女体化☆チーレム~変態スキルで学園無双!~ 作:どるふべるぐ
とにかくギャグと悪ノリを突き詰めてやりたい放題やってやろうと言うノリで書きましたこの物語、楽しめていただけたのなら幸いです。
「――息子よッ。男なら夢に生きろ!!」
あれは忘れもしない小学一年の夏。
ある日家に帰ったら母ちゃんがいなくなってたんで、父ちゃんにその事を問いただした時の答えがコレである。
「夢を叶える道は辛く、そして苦しい。だがそんな険しい道のりでも、男は進まなければならんのだ……ッ」
「いやなにいってんの父ちゃん?それより母ちゃんどこだよう?」
「時には大切な物を犠牲にするかもしれない。だがたとえどんな物を引き換えにしても、叶えなければならない夢が在るのなら、男はそれを恐れるな!」
「さっきから変なことばっかり言わないでよう。母ちゃんはどこにいるのさぁ?」
「母ちゃんは俺の夢の犠牲になったのだ!」
「なにそれ!?」
「俺がこっそり『デリヘル嬢百人斬り(ノーチェンジで)』に挑戦しているのがバレたんだ!」
「なにやってんのさ父ちゃん!?」
「だが後悔は無い!たった今さっき俺は百人斬りを成し遂げ夢を叶える事が出来たんだからな!!」
「さっき玄関からお化けみたいなブスが出てったからビックリしたよ!」
「正直勃つかどうかギリギリだったが愛しい嫁の身体を思い出したおかげで勃てたぞ!……だがあいつはもういない。現場を見られた時にそのまま泣きながら出て行ったからな。……だが哀しむな。たとえ二度と会えなくとも、あいつはいつも俺達の心の中にいる!」
「ばかああああああ!父ちゃんのばかあああああああ!」
「泣くな息子よ!いつかお前も分かる時が来る。何としてでも叶えたい夢を抱いた時にな!」
その話を、後に俺を引き取ったオヤジに話したらオヤジは大笑いした。
「いや笑いごとじゃねえよオヤジ」
「ふふっ……いやすまない。あまりにも気持ちのいい話だったものでね。夢をそこまで追い続けられるのは素晴らしい事だ」
「巻き込まれる側にしたら堪ったもんじゃねえけど……」
「くっくっくっ……確かに。だが彼の信念も間違いではないよ。……いいかね葛人君。――全ての《夢》は、全ての《責任》と共に在るんだ」
「………」
「輝く勝利。轟く名声。尽きぬ財貨。《夢》は君にあらゆる物を与えるだろう。だが同時に、《夢》はあらゆる代償を君に科すだろう。犠牲にした者達の憎悪。積み上げた罪業そして因果。己が《夢》のために為し、そして生じたその全てを背負う事こそが、夢に生きる者の《責任》だよ。君の父にはそれが在った。――では君は、その《責任》を背負う覚悟はあるかね?」
俺は、答えられなかった。
まだその時、俺には何の夢も無かったから。
「おやおや。そんな困った顔をしないでくれたまえよ。たとえ今は分からずともいつか分かるさ。――君が、《夢》を得られた時にね」
だがその言葉は、オヤジと別れた今でも俺――
そして今、ようやく分かった。その言葉の意味を。オヤジの言いたかった事を。
――たとえ、それがどんなにアホらしい《夢》だったとしても。
「逃げるなゲスがああああ!」
「逃げるわ糞があああ!」
――『やっちまった』からには、その責任からは逃れられないのだと。
息を切らし、汗を飛び散らせて床を蹴って。
多種族でごったがえす《学園》の廊下を全力で走り、追いかけてくる銀髪の追跡者から逃げ回りながら、俺は心底痛感したのだった。
「でもぶっちゃけ責任なんざとりたくねえんだよ命に関わるなら特に!」
「なにをブツブツ言っているんだ貴様は!」
「だから逃げる逃げてやる責任なんざ誰が取るか馬鹿野郎!」
と、言うわけで、俺は今全力で逃げているのである。
負うべき責任と――それを迫る背後の追跡者から。
今やどこにいるかも分からんオヤジには悪いがあえて言おう。責任なんて知った事か俺はとりあえず命が惜しいんだよ!
「ふざけるなあああ!」
だが当然そんな事が許されるはずも無く、脇目も振らず逃走する俺を鈴のように美しくも怒りに燃える美声が罵った。
「ゲスめ今すぐ止まってそこになおれええ!」
「またねえよつうか止まったらどうする気だ!」
「とりあえず気のすむまで斬る!」
「止まらねえ絶対止まらねえ地の果てまでも逃げてやる!」
物騒極まる殺害宣言。だが俺がこいつに『やっちまった』事を思えばまあ当然とはいえ、死ぬのは御免だ。なので堪らず叫ぶと
「いいから――止まれええええ!」
怒声が爆発し、背後で急激な冷気を感じたその瞬間――無数の氷柱が弾丸の如く飛んできた。
虚空を貫き殺到するそれらを慌てて紙一重で避けると、空を切った氷柱は床や壁に突き刺さり、その極低温を以って周囲を凍結させていくっておい!?
