ハイスクールD×G 《ReBoot》   作:オンタイセウ

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最近「やっべーなー、他所とネタ被り始めたなー」とか悩んでいる内にいつの間にやら平均調整がオレンジ色に!
遅ればせながらこれまでに評価していただいた九尾様、グレン様、samaL様、橡樹一様(アイウエオ順)、本当にありがとうございました!!
それと今回ですが……後半からR‐17.999イってるかもしれません。ご注意を。


VS18  感電した時にみんな電圧(V)のことばかり気にかかるけど本当に注意しなきゃならないのは電流(A)の方

「ぅうう……なかなか見つからないネー……。」

 

「お姉さま、元気を出してください。どこの地域かは特定できたんですから。とにかく、この駒王町にいるっていうことは確実です!」

 

とある夕刻。例の姉妹がオープンカフェで茶を飲みながら姉は項垂れ、妹がそれを必死に励ましている。

日本に到着してから数日が立ち、とある方法で尋ね人がどこの街にいるのか特定できたはいいもののそこから一歩先に進めないでいた。

 

「んもぉーう!大体、この街は何なんですカ!悪魔やら堕天使だかの結界がいくつもあって探索の邪魔デース!!」

 

「たしかこの街はグレモリー家の跡取りの領地でしたけど……堕天使もいるっていうのはなんだかおかしいですね。ひょっとしたらなにかこの街で起きているんじゃ……。」

 

「だとしたら大変ヨ!そのゴタゴタにまだ見ぬdarlingが巻き込まれたら……!」

 

「気配が薄いのはまだ覚醒しきっていないからだとすると……マズイ事になりますね。まぁ、それでもいいんですけど。」

 

「ナァァァに言ってるネ!そんなこと絶対にさせまセン!!お代はここに置いとくから待っててMydarling!!」

 

「あ、ちょ、お姉さま!これじゃ足りませんよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……出てこないな。」

 

「そりゃ、簡単には出てこないだろ。」

 

ダイスケたちが『エクスカリバー破壊団』を結成してから数日。

彼らは放課後になると神父の変装をした一団となって街中を探し回っている。ゼノヴィアたちからもらった魔の力を抑えるという神父の服で学生が自由になる放課後から深夜に至るまで探し続けているものの、手掛かりひとつ見つけられずにいるのだ。

神父の格好をしていれば、追ってと思ってフリードが襲撃してくるだろうを踏んだのだがうまくはいっていない。

 

「せめてアーロンの奴にコンタクトが取れればなぁ……。」

 

ゼノヴィアたちとの交渉に名前を出さない形でアーロンの存在を利用させてもらったが、この一件に彼が関わっている保証が無い上に電話も常に留守電になっている。それでも彼がヴァチカンの中枢に近い位置にいる人間であるならば、今回の事件に関わる何らかの情報を持っているのではないかという僅かな希望をかけて連絡をし続けているのだ。

だがこの様子では彼の助成は望めそうもなかった。

 

「そういやダイスケ、お前河内さんにはなんて言ってるんだよ。帰りが遅くなったら心配するんだろ……怖いくらいに。」

 

「それに関してはイッセーと一緒に木場のバイトの手伝いって言ってある。オカン対策にぬかりはない。」

 

「誰ですかオカンって?」

 

「「!?」」

 

不意に後ろから聞こえてきた声に驚く二人。恐る恐る振り返った先には件の人物がそこにいた。

 

「あの……河内さん。俺たちの話、ぜんぶ聞いてた?」

 

「いえ。何か悪巧みしてるなーと思って見てた程度ですから。」

 

「いやいや、悪巧みって……俺らに後暗いとこなんて一つもねぇよ。なぁイッセー。」

 

「そうそう。」

 

実際、本当のことを告げられないという後暗さはあるにはあるのだが。

 

「でも、なんだか暗そうな顔をしていましたよ?」

 

「まあそんな時はアレだ。思いっきり遊んで、はしゃげばいい!」

 

