料理はそれなりに出来ますが、プロの味は出せません。いっそイメージ通りに具現化して出して……駄目ですね。調味料、食材、料理本などを探して練習しましょうか。 第三次試験はトリックタワー。こちらどうとでもなりますね。第四次試験もどうにかなります。問題はアニメか漫画かであるかないか変わりますが、沈没船のサルベージですね。いえ、こちらも今のスペックから荒波に飲まれようが一切問題ありませんか。一番の問題はぶち切れているかも知れないミトさんの意思を受けとってくるゴンですか。

 

「やれやれです」

 

 とりあえず本を検索したりしたのですがあまりいいのがありません。という訳で、現代の助っ人ネカフェに到着です。

 

「いらっしゃいませ。個室かフリースペースとなります」

「個室でお願いします」

「はい。では34番です」

「はい」

 

 個室に入った私は椅子に座ってパソコン本体に具現化させた剣のような足を叩き込みます。足はパソコンに飲み込まれて私の脳内には無数の0と1が飛び交います。

 

「メルトウイルス、起動なのです」

 

 パソコン画面には無数の小さなメルトリリスが現れ、色んな所から情報をぶっこ抜いていきます。結構な念を消費しますが問題ありませんね。

 

『防壁ね。溶かすわ』

『攻撃用ウイルス? 踏みつけてあげるから感謝なさい』

 

 見ていると面白いくらい情報が集まってきます。しばらく、ネットの海にダイブして色々な所から情報を頂きました。料理の作り方もしっかりと覚えましょう。

 

『ユエ、監視カメラの映像に面白いものが写っているわ』

「っ!? 即時退却! 撤退するですよ!」

『了解』

 

 絶を使って大急ぎで逃げるです。3階の窓から飛び降りて屋根を伝って全速力で逃げます。でも、許してくれないようです。

 

「何処へ行こうというのかな?」

「見られちゃったね」

 

 目の前には変態さん! 後ろにはハリネズミさん! とってもピンチなのですよ!

 

「ここは一つ、何も見なかったという事でよろしくお願いするのです。という訳で――」

 

 飛んでくる無数の鋲を避けます。でも、追撃が飛んでくるので硬で纏めて弾き飛ばしてあげます。

 

「いい動きだね♥」

「そうだね。殺すのは面倒そうだ」

「こちらも黙っておくので、そちらもお願いします」

 

 両手に試験管を持ちながら聞いてみますが……果たして見逃してくれますか?

 

「まあ、いいじゃないか。成長を期待できそうだし★」

「それもそうか。キルアにバレても問題ないしね」

 

 私が見たのはイルミが変化する所だけなので問題ないはずです。キルアに教えなければですが。

 

「では、これにて失礼します」

 

 試験管を落として大量の煙を発生させて逃げるです。速度に関してはあの二人でも負けるつもりはないのです。やれやれ、早くレベルをあげないと大変なのですよ。とりあえず、さっさと試験会場に行きましょう。お店に入って焼肉定食を頼んで地下へと行きます。

 

「早いですね。貴方が一番です」

「どうもです」

「まだ時間はありますが……」

 

 試験会場自体は二日前から空いているので問題はありません。

 

「ここで待っているのでお気遣いなく」

 

 購入しておいた自立式のハンモックを取り出して寝ながら本を読んでいくです。寝たり飲んだり、本を読んだりしていると人が沢山増えてきます。私は彼らを無視して三角帽子を頭の上に乗せて寝ます。

 

「ハロー、さっきぶりだね」

 

 気配も感じずにいきなり帽子を取られたので目を開けると、目の前には変態さんがいました。

 

「女の子の寝顔を勝手に見るのは安くないのですよ」

「それは悪かったね」

 

 帽子を返してもらったので起き上がってかぶります。それから仕方なしに帽子からアルコールランプと台を取り出してビーカーでお茶を沸かします。後、食べ物を三角帽子から取り出して焼いていきます。

 

「便利だね、それ」

「あげませんよ。能力の一つですし。それより何の用なのですか?」

 

 お茶をいれた試験管を渡してあげます。変態はそれを何の気もなし飲んでいきます。

 

「うん、個性的な味だね」

「これが分かるのならよしとするです。兄さんやおばさん達は全然わかってないのですよ」

「まあ、もういらないけど」

「残念なのです。それで、用件は?」

「暇だから遊ぼ♥」

「……相方さんはどうしたです?」

「寝てるよ」

「仕方ありませんね。トランプで遊びましょうか。暇ですし」

「いいね」

 

 しっかりと凝で監視しつつトランプで遊んでいきます。その途中でトイレに行って帰る時にトンパが来ました。私を潰しに来たようです。

 

「ああ、くれるのですか?」

「ああ、お近づきの印だ」

「では、私もお礼をしないといけませんね」

「え? いや、いいけど」

「いえいえ、遠慮なさらずに」

 

 トンパを無理矢理引きずって移動していく。ついでになんとか三兄弟の弟も見つけたので連れてきます。

 

「おい、どこに……」

「って、まさか」

「やあ、お帰り」

「生け……メンバーを連れてきましたよ」

「いいお土産だ。二人で遊ぶのも限界があるからね」

「待て待て、おれは……」

「遠慮し――」

「まさか、ヒソカさんのお誘いを断るなんて言わないですよね?」

「そうだね。遊ぼうよ、ふふふふ」

「「ヒーっ!?」」

「では、負けた人は罰ゲームとしてこのジュースに私が薬を入れるので飲んでもらいます」

「いいね。飲まなければ――」

「はい。これはゲームであってゲームではありませんからね」

 

 ガタガタと震える二人にカードを配っていく。念の使えない二人などただの鴨です。私と変態は念能力をフルに使って勝ちに行きます。最終的に、トンパさんがリタイアしました。

 

 

 

 

 

 

 

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