ユエっちもどきが行くHUNTER×HUNTER   作:ヴィヴィオ

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第9話

 

 

 

 

 

 ジン

 

 

 

 

 ユエの事で来てみたら面倒に巻き込まれたぜ。まあ、出自からして特殊だがな。

 

「十二支がお揃いで何をしとんじゃ」

「会長。決まってるぜ。あのナニカをどうするかって事だ。ジン、てめえの娘、ありゃなんだ」

「何って、俺の娘に決まってんだろ」

「そんな事を言っているんじゃないんですよ。彼女、最初から人間じゃないですよね。外の皮だけは人間ですが、中身は別物です」

「どういう事よ→子」

「彼女の身体を調べた結果、彼女はジンさんの遺伝子と明らかに人間ではないナニカの遺伝子を持って生まれてきています。彼女の母親はなんですか? ゴン君とは別ですよね」

「ちっ、どこまで調べてやがんだよ」

「全部です。と、言いたいですが、アレは本当にわかりませんね」

「ユエとゴンの母体は同じだ。だから、間違いなく俺の娘だ。文句あるなら買うぞ」

「母体は、ですか」

「そうだ」

 

 ゴンはあいつとの子だが、ユエはアイツの中に居た魔法使いと名乗る奴との子供だ。あいつらは表と裏のように入れ替わっていた。魔法使いの力を使うにはアイツと入れ替わる必要があったからだが。使われた力はどれも凄まじかったが、毎回吐血するのはやめて欲しかったな。しかし、成長したユエを見た時は驚いたぜ。魔法使いにそっくりとはな。ユエもユエでナニカわかんねえ面白い奴を体内に飼っているようだが。

 

「まあ、ジンが責任を持ってくれるじゃろう。それに戦ってみて思ったが……ありゃ、弱いな」

「そりゃ会長からすれば……」

「違うぞ、兔。能力を使って戦っておるとわかるんじゃが、能力を使いこなせておらん。それと直ぐにバテおる。病気持ちか知らんが、持久力がない上に途中で吐血までしおったし。念の容量は凄まじいんじゃがな」

「ってえ、事は簡単に倒せんのか」

「制約の内容もあの起きた時の状態からおそらく見当がつくしの。問題は……殺した後じゃな。体内にいるナニカが出てきた時が問題じゃ」

「あー大丈夫じゃねえか? アイツも大丈夫だったしな」

「無責任な!?」

「安心しろ、何かあったら俺が責任を取ってやる」

「アンタ、ゴン君に対する扱いが全然違うんじゃ……」

「馬鹿かお前。息子と娘じゃ扱い方が違うに決まってるだろうが」

「ジンにバカって言われた!?」

「まあ、彼女の事はこっちでなんとかしておくわい」

 

 ジジイなら大丈夫だろう。それよりもさっさと逃げねーと面倒な事になりそうだな。そんな訳で会議室からさっさと抜け出す。

 

「そうじゃ、ジン。嬢ちゃんは幻影旅団と戦う気満々じゃぞ」

 

 いつの間にか隣を歩いていたジジイが馬鹿げた事を言ってきやがった。

 

「おいおい、勝てるのかよ」

「真正面から喧嘩を売らなければ勝てるじゃろうな。まあ、本人は自覚しているか知らんが。手伝ってやらぬか? 息子も巻き込まれるようじゃぞ」

「あーそれとなく様子を見ておくか」

 

 なんでユエまでハンターになるかな。どっちかっていうと引きこもって本ばっか読んでるようなアイツに似ると思うんだが。

 

 

 

 

 

 

 ユエ

 

 

 

 

 さて、準備はあらかた出来たので次はプロハンターサイトで色々と調ないといけません。パソコンでサイトにアクセスしてマフィアンコミュニティーの十老頭の所在地とスケジュールを調べます。さすがはプロハンターサイト。お金さえ払えば殆ど全ての情報が入ってきます。といっても、流石に所在地まではわかりませんでしたが、そこはネットワークを利用してハッキングを仕掛ければ余裕なのです。

 

「ヨークシンシティのオークションについての会議が現在行われているのですか。丁度いいで……ごふっ」

 

 口に手をあてると血がタラタラと流れて来るです。長い眠りの後、私は正体不明の何かに犯されているようです。いえ、わかるんですけどね。おそらくですが、メルトリリスを召喚した副作用か、人間としての身体の構造に限界が来ているのか、どちらかも知れませんし、どちらでないかも知れません。どちらにしろ、まともに戦える時間は少ないですね。

 

「やれやれ、前途多難なのです」

 