「そうだぞ、イッセーにダイスケ。お前ら、例のボウリングとカラオケに行く会合はいくんだろ?」

 

割り込んできたのは松田と元浜である。

実は、ちょっと前から普段よくつるむこの四人と同じクラスの榛名、女版イッセーの桐生藍華、さらに小猫と木場を誘って半日使って遊ぶ計画を立てていた。

アーシアと桐生と榛名はいつもの付き合いなので当然来るとしても、意外なことに小猫が乗り気だった。松田と元浜の前評判はイッセーに並んで有名なのでてっきり断るものだと思っていたイッセー並びに当の二人もはこれには本当に驚いていた。

だが問題は木場だ。既に約束は取り付けているのだが、今の木場を取り巻く現状から見れば少し厳しいものがあるかもしれない。

 

「ああ、小猫ちゃんもちゃんと来るってさ。」

 

「うっひょおおおおおおおお!アーシアちゃんに河内さん!それに加えて塔城小猫ちゃん!!これだけでもテンション上がるぜ!」

 

「そ、そんなに嬉しいものですか……?」

 

松田のその喜び様に榛名が若干引き気味になっている。彼が叫ぶ様子からして相当女子との会話に飢えていたのだろう。

ダイスケはいつも思うのだが、松田はエロいところを隠せば体育会系としていい運動神経を持っているわけだから、そこを活かせば好意を抱いてくれる女子はいるはずなのだ。元浜も知的眼鏡キャラとして売っていけば、そこまで悪い顔ではないというのにどうしても本性を隠せないでいる。まあ、エロと本能に忠実……もとい自分に正直と言えばいいのだろうが。

するとそんな松田の頭を「スパン!」と聞いていて爽快になるスパンキングで叩く者がいる。メガネ女子の桐生だ。

 

「わーるかったわね、私も行くことになって。」

 

自身の刺身のツマ扱いに桐生は不機嫌そうに片眉を釣り上げていた。

 

「ふっ、所詮貴様はアーシアちゃんと河内さんのオプション、いわばガンダムの二話で出番終了になったスーパーナパームだ。眼鏡キャラは元浜で間に合っている。」

 

松田の意見に同調するように元浜のメガネがキラリと光る。LEDでも入れているのだろうか。

 

「なによ、そこの変態メガネと一緒にしないでくれる?せっかくの属性が汚れちゃうわ。」

 

「あ゛あ゛ン!?俺のメガネは女子に体のステータスを正確に数値化できるすぐれモノだ!お前と一緒にすんな!!」

 

だが、桐生のメガネはその言葉を否定するかの如くキラリと光る。メガネに光るギミックを入れるのが流行っているんだろうか、と一瞬ダイスケは思ってしまったのだが。

 

「ふっ、まさかその能力が元浜だけのものだとでも?」

 

「「「!?」」」

 

嫌な予感がしたエロトリオは本能的に両手で前を抑える。

 

「私には男の誇りを直視せずとも数値化できるのさ。そして……もう遅いわ。」

 

「「「嘘だァァァァァァァ!!!!」」」

 

男からすれば最悪の能力だ。もしすれ違いざまに一瞥されて嘲笑されようものなら……普通の神経ではとても持つまい。

そんな空恐ろしげな能力に恐怖するイッセーの肩をポンと叩き、桐生は意味深な笑みを浮かべる。

 

「まあ、安心しなさい。アンタくらいならちょうどイイってもんよ。あんまりでかすぎるのも女からすれば苦痛だしさ。よかったわね、アーシア。」

 

「?」

 

「おい!ウチのアーシアに変なこと吹き込むな!!」

 

意味がわかっていないおかげで話を急に振られたアーシアは頭上にハテナマークを浮かべる。できることならこのまま変な知識を身につけずに純粋に育って欲しいものだ。

 

「そんでもんって榛名も心配ないわよ。ダイスケのも極端に小さいとか大きいじゃないから。ちゃんと自己主張できるコだから。」

 

