黒狼狐己録 -Life Harboring-   作:ふーか

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 三回書き直してみたけど、いまいちパッとしない。
 とりあえず、一番マシであろうもの。精進せねば…(0w0;)


二十九 将棋と椛

「椛~? いる?」

「あ、狼戈。どうかした?」

 

 妖怪の山、滝の裏にて。妖怪の山が鬼の拘束から逃れ、天狗達のものとなった時。それはすなわち、干渉出来なくなるということ(出来ても命懸け)。ならば、まだ拘束されている時に友好関係作っとこうぜ!! と、安易な考えで、以前妖怪の山へと突っ込んだ。

 

 結果的に、色々な面子と仲良くなれたから問題なし。私すげぇ。

 ただ、まだ射命丸と会っていない現状。既にここにいるはずなのだが…椛に聞いて怪しまれるのは嫌だし、とりあえずまだ放置でいい。会えたら会えたで、挨拶しなきゃ。

 

「暇だから来てみた。椛も暇ならちょっと…付き合ってくれないかな」

「…まあいいけど。怪我しても知らないからね?」

 

 犬走 椛。原作で見るより、まだ少し幼い感じだ。相変わらずのツンデレ。ジト目がかなり可愛い。意外にも敬語を使ってない。私の感想は以上。というか、実際かなりフレンドリーだ。想像と少し違う。

 

 椛に付き合って貰っているのは、剣術の稽古。妖夢に頼めば楽なのだろうが、会ったことすらないし…今どんな状況かもわからない。もし会えたとしても、まだ剣術が完璧に扱えるという訳ではないだろうし。多分、まだ幼い。

 12本の刀を具現化、そして九尾の力を宿す。九つの尾先、両手、口。どうだ、しっかり持てるぞ?

 

「…それで扱えるのが狼戈の恐ろしいところだね」

「ま、慣れだよ、慣れ。ただ、喋りにくいのが難点」

 

 難点はもっとあるだろう、と苦笑する椛。慣れないと自分切るわ邪魔だわで、本当に扱いにくい。だが、私の力をもってすれば、手数と力で押しきれる。更に…

 

「呪術を使えば…!!」

「…本当に私が教える必要性、あるのかなぁ?」

 

 妖気と炎を纏う刀身。青白い炎と紅い炎が交わり、七色を描く。どういう原理?

 

「ふふ、私に勝てる者などいまい」

「もう帰ったらどうかな」

「ごめんなさい」

 

 ジト目、頂きました。私にとって逆効果なのに気付いていないのかな。Mという訳でもないけど、実際かなり可愛いんだもの。百合? ああ、いい香りだよね、あの花。

 

「…何ニヤニヤしてるんですか。食いますよ」

「どっちの意味で?」

「なっ!? ろ、狼戈!!」

 

 ワタシワルクナイヨー。シャンハーイ。

 真っ赤に染まる椛を、文字通りニヤニヤしながら眺めつつ。食いたかったら食ってもいいのよ? 本能のままに襲ってもいいのよ? 快楽以外は慣れてるから。

 …なんて言ったら、そこら辺の煩悩が炸裂しそうだけどね。結果的にアウト。

 

「春なんだし、発情期なんだよね」

「…狼戈? まさか…」

「いやいや、私は襲うようなことしない…というのは嘘だと思わないと思う」

「結局どっち!?」

 

 椛を散々からかった後、刀の稽古、雑談をして帰ることにする。今日はにとりに会わなかったな。久々に会いたいんだけど…。将棋? 五分五分でどちらが勝つのかわかりません。負ければ悔しい勝てば嬉しい。椛も然り気無く強い。私が下手なだけな気がする。

 

 

「春ですよー。この世の春が来たー♪」

「…狼戈さんのテンションがおかしいですね。警戒警戒…」

 

 何故か狐火鴉に全力で警戒されつつ、ベッドでゴロゴロと(寝転がって雑談する燐と空を下敷きにしながら)。

 

「んぐぅ…!?」

 

 押し倒された。違う意味での殺気を二匹から受けつつ、何故か顔が赤い狐火鴉の顔を視界の端にいれつつ。

 

「下敷きがお似合いなのは狼戈だろう?」

「んぎゅ…発情期ですので…その…軽いスキンシップふにゃ…」

「そうかい。なら…あたいもスキンシップとしようかな?」

 

 ちょっと待て。私羞恥プレイなんて望んでないぞ。ていうか、もしそうなったら絶対其処の二匹乱入するだろ。勘弁してくれ、4Pか? 4Pなのか? よし、ちょっと自重しようか。

 

