華扇「じゃじゃーん!はいこれプレゼント‼︎」
「これはなんでしょうか、金属でできた物にガラスをつけたような」
華扇「これは携帯といって、離れた相手とお喋りしたり手紙を書いたりすることができるものだよ!ちなみに安心と安全に定評のあるにとり製品だよ」
「へー、凄い便利ですね!」
華扇「でしょ?それじゃ早速電話番号を登録してっと....はいおっけー!これでいつでも私とお喋りできるからかかって来たら絶対無視しないでね?」
「それでね、華扇様がこう言ったんだ!死ぬことに対しての恐怖などとうに無くなっている、てね!」
神子「かっこいいね!」
「けど今ではすっかり プルプルプル プルプルプル あっちょっとごめんね」
ピッ
「もしも『着信音は一回なるまでにでてっていったわよね?』す、すいません!少し神子ちゃんと喋っていたので」
『言い訳していいなんて私言ったかしら?』
「....言ってないです」
『それでいいのよ』
「.......はい、それはそうと華扇様、何用で?」
『んー、ちょっと声が聞きたかったのよ』
「そ、そうですか」
神子「あ、あの、狐々君大丈夫?」ボソッ
「あ、うん。大丈夫だよ」ボソッ
『.....プツッ』
ツーツーツーツー
「あれ?切れちゃった.....ごめん神子ちゃん!今日はもう帰るね!」ダッ
神子「えっ、ちょっと!」
「はぁはぁ、ただいまです」
華扇「あら、もう帰って来たの?」
「は、はい」
華扇「そう.....ねぇ、ちょっとこっち来て」
(こ、これはちょっとやばいかな?)
華扇「早く!」
「は、はい!」
トコトコトコトコ
「....」ドキドキ
華扇「.....ギュ」
「⁈」
華扇「もう、何処にもいかないで......」
「せ、華扇様?」
華扇「.........」
(よ、よかった、怒っているのかと思ってたけどそうでもなさそう)
華扇「.......それと神子ちゃんとはもう縁を切りなさい....彼女は貴方のことを性的な目で見ているわ....」
「えっ?」
華扇「きっといつか狐々君になにか害を及ぼすわ、だから今の内に縁を切りなさい」
「.......」
華扇「返事は?」
「......はい」
反抗できなかった自分が悔しかった。
僕はいつも守られて来た、今でもそうだ。
だから僕に反抗する力、いや、する方法すら分からないんだ....。
「神子ちゃん....話があるんだ」
神子「どうしたの?」
「こ、これ以上.....くっ!....」
神子「これ以上?」
「こ、これ以上!.....」
怖い、とても怖い。
他人との縁を切るのが怖い。
いや、僕を守ってくれる人がいなくなるのが怖い。
情けないね。
いつか物は壊れてしまう。
それは生き物でも同じなのに。
守ってくれる人が壊れてしまう。
どんなに悲しくても寂してくても拒んでも。
いつか壊れてしまうものなのに。
これを踏まえても言い出せない僕がいるんだ。
「....んね」
神子「今なんて言ったの?」
「....ご...ん....ご...んね.....ごめんね」ダッ
神子「狐々君⁈」
僕は逃げた。
そうだ、思い返せばこの頃から僕の人生の歯車は狂い始めたんだ。
直しても直しても直しきれないほど....狂ってしまった。