「お前に俺の息子の何がわかるんだよ。俺のはな、生まれたての子犬のような奥ゆかしいやつなんだぞ。」

 

「あんたのナニは福山○治のか。」

 

ダイスケと桐生が下ネタコントを繰り広げている横で、榛名がおずおずと口を挟む。

 

「あの……ダイスケくんのえっと、その……ナニのサイズがどうして私に関係が?」

 

「だよな。もっと言ってやれ。」

 

この二人の反応に、桐生・松田・元浜の三人は深い溜息をつく。

 

「あんたら……そういうとこほんとに鈍いというかなんというか……。」

 

「ダイスケってなんで自分のことになったら途端にこうなるんだ?」

 

「ある意味ラノベ主人公より酷いな……。」

 

てんでに言いたい放題である。まぁ、この二人の関係性が一般とかなり異なるというのは事実だが。

 

「まぁいいわ。とりあえず、木場くん以外は全員来れるのね。」

 

これ以上の展開は望めないと判断した桐生は、ガラリと話題を切り替える。

 

「いや、何とかして木場も来させる。一度は来るって言ったんだし、人数は多いほうがいいもんな。」

 

そのためには早急に今関わっている事案を解決させなければならない。

イッセーは皆と最高の形で遊べるようにしなければと、決意を新たにした。

 

 

 

 

 

 

「あいつらそろそろ一旦帰る時分かな……。」

 

その日の放課後、イッセーたちは部活動を終えたあといつものように街を変装して巡回していた。ただ、ダイスケは榛名に対するアリバイ工作のために深夜のパトロールから同行することになっていた。

だが今日はうまく榛名の目をすり抜けて夕刻の探索に合流できそうだったのだが、裏口から出るのに手間取ってしまい想定していた時刻をとうに過ぎていた。ダイスケの言うようにイッセーたちは家族や同居人、またはエクスカリバーの一件に関わっていない仲間の眷属の目を誤魔化す為に夕刻の探索後は一旦帰宅してまた深夜に探索を再開するようにしていた。ところがダイスケが合流できそうになった時間が一旦帰宅すると決めた時刻になってしまっていたのだった。

 

「マズイな。このままいったらすれ違いか……?」

 

一度携帯を持って木場に連絡を入れようとしたその時であった。

 

―――貴様は……バルパー・ガリレイ!!

 

いま電話をしようとしていた木場の叫び声が聞こえてきたのだ。それも叫んだ名は木場とその仲間を死に追いやった張本人のものだ。

声の出処を探して辺りを見回しながら走るダイスケ。声が聞こえるということは間違いなく近くにいるはずである。そして突然、激しい閃光と音が響く。

 

「スタングレネード?……こっちか!」

 

目晦ましのための激しい閃光と騒音が、今回は目的地を捉えることに役立った。そしてその先には、疲労困憊するイッセーたちの姿があった。

 

「おい、お前ら!」

 

「ダイスケか?なんでここに。」

 

「うまく抜け出せたんだよ。……木場はどうした?」

 

共に行動しているはずの木場の姿がどこにも見えない。先程まで声は聞こえていたのだからイッセー達の傍にいたのは間違いないはずだ。そのダイスケの疑問に匙が答える。

 

「……エクスカリバーを持ってるっていうフリードって奴とそのボスのバルパー・ガリレイに遭遇した。戦ってみたけど逃げられて……途中で合流してきた教会の二人と一緒に追っていった。」

 

「マジかよ……って追っていった!?なんで止めなかったんだよ!」

 

フリードが本拠地へ向かったとすれば、自ら進んで敵の巣窟に飛び込んでいったことになる。普段の木場なら決してそのような危険は犯さないだろうが、エクスカリバーに対する怨嗟がその判断を鈍らせたのだろう。

 

「悪い……けど、フリードの野郎めちゃくちゃ強くて、木場も止める暇がなかった。」

 