「そ、そういうのは私の部屋で…」

「わかった。じゃあお空、狐火鴉また明日ね」

「え、ちょ、嘘!?」

 

 言い訳を連発した結果墓穴を掘った。燐に引きずられ、自室に連行される。

 

「あは、は…え、本気?」

「狼戈の反応が可愛いから悪いんだよ? ふふ、おいで?」

 

 …燐に遊ばれたのは、今までで恐らく一度きり、以前のお札事件の時。

 

「さて、どうするか…どうして欲しい?」

「ここで注文する程私は変態じゃないよ?」

「わかった。好きにしろって聞こえた」

 

 墓穴掘りすぎ。遺品まですべて入れるね、うん。

 

 

 もう既に何度目かわからぬ一方的な夜。猫に襲われる狼。

 その時に、何が起こったのかは…また今度にするとしようか。

 

 

 

 

 一言、物申そう。発情中の燐にちょっかいを掛けるのは、絶対に止した方がいい。藍でもキツいが、燐…サディスティック。よし、決めた。春は毎日、お菓子に抑制剤を入れよう。うん、そうしよう。だが、それによって夜の接点が少なくなることに不満を感じる自分も…ああ、この数百年で、藍譲りの欲が…でも、犯したりとかはしたくないな…。

 

「ね、椛。どう思う?」

「い、いや、何が…?」

 

 持参した冷凍マカロンを頬張りつつ、椛に問い掛けて見る。勿論、心を読む訳でもない椛に話は通じていないのだが。千里先は見える癖に。

 

 今現在、私はほぼフリーと言って良い。毎日お菓子を作って、定時に配るだけ、それ以外は自由行動という、家族達から文句を言われても仕方のない生活を送っている。私としては不服というか、申し訳ないというか…部屋や食事まで提供して貰っているのに…私情だが、恩返し等出来ていない気がする。それでもさとりは、大丈夫と言うだけ。さとりに、今の私の心は見えているのだろうか。私の過去は…心を縛り付ける呪縛は…見えているのだろうか。

 

「…ねぇ、椛は…私のこと好き?」

「いきなりなんで……べ、別に…嫌いでは…ないけど……」

 

 時々、以前の暴走が甦る。そこまで気にするのは意味はないが、それが出来てたら苦労はしない。まあ、以前のように泣いたりはしないけど。私が質問を投げ掛けたのは…何故だろう、わからない。

 

「…ごめん、なんでもない。色々あるんだよ」

「…そう。私で良いなら、頼ってもいいからね」

 

 私の周りには、良い奴しかいないのだな。私が…馬鹿なだけで。

 

「お、狼戈じゃないか。久しぶり」

「にとり!! 最近会わないから、すれ違いばっかだったのかな?」

 

 河城にとり。工具大好き、工作大好き、金の亡者(なんて言ったら川底に沈められる)の河童さん。性格の悪さが目立つが、実際は悪い子ではない。多分。多分、ここ重要。

 

「よし、にとり!! 将棋やろう将棋!!」

「え~、どうしようかな~。今、新作の製作で忙しいんだけどな~」

「…現金な河童。いいよ、私が負けたら手伝ってあげよう」

「よし、受けてたつ」

 

 完璧に蚊帳の外と化した椛を尻目に、将棋盤を叩きつけるように地面へ置く。私の得意分野はチェスと囲碁なのだが…ま、将棋もチェスも似たようなもんでしょ。

 

「…私後攻でいいよ」

 

 余裕満々のにとり。その余裕満々な顔を悔しさで塗り替えてやるとしようか。

 

 …結果、私の圧勝。いつも負けてる程、私は弱くない。

 

 悔しそうに項垂れるにとりをニヤニヤと眺めつつ、マカロンを口に放り投げる。さて、椛とも一戦お願いするとしようか。私が負けたら、何でも言うことを。私が勝ったら…ふふ。

 

 結果だが、私が余裕で負けた。余っていたマカロン全て盗られた。

 …私が勝ったら何をしていたか? 決まっている。敏感な尻尾を擽り倒す。チッ。

 

 

 その後、にとりと椛の対戦を見たり、何故かリアルファイトに発展したりと大騒ぎした挙げ句、帰宅した。流石に燐に二日連続、何かをやられる訳ではなかったが、狐火鴉に遊ばれた。もう嫌だよ。皆怖いよ。私のことになると皆目付き変わっちゃうよ。




最後の “狐火鴉に~„
 ここで、「けもロリ(狼)」と「けもロリ(狐)」が自動脳内再生された方はいらっしゃるのかな(

#矛盾していたので修正#
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