「廊下で攻撃魔術ぶっ放してんじゃねえよ!?」
「貴様が逃げるからだゲスめ!」
叫びつつも更に氷柱をぶっ放す背後の乱射魔。そしてそれを全力で避けつつ爆走する俺。
この世にも物騒な闘争劇に、廊下にいた人間やら魔族やらロボットやら、その他よくわからん様々な種族の生徒や教師が慌てふためき悲鳴を上げる。
「うわあああああ!」
「に、逃げろおおおお!」
「ぐはっ!さっ刺さったああああ!?」
「誰か今すぐ回復魔術か治癒能力をかけてくれぇぇ!」
「ピーガガッ…異常事態……イジョウジタ……ピガーッ!」
たちまち怒号と悲鳴が木霊する地獄絵図と化した廊下を、俺は人ごみかき分け突っ走った。駆け回る小人族を飛び越え、異常事態に暴走するロボットを避け、巨人族の股下を潜り駆け抜ける。
「ま、待てっ……ええい退け貴様ら!」
華麗に人ごみを駆け抜ける俺とは違い、背後で移動に苦戦しているらしいその声に好機を感じた俺は、咄嗟に近くにあった扉を開けてその中に飛び込んだ。
「よっしゃあ!!」
後はしばらくここで身を潜めるなり、窓から他の教室に移動するなりして行方をくらませば俺の勝ち!ミッションクリアあいあむウィナー!
勝利の確信にガッツポーズを決める俺の目に――。
突然の闖入者に硬直する、下着姿の女の子達の姿が飛び込んできた。
「……え?」
赤青黄色その他鮮やかなブラやショーツが咲き誇るそこはまさに下着少女のお花畑。もしやここは桃色天国かしらんと鼻血を垂らしつつ首を傾げて――ようやく気付いた。
あヤベ。ここ更衣室だ……と。
「…………」
「…………」
凍る空気。止まる時間。
でもあれだよね。これって一発、神クラスのフォローしなけりゃ痴漢で御用で人生終了する場面だよね。そうだ落ち着け冷静になれ俺。ここはそうクールに対処するんだ。では早速笑顔をキメて――ッ
「やっほー別に妖しいモンじゃねえから安心してね☆あっ、そこのキミいい乳してるねよかったら一揉み――」
「いやああああああああ痴漢よーー!?」
「ってあんれえええええええ!?」
爽やか紳士的に対応したのにむしろ悲鳴上げられたんですけどおおお!?
そして頭を抱える俺の前で、女の子達が次々とロッカーから杖やら銃やらよくわからん謎の兵器やらを取り出し一斉に構えて――!?
「死ねえええええええ!?」
「どぅるわあああああああ!?」
怒声と共にぶっ放された魔術やら弾丸やらサイコキネシスやら不思議光線に、俺は扉をブチ破り廊下の果てまで吹き飛ばされたのだった。
「痛ぅ…いってぇ……」
かくして、叩きつけられ陥没した壁にもたれて座り込み、全身の痛みと衝撃にズタボロで呻く俺。
そんな俺の下に
「――ようやく追い詰めたぞ。ゲスが……」
凍りつくような声と共に、それよりもなお冷たく鋭い氷の剣が、俺の目の前に突き付けられた。
「ああ……くそ……」
忌々しげに呟き、無念の溜息を吐いて、顔を上げる。
俺を追い詰め、そして俺が『やっちまった』奴が、そこにいた。
それは、まるで美しい氷の妖精のような少女だった。
穢れ無き処女雪を思わせる白い肌に、澄んだ氷のような青みがかった銀髪。中性的なその顔は冷たくも美しく、強い意志を感じさせる兎のように赤い瞳が、憤怒と憎悪を燃やして俺を見詰めていた。
その小さく淡い唇が、断頭の刃の如き鋭さを以って言葉を紡ぐ。
「さあ。その命と身体と、全てを以って取ってもらうぞ……」
語るその声が、徐々に高まり、抑えきれない熱を帯びる。
「全てはそう、貴様のその《力》せいだ。あの日貴様が、無理やり……ッ」
あまりの怒りと屈辱に涙すら浮かべ、噛みしめた歯を軋ませるこいつを見て思う。
「……あぁ……まったく、なんでこんな糞ったれた事になっちまったんだろうなぁ……」
決まってる。あの時だ。
あれのせいで全てがイカれて狂ってブッ壊れた。俺の日常もこいつの体も。
俺がこうしてズタボロでノックアウトされてるのも、こいつが――
「――俺を、『女』にした責任を!!」
――巨乳美少女に、なったのも。
全てはあの日あの時、俺が死んで《
お読みいただきありがとうございます!
ここまで読んでくれたあなたに最大の感謝を捧げますありがたや。
あさてこの物語はこのようにギャグと下ネタと悪ノリと時々シリアスでお送りしますラブコメです。もしお気に召していただけたのならどうか次回もご覧下さい。今週中には投稿できるよう頑張ります。
現在メインで執筆している作品が詰まってまだ書けそうにないので、しばらくはこちらを集中して書く事になるかも……。メインの作品を楽しみにしている方は今しばらくお待ちください。早くスランプから抜け出さねば(T_T)