大きく息をついていたイッセーが答える。四対一でこの有様ということはエクスカリバーの持つ力がよほどのものだったのか、それともフリードの力量が成さしめたのか。

いずれにしろこのまま木場達を放っておくわけにもいかない。自ら敵の本拠地に、それもゼノヴィアとイリナの二人が付いていたとしても危険であることには変わらないのだ。

 

「……最悪、部長たちに知らせなければならないかもな。」

 

もともとリアスやソーナたちには内密にという前提で木場に協力していたわけだが、事ここまで及べば彼女たちの助力を請わなければならないかもしれない。

相手がフリードと研究者のバルパーだけならばここまでしなくともダイスケたちがすぐに木場の跡を追えばいいのだろう。だが、今回の事件の裏に聖書にも記された堕天使のコカビエルが関わっているというのは周知の事実。下手に手を出せばただでは済まないだろう。

そうなれば、最後の手段としてリアスを通じて魔王サーゼクス・ルシファーの力も借りることを考えなければならなくなってくる。

 

「いや、でも流石に部長に知らせるのは「私に連絡するのが何がいけないのかしら、イッセー?」……はい?」

 

声がした方向へイッセーは恐る恐る顔を向ける。

そこには腕を組んで仁王立ちするリアスと呆れた顔のソーナがいた。

 

「力の流れが不規則になっているから来てみれば……。」

 

「イッセー、ダイスケ。どういうことなのか説明してくれるわね?」

 

一気に血の気が引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

薄暗い地下室。

その中を照らすのは数本の蝋燭のみ。炎が揺らめくと共に三人の人物の影も揺らめく。

 

ビュン、バシィ!!

 

「あぁう!!」

 

風切り音が鳴るたびに、ダイスケは呻く。

 

「どうです、ダイスケくん。あなたがこの部屋に来るのは二度目でしたわね。」

 

その風切り音を生み出しているのは朱乃である。その手には年季の入ったムチが握られ、身にまとう服装もいつもの駒王学園指定の制服ではなくボンデージ衣装だ。

 

「この部屋はその昔母がよく使用していたそうです。その時もこうやって……。」

 

ビュン、バシィ!!

 

「っあぅう!!」

 

「母が父にこうしていたそうですわ。」

 

恍惚の表情を浮かべ、朱乃はこの部屋の過去を語る。

 

「いや、どんな夫婦!?変態仮面の両親か!?」

 

三角木馬の上に半裸で座らされているダイスケ。その肌には既にいくつもの鞭で打たれた痕跡がある。

 

「ダイスケくん……私、父のことはあまり思い出したくないの。私に父のことを思い出させないでくださいまし。」

 

「いや、話振ったのそっ「ビュン、バシィ!!」今までで一番痛ェ!!!」

 

鞭という道具は、訓練された使い手が用いればその先端の速度は音速を超えるという。朱乃は既にその領域にいるのだ。

 

「さぁて……貴方はどうしてこういう事になっているかご存知ですね?」

 

「……心当たりはありますが、ここまでされる理由がわかりません。」

 

「あらあら、自分が三竦みの均衡を崩しかねない軽挙に手を出したということは理解できているのかしら?」

 

その事を言えば、共に加担したイッセー、小猫、匙の三人も同罪だ。だがイッセーと匙の二名は男子で、悪魔になってまだ日も浅い故の躾という理由で魔力を込めた尻叩き百回で済んでいる。

 

「そのことは理解できます。でも、なんで俺だけここまでされなきゃならんのですか!?」

 

「あら、私たちが何も知らないとでも?小猫ちゃんから聞いていますよ、教会のエージェント二名を恐喝したって。」

 

「!?」

 

確かにやった。

彼女たちの食欲と財布事情を利用し、詐欺紛いの恐喝をやったことは事実だ。

 

「ダイスケくん。貴方、彼女たちがその恐喝の件を理由に貴方達を切り伏せようとするという可能性を思いつかなかったのかしら?」

 

「いや、流石にそれは……。」

 

