入団して一か月ついに実戦に向けての練習が始まった。
最初は立体起動装置によるバランスを保つ感覚練習だったが、150人全員が出来た。案外楽勝だなと心で思っていた矢先立体起動による直進がかなり難しかったのである。木から木への移動、これがなかなかできなかった。
この技術を最初にできたものでも二週間かかった。
知り合いにはいなかったがこの練習だけで5人が事故で亡くなった。
それを応用してジグザグに立体起動をする練習もかなりきつかったが、合計二か月かかって立体起動を操れるようになった、そしてまた半年かけて巨人のうなじをそぎ落とす練習をした。
戦術面においてはピクシスが圧倒的にすぐれていた。
そして事件は起きた。ノーランドが立体起動中にガスが切れ思いっきり地面に叩きつけられたのである。
俺とスコットはノーランドに駆け寄りもうだめだと思ったが彼は奇跡的に生きていた。しかも無傷だったのである。
俺とスコットは心の底から喜び、その日の夜は三人で盛り上がった。
しかし、次の日憲兵が来た。
憲兵「ノーランド・ポックはいないか~?」
ノーランド「はい!」憲兵4人が彼を連れていこうとした時、ピクシスが立ちはだかった。
ピクシス「お前に両親を奪われ、住むところもなくなった。ここで切り捨ててやる!!」
俺・スコット「待て、ピクシス。」
2人でピクシスを抑え込んだ。
スコット「すいません。憲兵さん、なんかの間違いです。」
憲兵「そうか、ノーランドの件がなければ銃殺だったぞ。」
そして憲兵団はノーランドを連れ去って行った。
俺「ノーランドはきっとなんかの間違えで連れていかれたんだ。なあスコット?」
スコット「ああそうだ、明日になれば帰ってくるさ。」
ピクシス「あいつらは自分のすることにためらいはない。きっと俺の両親と同じ運命が待っているさ。」
ピクシスの言ったとおり訓練兵団にもどることはなかった。
そして卒団式の時には100名になっていた。
調査兵の人がまず最初に演説をした。
調査兵「私は調査兵団分隊長スコール・ノイルだ。調査兵団はただ死にに行くだけじゃない。十回生還すれば憲兵になれる。調査兵団はそのためにあるのだ。巨人への恐怖に打ち勝つものは王の周りで仕事する名誉があたえられる。その実力をいかに発揮するかで昇進が決まるのである。ちなみに駐屯兵団は一万人いるが憲兵になれるのは20年に一人だつまり20万分の1だ。それを忘れないように、以上だ。」
俺「あれスコットの親父だよな」
スコット「・・・・・」
駐屯兵「我が兵団は憲兵ほどではないが安定した仕事ができる。だがあまりに堕落すれば調査兵に異動になるかもしれない。だからしっかり気をひきしめろよ。」
憲兵「君たち五人は憲兵志望だな。」
その中には俺とピクシスも入っていた。
ピクシス「いえ、私は駐屯兵団です。」
俺が思うにどうやら三年間考えは変わらなかったらしい。
憲兵「君は戦術と実戦ともに一番だが駐屯兵かね?」
ピクシス「はい・・・」
俺は心の中で願った。
(ピクシスそうだ我慢をしろ。ノーランド以来憲兵とは会ってないからな。)
憲兵「他の四人は憲兵だな?」
俺他三人「はい、この心臓を王に捧げます。」
卒団式後スコットに聞いた。
俺「スコット、君は親父が調査兵だから駐屯兵になるんだな。」
すると彼らしくない真剣さでスコットは語った。
スコット「俺は親父が調査兵だから幼少期から親父がいつ死んでもおかしくなかった。俺は母がいつも心配そうに親父の帰りを待っていた。故郷は森の中だから人はめったにいないし母も寂しそうだった。だから俺は安定したかつ安全な駐屯兵団に入ろうと思った。だが考えが変わった。俺も調査兵になる。親父は演説ではああ言っていたが憲兵にならずなぜ15年調査兵になり続けたのか。そしてこの王政はおかしい。ピクシスの両親、ノーランドの件俺は親父と同じものを観たい。そして答えが見つかれば憲兵になるよ。」
俺「そうか・・・」
スコットの事情を知った俺はなにも言えなかった。
そして俺は憲兵団、ピクシスは駐屯兵団、スコットは調査兵団に入った。
意外に重要な出来事なんで最後まで見てからまた見ると面白いかもしれません。