 薬便から薬を取り出して口に入れて飲んだ後、麻帆良の制服に似せた服に着替えてローブを身に纏い、最後に三角帽子を被ってマフィアンコミュニティーへと出掛けます。ホテルを出る時に絶を使って空から具現化した光る翼がある箒に乗ってです。

 マフィアンコミュニティーが所有するビルの上空に到着すれば携帯でハッキングを開始します。事前にバックドアやらを仕掛けていたので監視カメラは瞬時に抑えました。

 

「さて、お邪魔するです」

 

 扉に手を触れて電子ロックを解除します。そのままこそこそと進んでいきますが、どうしても人が居る所は周りの温度を一気に下げて気を失って貰います。もちろん、スニークミッションなので気づかれないように背中を壁にもたれ掛からせ、服と壁を凍結させて立った状態を維持させます。そんな事をしながら進んでいくと十老頭が会議をしている部屋に到着しました。ちゃんと扉をノックします。

 

「入れ」

 

 許可を貰ったので中に入ります。入ると十老頭の方々と陰獣の人がいますね。私は堂々と中に入ります。

 

「魔女の押し売りは如何ですか?」

「ふざけた小娘だな」

「しかし、子供だが予言通りの姿だ」

「まさしく魔女か」

 

 予言という事は私の事も乗っているんですね。どんな予言かは知りませんが。

 

「愚かな事は考えるなよ。ここには陰獣もいるのだからな」

「陰獣さんですか……」

 

 ぐるりと見渡すのですが、やはり驚異は感じませんね。いざとなればビルごと始末しましょう。

 

「まあ、無駄な事はしません。私は貴方達が殺される相手に対抗する為に来ただけですから」

「陰獣に守れられる我らが殺されるか」

「陰獣の皆さんもこのままだと全滅しますからね」

 

 私の言葉に陰獣の皆さんは怒気を顕にして殺気を放ってきます。知ってますか? そこ、もう私の間合いですよ。

 

「それで、押し売りとの事だが?」

「まず、情報です。ご存知の通り、近日に行われるオークションに危険度Aクラスの賞金首、幻影旅団の襲撃が行われます。これは確定情報です。襲撃がある事自体は予言で知っていますよね?」 両手を広げながら彼等に伝えていきます。

「もちろんだ。だから事前に運び出す予定だ」

「私の予言ではそれ自体は成功します。ただし、その後に報復として陰獣を全員差し向けたのが駄目でしたね。陰獣はそちらの男性を除いて殺され、宝を回収されれば彼も殺されます。その後、貴方達はプロの殺し屋を雇いますが、あちらも殺し屋を雇っていて貴方達は皆殺しです。これが私が得た未来の情報です」

「……信頼度はある。この予言に魔女の言葉に従わねば眠る事になるとあるから、私は信じよう」

「ふざけるな。こんな小娘の言う事など……」

 

 面倒なので言う事を聞いてくれる人以外は始末しましょうか。マフィアなんて処分しても問題ないでしょうしね。

 

「それで、結論はどうしますか?」

「決まっている。殺――」

 

 指をパチンと鳴らして私と十老頭と陰獣の風呂敷お兄さん以外を全て凍らせます。隠をして隠しながら準備万端にしておいたのです。

 

「――せ?」

「はい、殺しましたよ。というか、油断しすぎですよねー。ちゃんと修行してますか?」

「ぐっ!?」

「さて、何人かは要りませんね。こういうのは最初が肝心ですから」

「ま、待て! 悪かった!」

「頼むからやめてくれ!」

「仕方ないですね。では、幻影旅団の討伐にご協力ください」

「わ、わかった」

「では、保険を入れさせて貰いましょう。もし、破ればたちまち心臓が凍りついて死に至りますからね」

「あ、ああ」

 

 十老頭と残りの陰獣の人の心臓に細工をし、メルトウイルスも入れておきます。これで私に危害を加える事は出来ません。感染させるだけならいけますしね。

 

「では、まず大量の資金を用意して貰いましょう。ゾルディック家を最初から雇い入れます。それとマフィアンコミュニティー内で私に地位をください。そうですね。ちょうど席が空いた陰獣に一時的に入れてもらいましょうか。何、安心してください。タネも仕掛けもあるマジックショーをするだけですから……」

 

 幻影旅団を倒すにはこちらも超一流どころの戦力を集めないといけません。ゾルディック家は正にそれに当たります。カウンターアタックがされないように全員を雇い入れるとします。この為に十老頭を動かすしかないんですよね。お金なんてそんなにないですから。ネテロ会長達にも打診しておきたいですが、そちらはわかりませんね。とりあえず、ビスケさんは入ってもらいましょう。幻影旅団は生きて返しませんよ。

 

 

 

 

 

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