「無いとは言い切れませんわ。なにせ相手は悪魔三人。貴方だって彼女たちからすれば悪魔に魂を売った人間ですわ。魔を断つのが使命であるエクソシストからすれば断罪の対象以外ありません。目撃者がいてもどうせファミレスの店内にいる人間ですからたかが知れていますし、記憶の抹消も彼女たちの得手です。」

 

朱乃の言う通りであった。

あれは相手がゼノヴィアのように物分りが良く、こちらに知己がいるイリナのような者たちでなければ通用しない手だった。確実に自分たちに協力させられるようにするためにしたダイスケの行動が、必ずしも意図通りの結果に繋がるとは限らない。思い返せば考えられる話であったが、木場の願いの成就とイッセーの目的の遂行で頭が一杯でそこまで考える余裕がなかったといえば言い訳になる。だが、それがダイスケの本心ではあったのだ。

 

「まぁ、親友であるが故にの行動でしょうし、彼女たちの協力を取り付けるのを確実なものとしたのは結果論とはいえ事実ですわ。そこを考慮した上でお仕置きしますから安心してくださいな。」

 

「あ。ある程度苛烈なのは変わらないんすね……。」

 

お仕置きの理由は納得できた。故にダイスケは既に甘んじて受ける覚悟だ。

 

「さあ、小猫ちゃん。今度は貴方がやってご覧なさい。」

 

「……はい。」

 

「待てェェェ!!戦車のお前がやったらマジでシャレにならねぇぇぇ!!!つーか、なんでこいつがここにいんの朱乃さん!?」

 

「実は……もうそろそろ私はイッセーくんの方に集中しようかと思いまして。」

 

「それって……例のドラゴンの腕のことですか?」

 

先日のライザーとの一件で、イッセーは力を得るためにドライグに自身の左腕を差し出した。その結果、彼の左腕はドラゴンの腕そのものに変化してしまっている。

だが、朱乃が定期的にドラゴンのオーラを処理することで人の腕の形にとどめている。そのお陰でイッセーは普段の生活に支障をきたしてはいないし、「ドラゴンのオーラを処理の仕方がなんともエロい」と本人も喜んでいるのだった。

 

「そうですわ。イッセーくんが力を増すほどにドラゴンのオーラは強くなっていき、処理の方もイッセーくんのなるべく傍にいたほうがやりやすいですから。」

 

「……ですからその分、ダイスケ先輩がバカをやったあとのお仕置きの負担は私が引き受けることにしました。」

 

「いや、なんでお前だぁぁぁぁああああ!?お前の馬鹿力は洒落にならねぇぞ!?」

 

「だからその分、ダイスケくんが無謀なことをする率は低くなるでしょう?」

 

「口頭注意で充分じゃないですかね!?」

 

「……つべこべ言わずに付き合ってもらいますよ。」

 

「待て!お前、それは乗馬用のやつじゃねぇか!!せめて人間用ので「ビュン、バシィ!!」ザクゥ!!「ビュン、バシィ!!」グフゥ!!「ビュン、バシィ!!」ドムゥ!!「ビュン、バシィ!!」ゲルググ!!!」

 

通常の鞭と馬乗の鞭、その最大の違いは長さと硬さだ。物理学的に見ればリーチが長い武器ほどダメージを与える質量モーメントは比例して大きくなる。だが、馬上鞭は実際のSMプレイでも恐れられるほど威力がある。その最大の理由は鞭の材質だ。朱乃が用いている一般的な鞭は革を主な材料にしているのだが、今小猫が使っている馬上鞭はF1カーのボディにも使われるFRP製のものだ。そんなもので人体を打てばどうなるかは推して知るべしである。

そして普通のSMプレイでも滅多に味合うことがないという痛みのせいで、ダイスケは朱乃にとんでもないことを口走ってしまう。

 

「なんでここまでされなきゃならねぇんだよ、それもテメェが男選んだために!!!」

 

