ツバサとミストガンとラクサス
ツバサがナツとの決闘を終えギルドに戻って数時間…
ギルドはいつも通りの騒がしさになっていた
「か~!! やっぱ体を動かした後のファイアドリンクはうめぇ~!!」
「うおっ!! やかましい!!」
「おとなしく食ってろ!!」
その様子をツバサとミラは微笑ましく見ていた
「まったく… あれだけやったのに… ちょっと自信無くすぞ。」
「クスッ、それだけ元気が有り余っているってことでしょ。」
隣ではマカロフが何故か眠そうにしていた
「ふぬ…」
「どうかしました?マスター。」
「いや… 眠い…」
「もしかしてあいつか?じいちゃん。」
「うむ… 奴じゃ。」
するとその瞬間、ギルド内にいた者はマスターとツバサを除いて全員眠ってしまった
そしてギルドの入口から顔を隠した男がやってきた
「ミストガン。」
「久しぶり、元気だったか?ミストガン。」
「相変わらす私の魔法はお前には効かないのだな… ツバサ。」
「悪かったな… 注文はいつものでいいか?」
「あぁ、頼む。」
そしてツバサは厨房で料理を作りミストガンは二階のリクエストボードの依頼書を取りに行く
「ほれ、出来たぞ。」
「いつもすまないなツバサ、では、行ってくる。」
「これっ!! 眠りの魔法を解かんかっ!!」
「気を付けて行ってこいよ。」
「あぁ… 伍… 四… 参… 弐… 壱…」
カウントと共にミストガンはギルドから姿を消す
その瞬間眠っていた者達が一斉に目を覚ました
「この感じはミストガンか!!!?」
「あんにゃろォ!!!!」
「相変わらすスゲェ眠りの魔法だ!!」
「ミストガン?」
聞き覚えのない名前に困惑しているルーシィにロキとグレイが説明した
「
「何故か誰にも姿を見られたくないらしくて仕事を取る時はいつも全員眠らせちまうのさ。」
「なにそれっ!!」
「だからマスター以外誰もミストガンの顔を知らねぇんだ。」
「「いいや… 俺は知ってるぞ。」」
「ん?」
「ラクサス!!」
「珍しいなっ!!」
すると二階にヘッドホンを付けた男がいた
「あれっ? ラクサスいたのか?」
「居ちゃ悪いか? ツバサ、まっ お前も知っての通り、ミストガンはシャイなんだあんまり詮索してやるな。」
「あれはシャイなのか…?」
するとようやく眠りの魔法から覚めたナツが騒ぎ出す
「ラクサスー!!! 俺と勝負しろー!!!!」
「俺に勝ちたかったらエルザにでも勝ってからにしな。」
「それはどういう意味だ。」
「俺が最強って事さ。」
「降りてこい!!ラクサス!!」
「お前がこいよ。」
「上等だ!!!!」
しかしナツは寸前でマカロフに止められた
「二階に上がってはならん… まだな。」
「ははっ!! 怒られてやんの。」
「ラクサスもよさんか。」
「
「あっそうだ、飯食うか? ラクサス。」
『このタイミングで!!!?』
ツバサはどんなときでもツバサだった……
「……… お前に俺を満足させる飯を作れるのか? ツバサ。」
「おうっ!! 今度こそ美味いって言わせてやる!!」
そう言うとツバサは厨房からハヤシライスをラクサスに出す
ラクサスは何も言わずにハヤシライスを食べた
「どうだ!?」
「………ハッ、いつも通りだな。」
そう言うとラクサスはギルドから出ていった
「相変わらす素直じゃない奴。」
ハヤシライスはきちんと平らげてあった
その夜ルーシィは先ほどのマカロフの言葉の意味をミラとツバサに聞いていた
「さっきマスターが言ってた二階に上がるなってどういう意味ですか?」
「ルーシィにはまだ早いんだけどね?
二階のリクエストボードには一階の仕事とは比べものにならないくらい難しい仕事… S級クエストが張ってあるの。」
「S級!?」
「S級の仕事はじいちゃんに認められた魔導士しか受けられないんだ、で今資格があるのはエルザ、ラクサス、ミストガンを含めて五人だな。」
「S級なんて目指すものじゃないわよ、命がいくつあっても足りない仕事ばかりだもの。」
「みたいですね。」
この時、ルーシィは縁が無いだろうと思っていた…
ナツ達がS級クエストの依頼書を持ってくるまでは…
翌日、二階のリクエストボードから一枚依頼書が無くなっているのが発見された