ライザーの一件以来、朱乃のイッセーを見る目は完全に女の目になっているのはダイスケも気づいている。だが、それを理由にダイスケから離れることを選択するような人物ではない。ひとえに自分の主であり友であるリアスを自分の腕を犠牲にしてまで救ってくれたからこそそれに報いようのするからこそこのような選択を取ったのだ。

そのことはダイスケも想像がつくはずであったが、全身を蝕む鞭の痛みが思考と口を鈍らせてしまっていた。

 

カチン

 

朱乃の表情はいつもの微笑みのまま。だが、誰がどう見てもダイスケの不用意な一言で額に井の字マークがついているのが見える。

一瞬で周囲の空気は冷え込み、普段あまり表情が変わらない小猫でさえ焦った表情で一歩引いている。その雰囲気で自分がとんでもないことをしてしまったと理解したダイスケは慌てて謝罪に入る。

 

「あ、あ、あの、言い過ぎま「……趣向を変えましょうか。」待ってェェェェ!!!マジで言い過ぎました!!心底謝りますからマジで許してくだふがもごぉうん!?」

 

許しを請うダイスケを無視して朱乃は黙々とその口にギャグボールを、目にアイマスクを被せる。

 

「小猫ちゃん、こういったお仕置きの技術というものはある程度画一化されており、相手に苦痛を与えつつ且つ安全にプレイを行える手順というものがあります。ですが、あまり型にはまった手段だけだと行うたびに内容がマンネリ化し、刺激も弱くなっていきます。ですから―――」

 

そう言って朱乃はどこからか取り出した鋭い針のようなものを取り出した。

 

「―――それぞれ個人の得意分野を活かしてプレイに幅を持たせるのですわ。」

 

朱乃が手にしたものを見て、小猫はこれから彼女が何をしようとしているかが理解できた。だが、目にアイマスクをされているダイスケには言葉が聞こえてくるだけで何をしようとしているかは全く見えていない。それが余計に恐怖を加速させる。

そしてその手に持ったものがダイスケの肌にヒタリと触れさせられる。

 

「わかりますか?この細長く、先が鋭利で、金属の冷たさを持ったこの道具……そう、五寸釘ですわ。」

 

「!?」

 

「そして私の得意技は雷。この二つの要素が導く答えはなんでしょう?」

 

答えがわかったダイスケは恐怖で震えだす。だが、誰も助けてくれるものはいない。

 

「あら、これから何をするか理解できたようですわね。それでは―――」

 

五寸釘はダイスケの両脇腹に肉を突き破られない程度の力で突き立てられる。

そして両手に一本づつ握られた五寸釘に、朱乃は握力を込めるように電流を流した。無論、自体に影響がないように手加減はしてあるが、相当痛いであろうことは確実だ。

 

「come on's discharge.」

 

バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!

 

「ぅう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!」

 

哀れ主人公は拘束された上に三角木馬の上で座らされるという非常に屈辱的な体勢で電撃を浴びることになった。

もう本当にコイツは主人公なのだろうか?時々自分でも書いていてそう思う。

それもギャグマンガのように骨格が見えるんじゃないかというほどの電撃だ。見ている小猫もその様子を見て若干引き気味である。そんな小猫の畳んで置いてある上着のポケットが振動し、小猫はそれに気付いて画面を見る。

 

「……朱乃さん、大変です。」

 

「あら、今のダイスケくんほど大変なものはないと思うけれど。」

 

主に大変にした張本人の言うセリフではない。

 

「……いえ、状況はそれ以上に切迫しているかと。部長からの緊急招集です。コカビエルが……駒王学園に向かっていると。」

 

 




別に本番行為がないから大丈夫……だよね?
あと、「平均調整がオレンジ且つ評価平均が7以上行ったらR-18の番外編書いてみる(どーせないだろwww)」とか言おうとか思ってたんですけど、言う前に目標達成して本当に良かったです。
それではまた次回。いつになるかは分かりません!!!
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